思いがけずお天気に恵まれ、今年も新年早々の佐野成宏さんの小さなコンサートで幕開け
しました。いつもの青山のイタリアンレストランです。ここには日本で一台しかない
イタリアのフェリーチェというすばらしいピアノがあり、床はテラコッタ。最高の環境で
す。このピアノ・フェリーチェ、名器ストラディバリウスと同じトウヒの響板を内蔵。
40人の熟練した職人が、一台を3年がかりで作り上げる最高品質のピアノ。縞黒檀仕上
げのグランドピアノは比類ない品と美しさです。昨日は蓋を開けた中も見せて頂き、
ブーニンはじめ著名なピアニストのサインがありました。そのピアノを昨日は佐野さんと
名コンビの河原忠之さんが弾く。これだけでも期待感いっぱいです。ナポリの歌4曲
に続きおなじみのトスティの2曲・朝の歌・そして外せない「忘れな草」でした。河原
さんもすばらしいピアノを前にいつになくのってらして、エナメルの靴が踊るようにペダ
ル踏む様子一番前の席で見て取れました。そのピアノに乗って佐野さんの歌も絶好調。
年々美味しくなるワインのように、円熟味を増してレストランのガラスがビリビリする
ような迫力でした。アンコールでは初めて「見上げてごらん夜の星を」を歌って下さり
イタリア人もびっくりのイタリア語のように、佐野さんの日本語は本当に美しいので
惚れ惚れ聴きました。長年ファンの80歳を超えるおばさまのご提案で、2月生まれの
佐野ちゃんにハッピーバースデイをみんなで歌いました。天皇皇后両陛下のご成婚記念
御前で歌を披露した経験ある佐野さんは、本当にジェントルマンなので、その声を聴くと
お人柄がにじみ出て大きな幸福感に包まれます。この日もいらしたどなたもそう思われた
に違いありません。お帰りになる時のお顔を見ればわかります。そんな方々とご一緒でき
ることも又幸せです。今年も佐野さんのように、いい気持ちの行ったり来たりができます
ように。みんなで頑張ろうと思います。
暮れに歯科衛生士が、熊谷先生のところにお邪魔して頂いてきた言葉。
「歯科医院が手を抜けば、患者さんの健康が遠のく」
本当にその通りです。
患者さんお一人おひとりとよく向き合って、お訴えを聞きご不自由さを伺い、どうしたら
宜しいかをご相談しながらお役にたってまいります。それぞれの生活があっての人々。
医療は暮らしに根ざしてこそです。
本年もよろしくお願いいたします。