当院では随分前から、禁煙支援をしております(詳細はHPをご覧ください)
先日BSの国際報道番組でとても気になる内容が放送されました。画面には、インドネシアの2歳児がタバコを吸う画像。インドネシアでは、子どもがたばこ産業の一環=タバコの栽培に携わっているという、衝撃的な番組でした。
先進国では、タバコ離れが著しい今日ですが、未だタバコの生産拡大の陰で、タバコの葉っぱが主要産業のインドネシア・ロンボク島では、500もの家族がタバコ関係に従事しており、そこには12歳位(もっと年少も)の子供が毎日4時間働いて100円という労働で、このお金で教科書を買っているそうです。
この子供たちが、頭痛・膝痛・発熱・嘔吐等、タバコの生の葉に触って束ねる仕事をしている為、皮膚から「ニコチンが体内に入って」タバコを吸わないのに、湿った葉を扱うので、一日36本分のタバコを吸ってるのと同じニコチンが体内に入っているそうです。
とても深刻です!インドネシアの子供たちが、タバコ吸わないのにニコチンで身体が蝕まれているということです。インドネシア政府が実態調査に乗り出しました。
WHOのタバコ批准していないインドネシアは、海外メーカーの重要な拠点だそうで、インドネシアの子供たちが、ニコチンに苦しみながら収穫したタバコが、先進国で吸われているということになります。
“たばこ産業は、子供たちの健康被害の上に成り立っているのです”
これを、グリーン・タバコ・シックネスと呼び、世界に訴える番組でした。私達、皆が
タバコについて考えなければならないと、あらためて強く思い、日々患者さんと接する中でもこの内容は発信する必要を感じました。ちなみに来院患者さんで、会社ぐるみで健康に取り組んでいらっしゃる方は、このニュースすでにご存知でした。
折りしも日本では、2020年のオリンピックに向けて、禁煙をすすめようと、新都知事小池さんも決意を述べておられます。オリンピックだからではないけれど、いいチャンスになるでしょう。
日本対がん協会のスローガンは
「子供たちの未来をガンから守る」→喫煙はがんのリスクを高めます です。
日本でも小学生の禁煙外来の存在があり、どんどん低年齢化する喫煙をストップさせることは ”子供たちを薬物から守る”ことにもつながります。
そのような意味でも貴重な番組でした。もっと早い時間の再放送を望みます。