馬場あきこさんの選者退任を惜しむ歌

馬場さんに選ばれるのが夢だった死ぬまで歌は詠むだろうけれど
                             (大田市)安立聖さん    永田和宏選

※小さなコラム・佐藤ママの「きらりヒント」にも、以下「言葉を研ぐ」感覚身につけて・・として載っておりました

朝日歌壇選者の馬場あき子さんが退任されるとの記事が載っていました。短歌の提携である五七五七七という様式は、「言葉を研ぐ砥石」と馬場さんはお話しされています。定型の様式の中で「言葉を研いでいくうちに、こういうことを私は言いたかったんだという深い思いが歌の奥から出てきます」と説明され、そのために何度も句のつながりを考えるとのことでした。最近の家庭では砥石そのものが珍しくなりましたが、記事の中に見つけた「言葉を研ぐ」という表現にしばし見とれてしましました

昨今、思ったことをそのまま書き込んで世間にばらまく、ということが日常茶飯事です。ネットをみると、発言の自由という名のもとに他人を傷つける言葉があふれています。じっとしているだけで、目や耳に飛び込んでくる多くの言葉たち、何の悪気もなく放った言葉でも、受け取る人は傷ついて血を流すこともあります。心の傷が癒えない場合もあり、言葉は非常に危険なものともいえるのです

またその反面、かけられたほんのちょっとした言葉が、心を温かくし、人の人生を最後まで支えることもあります。人は一言の言葉を握りしめて一生元気に生きていくことが出来る生き物なのです。さまざまな立場の人の気持ちが理解できるようになり、とっさの場合でも言葉を選ぶことが出来るような鋭い感覚を、沢山の文章を読んで身につけて欲しいと思います(佐藤ママこと、佐藤亮子さん)

※2024年9月11日このブログにも、馬場あき子さん選の三句、素敵なので掲載差せていただいております