いのち蝕む砂糖!?

歯科の仕事をしていると、どうしても砂糖についてお話しする機会も多く、そのほとんどは虫歯・歯周病との関連です。その際、これからの季節はもちろん、いつでも話題に上るのが、おやつよりも缶コーヒーや清涼飲料水などでした。学校医をやっていた中学校では学生自ら流行りの清涼飲料水に含まれる砂糖をはかり、角砂糖何個分かをポスターにしてくれたこともあります。

オフィイスで集中して仕事した後・営業の外回りから帰った後・長い会議の後などホッと一息つきたくて、缶コーヒーやペットボトルのジュース・炭酸飲料を一気に飲み干したりする方も多いようです。

一般的な缶コーヒーには、角砂糖3個分
コーラなどには、角砂糖10個分
スポーツドリンクには、角砂糖6~7個分 と言われます
ファーストフードのシェイク状のドリンクには、なんと角砂糖10個以上!20個近く。
砂糖には、栄養素はなく高カロリーで、コカイン同様の依存性があることも心配されます

WHOのガイドラインによると
成人・子供一日当たりの糖類は、全カロリーの5%未満にすべきとの見解。ジュースや缶コーヒー2本も飲めば。その日はもう糖類はオーバーです。砂糖にはカロリーあっても必要な栄養素はないので「空のカロリー」と呼ばれ、白米・アルコール・白く精製された小麦粉も同じです。「空のカロリー」は体に入ると大きな負担です。カロリーあるので何らかの経路で”ブドウ糖”になります。”ブドウ糖”がエネルギー源になるには体内の機能や物質を使う必要があり、その一つがクロムという必須ミネラルの一種です。砂糖にはクロムも含まれないので、ブドウ糖をエネルギー化するために、他の食品から摂取したクロムを浪費するので、体に多くの負担がかかるわけです。

砂糖の過剰摂取で、脳にも変化が起こります。と言うのもコカイン・モルヒネ・ニコチンと同じように砂糖の依存性により脳に変化が起こってるようです。ですので仕事の合間や息抜きに砂糖たっぷりの缶コーヒーなどを飲み干す習慣に警鐘ならしています。

タバコをやめられないのも、ご本人の意思が弱いのではない・・と禁煙支援しています。ニコチンがないとダメ!と脳が認識しているだけですので。砂糖も同じように”脳が記憶=依存”するようになるんですね。砂糖=甘いものの習慣と言うのは本当に怖いものです。当院でも患者さんとお話しする時に、虫歯のことだけでなく、砂糖は「空のカロリー」と言う説明を増やして、お体全体への影響もお話しする様にしたいと思います。

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