高倉健さんの訃報が伝えられました。
どなたからのコメントも、言葉少ない中にも健さんへの惜別の思いにあふれています。
町のインタビューにもそれは同じで、ある方は「新幹線でわっイイ男!と思って足の先か
らずーっと見たら健さんだった。これぞ日本の男と思った」ときっぱりおっしゃって居ま
した。その時の興奮が伝わってきます。
行く道は精進して 忍びて終わり悔いなし という座右の銘も伝えられています。
天台宗の僧から教えて頂いた言葉とのことですが、その方が「あのお方は、何かにつけて
結果や報酬を期待しない。あのお方は何でも命かけている。軽く受け流すことはしない。
お侍さんや」とおっしゃっていました。決して努力はやめない。我慢し続けて一生終えて
も悔いはない。という意味だそうです。ある方はその誠実なお辞儀の仕方を振り返り、
ある方は「ニコッとして黙ってるんですよ」と偲んでらっしゃいました。役柄が多かった
せいで、何度も刑務所を慰問なさったそうですが、その時に「あなたの大事な人のところ
に帰ってやって下さい」と話されたそうです。”あなた”という映画を観たくなりました。
街頭インタビューで聞こえた”日本の男”という言葉が、黄色に染まり始めた街路樹と
ハラハラ落ちる桜の樹の赤い葉っぱの季節にズシンと響きました。男の人が惚れる男
でいらしたんですね。多くの人の心に何かを残されました。