無用の用

昨年2025年・ノーベル化学賞は京都大学の北川進教授が受賞されました

MOFと言う新しい金属有機構造体の開発です。MOFの特徴は、極小の無数の穴を持つこと、その穴の中に酸素やメタン、二酸化炭素など様々な気体を分離・吸収し、貯蔵も移動も可能にしました。MOFの性能と使い勝手は今までと段違いで、活性炭とは同体積の表面積が数十倍で吸着率も多く、穴のサイズを自由自在に変えることで特定の分子を選んで吸着できるので、既に様々な分野で実用化が進んでいるそうです

北川さんがMOFの穴に注目したのは、休憩中の事だったそうで、予想図を書いていた北川さんに同行していた学生が、「穴が開いてますよ」!
MOFの骨格の間にできた隙間を「穴」と表現した時北川さんはひらめいたそうです!そうです、荘子のことば「無用の用」を思い出されたのです、ひょんなことだったんですね!

無用の用とは、「何かが役に立つとか立たないという判断は、自分の都合でしかない。それに囚われるな」との指摘です。どんなものでも、見方を変えれば有用になる可能性があります
形のあるものは不変ではありません。それに囚われると現実を見誤ることになります。柔軟な自分でいることは難しいことですが、頑なになるのもまた不自由なことなんですね

自分と相いれないとか、分かり合えないとか、知るのは無駄とかの判断はいったん横に置いて、虚心に、柔軟に、相対してみたら違う風景が現れるかもしれません
ノーベル賞とか言わずとも、「囚われないこと」を心に刻もうと、決意も新たな新しい年が始まりました
毎年、決意はいんだけどなぁ~、どこかでほざく言葉が聞こえます・・💦

common sense

今まで、この言葉は常識・良識と訳されていたように思います

昨今世の中で起こる、いろいろな事件やトピックス・・をうけて年末ある番組でこんなこと言ってました
Common sense って「経験からくる思慮分別じゃないの?」
ストンと胸の底に落ちました

今年もいろんな人に出会い、驚いたり、イラッとしたり、ニコッとしたりも楽しいもの
知らないこと教えて頂いたりしたら超感激!
いろんなやり取りが出来たら、うれしくて幸運なことだと思います
周りの人はありがたい・・

流鏑馬

この時期になると思い出す入選歌があります。スピード感とユーモアで、はなやかな流鏑馬の行事を表現していて見事!と絶賛された歌でした

・流鏑馬の一瞬の間に駆け抜けて尻尾ばかりがスマホに残る
               (宝塚市)寺本節子

私は実際、流鏑馬をこの目で見たことはなかったものの、その眼の前を走り去る馬の速さ凄いんだろうな!と歌を読んでドキドキ感高まり、馬が蹴りながら俊足で走り去る情景が、早速目に浮かんだものでした、どんなに速いんだろう~と

やはり、歌を詠まれた寺本さんも、「ニュースでは見ますが実際に見たのは初めてです。見物席が最前列だったので張り切って撮ったのですが失敗作ばかり。馬の音高く近づくや猛スピードで走り去りました」と述べておられました、行きたくなりました、午年ですものね

折々のことば  3548

「だって こどもが しあわせなときは みんなが しあわせなときだもの」
                 てるおかいつこ (暉峻淑子)

経済学者の暉峻淑子さん、埼玉大学の教授として雑誌などにエッセーを書いていたころ「子ども向けにお金について説明する絵本を作りませんか?」と児童書出版会社・福音館書店からお誘いを受けたそうです。ただ、お金は当時は大人専用の世界で起きる、経済の本質を語るもの。子ども向けの説明は難しく悩んでおられました。そんな時「サンタクロースの絵本はたくさんあるけど、成長した子どもはサンタがいない事実を知った時にどんな気持ちになるでしょう。その後の気持ちも考えて本を作らなくては」と話し、これをきっかけにいわゆる「経済」とは正反対の存在、一方的に与えるだけの存在、一方的に与えるだけが仕事のサンタの話を書くことになったそうです、(クリスマスを過ぎ新年早々なのに、いいお話なのでご紹介いたします)

ご長男が3歳のクリスマス前夜、「サンタに会う」となかなか眠ろうとしないのをなんとか寝かしつけ、枕元にそっとプレゼントの積み木を置きました。朝が来るとご長男は積み木でひとしきり遊んだ後に、ママ、暉峻さんの枕元に贈り物がないことに気付き、積み木を分けて、慰めてくれたそうです
その時暉峻さん、愛された子供は、愛することができるようになるのだと悟られたと書かれています、サンタがいるということは、愛してくれる人間がいるということ。サンタが来ない子どもでも、「子ども達を助けたい」という人間の愛が絶えない限り、「サンタはいつか自分のところにも来る」という希望をなくすことはないでしょうともおっしゃっておられます
子どもが幸せな社会はあらゆる人にとってよい社会であり、サンタもそれを願っている、そんな思いを絵本に込めたそうです

この経済学者・暉峻さんの絵本は「サンタクロースってホントにいるの?」という題名でしたが、子どもに向けた「豊かさとは何か」(岩波新書)だったと今になって感じたとインタビューなさった方は語っておられます

月をまたいでしまって、新しい年の初めにサンタですが・・「サンタはどうして歳とっても死なないの?なぜお父さんお母さんには来ないの?なぜ僕の欲しいものがわかるの?」この質問の嵐に親は、子どものほしがっているものがわかる人だけがサンタになれる、サンタは子どもを歓ばせるのが何よりの愉しみだとおっしゃってこう付け加えられたそうだと書いてありました

・みんなが しあわせなとき
年の初めに 考えてみたくなりました・・・
昨年買った小さな植木鉢の沈丁花に小さなつぼみがつきました、白い花なのにつぼみは小っちゃくて赤いのです

にもかかわらず・・

みなさま、あけましておめでとうございます

昨年もこのブログをお読み頂きまして、ありがとうございました
あっちに行ったりこっちに行ったり、支離滅裂ではありますが、時々覗いていただけましたら幸いです

何度も何度もこのブログには書かせていただき、ご紹介申しましたが、やはり年頭には、アルフォンス・デーケン先生のこの一言が私のあたまにスッと出てきます

     「にもかかわらず笑う!」

どうか笑って、みなさまによいお年となりますように
本年もよろしくお願いいたします