今秋二度目の大型台風。御嶽山の噴火。世界中に起こる規模を超えた災害の数々・・。
昨日富士山も初冠雪。御嶽山でも灰の上に積雪で、救助作業も困難を極めている状況、
ご不明者ご家族のお気持ち考えると本当に心痛みます。
自分は無事でなんと幸いなんだろう・・と被災された方々におもいを寄せながらも
不安な日々。にもかかわらず恙無い平和な日常。ふと前に読んだ”幸田文”さんの本を思い
出しました。書店に聞けば文庫ならあるとのこと・・。取り寄せてもらい届いた小さな文庫
本には幸田文さんの瑞々しい感性が捉えた野山への思いが綴られ、胸に迫ります。ご本人
も歳を重ねられて訪ね歩いた自然の荒廃の姿。人と自然・・生あるものの哀しみが伝わって
きます。幸田文さん独特の心やさしい言葉で言い直されると、知らないうちに自分も頑な
になっていた事に気づいて、心の処方箋を頂いたようでした。幸田文さんの品のある言葉
とともにきわめて日本的な本だと思います。
この本を思い出してよかった。久しぶりに読み返せて心が少しばかり楽になりました。