この7月2日見るともなしに見た土井善晴さんの「ゴーヤーチャンプルー」、今ではポピュラーな家庭料理となったこのチャンプルーを、あえて土井さんが?興味津々でみました
チャンプルーといっても、全部をいっぺんに炒めるのでなく、食材ごとに炒めて焼き色をつけたり、それぞれの美味しさを引き出してから、たっぷりの卵でしかも二度に分けてとじる。やってみたら今までの我が家のゴーヤーチャンプルーとは別物でした。美味しい!
その上、出来上がっていよいよ盛り付け。「引力を利用して盛り付けます」には笑った笑った!そうおっしゃって土井さん、大きなお皿にフライパンを傾けると、「鍋からササッと引力利用して盛り付けます」とコツ?を説明。軽く菜箸を添えるだけで、お皿に流すように移し替えられました
「お茶目な土井さん!」その日ネットには「大うけ~!!土井さんのゴ-ヤーチャンプルー」の声多数。家庭でのお料理は「ええ加減で」いいんですよ・・と土井さん
この放送の言葉にホッとした人多いんじゃないかなぁと思っていたら、8日クロ現に土井さん登場!
「土井流・自由に生きる極意」とありました。な~るほど
先ずは、桑子さんをお相手にいろんなありあわせお野菜でお味噌汁。ピーマンの種も取らず、ナスのへたのとこの身も削り、ありとあらゆるお野菜入れて、だしも取らず・・。びっくりの桑子さんの様子を楽しむ土井さん。「不揃いでいいですよ」「体裁整えなくていいですよ、正解はないんだから」、ただただびっくりの桑子さん
今はお母さんが料理の責任を負いすぎる、自分を追い込んでない?
「ええ加減でいい、ご自分の感性を大切にやってれば、ちょうどいいところが見つかりますよ」「まっいいか!」と。自分に合う丁度いいところを探って、整えればいいんじゃないですか・・と優しい土井さん
日本料理の土井勝さんを父に持ち、フランスに渡ってフランス料理も学び、帰国してレシピ通りに作るお料理を研鑽してきた。でも何かに頼ることで自分の「勘」を失ってきた・・。それで失敗を面白がってみたと
今までこうしてきた・・ことをやめて見えたことがあった・・と
例えばナスを油で焼くとき、「どのくらい油がいるか?はナスが教えてくれる」ちゃんと見てればわかる、自分の感性を大切に・・と
昔は均一に整える美しい料理。宮大工みたいに1ミリにこだわる料理だった。その延長で一つの答えに縛られる家庭料理でよいのか?そう思った時に、「民芸」に出会った。素朴な品々、作為がない!
今まで何でも「早く!」「早く!」で生きてきた
時間から解放されて、人間の都合で作る料理を・・と
今の人が何もしないで、お金で食べるものを得てる毎日。3分でチンとあっためて食べる、その道中はどうなってんの・・?
料理して食べることは、自分を大切にすること
「ええ加減」でいいから、自分で考えて、自分で判断して、自由があるでしょ?自分で「ええ加減に」考えることが幸せになる力では?と
自分でも料理をするある男性、「失敗しても堂々と料理続ける土井さんにショック!受けた。仕事でも手順から外れてもいい、どうやって修正するか?なんですよね」と。経済思想家という斎藤幸平さん「本質的なものを捨てていく時代に、土井さんの考えはとても意味がある。マネーとか利益とかに反映されない土井さんの料理には、とても意味がある」と様々若い方がおっしゃっていて興味深いことでした
2024年9月7日に「素麺イタリアン」としてこのブログに土井さんの「一汁一菜」紹介させて頂きましたが、ず~っと家庭料理の姿を考えておられ、愛を持って軽やかに「ええかげんでいいんちゃう?」と提案くださる意味がまたよくわかりました
そういえば最近「目見当」という言葉も聞かないなぁ・・。いつぞやこのブログに、料理番組でのアナウンサーと料理家との「かさ」という言葉の、ちぐはぐなやり取りの話題を載せましたが
ええ加減は、いい加減・・ではないんですよね
「自分の五感を大切に」
「こうしてた・・をやめる!」土井さん、伝わりました