7月24日の「ドキュメント72時間SP」何気に見たら、現在オリンピック真っただ中の、パリの漫画喫茶が舞台でした
他局の「Youは何しに日本へ」でも、いかに日本の漫画が世界中で愛されてるのかとしばしば感じていたけれど、このドキュメント見て思いがけずいろんなことを知る機会となりました。以下、興味深いテレビ時評のレジュメです
☆「パリの漫画喫茶」が舞台のドキュメント。この場所を訪れるのは大学の試験が終わったばかりの女性や、大学卒業後、なかなか就職が決まらない移民の男性、児童養護施設から月に一度訪れるという少年などさまざま。ステップファミリーや、離婚した元夫と交互に子どもを育てる女性など、フランスの多様な家族の在り方が見えたのも興味深かった。
番組によると、フランスで人気の漫画は「ONE PIECE」や「ドラゴンボール」など日本と変わらないようだ。しかし、漫画喫茶に来ている人たちが手に取る漫画はもっと個人的なことが描かれてる作品だ。読んでいる漫画についてスタッフが尋ねると、皆その内容を的確に説明する。日本の漫画の成長ストーリーに勇気づけられたという人や「善と悪がグレー」で「完璧じゃなくて欠点があったり」するところが良いと評価するひともいた。
特に漫画喫茶を訪れる人の発言で驚いたのは、フランスで日本の漫画を出版している会社で働く男性が、少女漫画、特にラブコメは売れていないと言っていた場面だ。その男性が言うには
「(日本のラブコメが)男性の為にきれいになろうとか頑張ろうとする主人公が多いけれど、欧米の女性は、男性のために活躍したいわけではなく、自分のためにきれいになりたいから」とその理由を語っていた。
日本の漫画の多大な影響力を感じる部分もあったが、日本では当たり前に思っていたことが、海外では新鮮に受け止められたり、不思議に思われたりしていることが分かるという意味でも面白い企画であった。(ライター・西森路代さん)
ふむふむ・・