谷川俊太郎さん

真っ青な空に銀杏の黄色も美しい日に、谷川俊太郎さん死去のニュースが飛び込んできた。一昨日、月一回の書下ろしの詩が掲載され、読んだ私は胸騒ぎをおぼえたばかりでした・・

感謝

目が覚める
庭の紅葉が見える
昨日を思い出す
まだ生きてるんだ

今日は昨日のつづき
だけでいいと思う
何かをする気はない

どこも痛くない
痒くもないのに感謝
いったい誰に?

神に?
世界に? 宇宙に?
分からないが
感謝の念だけは残る   

     「どこからか言葉が」谷川俊太郎 11月17日朝日新聞掲載

 

・以前、このブログに武満徹のPOPSONGS、石川セリ歌唱のCDから「翼」ご紹介しました。そのCDには谷川俊太郎さんの「死んだ男の残したものは」「恋のかくれんぼ」「見えないこども」の他、この歌ものっていて大好きな一曲です。ご逝去を知って谷川さんのこの歌を辿りながら ファンとして私もたくさんの感謝を捧げたいと思います。

うたうだけ

むずかしいことばは
いらないの
かなしいときには
うたうだけ
うたうと、うたうと、うたうと
かなしみはふくれる
ふうせんのように
それが わたしの よろこび

なぐさめのことばは
いらないの
かなしいときには
うたうだけ
うたうと、うたうと、うたうと
かなしみはふくれる
ふうせんのように
それが わたしの よろこび

アゲハの遺伝・10歳の昆虫博士の話

びっくりしたぁ~と言うより、たまげた!というのがふさわしいかも・・だって
小学校5年生の男の子が、国際昆虫会議でポスター発表し、英語で質問に答えてる!この小学生可愛い!すごいー!

長井丈君10歳・神戸の小学5年生
何でも「アゲハの幼虫の記憶は、成虫やその子孫に遺伝するのか?」がテーマの研究だとか・・

もとはと言えば、レモンの木にアゲハが卵を産み、幼虫からサナギになるのに死んでしまうという経験から関心持ったらしい・・
アレっ?誰かの話に似てるなぁ~。

と言うのも、以前診療室のベランダに、食べたグレープフルーツの芽が出てる種を植えたことがあり、芽が伸びて枝ぶりも立派な鉢植えとなり、気がつけば黒い糞のようなものが沢山あって、それがあっという間に青虫になり子供たちが面白がっていました。青虫に葉っぱ食べられて、グレープフルーツの木は裸ん坊になりそうこうしてるうちに、壁に幼いアゲハが、飛び立つ練習をしているのを見守った経験を思い出したからでした・・

この丈君は、それでは終わらない・・
一年生の時、僕とチョウチョの35日間というレポートをし
二年生では、アゲハの過齢幼虫(5~6回も脱皮)の大発見をし
三年生では、育てた蝶を離しても自分の周りを飛んでくれるが、野生の捕まえた蝶は自分の周りを飛んでくれない、なんでだろうの疑問持ち、記憶では!と思って、幼虫の時にラベンダーの匂いをかがせ、触る代わりに低周波をあてて記憶するようにしてみた!と。スゴイ~!

その理由がおもしろい。ママが片頭痛で、僕もそう、おばあちゃんもそうなんだよ・・と。アゲハを1世代から3世代まで飼育し、交尾させ研究に励んだらしい・・スゴ過ぎて言葉がありません

幼虫時に、ラベンダーの匂いと低周波をあて、嫌な事がある!と記憶させた結果、成虫の68%とその子孫もラベンダーの匂いを避けたそうです
その結果、アゲハも記憶は遺伝すると思うと結論付け、幼虫も可愛いけれど、成虫に遺伝するとわかってもっと好きになりました・・とにっこにこ笑顔でした

将来は生物学者になりたい、困ってる動物や人間を助けたいんです・・と、どこまでも目がキラキラ笑顔の丈君でした
最期にママが出られて、実験装置などお手伝いしたんですか?の質問に答えて「百均に連れてって、本人に考えさせ、自分で作るように促しただけ・・」とサラリとお答えになりました、拍手!

追記・何故あえて蝶の話題と思いましたが、最近よく、と言うより、今まで気づいてなかっただけかもですが、何かの時に「アレっ?蝶々だ」とアゲハが近くを舞うのに遭遇することがあり、友人にも「アゲハが来てるよ」と指摘されることも多くて、なんだか最近アゲハとご縁があるなぁ、不思議だなぁと思っていたので余計この丈君の着眼点と、10歳の素直な気持ちが繋がった研究に驚きながら、親近感持ったことでした
将来の生物学者目指して、丈君頑張って下さい!

山藤章二さんを悼む  東海林さだお

暑さが残る中金木犀も咲いたりする今年の秋、著名な方の訃報が届く猛暑後でした。9月30日に亡くなった山藤さんへ寄せられた、東海林さだおさんの追悼文です

山藤さんはまっすぐにものを見る人だった。
まっ直ぐに物を見て、まっすぐに表現する人だった。
小細工はしない。
だが”ズケズケ”と言うのともちがう。
歯に衣着せぬ、と言うのとも違う。
ありのままをありのままに表現するのだが、ありのままをどう捉えるか。
そこのところに”山藤流”があった。
山藤さんは相手を鋭く指摘する。
批評はとかく切り捨てゴメンになりがちである。
山藤流はそこのところを独特のユーモアにもっていく。
ユーモアに持っていくので、鋭く指摘された人の心は緩む。
緩んで安心する。
安心するのでつい頷いてしまう。
頷いたついでに、つい、ニヤリとしてしまう。
自分の事なのに、つい、ニヤリとし、苦笑し、その苦笑が,いつのまにか。肯定の苦笑になっている。
山藤さんは自分のことをしばしば「戯れ絵師(ざれえし)」と称していた。
世間一般で言うならば「イラストレーター」。
それをわざわざ「戯れ絵師」。
「戯れ」るは「ふざける」。
「絵師」に至っては何をかいわんや。
まさに江戸時代?鎌倉時代?
そういう反逆精神を常に忘れなかった。
忘れなかった、というより、心掛けていた。
山藤さんには世間一般ではあまり評価されていない一面がある。
あまりに当たり前なるがゆえにみんなが気がつかない面。
それは山藤さんの描く似顔が本人によく似ているということ。
実によく似ている。
当代随一、天下一品、唯一無二。
こんなこと(似顔が本人に似ている)をわざわざ書くのは、本人に似てない似顔を描いて平然としている人がいかに多いか、ということを言いたかったからである。
そしてまた、本人に似せて描くことがいかにむずかしいか。
本人に似せて描くことがいかに研鑽が必要か、ということを言いたかった。
そういうことを含めて、山藤さんは”さりげなさ”を大切にしていた、ように思う。
大げさを嫌った。
大げさは粋じゃない、と思っていたような気がする。
「戯れ絵師」はいかにも時代にそぐわない。
そぐわないし大げさである。
そぐわないし、大げさと知りつつ戯れ絵師を名乗る。
只者ではない。
また一人、「只者」が消えて行った。残念。

ビックリ!パリのメロンパン・ドバイの焼きそばパン

ヒェ―ッ!
パリのパン屋さんで、皆が日本のメロンパン買って食べてる!
しかも、アレンジがいっぱいあって、どの方も「美味しい美味しい」と
更に、ソーセージパンやら、カレーパンも大好評!

そしたらもっとビックリ!
次に出たパン屋さんの一番人気は、な~んと「焼きそばパン!」
こちらはドバイのパン屋さん、経営はなんとドバイのイケメン殿下!
もう、ビックリマークばかりですみません

アッ!(またビックリマーク)そうだ5月にアップしたデーツだ!と気づきました。なぜって焼きそばパンって言ったら、ソース焼きそば?
繋がりました!デーツ!

5月に私の大好きな「デーツ」のブログ書いた時、日本のソース会社の方がイギリスのウースター州訪問した際、ソースにデーツが使われていると知り、日本のソースの甘みに使っていた砂糖を→デーツに変えたという情報とぴったんこ合いました。

なぜって放送で焼きそばパン一位の、パン屋さんを経営するドバイの殿下が「デーツの甘みを使ったおたふくソースを使った焼きそばだから、ドバイの人に親しみがあるんですよ」と言ってるじゃありませんか?納得!にっこり
デーツ好きとしては、それが日本のソースの甘みに使われ、そのソースを使った焼きそば挟んだ「焼きそばパン」が、はるかドバイにつながるとは思ってもいませんでした。ハナマルのご縁ですね、
なんだか超嬉しい「デーツ縁」でした!(ビックリマークだらけすみません)
いやはや本当にビックリ! 繋がるなぁ~

折々のことば 3248

日本人だけが安全で豊かなことって、ありえないんですから。
                     緒方貞子

元国連難民高等弁務官は、国家の安全は社会の安定なしに確保できないと語る。ある社会集団ばかりが不公正な状況におかれることがテロや紛争の温床となる。日本が国際的な安全に依拠しつつ経済大国となったことを考えれば、国際社会でいま果たす役割も見えてこようと。
2001年のインタビューの再放送(NHK・Eテレ「テロはなぜ生まれるのか」10月2日)から。

チェロの堤剛さん 文化勲章受章!

8月26日付、チェロの堤剛さんの、ドボコンの放送を楽しませて頂いた記事をここに書き、随分前のお若い頃の再放送でしたがこれぞ!ドボコンと感動したと書かせて頂きました。そうしたら、この度の文化勲章受章の報!!何と嬉しいことでしょう

日本の音楽界全体を牽引し現在は霧島国際音楽祭音楽監督、サントリーホール館長でも居られます
「音楽は人間の心に内なる豊かさを育み、多様な背景を持つ人々の心を繋ぐ架け橋となります」と堤さん
亡き・小澤征爾さんらと後進の育成に奔走、今日本のチェロ界は個性、技術とともに充実の極みにあります「今の若いチェリスト、誰一人似た人がいないでしょ」と相好を崩し、若い作曲家から今も新作を託される日々だそうで、好奇心が先に立ち、嬉しくて挑戦をやめることができないとおっしゃるそうです

先日私が感動した、お若い頃の堤さんのドボコンとともに、いつぞや「題名」で放送された円熟味を増された今日の堤剛さんの演奏が、再放送なることを心から願います。
文化勲章受章おめでとうございます♪

川柳のらりくらり お題・虫歯

たまたま知り合いのところで普段見ない週刊誌をパラリと見たら・・
落語家・柳家喬太郎さん選の川柳コーナーが!
偶然お題は「虫歯」!

・歯医者さんが悪魔に見えた幼き日 (広島県・65歳)

・明日抜くと言う歯を舌で舐めている(千葉県・94歳)

・一睡もさせてくれない蚊と虫歯 (大阪府・82歳)

・カトチャンの歯ぁ磨けよを聞いとけば(静岡県・74歳)

・虫歯でもいいから欲しい自分の歯 (北海道・94歳)

☆彡今週の特選句!
・自然治癒しない虫歯と夫婦仲 (千葉県・75歳)

   以上選ばれたのは何故かすべて男性の句のよう。ご高齢の方が多く、のらりくらりと投稿なさるだけでも素晴らしい!気持ちがにじみ出ていて全部ハナマルですが、全てお気持ちお察し致しました・・ハイ

同じ月を眺めている

猛暑の後、まだまだ暑い中にも秋は来たようで、お月さまが冴え冴え見えます
スーパーのチラシにも、いきおい十三夜の案内やお月見団子の案内など、にぎやかです。今はご自宅でお月見団子を作るのも珍しんでしょうね・・
先日はスーパームーンとやらでしたが、曇りだった上、いつもと同じでした

でも、夜空を見上げると、金色の輝きを放つ月が、私達のことをいつも見守っています。幾千もの星の輝きを見ることが難しくなった現代であっても、月は変わることなく私達を照らしてくれていると感じます

月かげの
いたらぬさとは
なけれども
ながむるひとの
こころにぞすむ

大好きな歌です

あんこ愛

我が家には絶大なるあんこ好きが居て、魅力的なあんこに目がないのです。どら焼きは上野のうさぎや、あんみつはミツバチ、豆大福は群林堂、最中は空也・古印最中、どちらかと言うと「こしあん」好みですが、もちろん粒あんも大好きです。な~んだどっちだっていいんじゃない・・と言われればそれまでですが・・

いつぞや「あんパンとクリームパンどっちが好き?」と言う記事があり、「何言ってんのアンパンに決まってるじゃない」と思ったら、やっぱりアンケートとったら71%対21%であんパン好きの方が多かったそうです、にっ!
・あんパン食べるとホッとする
・あんパンは一個でも安心の満足感、忙しい時はあんパンと牛乳で決まり!

あの人もあんパン好きだったらしい、食に詳しいジャーナリスト重金敦之さんは「あんパンのへそ」と題してこう書いています
< ところで銀座のパンと言えば、誰でもが四丁目にある木村屋総本店のあんパンを思い起こすはずだ >
あんパンは日本初のパン屋、木村屋がつくったとされる。1875(明治8)年に明治天皇へ献上、天皇は「御感斜めならず」と返す。<  もってまわったいいかただが、要するに「気に入った」ということ。これが契機となって、日本中にあんパンブームが巻き起こった  >
やっぱり我々日本人「あんこの国」「あんこの民」なのだろうか・・

この後記事では、対するクリームパンは新宿中村屋が最初に作ったとされる云々・・続くが、あんこ好きとしてはここまで・・

里の父も大好きな木村屋のあんパン、父は桜の塩漬けがのったのが大好きでした。美味しいねぇの言葉に折々持参、最後の入院の時ロマンスカーに乗る直前デパ地下に飛び込み「桜あんパン」買ったものです。「随分小さくなったねぇ」。他の認識乏しくなってもあんパンの大きさにはすぐ気づき、細くなった手で、いつものように半分に割って、鼻を抜けるパン酵母のにおいに目を閉じて満足そうに頂くのでした・・「美味しいねぇ」いつものように言ってくれたことが家族みんなにご褒美のように耳に残っています
ほどほどの桜塩漬けの塩味と、美味しいあんこ、そしてパン酵母のにおい、ホッとしたんでしょう
みんな大好き、あんこ!

この新聞記事には、明治天皇の「あんこ愛」とありました
そう言えば高輪の高松宮邸そばに、松島屋さんと言う、豆大福の有名なお店がありますね、赤い暖簾だったかしら、しばらくご無沙汰の昨今です・・
おいしいお茶入れてあんこ食べましょう、何にしようかなぁ~

明日は明日の風が吹く

La  nuit  porte  conseil (夜は忠告をもたらす)
                  フランスのことわざ

田辺貞之助編「フランス故事ことわざ辞典」によれば、「何か重大な決定をするときには、すぐに決めずに、一晩落ち着いて考えろという訓え」重要な決断は即決しないで一晩塩漬けにして待てということだと

「夜は思案の母」「枕と相談せよ」とも言うらしい(折々のことば・鷲田清一)

たしかに、反省反省・・
猛暑の後ストンと肌寒くなり、ようやく秋晴れ、冴え冴え現れたお月様にハッとします。日に日に変わる自然や空気、大事にしなきゃもったいない、もったいない・・大事な時間

 

再び、アルフォンス・デーケン先生

喜び、悲しみ、苦しみを
分かち合う人間関係がないと
いらついたり、むかついたりする

喜びも人に話せば二倍
悲しみも人に話せば二分の一になる
周りの人は有難い 
             

朝日歌壇「番外地」選者・馬場あき子さん

私は嗜まないが・・馬場あき子さん選の時は、いつもクスッとしたり、ユーモアのセンスになんかいいなぁ~と拝読。猛暑の夏の終わり、セミの声も聞かなくなった頃の人生の達人の真面目とおかしみと、あります

・本名です結婚以来名乗ります「かいじゅう」なのです驚かないで 
                          海住 秀子
   「驚かないで」と言われれば驚かないが、いきなり「かいじゅうです」と名乗られたら耳をうたがい、「えっ」と顔を見てしまうだろう。「海住」の文字でやっと納得。次にすぐ友達になりたくなるにちがいない。実に魅力的なお名前だ

・長男の帰省する度知らぬ貌ポールスミスのパンツを洗ふ 
                          斎藤 紀子
    このお母さん、結構楽しんでいる。息子のブランド趣味を通してその心の世界を除いているのかも。ポールスミスはイギリスのファッションブランド。オシャレだなァ。家で手洗いしていいのかなあ。どんなパンツだったのだろう

・家のみで〆の焼きそば振る舞えば上品な味やねとソースかけられて
                          山田 啓子
    この家飲みの場面は親しい人々の賑わいの中でのこと。下句が断然面白い。啓子さんが振る舞った〆の焼きそばは、関西風の味だったのか。客の一人が「上品な味やね」とほめたそばからソースの入った器を取ってじゃーっとかける。「あっ」と思う日々の顔が見える。

選外ながら・・とユーモアあふれる短歌を目にして、またこれらを選ばれる馬場あき子さんのセンスにこころがふわっとしました。ほっこりハナマル!

小田凱人君、金メダルおめでとう!

昨晩テレビで放映あるかなぁ~と、BSのフジ子へミング特集見ながら探していたけど見つからず、それでも眠い目をこすってチャンネル移すも見当たらず!エ~ッ!こんな大事な時に放映ないんだと、ブツブツ言ってたら少しして、小田選手金メダル!とテロップ出て、バンザーイ!

準決勝に進む前も、「金メダル取るために来た!」と強い決心を言ってただけに本当にすごい!おめでとう!
時々自分を鼓舞するようにとがったパフォーマンスする小田君に、頑張れ~と、そのキッパリさに、手に汗握りながら応援の声も大きくなりました。練習に明け暮れる中、小さい子たちにテニスを教えたり、関心持ってもらえるように活動する、小田凱人君まだ18才!

大きな手術をし、車いすになって大変なのに、レジェンド国枝さんを見て車いすテニスをやろうと決め、車いすの操作も体調も大変な日もあっただろうに、決めたら一生懸命、追いつき追い越せその成長ぶりはどなたもご存知のように清々しい
先日ここに那須川さんとのやり取り載せましたが、想像超えるご苦労おありでも、それを微塵も見せずに挑戦する小田君の姿、日々の自分のちっぽけな事なんか、ぐずぐず言ってられないわ!とこんな歳の私にも思わせてくれるパワー頂きました
頑張れ!小田凱人君、なんだか清々しく嬉しい!

素麺イタリアンと一汁一菜

素麺イタリアン!名前に惹かれ、土井さんだし・・なんだろう、やってみようと見ました。それがそれが画期的!お素麺を茹でないで、味つけもしないで美味しく仕上がりました。猛暑の夏に最高!

土井善晴さんは、大阪出身の料理研究家、スイス・フランスでフランス料理を学び大阪吉兆で日本料理を修行の、知る人ぞ知るお料理のプロ。日本料理の土井勝さんの息子さんです。かの昔フランス料理は飯田深雪さん、中華は陳さん、日本料理は土井勝さんと言われた時代でした

その土井勝さんの息子さんが最近「普通に美味しいもん」今日幸せになるなら家事は捨てたっていい、完全無欠より大切な「一汁一菜」(ご飯、味噌汁、漬物)がある。具だくさんの味噌汁にすれば、おかずも兼ねながら、漬物はなくてもいいと・・言い始められたもんだから話題沸騰!

日進月歩の家電の進歩で、家事が驚くほど楽になって・・いないのはなぜだ?と土井さん。家事は本来生きること、「家事からの解放を」と
整えられた部屋、品数の多い食事、糊のきいたシャツ、そんな理想が私達を苦しめる、嫌なら手放したっていい。完璧な食事を捨てよ、ご飯と味噌汁だけ、家庭料理はその「一汁一菜」で充分と大胆発言です、幸せになろうと

ワーキングマザーから一人暮らし、子どもの巣立った家庭まで、多くの人が料理を「しんどい」「億劫」だという。本来料理には「ケとハレ」があるが、これがごちゃごちゃになってるのが原因と土井さんは言う
家庭でもレストランのような料理を作り、まるでグルメ番組のように「美味しい」と言われないといけないという勘違いがある。美味しい、まずいでなく家庭料理は普通がいいんです・・とキッパリ

家庭料理は「家族の心の置き場」だから、お祭り騒ぎのような「美味しさ」でなく、手作りの安心できる「ふつう」が大事
ご飯炊いておけば、具沢山の自由で手軽な味噌汁だけで普通に美味しい
「そこでできた時間や気持ちの余裕」を大事にしてほしい。一汁一菜に何か加えたくなったら、それも構わない

「一汁一菜」を始めたら、もっと料理を作りたくなったと言い出す人がいます
余計なものから解き放たれたからでしょうねとも、付け加えています

一汁一菜の提案は、「家庭料理の初期化の提案でもあります」どんな家事家電やサービスが便利になっても、軽減されない負担感。余計な家事を捨てようとする「捨て家事」がここ数年の大きなトレンドです!とおっしゃいました。自分の家事を「棚卸し」しましょうとキッパリおっしゃる大阪弁に、ハッとします

素麺イタリアン作るのを拝見しても、僭越ですがお料理を知り尽くされ、基本をしっかり踏まえておられるからこそ、材料の性格もきちんとご存じな上でのご提案なので、本当に心に響き「こうあらねばならぬ」に風穴をあけて下さったんだとおっしゃること深く心に沁みました
何でもそうかもしれません・・お料理の専門家から大きな示唆を頂きました。

暑さ残る中にもスーパーには栗も売られたり、秋の兆し垣間見るこのごろです
この夏の暑い日々、水分補給!とガブガブお水やお茶飲む日が続きました。どれほど胃も疲れていることでしょう。具だくさんのお味噌汁でほっこり胃を労わってやるのもいいかもしれませんね
素麺イタリアン!もぜひお試しください。いけますよ!

折々のことば 3088

迷惑をかけたり、かけられたりしながら、
濃厚で味わい深い人間関係がつくられてきたのだ  多田富雄

 幼い頃から人に迷惑をかけるなと教えられてきたが、歳がいって真っ先に甦るのは、とんでもない不注意や失敗で迷惑をかけあった経験ばかりだと、免疫学者は言う。師弟や友人、家族の間でも、迷惑をかけあう中で関係が濃くなる。迷惑をかけないよう気を配るばかりの付き合いはなんとも「味気がない」と。
随想集「独酌余滴」から

1998年熊谷崇先生が、「虫歯も歯周病も細菌の感染症」とヘルスケア研究会を立ち上げられた発会の日、基調講演はこの免疫学者の多田富雄先生。蝶ネクタイで登壇され、歯科の予防の会の立ち上げに一番スゴイ免疫学者がなぜ?と、不勉強の私達は思ったことでした。難解なお話の中で「サイトカイン」だけは、何故か耳に残っておりましたが、その後感染症として口腔内を学び実践する中でも、この言葉は忘れておりました
それが、世界中を混乱に落としたコロナの出現!で俄に蘇りました。あっ「サイトカインストーム」1998年あの時、多田富雄先生がおっしゃったのがこれだった!

多田富雄先生、ご専門を離れると趣味豊かな方でらして、お能も嗜まれていたと知り、今から26年前にこのような第一線の免疫学者のお話を拝聴出来た幸運に、感謝するばかりでした。熊谷先生のおかげです
しかしながら晩年、多田富雄先生は突然の脳梗塞で声を失い、半身不随でご不自由になられた時には、患者さんとして専門部署にご意見述べられたと記憶しており、ご立派な方だなぁと尊敬申し上げておりました
偶々「折々のことば」に先生のお名前を見つけ、再び感じ入ること大なりでした

ゲリラ豪雨や暑い中にも、空にはいわし雲、9月の風のにおいがいたします

産経新聞 「朝の詩」から

凧が空高く飛べるのは
誰かが糸を
引っぱっているから
でも凧は
その糸さえなければ
もっと自由に
空を飛べると
思っている
その糸がなければ
地上に
落ちてしまうのも
知らずに       宮川優

本を整理していて、曽野綾子さんの文庫に目が留まった。その本の中にこの「朝の歌」から・・があって再読。凧の糸は、それは確かに自由を縛るように見えるが、その重い糸に縛られた時に、初めて凧は強風の青空に昂然と舞うのであると

見るともなくページをめくって、再び感動したりしているからちっとも整理が終わらない。しかしそれもいいと思う・・猛暑の夏の終わり

堤剛さんのドボコン

先日に続き、たまたま堤剛さんのドボコン、再度お聴きする幸運に恵まれました
1981年6月NHKホールにおけるN響コンサートです
少し前惜しまれつつ亡くなったピアノ・中村紘子さんの同じ年のコンサートも放送され、友人たち皆興奮しました、エレガントな中村紘子さん、堤さんと仲良しだったと記憶しています

ツウぶってドボコンと言いますが、ドボルザーク作曲・チェロ協奏曲ロ短調です。かの昔、ロストロポービッチがこの曲を弾いてから、その演奏に魅せられこのように呼んでいるように、勝手に理解しています
小澤征爾さんとも通じてらしたロストロポービッチは、実に人間的でおっきくて
その演奏は心揺さぶるものでした

1981年の懐かしい堤さんのドボコン♪♪
若々しさみなぎる中にも、壮大に歌いあげ気持ちいいくらいでした

それにしても、もみあげの立派なこと!不謹慎にも「また逢う日まで~、会える時まで~」の尾崎紀世彦さんのもみあげを思い出してた私です・・あの頃、流行りだったのかなぁ

第三楽章のおわり、朗々と歌うチェロの美しい調べは、何度聴いても、演奏終わってもからだ中に響いて、とても豊かで幸せな気分になりました

そう言えばその頃のオケには、女性の演奏者が少なかったことが見て取れ、時代の移り変わりに興味深いものがありました
その後ご活躍の、ホルンの千葉薫さんの若々しいお顔もありました、隅々まで懐かしく、豊かな演奏聴かせて頂きました。みずみずしい気持ちを思い出しました
音楽ってだからステキです!

甲子園のトンボ

高校野球真っ盛り、仕事しながら何気につけてた、テレビから聞こえて来た「トンボ・・」

「トンボ歴30年のベテラン・・」のアナウンサーの声に、「うん?」と画面を見ました。そうしたら甲子園球場の地ならしをする方々にカメラが回っていて、その地ならしする器具のカタチが竹とんぼのようだったので、「トンボ」ってこの事かぁと初めて知った次第です

まるで聖地のようにきれいに整われた球場の地面は、このようなプロの方々によってなされたものだと初めてしりました。
しかもその一人の方が、「少し雨降ってくれると助かるなぁ、いや、経験値だけなんですけどね」と空を見て又、黙々とトンボと言う器具を動かすご様子に、どの部署にもこうしたプロフェッショナルな方々がいらして、成り立ってるんだなぁと、そのプロ意識の凄さに感嘆しました
だからこそ、甲子園を去る若者たちが土を持ち帰りたくなるんだろう、その甲子園の土には自分の達成感とともに、かけがえない人々、表に出ない支える人々も含めてのおもいも詰まってるから、持ち帰りたくなるんだろう・・と

ふと、島根県の足立美術館の庭師たちの話を思い出しました。2003年以降アメリカでも有名な庭園の人気ランキング一位を続けている日本庭園です
人工の庭と、自然の山々とで究極の美を創り出している庭師の集団、
拝観者が来る前の早朝に、一枚の落ち葉もゴミもチリ一つ残さず、お客様を迎えるそうです。ランキングの為でなく、今日見えるお客様の為に、「掃除に始まり掃除に終わる」といって憚らないプロの庭師たちだそうです
剪定もハサミを使わず、手でつまむ時もあり、人の手が加わって自然は美しい魅力を増す!と言い切ります

甲子園のトンボを知って、トンボ使っておもいを込めて整地し、全国を駆け上がってきた球児たちに最高の舞台を陰で支える甲子園の整備の方々を見て、足立美術館の庭師と重なり、やはり、晩秋の足立美術館に行きたくなりました

そうそう、待合室の新刊本コーナーに置いといた「大事なものは表から見えない」と言う絵本。土の下の植物の根っこやらを紹介した私の大好きな絵本でした。子供たちが、ただ飽かずページをめくってるのを見るだけで幸せでした

高校野球の選手たちの頑張りに拍手!
そして関わる方々にも、大きな拍手差し上げたいですね

後記・試合も終わった25日の情熱大陸が、たまたまこのお話しでした。今月”100歳”を迎えた「阪神甲子園球場」を支える現場を8カ月にわたって見つめたと。1月、内野の土を耕運機で掘り起こす「阪神園芸」の職員たち。春までの3カ月が、その年の命運を握っていると言う。目指すのは、水はけと水持ちのいいグラウンド。この一見相反する整備の真髄。ファンの間で語り草の”神整備”には、気の遠くなるような準備があるという。つい正座してしまうような心に響く番組でした。トンボに気づいて、いろいろ知れて有意義でした

パリの漫画喫茶 続き

8月2日にパリの漫画喫茶7月24日放送のテレビ時評のレジュメを、ここに載せさせていただきましたら、先日の夜番組の再放送がありました

興味深く拝見したら、息子に漫画喫茶を勧められて一緒に来たママとか、そのママが「漫画には人生の哲学が描かれて面白い」等、また夫と交互保育!?なる言葉も初めて知って、思いがけず知らないことだらけでした・・

パリで年間約100冊もの、日本の漫画の新刊本を出してることも驚きを持って、初めて知りました。漫画喫茶に関わる流ちょうな日本語のフランス人男性が一番好きなのは、手塚治虫の「火の鳥」だそうです、日本は世界で一番影響力のある国だよ・・と

読書の合間に、供えられてるカップ麺を、特にインスタント焼きそばのUFOが人気で、若者が器用に「美味しい」とすすってました。カップ焼きそばを大事に抱えて帰る若者に、クスっとしました

「あきらめないで、前へ」
漫画で言われると勇気出てくる!と小学生くらいの男の子が、マジ顔で言うのでした、そして一生懸命、日本語を話そうとしてて・・その位日本の漫画に魅せられてるご様子、なんだか嬉しいなぁ

又、あらためて日本の漫画のラブコメでは、女性が男の人の為に頑張ろう!だけど、欧米の女性は、自分の為にきれいになろう!と思うんだよ・・編集に携わる男性の言葉はすんなり、痛いほど届きました・・

ちなみに人気の一位はワンピース
       二位はNARUTO
       三位はドラゴンボール
       鬼滅の刃・・と続きます

日本の漫画喫茶に集うフランスの方々から、知らないことを沢山教わりました
見方が変われば、理解も変って面白い!とあらためて痛感でした
それにしても、その漫画喫茶に集う方々が、どなたも穏やかだったこと・・

草熱れ くさいきれ

今年に入って、ある方から頂いた「美人の日本語」山下景子・美しい文庫本は日めくりのように、毎日開かせて頂くのが新しい習慣になった
そして8月13日が「草熱れ」(正直読めなかったです・・)

元気への変換 
生い茂った草が強い日光に照りつけられて発する、むっとした熱気の事です
「熱れる(いきれる)」、熱くなるとか、蒸れるという意味で、「息切れ」や「息有る」が語源だそうです
炎天下で、草たちも一生懸命息をしているのですね。
「熱る(いきる)」となると、調子に乗って勢いづくという意味もあります。
暑い時は息づかいも荒くなります。ところが、息づかいが荒いのは、暑さのせいではなく、興奮して、勢いづいているからだと思い込んだわけです。
楽しくなくても、笑ってるうちに楽しくなるように、暑くて息を切らすことを元気に変えてしまったのです。
私たちも草たちを見習って、この夏の猛暑を元気に変えてみませんか。とある

はて?本の後ろを見れば平成20年4月初版、平成24年8月3版発行
今、令和6年8月。3版から約12年経った。毎日35度以上の気温を聞くことが当たり前になった昨今の夏、ひどい時は優に40度を超す日もある
山下さんが「草熱れ」を書かれた頃の8月13日は気温何度位だったのだろうか?
おもえば私も小さい頃、野原を走り回った時の気温の記憶は全くないものの、なんだかム~ッとした草の青いにおいは思い出す。「くさいきれ」は微かに記憶があるような、ないような・・
現在の猛暑では、子どもでも外を走り回るのも憚れ、嘆くばかり・・
なのでそんな子供たちを見る影もなく、私も「くさいきれ」はすっかり忘れてしまいました。皆さまは草熱れ、覚えておいででしょうか・・?

池江選手応援しています

パリ五輪も随分進んで、メダルを手にした日本人選手が、帰国する映像も見られます

早くに水泳に登場した池江選手!
白血病の過酷な闘病を乗り越え!再びオリンピックに登場下さるなんて、なんともすごいことです!がんばりましたね
闘病からプールに戻った時の、筋肉落ちてやせたお体の映像をおぼえている人は、きっと誰しも「すごいことだぁ。頑張るなぁ!すごいなぁ、応援したいなぁ」と思ったはず・・
その時、池江選手は「水の中に戻れてうれしい」と顔をくちゃくちゃにして、インタビューに答え喜んでいらして、こちらも思わず「やったね」と叫んでしまいました

思うこちらは勝手だけど、それからどれほど大変な鍛錬の日々を送られて来たのか、計り知れません。彼女は頑張った!海外に鍛える場を求めて日本を飛び出してまで頑張った!だから、今回の結果は彼女にとって不本意かもしれないけれど、私達はわかったと思う。「あきらめないこと」「やってみること」

不本意な結果の後のインタビューで「無駄だったのかな?」と池江選手。そして一呼吸して「次の4年後頑張ってみようと思う・・」と付け加えた、すごい!

「無駄」ではなかったですよ、気楽に言って申し訳ないけれど、どれだけ大変か想像つかない治療と闘病経て、私達は前向くあなたを見ました
みんなそれぞれ、いろいろあるけれど、「前を向く勇気を頂きました」
だから、心から「頑張りましたね!ありがとうございます」です

その後のリレーに参加されたあと、めまい?起こされ医務室に入られたとニュースで知りました。おおごとにならぬことを願い、しっかり休息取られてご快癒を祈り、おからだ専一にと願うばかりです。

みつけた幸せ

「似ている言葉 みつけた幸せ」
             こんな宮城県の女性の投稿がありました

ある朝、食事で「ドレッシング」を使った後、「ストッキング」を探していたら、二つの言葉が似ていると気付き、嬉しくなった。
嬉しさは、朝の通勤電車でも職場でも消えず、幸せだった。他にも似ている言葉がないかと考えた。
「ホイップ」と「ポリープ」は、やだな。「ビジネス」と「美人です」も似ている。言葉遊びだが。
なゼドレッシングとストッキングがうれしいんだろう。それぞれの世界が素敵だからだ。朝食はいつだって爽やかで、笑顔がこぼれる。ストッキングをはいて、先輩女性たちは奮闘してきた。居場所は、一方は冷蔵庫、一方はタンス。そうしたイメージが組み合わさり、偶然の出会いに不思議な気持ちになる。
日本語の語彙数は30万~50万語ほどと言う。言葉の海で、二つの言葉が偶然、仲良く浮かんで輝いた。さりげない日常を送っていたら、また言葉たちが浮かび上がるかしら?・・と

見知らぬ方の投稿に、ステキなことを考えてる方がいらっしゃるなぁ~と知った一日。この春BSでとても楽しかった番組「舟を編む」。「言葉」がとても深く面白かったので、なんだかもう一度見たくなりました・・
いつになく他愛のないお話し失礼しました、なんだかほのぼの響いたのでした

パリの漫画喫茶

7月24日の「ドキュメント72時間SP」何気に見たら、現在オリンピック真っただ中の、パリの漫画喫茶が舞台でした
他局の「Youは何しに日本へ」でも、いかに日本の漫画が世界中で愛されてるのかとしばしば感じていたけれど、このドキュメント見て思いがけずいろんなことを知る機会となりました。以下、興味深いテレビ時評のレジュメです

☆「パリの漫画喫茶」が舞台のドキュメント。この場所を訪れるのは大学の試験が終わったばかりの女性や、大学卒業後、なかなか就職が決まらない移民の男性、児童養護施設から月に一度訪れるという少年などさまざま。ステップファミリーや、離婚した元夫と交互に子どもを育てる女性など、フランスの多様な家族の在り方が見えたのも興味深かった。

番組によると、フランスで人気の漫画は「ONE  PIECE」や「ドラゴンボール」など日本と変わらないようだ。しかし、漫画喫茶に来ている人たちが手に取る漫画はもっと個人的なことが描かれてる作品だ。読んでいる漫画についてスタッフが尋ねると、皆その内容を的確に説明する。日本の漫画の成長ストーリーに勇気づけられたという人や「善と悪がグレー」で「完璧じゃなくて欠点があったり」するところが良いと評価するひともいた。

特に漫画喫茶を訪れる人の発言で驚いたのは、フランスで日本の漫画を出版している会社で働く男性が、少女漫画、特にラブコメは売れていないと言っていた場面だ。その男性が言うには
「(日本のラブコメが)男性の為にきれいになろうとか頑張ろうとする主人公が多いけれど、欧米の女性は、男性のために活躍したいわけではなく、自分のためにきれいになりたいから」とその理由を語っていた。
日本の漫画の多大な影響力を感じる部分もあったが、日本では当たり前に思っていたことが、海外では新鮮に受け止められたり、不思議に思われたりしていることが分かるという意味でも面白い企画であった。(ライター・西森路代さん)

ふむふむ・・

エ~ッ!虫?草?

増刷出来!の新聞の見出し、何々・・誰のベストセラー?とよく見れば

「食べられる虫ハンドブック」
びっくり!おいしい!食用に適した132種を紹介。揚げる・茹でる等の調理法や味・食感をまとめた本邦初・虫の食材図鑑 オールカラー 1540円

「食べられる草ハンドブック」
採集方法や適した調理法、美味しい「イチオシ」まで、食べられる野草160種を季節ごとに紹介!アウトドア・自由研究に オールカラー 1540円   

びっくりしちゃって何度も見ました。いよいよそんな時代?・・
虫をおかずに買いに行く時には虫かご持ってくのかなぁ~とふざけて友人に言ったら「バカなこと言わないでよ!」と一蹴されましたけど、本が出るくらいなんだから・・と私。もうそんなことになっているのだぁ
まだまだでしょうけれど・・大変だぁ~!

 

爽やかな二人 小田凱人さんと那須川天心さん

珍しく暑さ負けし気力も落ちてヤレヤレ・・と歳を実感のこの頃、何気に新聞に「対談で省みた固定観念」とあり、固定観念と言う言葉にギクッとなって読みました。ある記者さん60歳を前に一番関心ある「パラリンピックは社会を変えられるか」をテーマに仕事をしている方の編集考記でした

掲載の写真を見ると、小田選手がボクシングのポーズして立っていて!傍でなんと那須川選手が杖をついている、アレ~ッ・・?

「この杖、カッコいいっすよね。持って撮りたい」二人の対談終了後「決めポーズ」を撮影しようとした時のこと。記者さんは二人の空気感をどう表現するか?決めかねていて希望を尋ねたところ、那須川選手の発したこの言葉に、正直「やられた」と思ったんだそうです
1998年の長野冬季パラリンピック前からパラスポーツの取材をし、「義足や車いす、手足の欠損が分かる写真をそのまま載せていいのか」そんな声が社内から上がったこともありどこまで見せていいか自分にも迷いがあったと
「ありのままを伝えて」選手たちからそう言われたこともあり、パラリンピックの父、グッドマン博士の「失ったものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ」に共感し選手におもいをよせてきたつもりだった

だが、緑色の杖を持ちたいと言った那須川選手の発想にハッとして「杖は障害がある人が持つもの」と言う固定観念が自分にあったと気づかされたとあります

「多くの人に競技を知ってもらうのが大事、カッコいいのが一番」対談で盛り上がる二人を見て、新しい時代が切り開かれていく感覚があったと、素直にのべておられます、きっといい雰囲気だったんでしょうね

長野大会から26年が経ち、パラスポーツを取り巻く環境も激変し、五輪との一体化が進み、パラ選手も国内最高峰の練習施設「ナショナルトレーニングセンター」(東京)が使えるようになり、またパラ選手をアスリートとして雇用する企業も増えてる昨今、厳しい練習に耐え、結果を残してきたパラ選手たちの影響力や発信力がいま、社会を変える源になっていると感じる・・と書いています

小田選手は「思い描いている未来像やロマンは天心さんと一緒。車いすテニスプレーヤーだけで終わりたくない。いろんな側面のある人として、やっていきたい」と語り、那須川選手も「ぼくとマインドがすごく似ている」と応じたそうです、なんだか文章読んでるだけでもワクワクが伝わり、素直でカッコイイ!

パリ・パラリンピックで金メダルが期待される車いすテニスの小田凱人選手(18)とキックボクシング界の「神童」と呼ばれ、ボクシングに転向した那須川天心選手(25)のこの爽やかさに私も記事読んで「やられた」と思うと同時に、小田選手が歩く時に使う緑の杖持ってポーズする那須川さんと、ボックスのポーズする小田君に、固定観念かぁ!?頭カチカチはダメだなぁ・・と素直に思ったいい日になりました
若いお二人ありがとう、応援するね!

みなづき (水無月)

一昨年だったでしょうか?やはりこの水無月のことを書きました。出先で久しぶり「食べたいなぁ」と買って帰った三角のお菓子。台は外郎で氷をあらわし。上には小豆を散らしてあります。もっちもちで美味しいのです。この短期間だけ台がお抹茶もあり、台が白と黒糖のとお抹茶を買います

6月30日夏越しの祓いの神事にちなんで今なお京都の方は召し上がるそうな
その昔、冬の間に出来た氷を天然の氷室に枯草、雑木、藁などで覆い夏まで保存していた。夏の熱い盛りに氷を掘り出し宮中に運び、夏の健康の為氷のひとかけを食したという

ちなみに「水無月」は水のない時期ではなく、陰暦では水の月、田んぼに水を引く必要のある月。即ち「無」は「の」を意味する連帯助詞の「な」なのであるとの注釈付きです
今年は梅雨入りが遅れ、雨が少なくて心配されています、水の月「水無月」の意味が一層意味深く感じる今日この頃です

「ぶり」以外に読む余地も

海の傍で育った今年96になる母は、「ぶり」と言えばすぐ、「知ってる?ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリよ!その位覚えてるでしょ?」が口癖です・・参った!
ブリは魚へんに「師」と書くと丸覚えの私、この記事読んでビックリでした

何でも香川県のすし店で目にしたポスターに「鰤」と言う漢字の下に「はまち」と読み仮名が書いてあったというのです!エ~ッ!?
「鰤」は「ぶり」で「はまち」ではないはず・・

説明によると簡単には割り切れないようで、福島市の公設地方卸売市場協会のサイトでは、「現在では天然物をブリと呼び、養殖物をハマチと呼んで区別することが多い」と述べてあったそうな

元々西日本ではハマチ「鰤の若魚」の養殖が盛んで、それが東日本に多く出荷された結果、東では大きさを問わず、養殖物を「ハマチ」と呼ぶようになったんだと。大きさはブリでも、養殖ならば「ハマチ」したがって「鰤」を「ハマチ」と呼ぶ余地はあるんだという見解・・

また香川県では県内のハマチをブランド化しており、「ひけた鰤」と「鰤」の名をいれてるので、そう厳密に考えなくていいでしょう・・とB級言葉図鑑編纂者は言う。何やらややこしいけれど、まっ美味しければいいいとしましょうか?

通じない言葉

件名にはこう書きましたが、「若者に通じない言葉」と読んだものにはありました。俗にいう「含ませ言葉」と言うそうですが、結構私、今使っています・・
「含ませ言葉」とは、いやらしい言い方ですね、裏にもう一つの意味がある・・更にこういわれると、もっといやらしい・・でしょうか?

①「どうにも首が回らない」
②「たまたま耳に挟んだもので」
③「踏み台にする」
④味噌をつける
➄寝た子を起こす
⑥息がかかる
➆顔に泥を塗る
⑧枕を高くする
⑨油を売る
⑩釘を刺す
⑪峠を超す
⑫色をつける

果たして皆さんお使いになっておられますか?よく読むと私、独りよがりで随分使ってるかもです

ついでですが、「ロートル」と言う言葉ご存知ですよね?ご存じないですか?
この「ロートル」も、若い方に聞いたらと言うインタビューがあって、若い女性に聞いたら→「エッ何これ~、ローソンで、出前トル?」と言う答えもありました。こんな現実知らないと、こちらが慌てますねぇ~

これを書きながら、テレビつけてましたら、レポーターが「てみずばち」と言ってたので、「うん?」と画面見たら、手水鉢のことでした、神社などで口をすすぎ手を清める器です。私は「ちょうずばち」と思っておりましたから、読み方が変わったか!とびっくりしました、茶道では「つくばい」と言いますか・・・
「てみずばち」と言う読み方になっちゃったんだろうか・・と一瞬思いましたが
「ちょうずばち」でしょうね・・

身近にない日本語は、本当にむずかしい
だけれども、日本語はなんて美しんでしょう!とあらためて思います
大事に使っていきたいものですが・・・さて

コンビニ50年 現代短歌が映す

半世紀前の1974年5月、セブンイレブンが日本初となる本格的なフランチャイズのコンビニエンスストアを東京・豊洲にオープンさせたのだそうです
人々の暮らしに欠かせないものとなったコンビニが、社会を映す現代短歌でどのように読まれてきたのか、寄稿されていました

時代背景を持って数々ノミネートされていた中で、思わず笑ったのがこの二編です

・「お客さん」
 「いえ、渡辺です」
 「渡辺さん、お箸とスプーンお付けしますか」斎藤斎藤「渡辺の私」(04年)

・持ってません温めません付けません要りませんいえ泣いていません 
 西村曜「コンビニに生まれかわってしまっても」(18年)

コミュニケーションが重要視される時代にあって、描き方が対照的で面白い、抒情の対象が日常風景に移っていることが、コンビニが単なる消費の場ではなくなってきていることを物語って何より面白い・・と

最近は「袋どうしますか?」と間髪入れずに聞かれます・・

 

「聴く耳」があってこそ 山根基世さん

私も大好きな「病院ラジオ」
見逃すこともあるけれど、見ると本当に心に沁みる・・そして残る
あの心に沁みる声の山根さんが、「病院ラジオ」についてテレビ時評に書いてらしたので、そのままお伝えします

ボーッと見ていて途中で面白さに気づき、もう一度見ようと思っても放送していない。たった一回見ただけなのに心に深く残ってる番組がある。4月29日朝、NHKで放送した「病院ラジオ」

お笑いコンビ、サンドイッチマンの伊達みきお・富澤たけしの二人が、福岡の九州がんセンターに赴き、一日だけのラジオ局を開設する。そこで患者の皆さんから話を聞き、リクエスト曲をかけるというシンプルな番組。何が印象に残っているかというと、患者さんたちが語る「言葉の力」だ

働き盛りで血液のガンが見つかった30代の男性。受験直前、体調に異変が起こったという若い女性、等など。一度は死を覚悟し、生命について深く考え、テレビで語っても良いと腹を据えた人たちだからだろうか。素直な真実の言葉の力を感じた
又彼らのリクエストする曲が、語った内容とピタッと重なり、ああこの人の人生にはこの曲が必要だったのだと納得する。言葉と音楽にしみじみ胸打たれる、まさに「ラジオなテレビ番組」だった

日頃、考え抜いた言葉を連射して観客を爆笑させているサンドの2人は、この日はほとんど語らない。発するのは「みんなそう思うよね」と言ったような、失礼ながら月並みな言葉。彼らはインタビューする人とではなく、ただのトナリビトのように、ひたすら患者さんの言葉を聴いて、深くうけとめている

この「聴く耳」があってこそ、患者さんは心を開いて語ることができたのだろう。一瞬の表情から、どう聴いているのかまで伝わる。それがテレビの怖さでもあり、面白さでもある。  山根基世 アナウンサー

発酵性食物繊維と発酵食品は別です・・エッ!

時々、健康番組でお見かけする、京大の内藤裕二先生
この方が出ると、腸の話です
京丹後市の調査で知られ、京丹後市は健康長寿の町として有名です、大腸がん罹患が全国平均より少なく、血管年齢も平均より若いと評判の町です

この日の番組を聞くともなく聞いてると、饂飩を薦めていることにコメンテーターから異論が出ました、すると饂飩は炭水化物だけど、糖質がないんだそうです
前から白いお米、白いパンは控えてとおっしゃってた先生ですから、突っ込み入るのも当然です・・

そしてすすんで食べてほしい食品の写真が出ると、そこにキムチや納豆が載ってなくて、又!質問が出ました、そしたら
「発酵性食物繊維と発酵食品は別です!」のコトバだったのです、へ~ツ知らなかった!
細かに言えば、このような勘違いがあるのでコンビニなどの小さなサラダをちょっと食べたからってあんまり意味ないんですよ、レタスはほとんど水分ですから食物繊維取ろうと思ったら、レタス何個も食べないと・・と
それよりも、わかめ・ごぼう・人参・大根・山芋・海苔・饂飩・オートミールなどなど、毎日色んな食物繊維を取りながら、納豆やキムチを一緒に食べるのはいいんじゃないですか?と言うお話しでした

前からおっしゃってることですが、パンも真っ白でなく、ブランが入ったもの・・と。ブランの入ったパンを最近愛用している私は、そうでなくとも入荷量少ないから手に入りにくいのに、TVでおっしゃると又品薄になるのかなぁ~と心配になりました
出演してた方が、「そうは言っても真っ白なフワフワのパンって魅力的ですよね、美味しいですよね」と嬉しそうにおっしゃって、素直にそうそう・・と言いたくなりましたが、最近はブラン入りのパンにすっかり慣れて美味しくてお気に入りです。ご飯ももち麦入れたり、玄米混ぜたり美味しく頂けるようになってきました。快腸です

デーツ

デーツをご存知ですか?
私はいつも常備している甘み!です。ちょっと甘いものが欲しいな・・と思った時2~3個つまみます、美味しいドライフルーツです
バッグにも少し入れ持ち歩いています・・

いつも買うデーツは決まっていて、と言うよりいろいろなデーツを食べて、今の商品に落ち着きました、チュニジア製です。
原材料→デーツのみで、保存料も入っていないようです
この商品の袋に面白い記載があって「黒糖やあんこのような上品な甘みと柔らかな食感」とあります。日本向けに書いたのでしょうが、あんこのような甘み!には素直に同意します(笑)

このデーツ、食物繊維・マグネシウム・カリウムがバッチリです
ドライフルーツ好きの方に聞いても、「デーツは食べないわ・・」と仰る方多くこんなにおいしいのに、もったいないな・・と思ってしまう私です
多分、少し手がべとつくから、イヤなのかも・・です

たまたまある番組で,なつめやしの実と言ってたので見たら、「デーツ」の話でビックリでした!それもスーツ着た男性が話していたのです
その方はソースの会社の方で、その会社ではお好み焼きのソースを作っており、以前は甘みは砂糖を使っていた、ところがイギリスのウースター州訪問の際、フルーツ由来の甘みとしてソースの甘みにデーツを使ってると知り、それ以降お好み焼きソースの甘みにデーツを採用したとのことでした、ヘーッ!でした
デーツ好きとしては、嬉しいお話しで、メソポタミア文明からあるフルーツが、今栄養的にも評価されていて、尚かつ美味しく、持ち歩くのにも便利だからもっともっと広まるといいなぁと思いながら、チャック袋のデーツを開け、レディグレイの紅茶を入れて一服しました、結局なんだかんだ言って、デーツを食べるのです・・

そうそう思い出しました、アルピニストの野口健さんが以前、デーツを男の別腹としてコメントしてらっしゃいました。お母さまがエジプトの方だからよく食べていたと・・
コンパクトで食べやすいので、山にもよく持っていく。登山ではいろいろな原因で便秘になり易いけれど、繊維が多いのでその対策にもなり、又鉄分・亜鉛も多いので低酸素地帯の対策や疲れにもいいとのことだったと記憶しています

ものによっては、すごく固くてボソボソしたのもありますので、いくつか試して
美味しいお好みのデーツを見つけて楽しんでください、くせになると思います
栄養もバッチリです

老年期と思春期に違いはない  

「かたわれ」とおっしゃる夫、作家・藤田宣永さんを亡くされ、「月夜の森の梟」を書かれた小池真理子さんの文章の一部です

「月夜の森の梟」は新聞に連載され、思いを共有する方々の反響大きく、美しい本となって出版されました。こちらは2021年4月に連載された新聞の一部です

・・・
若いころの私は、人は老いるにしたがって、いろいろなことが楽になっていくに違いないと、思っていた。のどかな春の日の午後、公園のベンチに座り、ぼんやりと遠くを眺めている老人は、皆、人生を超越し、達観しているのだろう、と信じていた。ささくれ立ってやまなかった感情は和らぎ、物静かな諦めが心身を開放し、人生は総じて、優しい夕暮れの光のようなウ“ェールに包まれているのだろう、と。
だが、それはとんでもない誤解であった。老年期と思春期の、いったいどこに違いがあろうか。生命の輝きも哀しみも不安も、希望も絶望も、研ぎ澄まされてやまない感覚をもてあましながら生きる人々にとっては同じである。老年期の落ち着きは、たぶん、ほとんどの場合、見せかけのものに過ぎず、たいていの人は心の中で、思春期だった時と変わらぬ、どうにもしがたい感受性と日々、闘って生きている。

ここのところ、風の強い日が増えた。山から森に吹き降りてくる風は、ごうごうと凄まじい音をたてながら、まだ芽吹きを迎えていない樹々の梢を大きく揺らして去っていく。
ミソサザイの鈴のような美しい声音が四方八方から聞こえる、振り向けば、雲ひとつない群青色の空。あまりに青く眩しくて、どこまでが夢でどこまでがうつつなのか、分からなくなる。

使う言葉のメンテナンス

ちっとも進まない断捨離中です
普段からきちんとしておけばいいのに、わかっちゃいるけど・・です
山のような本の中にある雑誌みつけ、何かなぁ~と見始めたから手がとまる!わかっちゃいるけど・・です

その中にいたく感心するページがありご紹介したくなりました。断捨離中断、やむ無し・・です

☆彡「はじめの一歩は使う言葉のメンテナンス」
ここに一杯のコーヒーがあったとします。一口いただいてAさんは「なにこれ、美味しくないわ!」とおっしゃたとします。対してBさんは「わぁ。美味しい!」とおっしゃったとしましょう。Aさんが飲んだコーヒーも、Bさんが飲んだコーヒーも同じです。でもそれをどう捉えたかによって、世界は変わりました、Aさんは「美味しくないコーヒーを飲んだ」世界の主で、Bさんは「美味しいコーヒーを飲んだ」世界の主になったのです。つまりこの世は定まった不変のものではなく、あなたが、そして私がそれぞれ作り上げている仮想現実であるという訳です
その世界をカタチづくるものはなにかというと、コトバですと

コトバの持つ音には周波数があって、その振動によって形が作られていることを、ドイツの物理学者にちなんで「クラドニ図形」に見られ、コトバがあってカタチが出来ることは、科学的にも道理があるそうです

一人暮らしだから誰とも話なんかしてないわ・・でなく、私たちが一番多く話している相手は、自分自身なのですよと、一人で暮らしてる方とて、言葉は使っていると
そして今言ったようにコトバには、もともと持ってるカタチ(周波数)があって例えば「ありがとう」とか「愛してるよ」と言ったコトバのカタチはまあるい。そして私たちの心にもカタチがあって、「好きだなぁ」と思う心はふわふわだけど、「嫌い」と言う心はとげとげしてる。心のカタチとコトバのカタチが合わさって、あなたの周りの世界がつくられるということです

たとえば、とげとげのカタチ(✕)の心で、とげとげののカタチ(✕)のコトバを使ったら、世界はいたたまれない状況に出来上がる、でも、たとえ心のカタチがとげとげ(✕)でも、まあるいカタチ(〇)のコトバを使えば、あなたの世界には光が差してくるのですよと、看護師、僧侶、ケアマネージャーである玉置妙憂さんの言葉でした

なので、まずは、口にするコトバのカタチを整えましょう、心のカタチを変えることはそうそう簡単にできなくとも、コトバのカタチを変えることは簡単にできるはずですと

「あぁ、疲れた~」を「ああ、よく頑張った」にメンテナンス
それだけで、あなたの世界が変わりますの言葉に、ガッテン!!
(これだから・・断捨離ちっとも進みません、又言い訳です‥)

連休が終わりました
お休みの間、公園で大はしゃぎする子供の声に、楽しそうな様子になんとも幸せな気持ちになりました。子供の数が心配される昨今、自分たちはどうだったっけ・・と思い出し、さんざん、大人に叱られるようないたずらもしたけれどと冷や汗かきながら、応援の手を差し伸べなければな・・とつくづく思います
いろんな世代の関り、あたたかい声がけがいるのかもしれません、スケボー練習してる子供に「カッコイイね!」って言ってあげようかな~

 

ヘアードネイション

随分前から、病院で働くファシリティ・ドックの活動に賛同しているので、小児がんのお子さんを取り巻く状況や、様々周辺医療や関連する数々のことを、多くの方に教えて頂けて深く社会をより知るきっかけにもなり、有難く思う今日この頃です

いつぞや東北のある町で、小学生はじめ多くの若い方々が、地域でヘアドネイションを実践していることを知りました。髪の毛を伸ばすことの意味を学び、それに伴うご不便もものともせず、お役に立てる喜びを話す小学生の方に、感動すら覚えました

連休に入ったある日の朝日歌壇にこんな作品が選ばれており、なんだか心が軽やかに、ほっとあったかくなりました。ご紹介します

・このかみがだれかのウイッグになるんだと
 三年のばしたかみ切りおえる (成田市)かとうゆみさん

選ばれた永田和宏さんが「かとうさんは小学生だろうか。三年伸ばした髪が誰かの役に立つという喜び」と評しておられます
私も、小学校低学年でらっしゃるのかなぁ・・など思いをはせながら、なんだかほっこりあったかい気分にさせていただきました
今まで、新聞でもこのようなコーナーは読んでませんでした。朝日歌壇をスキップしていたことをとても後悔したこの春、これからは折々拝見したいと思いました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌壇・スマホ三態

朝日歌壇の、ある日の永田和宏選が興味深くおもしろい

・かくれんぼもう降参とラインきて公園に戻る小六の子ら (堺市)黒田麻里子

・次々とスマホ渡しつ渡されつ校門に撮る卒業 (焼津市)増田謙一郎

・休日の街でスマホをオフにして今日の私は空白になる (横浜市)佐藤隆司

いまどきのかくれんぼはラインで降参するのかと驚く、とある中、卒業写真もスマホだし、スマホをオフにしてやっと自由にの感想にすんなり共感しました

ユーモア

桂文枝(三枝)師匠の最後の講義、医学生と現役若手医師に向けてを見ました

医療の小話はこと欠かない・・と言いながら・・
・主治医の先生 「最近食欲よくありますか?」
 患者さん 「ハイ、おかずによります・・」(笑い)

・初めての手術に不安な患者さん 「先生!手術初めてで緊張して居ます」
 手術する先生 「大丈夫ですよ!僕も初めてですから」(エ~ッ!)
 
ひそやかに笑う医学生の方々、どうしてもっと声出して笑わないんだろう・・緊張してんのかな?と見ている私
すると「緊張を楽しむには?」と医学生から質問、「うん?楽しむ?」

それを受けて師匠がご自分の初舞台のことを話し始めました
緊張しないとダメでしょう、笑ってくれないとさらに緊張して口先から言葉が出る!心から出る言葉でないとね・・と
そう言いながら、「しかしね、僕の初舞台でドッと笑ってくれたことがあったんですよ、しかも話の面白いとこじゃないのに!」と

それは、三枝さんが話しても笑いが起こらず困ってたら、ドッと笑ってくれた時があり、見ると舞台に黒い猫が現れ、猫もビックリしてそでに入ったんですよ。それでみんなが笑ったの! 聞けば楽屋で着物を畳むお茶子さんの飼い猫だと。それであとで三枝さんがそのお茶子さんに聞いたら「初舞台で猫が出てった新人は、皆あと出世してる、大丈夫、頑張り!」とおっしゃった由
そのことを後になって、かしまし娘さんに聞いたら「うそだった!」
「おばちゃんの気遣いやで~」と

こんな話を聴いた医学生や若い現役医師の中から「ユーモア持った医師になれと、言われたことはなかった」との、思わぬ感想が出ました・・

医者の小話なんていっぱいあるよ、医者になる人の前であまり言えないから控えたぁ~の文枝師匠の表情から、「肩の力抜いて患者さんと向き合ってごらんなさい・・」と言うようなメッセージを感じた私でした
以前、柏木哲夫先生の面白い逸話を、何回もここに書きましたが、黒猫登場の後の、お茶子のおばちゃんのようなフォローアップが出来たらいいなぁ~と思ったことでした。みんな誰しも最初は新人ですもんね、大丈夫だいじょうぶ・・

 

学校への要望、手紙書いた!

先日、さいたま市見沼区で、子ども達に「学校へ望むこと」を考えてもらい教育員会トップの教育長へ手紙を書くワークショップが開かれたそうです。「模擬投票体験に取り組んだ市民団体が催したとか、小学2年生から6年生の男女計10人が参加のようです

そこで出た意見がなかなかで、「新しい友だちに出会える」と言った好きな点もあったが、多くは不満や要望だったそう
・ある女子児童から 「ランドセルが重い。大きなものを持つ時にはバッグに」
・市教委が貸与するタブレット端末の操作が負担なためか「使う授業を減らして」
・別の女子児童から「子どもの意見を聴いて物事を決めてほしい。願いが早くかなえられたら」

・特に男子児童から「ビーチサンダルで学校に行きたい」
 「夏休みの宿題を減らして欲しい」「休み時間を長くしてほしい」

・特に女子児童から「(先生が)怒鳴るのをやめてほしい」「担任を選びたい」「授業参観の時に急に優しくなる先生がいる」など耳の痛い指摘もあった
→これらを一緒に聞いた家族からは「大人では浮かばない発想や意見が聞けていい機会になった。子どもの新しい一面が見られた」「子どもたちからすらすらと意見が出てきて驚いたが、普段は意見を言えてないのではないかとも感じた。市もこうした子どもの意見を大事にしてほしい」と

これらを書いた手紙を読んだ竹居教育長は「校則やルールについて大人と一緒に考えを深めるのが望ましい」とし、「何が出来るのか検討している」と述べた

子ども達からの手紙にある「なぜ鉛筆が良くてシャープペンシルはダメなのか」、先に書いた「ランドセルが重い、大きな物を持つときはバッグにしたい」といった要望や不満を聞いて、なぜルールがあるのかを理由を含めてしっかり考え、納得して守るのが理想。身近な大人と対話しながら考えを深めて、よりよい学校づくりに生かしてほしいと述べたそうです
主催者側は、「子どもの意見をしっかり受け止め、何か動き出そうとしてくださってることは画期的で、希望を感じる」と感想を述べています

それにしても「授業参観で急に優しくなる先生がいる」との指摘!子どもたちは鋭い、それをちゃんと言える時代になったこと、少しずつですが変わりそう・・
それにしても重い!と子供たちから指摘のランドセルの値段の高いこと!
子どもたちに言われるまでもなく、先ずはランドセルでなくちゃならない理由って何なのでしょう・・?
折しも入学式終わった今、先日も電車内で、体が傾げそうなおっきなランドセルの子を見て、思わず「大変だねぇ」とつぶやきたくなりました
頑張って欲しいけれど、今の時代、議論してもいいことかなぁ・・

その一言

大相撲春場所で、110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士(24)が記者会見した中で、千秋楽の大一番の土俵に立てたのは、横綱の言葉が背中を押してくれたおかげだと、感謝したと喜びを語った

ご存知のように14日目の朝乃山戦でアクシデント、右足に痛み走り「靱帯損傷」と診断され歩行もままならぬ状況だった。今後を考え師匠も休場に理解くれる中でモヤモヤした気持ちがぬぐえない時、兄弟子・横綱照ノ富士が様子を見に来てくれ、「この状況はきつい」と心情吐露するとこんな言葉が返ってきたと

「お前ならやれる」

「勝ち負けじゃない。最後まで出ることが大事なんだ。負けてもいい。この好機はもう戻ってこないぞ」
この言葉に促されて立ち上がってみると、なぜか歩けるようになっていた

「横綱に言われて急にスイッチが変わった。第二の自分がいるようだった」
そして千秋楽で13勝目を挙げ歴史的な快挙を成し遂げた、
「横綱のおかげで、僕は大相撲界で活躍できている。恩返しができた」

もちろん誰でもが、このような身体状況で無理して頑張れ!と言うものではないが、そのタイミングで頂いた一言が、こんなにも人を鼓舞させるものか!勝負の世界とは言え、その一言がこの結果を導いてくれた・・と
すごい優勝おめでとう!です

 

きうり

私も見たことある「きうり」の表示。老舗の漬物屋さんだったかしら、たしか「きうりの漬物」と書いてあったのを・・漬け物やさんだから余計風情があって

そしたら丁度記事が載ってて「きうり」は旧仮名遣い、昔は「休日」は「きうじつ」、「旧式」は「きうしき」と書いたらしい。仮名遣いは漢字によって異なり「急激」は「きふげき」だったよう

もっとも「きうり」の場合は事情が異なり「きゅうり」の語源が「黄+瓜」、つまり黄色い瓜ということ、「キュウ・リ」ではないんですね、知りませんでした

キュウリは緑色だけど、放っておくと熟して黄色くなる、だからキウリと名付けた、と言うのが学者の一致した見方だそうです。「胡瓜」とも書くのはこれは古い中国語だそうです
明治時代の和英辞典には、「KI-URI」と書かれ当時もキウリと発音したことが分かるそうです

つまり「きうり」は語源的にはむしろ正統派の表記で、「ゅ」を書き忘れたわけではではないんですね
桜の季節になりました・・
お花見に限らず、我が家は外で食べるお弁当の時は、きゅうりとお味噌を持参、長いままのきゅうりにお味噌をのっけてと言うか、つけてガブリ!ほんとに美味しかったものです、乱暴な食べ方ですが、きゅうりが何より美味しかったでした

 

 

 

かさ

ある昼間、めったに見ない時間の料理番組を見ました。全然知らないお若い料理研究家の方の、今日のテーマは春キャベツ、3品作るそうです。見るともなしに見ていたら・・

お料理の先生「春キャベツは、かさがありますので・・」
助手のアナウンサー「うん?」と言う顔をして「随分いっぱいですよね」って春キャベツの量にビックリの様子
お料理の先生「春キャベツは巻きがあまく、かさがありますから、多いように見えても、後で塩振りますし・・」と。そしてザクザクッと切った春キャベツにひと塩して「ほらっ、すぐこんなになって」と軽く塩され水分出て量の減った春キャベツを見せても、なんだかアナウンサーと会話がかみ合わない・・

一緒に使う春雨を戻さず、そのまま使うという先生、そうよね春キャベツは瑞々しい上にひと塩してるから水分出てくるしと私は想像するも、アナウンサーは「エッ、春雨このまま使っちゃうんですか?」と質問がかわゆい

「大丈夫なんですよ、春キャベツはかさがあるけど、瑞々しくてキャベツから水気も出ますしね・・」先生はたんたんと調理を進め、豚バラ肉とひと塩したキャベツを炒め、春雨をハサミで切り込みだけ入れそのまま加え、ささっと味をつけられた、まぁ簡単で美味しそう!
出始めた春キャベツを生かした、いいお惣菜だなぁとゴクンしました

はて、なんだかもどかしかったアナウンサー見て「かさ」って言葉は今は使わないんだろうか?調べて見ると・・

かさ(嵩)と言う「漢字」が出てきました、ヘーッ!
①ものの大きさ、物の分量や容積・体積
②高いところ・上の方
③重み・威厳・貫禄又は才能・器量
④和歌・能楽などでは重みと幅、たくましさのある美を言う
➄相手を圧迫する勢い・又その位置

こんなにいろんな意味があると知ってびっくりでした。よく母が料理をしている時「○○はかさがあるから、そのお鍋じゃ無理よ」とか普通に耳にしていた私は、そういえば最近聞かない言葉だなぁと、お料理番組で懐かしく、ある意味新鮮に聞きました
「春キャベツは量が多いから」でなく、「かさがあるから」と言って下さったおかげで「かさ」と言う言葉を思い出し何だかうれしかったでした

最近夜遅い番組ですが、BSの「舟を編む(私辞書をつくります)」に夢中です
言葉・日本語が面白くて仕方ありません、もちろん登場人物におうところも大きいですが、いちいち面白くて見逃せません
言葉だけでなく、辞書の紙にも意味があって、「紙のぬめり感」と言う概念すら知りませんでした。何気に使っていた辞書ができるまでに、こんなにも大変な議論と過程を経てつくられていると知り、スマホで何でも容易く知り得る今、久しぶりに辞書さわって引いてみたくなりました
語釈に血を通わせる、辞書引くのは人間ですから・・。辞書は入り口ですよと
魅力満載の番組「舟を編む」です

「かさ」と言う言葉から逸脱しました
うつくしい日本語は使って大事にしないと・・とお料理番組の先生から気づかされました。それにしてもネットで「かさ」と引いたら「傘」も出てきて井上陽水の「傘がない」の歌詞が耳を過ぎり、日本語って面白いなぁの楽しい一日でした

再び 相田みつを

片づけしてたら・・出てきたでてきた、相田みつをのカード

・じぶん
  背伸びする
  じぶん
  卑下する
  じぶん
  どっちも
  やだけど
  どっちも
  じぶん    
           

・ うばい
  合えば
  足らぬ
  わけ合えば
  あまる      

・ あんなに
  せわして
  やったのに
  「のに」が
  つくとぐちが
  でる       

・ 感動とは
  感じて
  動く 
  と書くんだなぁ        4編とも  みつを

いつもながら読むとハッとし、そして「だよねぇ~」の私、相田みつをさん、いつもありがとうです

 

夜中のパンダ

ある日の夜、珍しく寝むれずテレビをつけました

大きなパンダと飼育員が対話?している(こんな時間に何だろう・・)
聞くともなしにボーッと聞いてると、高血圧だの骨粗しょう症だの・・?
パンダの話じゃないの?何の番組なんだろと、テレビに近づいた
そしたら今度は歯科ユニットのタービン(治療の器械)が大写しに!
何なの!パンダ舎に歯の治療器械!? 眠気は冷めました、そのあとあくびしたパンダの口の中がアップになりました、歯がいっぱいある!当たり前だけど

神戸の動物園の「たんたん」という28歳のパンダの飼育員さんお二人の、飼育のご様子でした。高齢で体調が安定せずもはや展示公開されなくても、根強いファンがいて来園下さり、その気持ちに応えようと奮闘されてるお二人の飼育員の凄まじいばかりの努力に、テレビに見入り知らぬうちに「頑張って~」と応援していました

スゴイですよ!その繊細なお世話と言うより介護です、とにかくすごい!
パンダはにおいや味に敏感だそうで、好物の笹も選びに選んだうえ、なかなか難しい水分摂取が同時に出来るよう、笹の枝にホースで水を打って提供「食べるかな~ニオイ大丈夫かな~」とモニターで観察。たんたんが鼻クンクンさせニオイを注意深く嗅いで、ゆっくり起き上がって笹の枝を手にすると「やったぁ~」と喜び、その後排便のなかみを目視、ニンジン与えた時はどうかといちいち糞をグローブした手でほぐして確認する丁寧さ、慎重さ

食事に薬・サプリ・栄養剤・サトウキビジュース・パンダミルク・竹の粉与える時も、粉末の大きさや顆粒の粒の大きさ一つで、敏感なたんたんは食べてくれないようで、その粒の大きさすら試行錯誤されていました。28歳という高齢だからでしょうが、ちょっとでも嫌だと見向きもしません。パンダがこんなに繊細な動物とは、正直知りませんでした

食事がとれて、ご機嫌にタイヤの遊具で遊ぶさまは、飼育員との心の交流を見る思いがし、今人間のケアでも言われるケアの本質を見る思いでした。まぁでも、同じことはなかなか難しいですけれど・・

更に食欲落ちてる時でも好物の笹が食べられるように、武庫川大学と共同研究して、お気に入りの笹の茎を冷凍する技術も開発に成功し、いつでもお気に入りで栄養補給が出来るようにしたいという、飼育員お二人のお気持ち溢れる大変良い番組でした

更に、このパンダ舎の周りには、二人が植えたひまわりが毎年大輪の花を咲かせて来園者を楽しませていたそうで、咲いたあと採種し小さな袋に入れ、パンダが展示に出れないのに、来援し応援下さる方に「ヒマワリの種」を配るお二人にただ感動でした。台湾からたんたん応援のために来日し、園にメッセージを書き残している姿に、28歳のパンダ「たんたん」の魅力もさることながら、この二人の奮闘する飼育員にも会いにきてらっしゃるんだと深夜のテレビで知りました

我々が高齢になってもやはりケア次第で、大きくいろんなことが違うということを常日頃感じていたので、教えて頂く事大なりの番組でした。夜更かしもいいことありますね

番組は「ごろごろパンダ日記・ひまわりとたんたんと約束」です
もう一回最初からみたいなぁ~

悲しみは乗り越えるもの?

元日の、あの大きな地震から、はや2ヶ月が経った・・・

現地の様子を伝える映像や新聞に、恙無く過ごせている自分を有難く思うと同時に、能登の方たちの力強さとご近所のいたわりあいに、ハッとして、これまで丁寧に生きてらしたんだなぁ~と、我が身が恥ずかしくなることばかり

テレビ局からアナウンサーが現地に出て、リポートする際気になっていた言葉があった「頑張って乗り越えて下さい!」
家が崩れ屋根が地面につくほどに崩壊した自宅前で、親を助けられなかったと手を合わせる方に「悲しみを乗り越えて下さい」と言うレポーターもいた、その気持ちよくわかる、スーと聞き流せばよかったが、なんだかつっかかっていました

そうしたら、同じことが新聞にもあって、その記事を書いた記者さんは東日本大震災の取材で出会った子供達と、長年、年賀状のやり取り続けている方だそうで、その子供達も全員20代になられた
その中の一人、岩手出身の看護師になった女性から、津波で両親を失い、親戚の家から専門学校に通った。「震災からこれまでを振り返って、よく頑張ってきたね、と自分をほめたいです(パチパチ)」ただ追伸に、唐突に「悲しみは乗り越えられるものなのかな?」とあったと

どんな意味を込めたのか、記者さんは電話して確かめた・・
今回の地震で家族全員を失った父親の映像を受け、アナウンサーがその父親に「悲しみを乗り越え、強く生きて下さいと伝えたいです」と言った言葉が引っかかった、と彼女は話したそうです
この事を賀状やり取りしている他の方に聞くと「悲しみは抱き続けるものなのではないでしょうか」との返事がありましたと
その言葉を看護師の女性に電話で伝えると、彼女は「悲しみを乗り越えるより、抱く。そう、たしかに、その方がしっくりきます」とおしゃったそうです
一人一人が様々な思いを胸に抱き続けてきた、13年と言う時間を思ったと、その記者さんは文を終えておられます

今私は、がん患者さんとそのご家族に接することがある中、言葉の大事さをつくづく思うことがままあり、しかしながら臆せず言葉をかけて差し上げたいと思う気持ちもあって・・。だけれども、おもいを伝えるのはむずかしい
だからこそ、お気持ちを斟酌して、ホッとしてくださる言葉かけができたらなぁと悩むばかり。前に、海原先生のサジェスチョンをここに書きましたが「その方のおっしゃった言葉を一度受けとめる・引き取る」まさにそうだなぁ~と。

以前、柳田邦男さんのご著書「サクリフィス」にあったページが思い起こされます。意識が戻らないご子息に会いに行かれると、看護師さんが医療カルテとは別にその日の患者さんの些細なご様子を書き留めて下さっていたと。それを知って枕元にいらした時、窓に風が入りレースのカーテンが風にそよいで、ご子息がそれに反応したかのような気がして、沈黙であっても穏やかな時間だった・・と言うような記述であったと記憶しています。時には相手のお顔をみて沈黙する時間だって、言葉かもしれません

 

 

 

ふうん

新聞の折々のことばが、連載3000回を迎えた記念トークイベントの記事があった鷲田清一さんと、あのなんとも心に沁みる声の山根基世さん。どちらも魅力的な方ですね

その中で鷲田さんは、僕はしゃべりの「哲学者」なんだけど、僕はね聴くことを哲学の営みの中心に据えたいと。言葉を探すのも一種の聴く行為。とりあえず、どんな言葉もいったん受け止めるという気持ちが、ここにはあります
―旧知の銀行員の「口下手な行員の方が成績がいいんです」と言う言葉を取り上げた回がありましたね・・と山根さん。「これ、好きなやつ」と相槌の鷲田さん
立て板に水のように話すのがいいと思われてるけど、自分の心の中を探りながら誠実に語る人の方が、伝わりますと鷲田さん

そんな中二人の共通する点では、子どもや若者へのまなざし・・

僕、子どもの言葉で一番好きなのが「ふうん」って言葉。反発するでもなく、素直に受け入れるでもなく、意味も分かってないし興味も別にあるわけじゃない。でも、ちょっと心にひっかかってしまったという・・と鷲田さん、な~るほど

山根さんは子供達と「ごんぎつね」を読む会をした時、最初に分からない言葉を調べる作業をした。すると男の子が来て「ただの意味調べじゃないか」と文句を言った、あのね、音読と朗読は違うのよ、本当に自分の心に入ったものを相手の心に届けるためには、自分がちゃんとわかってなきゃいけないのよって言ったら「ふうん」って

朗読って極端に言えばへたくそが一番いいんじゃないかと、自分の為に本を読んでくれる、そのシチュエーションがうれしんですよね、うまい必要はないんですよ、声って。だから聴くことは生理的な喜びだと思うんです。今の人たちは発信することがエライと思ってる。でも聴くってものすごいエネルギーいるし、クリエイティブですよね、人の話を聴くことで自分がどんどん変わっていくんだもの

能登半島地震が起き、ウクライナやガザでの戦闘も続いている。自分の頭で考える力と、目の前の人の命を尊ぶ心を、一人ひとりの子どもの中に大事に大事に育っていけば、子どもの言葉を育てていけば、いつか戦争のない世界が来ると信じていますとおっしゃるお二人

震災などの後、おはよう、おかえり、と言ったシンプルな言葉が宝物のように沁みる場面があって、あんまりごちゃごちゃ言わない方がいい時もある。過剰であったり足りなかったり、言葉ってなかなか難しんですよ

言葉を探すとは 聴くこと
「ふうん」の意味も知って、言葉の達人お二人のことばは、サラリと重いなぁ

 

 

やぎさんゆうびん

どうしてなのか?自分でも不思議なのだが、最近ひょんな時に口ついてでてくる童謡がある

しろやぎさんから おてがみ ついた
くろやぎさんたら よまずに たべた
しかたがないので おてがみ かいた
さっきのてがみの ごようじ なあに

くろやぎさんから おてがみ ついた
しろやぎさんたら よまずに たべた
しかたがないので おてがみ かいた
さっきの てがみの ごようじ なあに

どうして今ふいに口ついてでてくるのかわからないけれど、お天気のいい日が多いように思われる・・も何の根拠もない、不思議

根拠がないと言えば、この歌はいつ終わるんだろう?このあと3番はあるんだろうか?と、小さい頃は何の不思議にも思わなかったことが妙に気になり、ネットを見たら・・・

やっぱりおんなじこと不思議に思う人いるんですね?ずっと双方のやぎが読まずに食べっちゃったら、手紙の内容が伝わらないままなんだろうか?と言う疑問もあり、実は三番目の歌詞があると噂は立ったが情報は得られなかったと(笑)
なので一番→二番→一番→二番・・と延々と続くらしい、それもねぇ~何だか
一部に幼稚園の先生が、あまりに子どもに聞かれるので、三番として「くろやぎさんからお手紙とどいたしろやぎさんが、こんどこそ食べずにちゃんと読んでお返事した」と創作したという話もあり、それはそれでよかったんじゃないですか?みたいなご意見も載っていました、平和だなぁ~

因みに作詞は まどみちおさん・作曲は 団伊玖磨さん、笑いながら口ずさんで、なんだかほっこりするいいお歌です
つい最近の事はとんと忘れる昨今!よく覚えてるなぁ、この類の童謡の歌詞・・・です

じぶん(相田みつをさん)

  いま ここ
  じぶん
  いまここじぶん
  それを
  どう充実させて
  生きるか
  あるいはむなしく
  生きるか
  それをきめるのは
  いまここの
  じぶん     

         みつを

足利の相田みつをさんの言葉は、ふとした時にふいっと出てくる
名産の最中の包装紙も、箱の中の一片の相田みつをの言葉も、いつも身近に育った私には、すんなり「あぁそうだなぁ」と思ってしまう馴染みがある

東京の美術館が閉じると聞く。残念でならない・・が、私だけでなく人々の心のどこかにふいっと、ひょんな時に思い出されるに違いない
相田さんのかつての制作中の写真
相田みつをさんが墨汁をプラスティックのお風呂の手桶にいれ左手に、畳に座ってイザッ!と筆走らせ、和紙に向かう姿が懐かしい

普通だけどすごい人!
普通だからすごい人!
普通でもすごい人!
失礼だけど 本当にすごい人!

どの一片の言葉も、新しくて忘れない

セロリのいつもの

 

セロリを買う時は葉っぱもよく見て、柔らかそうでフサフサのを買います
セロリだけのコンソメスープにしたり、必ず作るのがご飯のお供
今日は桜エビがあったので、ホロホロにつくだ煮風
桜エビの色がキレイなのでお醤油使わず薄い塩味だけにしました
炊きたてご飯にこれだけでいいくらい!(ちゃんとお肉も副菜も食べますけど)
セロリの葉っぱは面倒でもサッと湯がいて、色鮮やかにしてから短時間炒めるのが我が家風。みんな大好き小さなおかずです

わかるわかる 川柳

思わず笑ってしまった・・
中年?高齢者?の川柳投稿 

  ☆妻の名を 呼んだつもりが ネコが来た

  ☆同窓会 アルバム持参で 顔確認

  ☆どの顔も 詐欺師に見える インターフォン

  ☆脱マスク 余計わからぬ 誰だっけ?

  ☆痛いのは こことあそこと あら全部

なぜか男性からのつぶやき投稿が多いみたいです・・