みたび高倉健さんです。生きるために俳優になったという健さんですが、任侠ものが立て
つづいた時「自分が心を入れてない映画に、観る人が興奮している。怖いメディアだと
思ってフリーになった」はぐらかさずに自分が納得できる映画だけやろうと心に決め、
名優と言われる方から”佇まい”を学ばせて頂きましたと語っておられました。お芝居と映
画は違う。生き方が全部出るんだからちゃんとしないとね。人の命は限りがあり、身を
捨ててでも悔いがない人間であったかどうかですよ・・。一度キリを生きるんですよと。
パッと私達の前から姿を消されて、今になってどの言葉も心に深く響きます。
プロフェッショナルとは?に「生業です」と。Disciplineという言葉が浮かびました。
そんな中、足を衰えさせないためにウォーキングなさっていたようですが、「マウスピー
ス(4ミリ)は歩くとき欠かさないよ。歯がイカレたら歯の方が高いんだよ」と冗談いう
方でもあったようです。今、噛み合わせや歯周病・食いしばり・・いろいろな意味で、マ
ウスピースのご利用が増えてきました。何の分野でも健さんはしっかり本物を見極めて、
必要なことはしてらしたんだと感じ入りました。
山本周五郎さんをご愛読とか。人の生き方から知恵をもらい糧にするとおっしゃる健さん
から逆に、どれほど多くの方がその生き方からたくさんのものを頂いたことでしょう。
”はぐらかさない” 久しぶりに聞いた日本語でした。