所用で出向いた先でのことです。滞在してたのが7階ですのに、大きく旋回するツバメを
みました。こんな高いところまで!とびっくりしてると、あたり前です。彼らは海を渡り
何千キロも旅をして来るのですから・・。そのうち数が増えて沢山で飛んでるのを発見。
巣があるに違いない・・と探してみると駐車場でした。人の出入りも多く、繁茂に車も
出入りします。誰か必ず人のいるところです。ツバメはそれを利用して、カラスから
巣を守っていると聞きました。「フンを落とされた人もいるかもしれないけれど、誰も
何も言わない。ヒナが泣き始めると、皆「今年も来たね」と見守っています」とのこと。
ある方は、「フンは落ちてきたらふけばいいんだから。心ないやつが巣を落としたことも
あったけど。僕達の唯一の楽しみだからね」ツバメは生きた虫しかエサにしないそうで、
街路樹や緑が多いところで、なお且つ人の出入りのあるところを選ぶんですね。
昔からツバメが巣をつくると、「縁起がいい」「商売繁盛する」「幸せを運んでくる」と
言われてきたのも、それはとりもなおさず、ツバメを受け入れる町のやさしさ、人々の心
を反映した結果だったのでしょう。そう思うと体調15センチほどの小さな姿が愛おしく
さえ思え、せっせとエサを運ぶ親ツバメと、合唱するがごとく口パクパクするヒナ。巣だ
っていくヒナの頼りなくも大胆な飛行に見入ってしまいました。