「からだをゴシゴシ」やめて

先日来、「スキンテア」という新しい言葉で、高齢者の皮膚のもろさをお伝えし、看護や

介護の現場などでのご注意を書きました。たくさんの方がお読み下さり、お役に立ってい

れば嬉しいことです。冬になると皮膚の角層がとてつもなく乾燥します。湿度が60%を

切ると角層から水分が失われていくそうです。この時期温かいお風呂は気持ちいいですが

気をつけないとかえって乾燥を進める一因になります。入浴すると角層に含まれる保湿成

分が湯に溶けだすので、お風呂から上がるとすぐに乾燥が始まり、入浴前を100とする

と、20分後には80まで下がるそうです。ですのでお風呂から上がったら、出来るだけ

早く、10分以内には保湿剤を塗りましょう。お年寄りは特に注意が必要です。スキンテ

アで話したように、高齢者の皮膚は薄く、保湿成分や皮脂を作る能力も低いので、乾燥し

やすいのです。乾燥による刺激が続くと、かゆく感じるようになり、皮膚をひっかくとバ

リアー機能が低下してるため傷になりやすいです。また70歳以上の世代は、高度成長期

に家風呂とナイロンたわしが普及したため、体をゴシゴシ洗う習慣がついていて、強く洗

うので余計傷つき、かゆくなってしまうようです。ユニクロの普及でフリースや化学繊維

防寒下着を直接着て赤くなる人は、薄手の”天然繊維”の下着の上から着ることをお薦め

します。昨今は”毎日石鹸で洗うのは、首から下は脇の下と股だけ、お風呂から上がった

ら顔も体も3分以内に化粧水で水分を、保湿剤で角層の保護をする・・が”美魔女世代

ではの常識”のようです。このようにちょっとのお手間がきれいですべすべのお肌を維持

して、かゆみやざらつきもなく落ち着くようです。歯も肌もお手入れ次第ですね。でも

高齢になると、すべてが変化してくるので、骨や筋肉だけでなく、皮膚にも神経配って

上げましょう。そして何より、まんべんなくいろいろなものを食べることによって、様々

な栄養素を取り組み、内からも外からもデリケートな皮膚を大切にしましょう。

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