7月10日に倒れた父、皆様のご尽力で意識戻り、都内の病院に移りました。ブログに書
いてしまい、かえってご心配かけることになり失礼いたしました。足利日赤での手厚い看
護と摂食嚥下チーム・リハビリチームのご尽力も特筆すべきものでした。自分達含め
歯科からの発信不足を感じながらも、足利日赤のように日々奮闘されている状況、頼もし
く希望を感じました。私達も日々皆様にお口のケアと、生きる礎としてのお口の大切さを
今後どんどんお伝えしていきたいと思っております。
意識を失いさまよっている間に、お口の舌には、舌苔というカビが生え、嚥下性の肺炎も
おこし、教科書どうりのカンジタにもなりましたが、その都度タイムリーな処置により
今はきれいな口腔内に戻りました。でも入れてなかった総義歯はあわなくなり、病院
替わる前日に調整頂き、ようやく入れ歯が整ってお口に入った時、「これで人間に
戻りました」と言った父。この言葉を忘れないで仕事させて頂こうとおもいました。
入れ歯にならなければいいことですが、入れ歯になってしまった人にとって、「入れ歯」
がどんなに人の尊厳を維持しているか。大きな示唆をもらいました。嬉しそうに薄焼きせ
ンべいかじれた父の顔。決して忘れません。歯科は価値ある仕事。だからこそ、日々勉強
して、患者さんのヒストリーを大事にして生活感のある歯医者として、診療していきたい
と思います。今回父の入院で教えてもらうことばかりの毎日です。少しでも安寧な時間で
あるよう願います。