先日「問いとは自ら見出すもの・・」と言う話を耳にしたものをここに上げさせて頂きました。偶然とはあるもので、その数日後に「上野千鶴子・最後の講義」と言う番組にも出会いました。
相変わらず歯切れのいい上野さんですが、この日は30代から40代と思われる男女10人くらいの方々との、相互交流ある面白い番組でした。
ここでも、「ケアは双方に良いもの」だと。
アンハッピーな介護のしわ寄せは、弱者(介護される人)に行くのよ!と。
そこで上野さんらしい強烈な例を上げました。
女性がね、同居してる年寄りの世話しても無料、当たり前と言われるけど
隣の他人のおばあちゃんの世話すれば有料なのよ!と。(会場の男女が、ビックリして一斉に顔を上げました!その表情が最高に面白かったです。ほんとだ!と気づいたのですね)
その上、上野さんは、こうもおっしゃったのでした。
当たり前の嫁の仕事→強制労働 forced powerなんです・・・と。うわッ!
その場にいた参加者の女性が発言しました。家のこと全部やって、子供世話して、仕事に行って、その仕事も自分が一番上だから模範示さないとならなし・・と言うと、上野さんは「力には限りがあるよ。優先順位をつけなさい。出来ないことは目をつぶって・・。欲張らずに一つずつやっていくのね」と言った瞬間、発言した女性の目に涙があふれていました。さらに優しく、強がらず、弱さを認め合ってね・・と。
強者はずっと強者ではいられない。強者も弱者になるのよと。
だからね
・安心して弱者になれる社会
・安心して要介護者になれる社会
・安心して認知症になっても殺されない社会
(好きで認知症になるんじゃないからね・・と)
あの阪神大震災で、自助・公助の他に日本には共助と言うものがちゃんとあった!それを知ったとことは大きかったとも仰いました。
「ケア」と言う非暴力の実践に男を招き入れるのが女の役割ですよと加え最後に
”フェミニズム”と言うのはね、弱者が弱者のままで尊重される社会なのよと
締めくくられました。集まった30代40代の男女みんなが、いちいち大きく頷いていたのがとても印象に残りました。その若い方々の真摯な反応・発言が力強く感じられ、さわやかなひと時となりました。希望が見えるようでした。