今年も余すところわずか、そんな時私事でちょっと大変なことが起きた。街中あちこちでクリスマスソング流れる今、なんで!と思っても仕方ない。あれこれ考え、髪を染めてきれいにしておこうと、時間もないので同じテナントの美容院に駆け込んだ。いやな顔せず対応下さる美容院の、さりげない距離感がとてもありがたかった。随分昔、ある勉強会で柳田邦男さんが「無言も場合によっては見事なコミュニケーション」とおっしゃたことを
懐かしく思い出していた。髪を染めている間、たまたま手にした分厚い女性雑誌の巻頭にこんな文章が載っていたので、ご紹介します。どなたかのお目に留まりますように。
スコットランドに旅した時、ビスケットの包み紙にこんな言葉が書いてあった。「嫌なことや辛いことは貯めることができて、いつでも、幸せなことをおこすために使えるのです」こんな風に個人的な範囲で起きた大変なことには感謝の気持ちを忘れてはいけないと思った。大変なこと、ありがとうと、と。
こんな風に考えられる方はどんな方なんだろう?とお名前を見ると、松浦弥太郎さん、「暮らしの手帳」編集長とある。かの昔の暮らしの手帳の編集長さんは、花森安治という
すばらしい方でその文章を何度も何度も読み返したものであった。
松浦弥太郎さんは、このステキな言葉の後、次のような文でしめくっておられます。
あなたの最近はいかがですか?暮らしや仕事において、日々いろいろなことが起きるけれど、どれもがきっと自分に必要なことなのです。今すぐでなくとも、バランスをとるために働くちからが必ずあるということを信じてみてはいかがでしょう。
親しい方がメールで笑わせながら「大丈夫!」と勇気づけて下さり、今日このタイミングで手にした雑誌の、ピッタンコのこの文章は、私へのプレゼントと思えるほど心の隅々まで沁みわたりました。言葉の力ってすごい。大変なこと、ありがとう。