実るほど頭を垂れて薔薇の花・・

 

疲れはてて足をのばした練馬のバラ園。
生憎お休みで人も疎ら。見ると二歳くらいの男の子がママに「いい匂いだねぇ」と。ママは嬉しそうに「そうだね。こっちの白いバラもいい匂いしてるよ」その言葉に小走りするちっちゃな子。こんな情景見てるだけで気が休まりました

すると「オバチャン!いい匂いだよ、バラ!」と。大輪のバラが首を垂れてました。「アラッ本当に。お花が好きなのね」と返すとママが「お花は全部この子はバラって言うんですよ」に笑いながらバイバイしました。他愛ない会話が、休園日のバラ園に秋風と共に通り過ぎました。

「きれいな揚げ羽蝶が飛んでるよ」の家人の声に振り返ると、ターコイズブルーの色も美しい揚げ羽が飛んでいて、家人の声もいつもより優しいトーンに聞こえました。

バラ園の柵の中にはハロウィンの飾りが静かに微笑んでいました。メタセコイアの並木を抜けて車に戻りました。
束の間のお散歩、たっぷり吸ったオゾンと共に、あったかなふれあいでした。幸せな時間を小さい子と分けっこ出来てすっかり寛ぎ、おかげさまでさわやかな気分になりました。お花は、特にバラは格別ですね。

この原稿は台風前に書かせて頂きました。
ものすごい被害をもたらした台風19号。あちこちに甚大且つ犠牲者も多数。怪我した人もまだまだ濁水の中にいる方も居られます。こうしてきれいなバラの記事をアップすることさえ気後れしましたが、バラの花とともに、祈りをささげたいと思います。考えの及ばない自然の脅威。

昨夕でしたか?テレビで土木に長く従事していた専門家の方が「古い時代のことを言って何ですが、昔は、水辺や川の近くに住むには”作法があった”」と仰ってビックリしました。このことは多くの示唆に富んでいると思われ、後でゆっくり紐解きたいなぁと思った次第。人間は大きな力と知恵をもって支配しているように思われますが、自然の一部なんですよね・・。
驕ってはならないのだと、自分自身を戒めました。便利ということが当たり前になったけれど、それでいいのだろうか・・と。

大ぶりの大輪のバラをもう一度、まじまじ見ました。