最近鼻水の治療などで、耳鼻科受診の際、上の前歯あたりとかに過剰歯が指摘され、隠れた状態なので、手術が必要といわれる方があります。どんなものなのでしょうか?
過剰歯とは、本来の数よりも多く歯ができてしまった状態を言います。乳歯から永久歯に生え変わる時期に、歯のもとが正常より多く作られるのが原因です。上の前歯の真ん中あたりが多く、正常な歯と同じように、歯の先が口の中に出てくる方を向いた場合と、逆向き(上の歯が鼻の方に向かう場合)があります。複数本の場合もあります。お子さんの100人に一人位はあります。予防はできません。過剰歯によって、永久歯が生えるのを妨げることや、歯並びを悪くすることがあります。
過剰歯の向きが正常ならば、歯茎の外に出てきてから抜歯します。逆向きでは、過剰歯が歯茎の内部の骨の中にとどまっていたり、鼻の方に向かって動いたりするので、CT画像などで、その位置や形態を確認して手術します。過剰歯の抜歯は健康保険が適用されます。ただし過剰歯に伴う歯並びの乱れの治療は保険外です。
この抜歯は、周りの正常な歯の成長に影響が出ないように、歯の根が十分成長した9歳から10歳ごろが一般的と言われています。個人差がありますので、小児歯科や口腔外科でご相談ください。