久しぶり、池谷裕二先生の全知全能・136からご紹介します。
「口は災いの元」と思っていた私、表題に驚きました
認知症の発症を防ぐには、日頃からどのようなことに注意すべきでしょうか?肥満や糖尿病、高血圧と言った生活習慣病が認知症のリスクを高めることは広く知られていますが、ほかに警戒すべきことはないでしょうか?中国・中山大学の唐並梅博士らは、今年一月に「ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビア」誌に発表した研究で、世界中の膨大なデータを分析し、脳以外の臓器の疾患が認知症にどれほど影響を与えるか?を調べていて、この研究で公開されている202件の論文について、9つの臓器系統に渡る26種類の疾患と認知症との関連を体系的に精査した結果、認知症リスクの上昇と関連する16種の疾患を特定したそうです
博士らは、PAF(集団寄与割合)という指標を導入分析した。PAFとはあるリスク要因がもし存在しなかった場合病気の発症をどれだけ減らせるかを示す理論値だそうです
研究では特定された上位16種類の疾患だけで、全世界の認知症発祥の約33%(実に1880万人の患者数に相当)に関与していることが判明、つまり認知症は、純粋な「脳の病」ではなく、全身の健康状態が脳に影響を及ぼす側面が大きいということらしいです
驚くべきことは、そのリスク順位。第一位は「歯周病」でした。PAFは6・1%と算出されています。もし歯周病でなければ、認知症になる危険を6・1%下げられるということですから、これは無視できない数値です
ただ厳密なメカニズムはまだ解明されていないようです
口腔内の慢性的な炎症が血流を介して脳に波及し、神経細胞を傷つけているのかもしれないし、咀嚼力が衰えて脳への刺激が減ることが遠因かもしれないそうです
いずれにせよ「口は災いの元」ともいうべき因果関係が、疾患においても浮き彫りになりました
続いて第二位は肝硬変などの慢性肝疾患(5・5%)、第三位は加齢に伴う難聴(4・7%)、第四位は視覚障害(4.3%)。これまで注目されていた糖尿病(2型)はようやく第五位(3・8%)に顔出しました
ランキングを眺めると口・目・耳と言った感覚器官の異変が、認知症のリスク要因の上位を占めていることに驚かされます、感覚能力の減少が脳への刺激不足を招き、認知機能を徐々に蝕んでいくのでしょう
この研究が社会に投げかけるメッセージは鋭く、そして重いものです。認知症対策において、脳だけを特別視する「脳中心主義」はもはや通用しないといってよいでしょう
歯科検診で歯周病を早期発見し、治療する、補聴器で聴力を補う。老眼鏡で視力を確保する。こうした日常的な身体ケアの集積こそが、高価な新薬にも劣らぬ予防効果を持つ可能性があるのです‥と、脳研究者の池谷裕二先生はおっしゃっておられます
たまたまこの記事を雑誌で読んだ後、馴染の電気屋さんに寄ったら、レジのところに補聴器のパンフレット!聞けば扱い始めたら大変好評で‥とのこと。年齢と共にご家族のテレビの音が異常にに大きくなったりで、気づかれるようですね‥とのことでした。聴力にもこんなに関心集まってたんですね。一人聞こえにくくなった方が居られると、家族もしゃべる声も大きくなるらしいですよ・・と店員さんの言葉でした
「口は災いの元」を自覚していた私、歯周病菌のすごさ・恐ろしさは認識していたものの、認知症になりやすいんだと聞けば、迷いなく「ガッテン!」でした
つう
