折々のことば 3601

「もっともっと、『私の場合』が語られていいんだと思うんです、わたしは」
                     病院の受付の女性職員

がん闘病中の作家・落合恵子さんは『このがん治療でいいのか?』という本をよりによって放射線科の待合室に置き忘れた。保管していた職員はこう言った後、自分の父は副作用の辛さに「脱落した」と明かした。患者個人は「四捨五入され」た平均でないとする落合さんも、医療従事者と患者の「大いなるすれ違い」には臆することがあったという。『がんと生ききる』から。