後悔のない・・

思ってもいなかった、とんでもない悲劇が起こった。
それから間もないある日お盆法要に向かう車中で、相変わらずの渋滞、忙しそうに足早に歩く人々、いけないと言われているのに運転しながら携帯いじってるドライバー。いつもの光景を見た。

何事もなかったかのように人や車が行き交い、巨大都市の東京は脈動している。道脇の百日紅のピンクも、ニュースを聞いてるはずなのに、いつもながら夏にふさわしく咲いている。咲き終えたむくげの花がポトンと落ちている。

新聞に「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」の一節を思うとあった。

友人から「一日一日後悔のないように過ごしたいと思う」というメールが来た。毎日毎日繰り返される戦争のニュースに、からだも震える今回の悲劇。さまざまおもう、忘れられない夏になった。

エレベーターで偶々出くわした小学生が、虫かごを持っていて中にまだ色の薄い、弱弱しいカマキリがいた。どちらからともなく声を発した時「このカマキリ6年生位と思います」と笑わせてくれた。

この子たちに幸あれと思ったこの夏のある日。