「ベランダにミカンの皮が干してありますけど、煎じてなんかするんですかぁ?」新婚時代、大学からわけない所に住んでいた我が家(マンション)に、外科医局の後輩先輩が、よく集まって下さいました。
特に外科医局の方々は、呑む食べる半端ないので、1階の酒屋さんを夜起こして安いお酒を買いに行った事もあり、宴?の翌朝、お酒の空き瓶、一升瓶等ゴミ置場に捨てに行くのも憚れました。
でも皆さん楽しそうで、そのまま朝まで泊まって、朝ごはんに慌てた事もありました。
そんな中、ある後輩がベランダに干した、ミカンの皮を見つけたわけです。ミカン好きの我が家は、食べた後皮を干し、手拭いで作った袋に入れお風呂に入れていました。あったまるんですよねぇ。肌もツルツル・・。
皆やってる事かと思ったら、相当珍しかったんですね?その後輩先生に「どちらの出身ですか?」と聞かれ主人は楽しそうに笑って聞きながら「そんな珍しいかぁ?」・・と。
すぐ下の後輩が助け船出して「僕達薄給ですもんね、一ヶ月の半分近く当直して、あとは腕磨きににバイトに出て・・」と、今で言う入浴剤も買えない・・と言わんばかりの、愉しいやり取りでした。
ですので我が家に寄ってくださると聞けば、何でも有り合わせでも、お腹が一杯になるものを一生懸命作って食べて頂いた気がします。
懐かしい思い出の数々・・。
未だにミカンの皮をお風呂に入れる度、いい方達に恵まれたなぁといろんなことを思い出します。
沈丁花も咲き河津桜も満開、いよいよ都内でも桜咲くかな~のこの頃。
そろそろ、ミカンの皮も冬までおあずけです。