昨日2月11日のガッテン!「大人のむし歯と入れ歯」衝撃的な画像に皆さま驚かれたの
では、ないでしょうか?でも事実です。
前半は、虫歯でした。大阪に「歯神社」があって、皆さん「むし歯が直りますように」
と手を合わせていましたが、本来なら「むし歯になりませんように」とお願いできるよう
にならないとダメですね。まだまだ「むし歯は守れる」が伝えられてない証拠です。
さて、「大人のむし歯=痛くない!」とめい打った特集です。当院でも主に中高年の患者
さんにお話ししている ”歯茎の根元と歯と歯の間のむし歯” です。年齢と共にどうして
も歯茎が下がります。そうすると覗いてくるのが歯の根元(象牙質)です。ツルツルの
エナメル質と違い象牙質は敏感なんですよ。象牙質が丸裸になってるのに、硬い歯ブラシ
使い古してガサガサの歯ブラシに、たっぷり歯磨き粉つけてゴシゴシしたら、悲鳴あげる
の当たり前ですよね。又、作った人工物と歯の間に凸凹がありますし、歯と歯のくっつい
た面には細菌の汚れ・バイオフィルムが潜んでいます。ですから、軟らかいブラシ・
デンタルフロスが必要なんです。こうして一本歯を失えば、お口の中全体の噛み合わせが
自然と変わり、それぞれの歯に負担が増えて、順繰りに歯を失っていくのです。それは
歯があごの骨に埋まっているからと大事なこと”が説明され特に上下の奥歯を一本失うご
とに、黄色信号から赤信号に加速しますという「怖ーい」お話でした。一度手鏡で
ご自分のお口の中をじっくり見て頂き、小さな白い詰め物で色の変わったところはない
か?よく見て頂き、定期メンテナンスする中で、積極的に担当歯科衛生士か歯科医師に
ご相談ください。
後半は「入れ歯」についてでした。巣鴨でインタビューした3人のご高齢者、「何でも
食べられるよ」「もう10年以上使ってるけど、歯医者にはいかないよ。薬局で入れ歯に
塗るの使ってるから、大丈夫」「上も下も総入れ歯だけど、歯医者には行ってない。合わ
なくてしゃべると外れるから、孫が怖い!っていうの」この方々を大学にお連れして、噛
みあわせ含め検査をしました。入れ歯が顎にあってる方は一人もおられず、入れ歯の歯も
すり減っていて、三人とも ”あごの骨が半分に減っていました! ”あごの骨の骨吸収”
びっくりするほどでした。当院で入れ歯をおつくりする場合は、作った後定期的にご来院
出来るかどうかが条件です。アクセサリーでないのですから、定期的にかみ合わせのチェ
ックやお口の中の汚れを管理しなければなりません。お家でのお手入れもきちんとしてい
ただくことが条件です。実際、健康保険で入れ歯は赤字です。なので出来上がったあと
調整をなさらない歯科も多いと聞きます。入れ歯はその方の食べるよすがです。健康保険
の見直しも急務ですが、だからと言って食べられない入れ歯を、調整しないということに
はなりません。番組では”望ましい入れ歯”と”そうでない入れ歯”が提示されました。
出演者が「それって、歯医者の腕の違いですか?」と大胆質問され、言いにくそうに
「歯医者が上手いか下手かということになりますねェ」とはっきりお答えになりました
。入れ歯の良しあしは、お使いになる患者さんがよくわかりますから・・。説明下さった
医科歯科大の先生も「小さすぎる入れ歯には、注意してください。床が小さいという
事は、お口の中で動くということですと断言されました。又当院と同じように、市販の
入れ歯に塗る”安定剤”は出来るだけ長期使用しないようにと釘を刺されました。顎が変っ
てからでは入れ歯の作り直しは本当にご苦労されます。又安定剤のお口の中への害も
とりざさされています。と言う訳で、汚い・怖いお口の中の画像が一杯出ましたが、かな
り突っ込んだ内容で、当院の患者さんにはお伝えしてることばかりですが、広まって
よかったと思います。詰め物も入れ歯も、作ったらおしまいでなく、作った直した時から
進行させない努力が要ります。お口の中にいる悪さをする細菌は、強力ですから。
アナウンサーの締めは 「歯があるためのは・な・し」でした。