久しぶりに引っ張り出したムナーリの本。
どのページもハッとするけれど今日の気分はこのページ
あなたが食べている その卵
それ ニワトリから生まれたんだよね
私たちのなかに
どのくらいのニワトリがいるものかしら
その目つきとか
その歩き方とか
その態度とか
あなたが食べている そのハム
それ もともとブタのからだの一部だったんだよね
私たちの中に
どれくらいブタがいるものかしら
その食べ方とか
その鼻息とか
そのどん欲さとか
貧しい芸術家は
ごみ箱の中から見つけた
ちびた鉛筆で
素晴らしい詩を書く
金持ちの芸術家は
純金のペン先のついた
高級万年筆で
つまらない詩を書く
なんで今、この二編の詩を選んだか自分でも不明
でも ムナーリって
子どもの心を 一生のあいだ
自分の中に持ち続けるということは
知りたいという好奇心や
わかる喜び 伝えたいという気持ちを
持ち続けるということ
って
背表紙のことばにある なぜか共感。
コロナの不安の中
本はありがたい・・