最近何かと話題提供の、料理研究家の土井善晴さん
「こんなんでいいの?」という意見もあると聞くが、土井さんだからこその「今の料理の提案」がすこぶる小気味よい
先日JーWAVEでのやりとりが紹介されていた
大学生からの質問「最近は指示さえすれば機械でも美味しいご飯ができます。作り手の気持ちはどのように味に影響するのでしょうか」に答えて・・
「私はね、気持ちが荒れているとあとから反省する食べ物ができてしまうんです。素材ゆうのは触れば触るほどストレスがかかる。丁寧ゆうのは時間をかけることではなくて、素材をいたわって料理をすれば随分違うものになるんです」
移ろう自然の、小さな変化を感じ取る日本人の心の話。和食とは何か、正月料理に見る「ハレとケ」、盛り付けの哲学など扱うテーマは多彩。「人間は賢いから料理したんと違うんです。料理をして人間になったんです」など含蓄ある言葉が心を刺激する・・と、相方のステキなクリス智子さんのフォローとともに、卵を溶く音、てんぷら油のカラッとした揚げ音、ボトルから水を注ぐ音が響く中での会話。想像するだけで、美味しそうでステキ!
料理を作る、食す人の心のありようをきちんと、しかし肩肘張らずに伝える番組と好評のようです
父上は日本料理、家庭料理の真髄を、善晴さんご自身もフレンチも極めてらしたからこその歯切れよい言葉は、普段のご飯を、限りなく、シンプルに美味しくするような気がして、つい関西弁につられて聞いちゃいますね
料理を通じて生き方論みたいでもあるようですが「社会で本当にエライ人も、台所では新人と思って心がけて下さい。わきまえることを知ってもらえたらいいわ」「優しくないとおいしいものはできないよね」って言いきっちゃうのが凄い
幅広いリスナー層の中で、意外にも10代、20代からのメッセージが多いとのこと、いいじゃない・・いいじゃない
丹精込めた一品をじっくり味わうがごとく、心で言葉を味わう楽しみが人気の理由かもしれないと伝えています
毎日のご飯、気持ちよくつくって大事にしよう・・っと、あらためて思います