今帰られた、高校一年生のお嬢さん。可愛い夏の制服で来院されました。シックなグレーにピンクのチェックのスカート。なかなかイギリス風でステキでした。終了後次のメンテナンスのアポをお取りしようと、受付が○○月の△日いかがでしょうか?と聞いたところ
「お願いしてもいいですか?」と答えられたのです。
なーんて大人!の受け答えでしょう。
初めてお母様と来院された時、虫歯が出来る原因・プロセスもご存じなく、感染症と言うことも今まで知らされてなく、したがっておうちでのお手入れも十分にご存じなくて、本当に気の毒に思いました。沢山虫歯があって、画像や資料で説明すると悔しくて泣かれたこともありました。初期治療して定期メンテナンスに入ると、熱心にちゃんと来院され、今では習慣になってきました。学校が忙しいときには、ご自分で連絡も入れて下さるようになりました。もともとお母様も素敵な意識の高い方とお見受けしておりましたが、今日のお嬢さんのこの言葉にびっくりすると同時に、このようなご家庭でも、虫歯の本当のことを伝えられてなかったことに驚きながら、まだまだ自分たち歯科医院側の非力さを自戒しました。このお嬢さんももう少し経つと学年も上がって、「お願いします」とよりはっきり意思表示されるようになるのでしょう。歯科でメンテナンスさせていただいていると、このようにお子さんはご成長ぶりを、大人は生活の変化を、高齢者はその日々の積み重ねをなさりながらですので、つくづく生活に根差した医療が歯科だなあと思うと同時に、特に定期メンテナンスはそれを無視しては成り立たないと痛感します。
私達も感じのよい日本語・わかりやすい説明と言葉かけを心がけながら、皆様の時間の積み重ねとともに、学び、歩み、寄り添いつつ、お役に立ってまいりたいと思った一日でした。