先日新聞に、「心の中の色 体験で豊かに」というのがありました。少し紹介させて頂きます。
「みどり」はもともとは色の名前でなく、みずみずしく生命力あふれる様子を表す大和言葉だっ
たようです。例えば「緑の黒髪」は緑がかった黒髪ではなく、いきいきとつやのある髪のこと。「みどりご」も、生まれて間もない生命力あふれる赤ちゃんを表しています。
古代日本では、色の名前は白、黒、赤、青の四つだけといわれ、当時は青が、今の緑も含む幅広い色を指していました。「青りんご」「青菜」などの表現に名残があります。
平安時代に、緑が色名になった後も、四季が豊かな日本では、萌木色、若竹色など植物にちなんだ緑系の名前がたくさん生まれたんだそうです、「緑」は植物の緑、「翠」はカワセミの明るく鮮やかな青緑、「碧」は輝く宝石のような青緑です。誰もが好感持つ緑は、常に一位を争うようですが、色を見せながら調査すると、五位くらいに順位が落ちるとか。実物よりイメージが美化されているとわかります。
私たちはどんな体験をして、何を連想するかで色に感じるイメージが決まるそうです。また色の世界は、視覚的に見える色と、心の中にある色との組み合わせでできているようだと記事の中では言っております。
折に触れて本物の自然を体験し、知らなかった色の呼び方にも触れて、もっと心の中の緑を豊かに育てるにはぴったりの春到来・・。
ぶらりと近所に散歩に出かけてみませんか?
一枚の葉が実は単純な緑色でないことを、よく観察したりするのも面白いですね。