先日受講してきた「医療面接」藤田菜穂子先生の院内報告がありました。他院のスタッフさんとロールプレイ交えてだったようで、大変勉強になったようです。知らなかったことも沢山あり、また「そういう見方も出来るのか・・」といった違う視点からの取りようも教えて頂いて、一段と患者さんとの応接・対応に学ぶこと多かったようです。歯科衛生士さん・助手さん・受付さんとそれぞれの悩みもあったようですが、問題を共有でき、同じ院内も立場によって微妙に違うことも少しわかったような気がしました。特に歯科衛生士さんは個室対応なので、息詰まることもあるでしょう。逆に受付さんは待合室がオープンなので、かえってプレッシャーもあるでしょう。開業して33年目ですと、患者さんとも長いお付き合いになってきていて、お歳を召されたりして、お年寄りなりの行き違いや、頑なさ(失礼!)も見えてきて苦労もあるようですが、みんなで状況を正しく共有することによって、随分と違ってくると思われます。藤田先生が出された本は一人一冊ずつ持って折に触れ読んでもらっていますが、実践はそれ以上に勉強になったようでした。藤田先生ありがとうございました。明日からの力を頂きました。
蛍狩り
小児の患者さんもきちんと拝見し、成長を見守らせて頂く幸せ。
パパ・ママに限らず、大人のメンテナンスに付き添いで来てるうちに、ドクター・スタッフとも顔見知りになり、気持ちよくなって終わるご家族をみて
自分も出来るようになるお子さんがほとんどです。
当院では、無理強いする事無く出来ることから始めていきます。上の男の子も、今日はママに甘えてお膝の上ですが一人で出来る日もあります。仕上げのフロッシングをしているところです。
下の写真のお嬢さんは、今日は終わった後、歯科衛生士に「ありがとうございました」と言って下さり、照れながらバイバイをして下さいました。最初からこうはいきませんでしたが、最近とみにお姉さんになってきて、今日はお靴を見たらサイズも大きくなっていたので、「お背が伸びましたね」と申しあげたら、お父さまも嬉しそうに「何かスポーツをと考えてるんですよ」とのことでした。
こんな風に歯科医院でのケアを通して、親御さんともお話しでき、お子さんもだんだんにお行儀が良くなってきたり、先生や衛生士と会話が出来るようになってご成長を見るのは、とっても嬉しいことです。
先日2年ぶりで発見された朝霞の中学生のニュースでも、地域での関わりが言われています。昔のようにもっともっと ”みんなが子供たちを気にして、おせっかいやいて、味方だよ!” て応援したらいいんじゃないでしょうか?
親以外の大人とよい関わりを持つこと。これが大切ですから、私達もきちんと子どもたちと向き合わねば・・と日々感じております。子供は感性豊かです。あたたかい大人たちの見守りは必ずやわかってくれると思っております。少しづつ成長されるお子さん方を拝見することは、歯科医院として望外の喜びでもあります。
サルのむし歯に思う
ある動物園のリス猿(小さいですね)の右目の下が、プクンと腫れて見るからに痛そう!獣医さんが診たところ虫歯が進んでいて、歯の根のところを切開して腫れは引いたそうです。最近お客様からお菓子の投げ入れがあり、ついサルたちも口にしてしまうようです。 人間もサルも一度甘いものを口にしてしまうと、美味しいものに目がなくなっちゃいますものね。
本来サルは、自然の食べ物をよく噛んで食べ、唾液を出して洗い流しているとのこと。今人間に言われていることと同じですね。 日光の猿軍団も人間のものを頻繁に食べるようになって、同じように虫歯に悩まされているとか・・・。 本来野生動物は”飢えとの戦いなんです” と解説された言葉が、人間にも同じだなぁと つくづく感じいったことでした。
人間の方は ”いつでもどこでも何でも手に入るようになり” お腹すいたらちょっと食べしてるうちに、きちんと食事をとらない子ども達も増えてきているようで、 ”好きなものだけドカ食いするなど”「飽食の栄養失調」と言われて久しい人間への警鐘と似たところがあります。
20年も前の話ですが大阪の片山恒夫先生から教えられて手にした「食生活と身体の退化」未開人の食事と近代食・その影響の比較研究 W,A, Priceには、開発が進みそれに伴って持ち込まれる先進国のし好品(砂糖の入ったお菓子など)で、原住民の歯が虫歯になって行く過程が示されていました。その本の強烈な内容を思い出しました。
習慣は人がつくる 心もからだも (日野原重明)
あなたのからだは、あなたの食べたもので出来ている
まさに私達は、口にするものによって大きな影響を受けています。食べるものによって 病気がつくられてしまうことを心しなくてはなりませんね。 (下記の写真は 上記にご案内したプライスの赤本
表紙と、開発が進むことにより原住民に増えた虫歯の画像です)
みずみずしい定義 (折々のことばより)
表現をするということは・・「社会を変える方法」を手にするということです。山田創平
「表現」を英語でエクスプレッションという。エクス(外へ)とプレス(押す)を合成して、内なるものを表出することを意味する。だが、表現とは、個人のうちに秘された何かを書いたり描いたりすることでないと、都市社会学者は言う。表現とは社会への違和を形にすること。社会は変わりうると信じて動き出すこと。みずみずしい定義だ。京都精華大学のホームぺージから。 鷲田 清一
大岡さんの折々のことばからずっとコーナーのファンですが、この新しい定義には芽吹きのようなものを感じました。
美しい死
資料整理していたら、大事なコピーが見つかりました。当時いつもバックにしのばせていたのですが、歯科予防の集まり・熊谷崇先生(日吉歯科診療所)主催の会に出向いた折、熊谷先生がこの同じ記事をスクリーンに大写しにされ、同じ思いでいらしたことが嬉しかったのを覚えています。今でも十分通ずる良い記事なので、ご紹介いたします。
「美しい死であったと感じました」ガンでなくなった先輩学者の病理解剖に立ち会ったとき感想を求められ、思わず口をついて出た言葉だったという。「なぜ美しいと表現したのか。自問自答しました」こんな切りだしで始まった森亘日本医学会長(元東大学長)の話は味わいがあった。先日、東京で催された日本医師会創立50周年記念大会での「美しい死。品位ある医療の、一つの結果」と題する特別講演である。
森さんは病理学が専門。「優に千を超える」解剖の体験をもとに「必要にして十分な治療を施された遺体には、それらが見事に反映し、それなりの美しさが感じられる」という。
なぜか。「その疾患の結末としてべく起こるべくして起こった変化の集まりであり、大きな修飾は感じられない」からで、「節度ある医療であり、品位ある医療である」。
逆に「脳死状態に陥った後も長く心拍動、呼吸を保ち、脳や脊髄が融解しつくすまでに至った患者の病理解剖所見は、美しいとは映らない」とも。
「節度ある医療は、知識、教養、品位を併せ持った医師によって初めて下しうる。今日の医師にはこうした高度の素質が求められる」と訴えた。
さらに、言外に一部医師の過剰診療を批判して、「医師に与えられている大きな裁量権は、良識を欠く行使の下に置かれるならば、やがて取り上げられてしまう」と警告した。講演は、制度改革や医療界を心配する心情にあふれ、「医師には、医学的力量とともに人間的教養と品位が求められている。このことを、ぜひ後輩たちにおしえてほしい」と結ばれた。演壇を降りた森さんに「感銘を受けました」という声が寄せられていた。
朝日新聞 「窓」論説委員室から 平成9年11月7日号
18年経った今でも、心突き動かされる文章です。
そして、熊谷崇先生が新しい歯科の会を立ち上げた時「本来虫歯・歯周病は稀な病気である」とおっしゃったこと。事が起こってから修復処置をするのが歯科ではなく、そうならない為にお口の中のバイオフィルム(原因菌の汚れ)の破壊と除去=取り除いてよい状態にすること が大事であると予防の会を立ち上げたコンセプトに通ずるものがあって、歯科としての新しい取り組みの必要性と共に、なおのこと森先生のお話しに感銘を覚え共感したことでした。古い記事ではございますが、紹介させていただきました。こうして時間が経っても読むたびに、心に重く響き新たな気持ちにさせて頂けます。
日吉歯科に行ってきました
お正月松開けて間もなく、早朝の飛行機で山形県酒田市の日吉歯科に研修に行ってきました。何年か前、冬出向いたときは大荒れのお天気で、羽田にひっ返すかも?と言われ随分遅れて到着したこともありました。
今回は順調な離着陸で、全国から50人程が集まり、朝8時半から熊谷先生の研修受けてきました。いつも時代の先を読み、どうしたら皆様の口腔の健康に役立つ歯科医療になるか。常に考えて私達を導き励ましお力貸して下さって、頭が下がる思いです。日吉歯科のスタッフさんも全面協力体制で感謝するばかり。私達も日々精進し、患者さんに利益をもたらす本来の歯科と言うものを、手綱緩めずに実行して参りたいと心に誓いました。毎日が学び。皆様の口腔のお役にたつべく頑張ります。
なんでもっと早く言ってくれなかったの!
長年メンテナンスにお通いの方が、「母が亡くなりました。長いことありがとうございました」と。86になられたお母様は、ご主人を見送って7年。しばらくはメンテナンスにおいでになっていたものの、家に閉じこもりがちになってましたが、ご長女はじめお子さんお孫さんのお力で静かに暮してらしたようです。
連れ合いのご主人は、たばこに起因する病気で、7年前他臓器に転移して亡くなりました。最後のご来院の折、もう病気も告知されておりましたが「なんでもっと早くタバコのこと言ってくれなかったの!」とおっしゃられたことを昨日のことのように思い出しました。 最初の肺の病気が見つかる前から歯茎の状態が良くなく、たばこの害が懸念されたので申し上げましたが、こちらの力不足もあり聞く耳を持って頂けませんでした。肺の病気が見つかった時も、依存が強く受診終わってドアを出てすぐ、タバコに火をつける有様でしたので、ND(ニコチン・ディペンダンス)だったと思われますが、当時歯科医院でたばこの害を言うところは極めてまれでしたので、自分の勉強不足もあってそれ以上進みませんでした。
今日その奥様の急逝を聞き、胸膜炎と伺って「水が溜まって苦しかったのではないですか?」とお聞きしましたが、「我慢してたようです」とおっしゃるお身内に、ただお悔やみ申し上げるだけでした。
たばこの害は全身です。肺や胃だけでなくあらゆる病気の原因です。今お口の中の細菌が全身の病気に悪さすると言われますが、タバコは口から吸うのですから、一番の被害はお口の中なのです。これからも当院は禁煙支援をすすめ、近所の内科医院さんも引き続き協力連携下っています。長く通われた高齢者の急逝の報に、連れ合いの亡き患者さんの声を思い出しましたので書かせていただきました。
28日カンブリア宮殿で熊谷崇先生が話されると思いますが、今歯科は、皆さまの「生涯にわたる健康支援」が使命と感じています。
ですので「禁煙の必要性」も、「歯を失わないための歯科受診」も、早く!広く!伝えなけれならないことと痛感しています。
日吉歯科診療所・熊谷崇先生カンブリア宮殿に初登場されます
当院所属する、オーラルフィジシアンの代表・熊谷崇先生が、1月28日カンブリア宮殿に登場されます。昨年10月のプロフェッショナルでは大きな反響があり、先日再放送なりました。
痛 くなってから、詰め物取れてからなど、ことが起こってからの歯科受診でなく、そうならない為の、お口の中を、歯を歯茎を守るための歯科受診が本来の歯医者 の利用の仕方と言うことを再度お知らせなさるようです。口の中の細菌が悪さして身体の病気を引き起こしていることが明らかな昨今、今一度、私達歯科の現場 からのメッセージをお聞きになってください。歯科の本来の役割を知って頂き、熊谷先生の診療室からのレポートが皆様の全身の健康維持にお役に立てれば何よ りと思います。遅い時間ですが、是非ご覧ください。
ミカンを食べる・・この単純な行為!
お正月、地方の老健にいる義母を訪ねました。お正月らしい玄関入ると、いつもお世話になっている職員のお迎えの笑顔がいつもながら有難く思えました。お正月といえども、職員の方々大変なお仕事だと思います。義母は昼食中で「今日もごちそうなのよ」と嬉しそうでした。終わるまで部屋でまちますよ・・と日当たりのよい個室で待っていました。
好物をいろいろ持っていったので、それぞれ開けては大喜びし、きれいな包装紙もきちんとたたんで取っておく・・と嬉しそうで、義父の遺影にお供えするにも、どのお菓子にしようかと悩んでいる様子も微笑ましく、有難く思って眺めていました。
義母は無類の柑橘類好きで特におみかんに目がありません。手の平が黄色くなるほど食べるの・・と笑っています。日本の冬と言ったら炬燵とミカンですよね。
昨今炬燵と言うのも珍しいでしょうか?
さて、義母がミカン食べるのを見て、「ミカンをたべる」と言う行為そのものがスゴイ
口の動きなんだとつくづく見入ってしまいました。
おもての皮をむき、房を取り、白い筋のようなのを取ってひと房を持って口に運ぶ、口に入れたら上下の歯を合わせ、中味を口に入れ唇でしごいて房だけを出す。この行為が出来て初めてミカンが頂けるんですね。素晴らしい口の動きです!
90歳になる義母の口元をみて、ミカン食べられるのって,スゴイことなんだ!と痛感しました。ナイフを使わず気軽にいただける日本のミカン。それにもまして「歯があってこそ」頂けるミカン。「甘いわねえ」と次々とミカンを口に運ぶ義母をみて、召し上がれて喜んで下さってよかったぁ!と思ったことでした。私達が帰った後もきっと召し上がっているに違いない。手の平が黄色くなるまで・・と帰りの車の中でなんだか嬉しい私達でした。好きなものが食べられるのって、一番の幸せではないでしょうか?「極楽極楽」と言って見送ってくれた義母に手を振りながら、「食べられてこその今の健康」とお世話下さる方々に感謝するばかりです。
唾液が出るようになってきました
先ほどメンテナンス終わられた患者さん。三年前舌癌と診断され手術を受けられました。メンテナンス担当の歯科衛生士が、粘膜の微変に気づき、院長と慎重に対応した結果でした。
オペ直前もオペ後も、耳鼻科の主治医先生が口の中のフォロー無しなので、当院で
慎重かつ念入りにフォローしてきました。とはいえオペなさったのは大学病院ですので
あくまでも出来る範囲ですが・・。耳鼻科と歯科との連携の難しさは今も昔も変わりません。これでは患者さんが気の毒です。途中もどかしいと思うところもありましたが、主治医にもよるのでしょう・・。この患者さんの主治医先生は、「オペしたところだけにしか関心のない方」のようで当院がしっかりサポートしようとスタッフで話してここまで来ました。
オペ後は沁みたり違和感多く、通常の洗浄もスケーリングも難しく、ただただお話し伺って寄り添い、少しでも口から召し上がれるように、「出来ることしか出来ない」日々でした。その中で再発・転移におびえる心落ち着かない日々もありましたが、それでもいらしてお話し下さる患者さんに、こちらは多くを学ばせていただきました。良かれと思う衛生士の処置が受け入れて下さらなかったり、ご不満をおっしゃる日もありましたが、それもこれも”ガンになった”という事実と悲しい孤独な思いが、十分にサポートされていなかったからと、今思えば理解できますが、その時には、患者さんの心の思いが十分に理解できていませんでした。臨床心理的に言えば、「怒り」に近い感情がおありだったと思います。
今日メンテナンス終わって、随分晴れやかなお顔でしたので、お声掛けしたところ
「唾液が出るようになったの!」と何度も何度もおっしゃるのです。「あのね、お口の中こうしてきれいにして頂き、食事もだんだんよく噛める食事に戻ってきて、そうするとね唾液って出てくれるのね!」とおっしゃいました。
「唾液が出るとね、よく噛むでしょ。味もわかるようになってきて、口の中もさっぱりするのよ」と教科書に書いてある”唾液”の効能をぜーんぶ言って下さいました。
私もこれを聞いて、嬉しかったです。
三年経ったのねえ・・とおっしゃる患者さんに、「よかったわあ、よく頑張られましたもの」と申しあげて喜び合いました。当院の力は微々たるもので、全て患者さんが現状をぶつけて下さり、教えて下さった結果です。
そして何より、普段寡黙なご主人が良くなさって、そばにいらした結果です。奥様と別に「どうしたらいいでしょう・・」と食事や、ご本人の心の不安について相談に見えたこともありました。そのご主人のお気持ちに感じ入って、何度かお悩みを聞くだけでしたが
、ヒョンな一言やアドバイスをとても喜んでくださったこともありました。
今日メンテナンス終わられて、晴れやかなお顔で「唾液が出て来たの」とおっしゃって下さった患者さんの嬉しそうなお顔を励みに、これからも個々の状況に対応できるよう
スタッフ全員で学び、その方が日々おいしく召し上がれることが使命と認識して、精進してまいりたいと強く思いました。
ご自分で食べられていれば、力も希望も湧きますね。
患者さんに教えて頂きながら、得たことはまた他の患者さんにもつなげて、お役にたてれば幸いです。共に頑張りましょう。、
Q 摂食嚥下障害に気づくためには、どんなことに気をつけたらよいでしょうか?
本日配達の1月15日号週刊朝日に良い記事がありましたので、ご紹介いたします。
お答えは、日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック院長 菊谷武先生。
昨年スタッフともども、MCI 認知症のの講座で勉強させて頂いた菊谷先生です。
A 注意点は主に食事時間が長くなっていないか?体重が減っていないかです。毎日
顔を合わせているご家族には、これらの変化を見過ごしがちです。
高齢者の場合、インフルエンザや肺炎・骨折・一過性の脳梗塞・歯の不具合といった
直接は摂食嚥下障害につながらないような不調が重なり、本人も気づかないうちに摂食嚥下機能が低下することがあります。
すると、食べられなくなり、全身の状態も衰え、摂食嚥下機能がさらに低下するという
負のスパイラルに陥っていきます。食事時間や体重の変化などを注視し、早めにリハビリを始めましょう。(菊谷歯科医師)
今のように摂食嚥下が注目される前、聖隷三方ヶ原病院の藤島先生でしたか?飲み込みにくい患者さんには、お食事前に簡単な準備運動するといいですよ!と教えて頂いたことがあります
それはお食事前に
・肩を上げ下げして、今から「ゴックン」しますよ!を知らせる
・お口を大きくパクパクして食べ物がお口に入る準備をする
★お口やお顔周りの筋肉に信号を送るんですね。
それと同時に、呼吸と嚥下(飲み込むこと)の訓練として、お茶(又はお茶ぜりー)を
口に含んでゴックンしたら、「ハッ」と咳するように息を吐く。
→こうして実際の「食べる行為」につなげます。
もう一つ大事なのは、姿勢です。
車いすの方も含めて、足がブラブラで食べぬように、ピアノの”足台”みたいなのに足をつけて召し上がると、姿勢が良くなります。又背中にビーズクッション(又は丸めたタオル)あてるだけでも姿勢が整います。
口から食べることが何より幸せなことです。
あきらめずに「安全に」トライください。
日めくり
月影のいたらぬ里はなけれども
ながむる人のこころにぞすむ
今日の日めくりに書いてありつくづくそうだなぁと思いました。
今年も前を向いて明るくまいりましょう!
今年もご来院ありがとうございました
2015(平成27年)も本日で終わります。今年も皆さまご来院ありがとうございました。研修などで日程変更いただいたりご協力ありがとうございました。
おかげ様で12月1日に開業33年目に入りました。大学の口腔外科に非常勤で努めながら昭和57年に開業させて頂いた日がつい先日のように思い出されます。
この間、多くの患者さん・ご支援くださるメーカー・業者の皆さん・技工士さんはじめ当院のスタッフ。そしてご近所の皆様には数え切れぬご支援賜りました。ありがとうございます。
1998年から山形県酒田市の熊谷崇先生率いる「オーラルフィジシァン」に属し勉強させて頂いております。熊谷先生は昨年10月NHKプロフェッショナルに初登場され既に再放送もありましたので、ご存じかと思います。
従来の削って詰めてが優先される歯科の治療と違って、まず原因を説明共有し・虫歯・歯周病の成り立ちを患者さんご本人に知って頂き、予防するということは実際どういうことかをご理解いただいて、共にお口の健康維持に向かいましょう!と言うアプローチです。
「行ったらすぐ削って直してくれた」「今日で終わったから、又痛くなったら来ますね」ではないのです。
「こういうことだったのですね!理屈がわかりました」今年も、初めていらした多くの患者さんから気づいていただけ、直したら終わり!直すだけが歯医者・・ではないとご理解いただけ、「では、どうしたらよいのか?」「どうすれば歯を失わずに防げるのか」質問下さり、関心持って”ご自分のこととして”考えて下さるようになった方が多くいらっしゃることは、望外の喜びです。
残念乍らまだまだ、このような考えも広まらず、広まっても実践されないのが現状ですが海外では「スタンダード」だそうです。年一回スタッフと酒田に研修(オーラルフィジシアン・チームミーティング)に行き、国内外の今旬の先生方から、トピックスを聞き、又必要とあらば周辺医療の勉強会にも出向く。そして日々の診療にどう役立てるかが、私達歯科医院の責務です。これからも中央歯科は留まらずに、ドクターもスタッフも勉強してまいります。まだまだ力不足を感じるからこそ日々勉強です。そして「一番の先生は、ご来院下さる患者さんである」ことを肝に命じて、これからも前に進んで参ります。本年もありがとうございました。添付画像はこの秋衛生士仲間と旅行に行った際のスタッフが撮ったものです。このようなニュアンスのある写真が撮れるようになったことは、少なからず患者さん方に寄り添えるんじゃないかと嬉しく思います。ご期待ください。
よいお年をお迎えくださいませ。
介護を学ぶ 米寿の挑戦!(朝日新聞より)
あんまりびっくりしたので!ご存知かと思いますがご紹介します。
川崎市在住の88歳の女性が、介護資格を取得のニュース。約一か月間講座に通い合格なさったそうです。これから介護の現場で働くおつもりとのことです。
講義でも一番熱心にメモを取り、笑いをおとりになるジョークもおっしゃって、受講生たちの飲み会にもご参加とか・・。授業は皆勤だったそうです。糖尿病や心臓病の持病があるので、「勉強しておけば、介護される時に、”相手も楽なはず”」と思い立ってのことだそうです。この発想がまず、スゴーイ。
一緒に学ぶ同級生の若者?も 「高齢者のリアルな体験が聞けて、とても勉強になる」「88歳でも介護サービスを提供する側になれるということに気が付いた」と。
75年ぶりの学校は「教わることをなかなか覚えられないのは困るけれど、新しいことを知ることができて面白い」と88歳の弁。今後は、実際に介護施設で働くことを考えているとのことです。ご本人は「タオルをたたむことくらいしかできない」と控えにおっしゃっているようですが、先生側は「食事の介助や慶弔ボランティアも十分お出来になる」と太鼓判のようで、厚労省の担当者も「聞いたことがない」と驚いているようです。
104歳になられた日野原先生も常に仰っておられるのは、「常に何事にも興味をもち、新しいことを創めていれば若々しくいられる」をこの方は実践され、元気と勇気をいただけるすばらしい記事でした。シーツ交換の手早さには周りがびっくりしたようです。
新聞に載った写真には、介護される側でなくサービス提供側の88歳を取り囲む若い人達の尊敬を持った笑顔がたくさん写っておりました。お仲間にも励みになるんですね。
後に続くお元気な高齢者に「エール」になったんではないでしょうか。ぐだぐだ言ってられないなぁと私も大いに刺激いただきました。ありがとうございます。
子どものサプリ慎重に (朝日新聞19日付記事より)
当院の一階は内科さんです。12月初めご近所や小児の患者さん・保育関係の方から「新しいタイプのノロ」のことを耳にするようになりました。
とある日の朝、一階の内科さんに小学生低学年と思われる男の子が母親に連れられて医院に入るところでした。オヤっと見ると、手に見慣れた赤い小瓶、R1ヨーグルト。今評判のヨーグルト私も愛用しています。サプリとは違いますがR1ヨーグルトは絶大な人気です。でも受診途中に歩きながら飲まなくてもねぇ・・。
いわゆる子供向けのッサプリが随分と売られているけれど、子供に対する安全性や有効性が確認されてはおらず、専門家は慎重にと19日付の新聞では警鐘ならしています。2013年の厚労省のネット調査によると、1歳から6歳の乳幼児を持つ母親2063人の内、165人(8%)が子供にサプリを与えたことがあると。
その理由は「食事だけでは栄養が足りないから」「好き嫌いが目立ち始めた」などだったようです。
一方国立健康・栄養研究所によると、子供向けサプリのほとんどは子供への安全性や有効性を確かめる製品試験は行っておらず、科学的根拠が確認されていない。一般的にサプリは成分を過剰摂取しやすく、健康被害のリスクもあると書かれていてお知らせしたいと思いました。
同研究所の情報センター長は「幼少期から足りないものはサプリで補う・・と安易に与えると、大人になっても適切な食習慣が身につかない。必要な栄養素を取るには、いろいろな食材を食べることに尽きる」と。それはわかってるんですよね。でも好き嫌いの多い子どもが多い、お母さんは仕事もって忙しい・・と言う現実もあります・・。
又栄養士協会の方は 「まずは、何故食べないのか原因を知ってほしい。時間をおいたり味付けを変えたり工夫して、食の楽しみを教えていく事が大事」と言っていられます。
そうは言ってもお母さんも仕事してたりの昨今なかなか大変ですよね。ですがCMで流れているように「あなたの身体は今日食べたもので出来ている」の通りです。学校でも給食の方や、地域の方の協力で、子供たちに様々な食材を食べてもらおうと、協力が始まっています。
まず大切なことは、お父さんお母さんが「美味しいね」と、子供たちを巻き込んでおいしそうに食べることかな。手の込んだお料理でなくとも、ジャガイモ茹でただけでもバターのせたり、お塩振っただけでも美味しい。忙しければジャガイモ安い時に皮付きのまま茹でて冷蔵庫に入れておけば、すぐチンして、あるいは切ってフライパンで焼くだけ、トースターで焼くだけでもいい。ツナ缶開けてのせて食べてもいいいし。
そのままつぶして、ベーコンネギなどくわえて”おやき”にもなるし・・。
人参嫌いのお子さんが沖縄に家族旅行に行って「人参のシリシリ」という炒め物を作るようになった。5歳のお子さんがバクバク食べるようになって、もう何度も作るようになった・・とひょっとしたきっかけでたべれるようになった嬉しいいきさつを新聞で読みました。つい頼りたくなるサプリですが、お子さんにはくれぐれも慎重に。働くお父さん・お母さんの社会のサポートは、食事のことから取り掛かるといいのかもしれませんね。
各地で「子供食堂」の動きが活発になっていることは喜ばしく、お母さん方にどれほど強力な応援団でしょう。
当院でも小児の患者さんの親御さんには、お食事の材料を出来るだけかじって味わうように調理していただく事。食べやすく食べやすくしないでも「美味しい」と子供たちが感じるように頑張って下さい、応援してますよ・・とお話ししています。ちょっとの手間ですがあとは楽になりますよ。
またまた あいうべー体操!
当院で随分前からご案内している、「あいうべー体操」
今日もあるテレビで、男性のドクターがこの季節のウイルス退治にちなんで、推奨してました。そうか!ウイルス退治にもいいんだ!と納得。
ご存じのように大きくお口を動かして、「あ・い・う・べー」と目まで大きく開けて顔面の体操です。これやると随分唾液(唾)がでて、お口の環境整えるのによいので患者さんにお勧めしていました。もう何年前からかしら・・。結局唾液出るので、この季節のウイルス退治にいいということですね。
その上大きくお顔の筋肉動かしますので、いろんな!表情しますからお顔もほぐれて、笑顔が豊かになるように思います。疲れてる一年の終わり。「あいうべ―体操」して、にこやかに師走を乗り切りましょう。寒さもヤなことも、顔で笑って心で泣いて。笑ってるうちにヤなこともどこかへ行っちゃいますよ。You Look Great!
イギリスからのクリスマスカード! !
毎日毎日・・
再び日吉歯科診療所
年末調整の書類を揃え、さて休もうかと歯ブラシを手に取った瞬間、「稀代の歯科医、山形県酒田市の熊谷崇・・」と消そうと思ったテレビからの声。
「エッなに?」と歯ブラシくわえたままテレビの前へ。昨年10月放映された「プロフェッショナル」の再放送でした。アップになった熊谷先生のお顔見たら、寝るわけにもいかず(笑)と言うより、見なきゃ!と歯ブラシ置いて、本気で再放送を見ました。
「この歯だったら30年ビクともしませんよ!」と画面いっぱいにおっしゃる潔さ。
定期メンテナンスしてたのに、虫歯出来てしまい、「悔しい!」という担当歯科衛生士に
「冗談じゃないよ。悔しいのは患者さんでしょ」と言いきる熊谷先生。通院15年のデータを振り返り、口の中の汚れが随分ついていたことを正直に指摘しなかった歯科衛生士を窘め、患者さんにも普段の手入れが少々おろそかだったことを明らかにした上で、自分達が至らなかったことを謝ったのでした。患者さんもフロスをさぼったこと、ホームケアが手抜きであったと反省なさりながら、この曖昧にしない日吉歯科の姿勢に、もう一度ご自分のお口の健康は、人任せにせず自分でもやれることはやらないとと確認されたようでした。
このような患者さんとの関係を結ぶまでには、ありとあらゆる努力が要ります。
それは、病気(疾病)虫歯・歯周病の成り立ちをはっきり患者さんにお示しすることです。その上で患者さんご自身のお口のデーター(資料)をとってご自身に知って考えて頂き、つまり意識を変えて頂くことにより、患者さんご自身が気づかれて、”痛くなってから通う歯医者”でなく、「痛くならないようにお口の中を守る歯医者」への定期メンテナンスを習慣になさるようになります。
これを伝え実行に移すのが 「免許(ライセンス)を持つもの責任」と熊谷先生は言いきられます。
医療者として、本当のことを知らされていない患者さんの意向に沿いたい気持ちもわかるが、エンドポイントは患者の利益だよ!とおっしゃる熊谷先生を師として、歯科医療の公益性を重んじてブレずに進みたいと思います。お子さんたちがフロスすると気持ちいい!と言うことが普通になるように。口臭なんてなくして大きな口でしっかりしゃべって
ニコニコ顔でお過ごしいただきたいものです。
深夜でなく誰もがごらんになれる時間に、又の再放送を願います。
超高齢社会だからこそのコマーシャル!
一昔前なら、入れ歯ということも公言せず、ひっそりと使われていたかと思います。ここ数年でしょうか?入れ歯の安定剤の宣伝がはなばなしくて・・。
昨日はその宣伝のキャッチコピーにびっくりしてしまいました。
「しっかり食べて、思いっきり生きよう!」でした。
命ある限りご自分の口でご自分で普通のご飯が食べられる これが最高です。義歯の安定剤もいいかもしれませんが、出来ればじょうずな歯科医に入れ歯の調整してもらうとよろしいと思います。安定剤をいつも使ってるのはあまり感心しません・・。
ヒートショック
急に寒くなりました。
先週くらいは昼間半袖の日もあった位なのに、いきなり北海道では40センチの雪。札幌の友人からは「新鮮な雪いりませんか?」と言うジョークのメールが届きました(笑)
この時期気をつけないといけないのが、”ヒートショック!” お部屋による温度の差が健康を害するというものです。特に冬のお風呂です。
寒い部屋 → 寒い脱衣室 → 熱い湯船 と心臓に負担がかかります。
順繰りに室温が上がるように、脱衣室を少しあっためて、お風呂もほどほどの熱さで。
肩までドップリでなく、半身浴で・・と。
亡き主人の父は無類のお風呂好きでしたので、お元気な頃「お風呂に入る前に、コップ1杯のお水飲んでから入って下さいね」とお願いしました。いうこと聞いて下さり少し安心しました。長風呂でしたので、途中で母に”声かけて下さい”ともお願いしたことを記憶しています。健康長寿の源のお風呂。冬はこんな危険が潜んでいるので、みんなで気をつけましょう。
紙風船が膨らませられない!
紙風船。この何でもない昔からのおもちゃですが、最近みえるお子さん方に、膨らませてみてね・・というと、「エッ?」という顔をされることしばしばです。この素朴な風船は今的じゃないかもしれませんが、膨らます・手でほおって飛ばすという単純な遊びの中に、大きな要素を含んでいます。これがなかなか膨らませられないのです。大・中・小とある小さい風船でもです・・。なので家で「プーッ」と膨らます練習してねと差し上げています。昨今お鼻で呼吸せず、口呼吸も大きな問題となっていますが、このような単純な遊びがないのも気づかない一つかと思います。この紙風船、口の周りの筋肉鍛えるにも、お口の容積大きくするのにも大いに役立つでしょう。手軽で安価ですので是非ご利用ください。これができればゴム風船の長ーいのも膨らませられますね。顎が育ってお口の容積大きくなれば、歯もちゃんと並びますものね。何気ない遊びが体つくりの役に立ちます。
再び ユマニテュード
随分前に、フランス人イブさんの新しいケア?の形、ユマニテュードご紹介しました。その後日本全国で大きなうねりが出来、イブさんも看護士さん・介護職さんへの講習会を頻繁に開かれているようです。フランス滞在長かった人に言わせると「あたりまえのこと言ってるだけよ」とおっしゃいますが、文化の違いもあって日本ではなかなか難しいのでやれていないだけだと思います。
この度NHKで三夜連続「認知症」の番組があり、中盤にイブさんが出演され「ユマニテュード」の実践をされました。
イブさん言う「ユマニテュード」とは①見つめる ②話しかける ③触れる
この三つにつきます。
それならやっています・・と言いたいところですが、頑なになられたり、抑制が効かなかったり・・の方々に、イブさんがこの三つをなさっただけで、ヘルパーさんが
「ウッソー!」と涙出すほど、患者さんが変わられるのです。私も初めてみた時同じように「ウッソー」と思いましたが、よくよくイブさん見ると、①見つめる②話しかける③触れる、が本質的に全く違うと気づきました。
イブさんはまず、”相手を人間として接すること” ”認知出来なくとも、生きる喜びは忘れていないと尊敬していること” これに尽きると感じました。
認知症が進んでも、様々な能力が隠れていることを認め、誰か?はわからなくとも”感情はわかる”と認め、ひたすら見つめる目は強くなく優しく、話しかける言葉には深い愛情あふれ、触れる手は柔かく優しく。
現場でベッド上の患者さんの体位を変えるヘルパーさんが、黙って患者さんを動かそうとしているのでNON!と。「ハーイ、こちら向きましょうね。そうそう、痛くないですか?ゆっくりでいいですよ」と話しかけながらなさることをすすめていました。
そういえば、最近赤ちゃんのおむつを替える際に”一言も言わず” 極端な例がスマホ片手におむつ替える人もあると聞いたことがあります。こちらも一緒で、黙っておむつ変えるのでなく「冷たかったね」とか「気持ち悪かったね」とか言いながら赤ちゃんの目を見ながら話しかけながらがコミュニケーションのスタートです・・と小児科の先生方もおっしゃっておられます。
まぁ日本では、他人とハグする習慣もないし、ハグしたりしたら照れますし、文化習慣の違いとはいえ、イブさんが日本語もお出来にならないのに、見つめたり、さすったり、フランス語で話しかけただけで、高齢者や患者さんがニコッと笑ったり、おだやかになる様子には、本当に驚かされます。まさに魔法のよう!
☆深い思いやりを持ってすれば、介護者そのものが「薬になる」
このイブさんの言葉に大いに納得し勇気づけられて、出来ない理由を探さず、出来るほうに向かいたいと思ったことでした。
本を読む学生の患者さん
当たり前と思うようですが、最近待合室でスマホをする方はあっても、若い方で持参の本を読む方はかなり珍しいです。今日の男子学生さんは、予約の時間よりかなり早く見えて「待ちますから・・」と。カバンから出した本を熱心に読んでいます。他の患者さんがご覧になった本をかたずけに行った折「何の本をお読みになってるんですか?」とお聞きすると、照れたように差し出されました。”マッキンゼーの・・” 何やら面白そう。大学に入り授業も面白くこの本はホント面白いんですよ・・とのこと。
中に日本の外交は云々書いてあったので、実はね”日本の医療もそうなのよ。なので私達オーラルフィジシアン”というグループ(熊谷崇・日吉歯科)に属して、患者さんに利益になる歯科医療を勧めたいと思っているの・・と、ちょっと唐突と思いましたが、本の内容にひっかけて話してみました。興味持って下さったので、日本の健康保険が疾病保険と言って、病気を治す為の保険で、予防する保険でない事。その為に削らなくてもいい歯を削ったり、いじらなくてもいい歯を早めにいじったりする医療が後を絶たないこと。そうでなくするために、当院では皆さまにお口の中の資料取りをしてご説明し、ご自身に理解いただいて、どうしたらお口の中をよい状況にできるか?ご一緒に考えて頂き、診療進めていきたいのですと。スタッフも技術もスキルップの勉強もしますが、機会あるごとに、国内外のドクターの講義を聞いて新しい情報なり、今海外ではどのように考え対応されているのかなど、・・外も知って情報収集に努め、見極めて患者さん方に良かれと思うことを提供したいと考えていますと話しました。
学生さんってこんなにわかってくれるんだ!と、真剣に聞いて下さる目を見て、若いって真綿のように吸収早いなぁと感じました。だからこそ、正確で裏付けのある情報を提供したいと思います。
話し終って又、大事そうにページをめくる学生さん。”紙の本”を持ち歩く様子をなんだか嬉しく思いました。スマホやタブレットで本は読めますが、やはり私は紙の本で読みたい。本は紙質・意匠・文字の様子など小さい総合芸術です。本は世界を広げてくれます。
今日は久しぶりに、楽しみな学生さんに会えてうれしいひとときでした。
女子旅 大分編
女子旅 福岡編
ワーイ!ハローウィーンだよ!
今朝駅では、ご覧のとおり保育園児もハロウィーン!かぼちゃ君やら、ガイコツ君やら、黒い袋に穴あけて衣装にしています。うれしくて飛び跳ねてましたが、躓かないように気を付けてね!
過剰歯がみつかった
最近鼻水の治療などで、耳鼻科受診の際、上の前歯あたりとかに過剰歯が指摘され、隠れた状態なので、手術が必要といわれる方があります。どんなものなのでしょうか?
過剰歯とは、本来の数よりも多く歯ができてしまった状態を言います。乳歯から永久歯に生え変わる時期に、歯のもとが正常より多く作られるのが原因です。上の前歯の真ん中あたりが多く、正常な歯と同じように、歯の先が口の中に出てくる方を向いた場合と、逆向き(上の歯が鼻の方に向かう場合)があります。複数本の場合もあります。お子さんの100人に一人位はあります。予防はできません。過剰歯によって、永久歯が生えるのを妨げることや、歯並びを悪くすることがあります。
過剰歯の向きが正常ならば、歯茎の外に出てきてから抜歯します。逆向きでは、過剰歯が歯茎の内部の骨の中にとどまっていたり、鼻の方に向かって動いたりするので、CT画像などで、その位置や形態を確認して手術します。過剰歯の抜歯は健康保険が適用されます。ただし過剰歯に伴う歯並びの乱れの治療は保険外です。
この抜歯は、周りの正常な歯の成長に影響が出ないように、歯の根が十分成長した9歳から10歳ごろが一般的と言われています。個人差がありますので、小児歯科や口腔外科でご相談ください。
新しい本買っていただきました!
歯科衛生士という仕事
先日、10月3~4日酒田における、オーラルフィジシアン・チームミーティングで、アメリカ・オマハの宮本先生からお話あったように、歯科衛生士という意義あるお仕事が
アメリカではなりたい職業の5位に対し
日本では 125位と大きく差のあることがわかりました。
これは歯科医師も似たような評価になっています。
なぜなんだろうと・・という論議もここ何年もされてきましたが、相変わらず歯科衛生士という専門職が、アシスタント業務しかしていない実情があります。
また歯科衛生士のプロとしての仕事が明確になっていない。医院ごとに理解が違い、仕事内容に大きな差があることがわかっています。ですので、専門学校を卒業しても、現場で要求される仕事が大きく違う場合があり、離職者も多いのです。
今月号の女性自身(10月27日号)にこれから儲かる仕事・消える仕事という特集があり、その中で、「最近15年間で増えた仕事」のリストに歯科衛生士が載っていますが、なんと18位で、1位の介護職員の25分の1しか増えていません。現場の歯科衛生士さんからも発信して、就業する歯科衛生士が増え、大変でしょうが人々の健康に大きく貢献するしかありません!消える仕事でなく増えた仕事にランキングで何よりですが、この数字は何とかしなくてはなりません。
毎年歯科衛生士学校卒業生いるのに、現場でプロとして活躍し、継続できてる方は少ないのが現状です。
いずれにしても、歯科衛生士という意義のある、人々のお口の健康だけでなく全身の
健康に大きく寄与する歯科衛生士の貢献と魅力を伝え、一人でも多くの歯科衛生士が、
役に立つ仕事であることを実感下さり、喜びを持って毎日が充実することを願っています。
あなたにしかできない事がきっとある
また、先日参加したオーラルフィジシアン・チームミーティングの話になりますが、二日を通して、アメリカの先生のお話し伺って、アメリカの大学と日本の大学と大きな違いがありました。アメリカでは、学業が超一流だけでは尊敬されるわけでなく、成績優秀はもちろんですが、個性の豊かさ・コミュニケーション能力の高さ・リーダーシップ力・そして何より社会貢献の実績。要するに「他人の為に何が出来るのか」ということに尽きるようです。
”あなたにしか出来ないことがきっとある!”
勇気と元気がわいてきませんか?それぞれ好きなことなど続けていればきっと道が開けるはず。頑張りましょう!
急ぎのお知らせです。NHKがん予防 ③禁煙 再放送されます
20年来当院では、虫歯・歯周病を予防する観点から、禁煙支援をしております。(詳細はHPのトピックスご覧ください)
今週から、がん予防5つのポイントとして、国立がんセンターの津金先生が、テーマごとにお話しされております。昨夕は「たばこ」についてでした。たばこの害は伝えられて久しいですが、まだまだ公共の場での喫煙所・交通機関での放送で「おタバコ」というなどその健康被害には及び腰です。津金先生のお話はとても穏やかに尚且つきちんと害を伝えるもので、日々たくさんのがん患者さんを診てらっしゃると、また救えない患者さんを
目の当たりにしてらっしゃると、「たばこ」の害を真摯にお伝えにならざるを得ないのだなぁと思いました。昨夜の放送には、一般のレストランのオーナーさんも出られ、なんと「お店を禁煙に踏み切った!」というものでした。ファミレスでも分煙にしかできてないのに、すごいことだなあとみていると・・
「禁煙にしたら、お客さんがた減りして、店が立ちゆかなくなる」と心配しましたが、思い切って ”禁煙” にしてみたら、「空気のいいところでおいしいお食事いただけてうれしい」とか 「気持ちよくお食事できるようになりました」とか・・反響があって、心強く思い、禁煙に踏み切って本当によかった・・と、お店のあちこちに、禁煙を啓もうするポスターとか資料をお配りしているとのことでした。
このように、禁煙になさったことでお店の評判も上がって、お客さんがかえって増えたとか・・。医療機関でもなかなかできないことですのに。このレストランは立派だと思いました。
この昨日の放送が、★10月20日㈫・13時35分より再放送になります。ご家族に喫煙者のいる方、ご自身がたばこやめられなくて困ってる方、皆さまぜひご覧ください。
当院でも禁煙成功者たくさんおられ、ご自分の体への意識が大きく変わられ、何より
禁煙とともに「よいことが増える」ようです。
吸ってる方の意志が弱いのではなく!ニコチンの依存だけです。みなさんやめたいのです。当院でお口の中を見ながら、禁煙支援させていただければと思います。
口臭!
今虫歯と歯周病の原因が、丁度インターネットに載っています。大体あっていると思いますが、食後に歯ブラシはまだしも、今時「楊枝で」はないかなぁ!?
それより、フロスや歯間ブラシ(サイズ選択気をつけて下さいね)を歯ブラシの補助として使ったらいかがでしょうか?いずれにしても、ゆめゆめ食後歩きながらの楊枝くわえては頂けません。歯ブラシ・フロスも洗面所で致しましょう。
特にフロスは大事です!
当院では、口臭に特化したニュースレターもお配りしています。ご参考になさって下さい。
チームミーティング出席しました
昨年10月プロフェッショナルに登場した酒田市の熊谷崇先生率いる、オーラルフィジシアン・チームミーティングに出席してきました。朝一番のヒコーキで到着して最初の講演はアメリカのドクターによる、パンキーフィロソフィでした。2日に渡り盛り沢山な学びで、未だ未だ勉強不足を痛感しながらも、学ぶ仲間が全国にこれだけ居るかと思うとファイトも湧きます。かれこれ20年近く一緒に学ぶ先生方やスタッフさんにも会えて、仲間の居る有難さと心強さを痛感しました。帰ったら早速日々の臨床に還元しようと思います。夜は思いがけず、中山先生も加わって、酒田のお酒・お魚やお野菜堪能しながらさらに論議が続きました。お口の中をきれいに整えて、健康に長生きしようと言う取り組みには、先ず歯科医院で定期メンテナンス続けること。その意義をブレずにお伝えして行こうと決意も新たにしました。患者さんに更にご理解深めて、ご自身の事としてお続けになられるように、伴走したいと思います。
私にとって、初めてのチームミーティング。期待と緊張の中、出発しました。一つの会場では、入りきらない人数が集まっており驚きました。内容はと言うと非常に興味深く、今一度日々の臨床を見直す、とても良い機会となり勉強になりました。これらのことをしっかり自分のものにすることで、日々の臨床に還元し患者様にお伝えできれることが一つでも増えればと思っておりますので、今後もよろしくお願い致します。 鎌田俊彦
今年で3回目のチームミーティングになります。貴重な話がたくさん聞け、新たに挑戦してみたいこと、改善点を発見できました。新たに始めるのは勇気がいりますが、1歩ずつ前に進んでいこうと思います。 神子島靖子
今年はお天気にも恵まれ会場にも入りきれず別会場が用意されるほどの大盛況の勉強会となりました。海外の先生のお話は難しい所もあり、私にはついていくのが精いっぱいの場面もありましたが、自分の中で咀嚼し患者さんにもわかりやすくお伝えできるように、この2日間学んだことを活かしていきたいと思っております。 小室恵
フッ化物を家族ぐるみで有効に
当院では1998年、日本で初めて歯科予防の研究会が出来て活動はじめた時から、フッ化物= フッ素のきちんと入った歯磨き粉を皆さんに使っていただいています。大人は950ppmf・子供は500ppmfです。乳幼児は状況によりご案内しています。基本は
ごぶごぶぺっ!が出来るようになったらです。
日本では大人のフッ化物の応用例は決して多くありません。それはフッ化物応用がまず子供を対象にスタートした歴史があるからです。
歯科医の中にも「子供には有効だが、成人には歯も成熟して効果的でない」と言う考えの方もいます。しかしそうでしょうか?高齢化社会になり、齲蝕(虫歯)のリスク部位(なりやすい部分)も変化し、又歯周病治療により歯が残るようになってきたので、歯の根元が露出し、この部分の齲蝕(虫歯)の増加など、環境が大きく変わってきました。
ですので、乳幼児期・学齢期・成人期・高齢期と言う風に、ライフステージを4つに分けて、そのすべてで、「セルフケア」と「プロのケア」の両方でフッ化物を応用することが必須と考えられています。又広く普及していくべきと考えられます。
当院では、 ”からブラシ”と言って、何もつけずに水だけのブラシで汚れを取って頂き
(タフトブラシ・フロス・歯間ブラシ等も使用)その上で、フッ化物(フッ素が大人
950ppmf入った歯磨き粉)をブラシにつけて、ブラッシングしていただき、
「うがい一回だけにして下さい」とお願いしています。せっかくのフッ素の効果が
なくなるからです。こう書くと面倒のようですが、慣れれば簡単!”からブラシ”で汚れとれているので、フッ化物でコーティングしたようになります。
フッ化物(フッ素)は虫歯予防において、再石灰化への触媒(応援団と呼んでいます)です。どうぞ正しくうまく使って、大人になっても高齢になっても、ご自分の歯を守って下さい。
デカブラシ いいですねえ!
いつもお世話になる方、偶々見えた時に、ちょっと使ってみて感想下さい!と新しく取りそろえたブラシを差し上げました。「エッ大っきい!」の印象でした。その後しばらくしてお会いしたところ、「いいですねえ。あのデカブラシ!気持ちいいですよ」とのこと。この業界のかたで、いろいろご存じの方からのお誉めの言葉ですから、かえって驚きました。こんな大きなブラシ使っていただけないと思ったからです。
聞けば、「そりゃ時間あれば、小さいブラシでブルブルって小刻みに動かして歯茎の云々・・できますけれど、仕事終わって飲んで帰ってきたしにゃ、しらふになって
小さいブラシで丁寧に・・なんてやってられませんよ。そんな時でも、このデカいのは
サッと動かすとやわらかくて大きいので、さっぱりきれいになる。結構気に入ってます!」とのこと。実はリピーターも多く、その方々のメンテナンス率高いのです。使用しているうちに、ブラシの仕方も上手になられ、デンタルフロスや、フッ素・うがい薬など
にも関心が高まるようです。
見た目が6割!?でしたか?一時の人気本の題名でしたが、歯ブラシも限りなくありますが、見た目で判断せず、”使ってみてしか良さはわからない”なぁと反省しました。嫌々でなく、毎日手にするものですから、気持ちよく効果の上がるブラシでないと意味ないでしょう。
当院では、乳幼児からご高齢者まで、ニーズに合わせて多種多様のお口のケア用品を揃えるように心がけています。最近ではがん治療中の方へ、お口になるべくお障りないような
さりとてケアができるようなものも、用意してあります。しかしその方それぞれですが。まだまだ不十分ですが、お悩みの方はご相談下さい。
このデカブラシ!の思わぬ人気、嬉しい誤算です。
みなさんのお口の中がきれいになるのですから、嬉しいことですね。
2015 6月20・21日 中山SRP院内セミナー Vol6
今年も歯周病専門医・中山先生においでいただき、二日にわたって院内SRPセミナーを実施しました。HPのセミナー歴トップに詳細アップしましたので、ご覧下さい。
次回(日程未定)も実施予定ですので、ご関心のある方はお問い合わせください。
048-464-2708 担当 奥富恵美子
緊急速報! 脳梗塞の兆候!
大暑を過ぎ、耐え難い暑さの日々が続いています。皆さまお障りありませんか?
昨年もブログにあげさせていただきましたが、この時期特に重要ですので、再度
アップ致します。
F face お顔、特に口の周りのゆがみ
A arm 両手水平にあげると、どちらかが下がる
S speech ろれつが回らない
T time 急いで救急車呼んで下さい(発作おきた時間メモっておく)
発作起きて4時間半以内なら、血液溶かすお薬が使えます
今朝方、OS1を買おうとお店によったら、新しくタケダから同じようなペットボトルで
少しはまし!?な味のが新発売してました。試しに買いました。今夜から台風も来ています。気圧の変化は、心疾患・脳梗塞起こしやすいので、脱水もですがご自身もご家族も
十分ご注意ください。
とにかく、早く気づいて119番!
歯みがき注意して下さい (くわえた子ども転んでけが)
子供の歯磨き中の事故が後を絶たないようです。東京消防庁によると、歯ブラシを加えたまま転んで口の中をけがしたり、のどの奥に刺さって入院したりする事故が年に40件前後起きている。「歯ブラシを口に入れたまま歩いたり、走ったりさせないで」と保護者に呼びかけています。東京消防庁の管内だけでも、2010年から2014年の5年間で
5歳以下の子供計207人が歯ブラシによる事故で救急搬送された。年齢別では1~2歳が全体の8割を占める。
事故の要因では、歩いたり走ったりして転倒 64・3%
人や物とぶつかる 9・2%
踏み台などから転落 6・8%で8割以上が軽傷だが重症の子供もいた
まずは親が目を離さないことを心がけて事故を防いで下さいと、11日の新聞にありました。昨今虫歯の意識もかわって、小さいうちから歯みがきの習慣が広まりとてもいいことなのですが、いくら子供用でも、歯ブラスの柄は長く、何かの拍子でのどをさしてしまう
十分な長さがありますから危険です、必ず保護者が見てあげて下さいね。出来るようになってくると一人でやりたがるのが子供です。その気持ちを大事にしながら、安全第一で参りましょう。なんでもそうですが、一度痛い・こわい思いすると、良い習慣もなかなか続きませんので・・。当院でも小さいお子さんのメンテナンスの時に、再度お話ししようと思っています。無理強いしないこと・安全であることが必須です。
お願いしてもいいですか?
今帰られた、高校一年生のお嬢さん。可愛い夏の制服で来院されました。シックなグレーにピンクのチェックのスカート。なかなかイギリス風でステキでした。終了後次のメンテナンスのアポをお取りしようと、受付が○○月の△日いかがでしょうか?と聞いたところ
「お願いしてもいいですか?」と答えられたのです。
なーんて大人!の受け答えでしょう。
初めてお母様と来院された時、虫歯が出来る原因・プロセスもご存じなく、感染症と言うことも今まで知らされてなく、したがっておうちでのお手入れも十分にご存じなくて、本当に気の毒に思いました。沢山虫歯があって、画像や資料で説明すると悔しくて泣かれたこともありました。初期治療して定期メンテナンスに入ると、熱心にちゃんと来院され、今では習慣になってきました。学校が忙しいときには、ご自分で連絡も入れて下さるようになりました。もともとお母様も素敵な意識の高い方とお見受けしておりましたが、今日のお嬢さんのこの言葉にびっくりすると同時に、このようなご家庭でも、虫歯の本当のことを伝えられてなかったことに驚きながら、まだまだ自分たち歯科医院側の非力さを自戒しました。このお嬢さんももう少し経つと学年も上がって、「お願いします」とよりはっきり意思表示されるようになるのでしょう。歯科でメンテナンスさせていただいていると、このようにお子さんはご成長ぶりを、大人は生活の変化を、高齢者はその日々の積み重ねをなさりながらですので、つくづく生活に根差した医療が歯科だなあと思うと同時に、特に定期メンテナンスはそれを無視しては成り立たないと痛感します。
私達も感じのよい日本語・わかりやすい説明と言葉かけを心がけながら、皆様の時間の積み重ねとともに、学び、歩み、寄り添いつつ、お役に立ってまいりたいと思った一日でした。
口から食育を考える
Hpでご案内しました、表記フォーラムに行ってまいりました。はたしてどれほどの方が見えるのだろうと、市ヶ谷の駅下りると、チラシ片手に三々五々。その人たちの流れに沿って会場に着くと大入り満員。びっくりしました。私の席の周りは殆ど、歯科衛生士さん。お仲間と一緒の方が多く、栄養士さんもたくさん見えていました。その他歯科の先生方も、結構著名な方もパラパラ。遠くから見えて積極的に質問されている方もあり、「子供の食の問題」がいかに皆さんの関心事であるかがわかりました。
よく噛めないから噛まないのか、噛まないからよく噛めないのか。いずれにしても歯科と食の問題は切っても切れない関係。その上お母様方が仕事をする時代ですから、多くを担う女性の問題にも関わって、一筋縄ではいきません。育児中のお母さん方の悩みは10年前から変っていないという発言も会場からありました。忙しい朝、出勤するお母さん。朝ごはん・お弁当と忙しさは半端ではありません。大変ですよね。又以前にもまして、アレルギーのお子さんも増え、給食の現場でも皆さんいろいろご工夫があるようでした。
今回、本当にびっくりしたのは、今高齢者の現場で問題になっている「摂食嚥下」の問題が子供たちに起こっているということでした。食べられない飲み込めないということが子供に起こっていると!
小児科の先生からは「いつまでも母乳飲ませていいよ」と言う風潮の中、5~6か月は母乳・その後離乳を勧めてはいるが、欲しがれば1・5歳までは離乳食と併用しながらいいんじゃないか。でも1・5歳には卒乳できればとの発言もありました。母乳は早くやめすぎると低カルシウム欠乏症などの弊害もあるそうです。
摂食指導を担う先生方からは下記の提言がありました。
・「子供の食の問題」はあらゆる家庭・社会において重要なテーマと認識する
・その中でも、特別な練習をしないと栄養が取れない子供たちがいるということを社会が認識すること
・子供の「心」「栄養」「機能(食べ方)」を育むためには、養育者から子供への支援、そして社会から養育者への支援がカギとなる
以上のことに社会全体として、注目し関わっていくことが大事だとわかりました。折りしも政府が提案した働くお母さんへの提案に、意見が殺到しています。「キャラ弁」などが過熱している実情など、いい悪いでなく、もっと「子供のからだを育てる」ということと働くお母さん達が無理なく続けられる応援と言うことを考えると、スタンダードなことをしっかりサポートする仕組みができないと、大変なのかもしれません。単純に「食べることの意味」そして「食べることに興味・関心ある子どもを育てること」ここに立ち返り歯科として、「栄養のことはわからない」でなく、食器としての歯の意味をきちんとお伝えできるように更なる勉強とその分野の専門家との連携が必要!とつくづく感じて会場を後にしました。
添付の冊子はこの一月の報告書で、保護者から寄せられた子供の食の不安などがたくさん載っていて、スタッフ全員で読みまわしています。来院の小児の患者さんのお口が食器として機能する様に、歯科としても応援と言うより歯科だからこそわかる提案をしていきたいと思った一日でした。それにしても休日にこれだけの方が熱心に学んで。このような仲間に刺激されて、当院も常に現状把握して診療に臨みたいと思います。
院内デモ(いつも良い状態で)
毎日使うタービン、コントラなど、先生方に安全安心に診療していただく為、バックヤードでの手入れは必須です。解っていてもイイやイイやになりがち。今日もお忙しい中いつも教えて頂くエキスパートに来ていただきました「よく手入れしてますよ!」と誉めて頂きスタッフも安堵しましたが、随分知らなかったこともあり、やはりデモ頂いて確認でき良かったと思います。医療職で大事なのは、”そうに違いない” ”間違いない” ”これでいいよね”と言う一種の”慢心”と”なぁなぁ”です。スタッフ全員で確認しながら、仕事の精度を上げていきたいと思います。思いがけず器械の不具合も見つかり、本当に来て頂いてよかったと思いました。いつもながらですが、理由と必要性を説明して「やるべきこと」を教えて頂けるので、また質問にも丁寧に答えて下さるので納得して、安心して日常の診療に臨めます。ご指導いつもありがとうございます。大変勉強になりました。
生活不活発病!?
東北大地震の被災地で活躍される、大川医師のレポートをたまたまテレビでみました。地震直後から、体育館などに避難された年配者が、動くこともままならず、制約された環境の中で、必死に命をつないでいらっしゃる様子が放映され、弱っていく高齢者に医療から十分な手も差し伸べられず、さりとて何をどうして・・と言う状況の中、「お大事に症候群」という言葉まで生まれ、当時ブログにも載せさせていただきました。
震災から3年以上たった今でも仮設にお住いの方もあり、お出かけや移動もままならぬ方もあって、つい出かけなくなってしまう、面倒に、億劫になられて座ったままじーっとしてることが多い方も増えてきてるようです。これは大変・勿体ないことだと大川医師は立ち上がられました。動かないでいると介護を増やすと。骨や筋肉が急速に衰えると!
寝たきり・座りっぱなしを何とかしたいと。そこで、することがなくなった方は、充実して活発でなくなると心配し、「生活不活発病」と名付けて活動はじめられたそうです。
かといって、体を動かす=トレーニングする ではない
「目的を持っていただくこと」だと。
そこで、家から出かけること=目的は何か?
「何のためなら、移動しようと思うか?」ということに絞って考えられました
・お口の達者な方には→会話・笑うなど友人を訪ねることを目的としたらどうか?
これまでの常識にとらわれないアプローチすれば、心身ともに社会参加できるように
なるのではないか。生活不活発病の解決には、最初から”社会参加”をめざすようにしようと思われた大川先生。女性ならでは細かい心遣いもおありになり、素晴らしい発想です。
たとえば、歩けないというおばあさんには、「杖は不安定なので、シルバーカーはどうですか?」と聞くと、それならいけるかもしれない・・と。そう言ったらすぐ実行の大川先生は、シルバーカーを押して歩くおばあさんと、”お姉さんのところへ行く”という目的を決めて同伴してでかけます。緩やかな坂道を一歩一歩登るおばあさんに、休みましょうか?と聞くと、「もう少し頑張ってみる」とおばあさん。お姉さんに会いたい一心なんでしょう。休み休みの坂道も、大川先生が話しながらですので、知らないうちに上りきって、お姉さん宅に着いたときのその嬉しそうなお顔。「あれっよくこれたねえ」のお姉さんの言葉に頑張った甲斐あったというものです。
しばらく歩いたことなくて、歩けないという時は仕方ないけれど「大丈夫やってみましょう」の大川先生の声に、休み休み歩けた喜び、お姉さんに会えたうれしさが自信となって、歩くことに積極的になれたようでした。同伴して歩く先生は途中で脈を確認しておられ、決して無理しないことも肝要とお見受けしました。
体力衰えた人の自信のなさが、生活不活発病になります。
早く 「不」をとって、活発にしてあげたい・・という大川先生の言葉は、お年寄りへの
同情でなく、親身な愛情満ちた医者として言葉と画面から大いに伝わりました。素晴らしい取り組みがあちこちで起こっていて、どんどん伝わるといいなあと思ったことでした。
気づき
今日は介護訪問お休みさせてもらい、久しぶりPC開けています。こういう時間を忘れていました。なんだか懐かしい・・。
二度目の父倒れる!に大したことは何も出来ないけれど、やれる時は・・と電車に乗って日参していました。
できる時に
できる人が
できることをやればいい・・と
そしたら今日、髪染めした美容院でふと開けた雑誌に
できる時に
できることを
できる人と共に
社会に返す と
なに私、肩に力入ってたんだろう・・と恥ずかしくなりました。
ギラギラしてる人は視野が狭いのよ。知的じゃないしハッピーでもない。100%自分の家庭の中だけで頑張ろうとせず、ちょっと視野を広げてみる。客観性を持つこと。ちょっと離れたところから自分を俯瞰する視点を持つ。すると少し違った世界が見えてくるはず。その新しい世界を拒否しないで、畏れないでと。
今日はいい一日となりました。
本日午後は休診させて頂きます
毎年この季節、6月の声を聞くと、中山院内セミナーです。アメリカで歯周病専門医として活躍されていた中山先生に、これで6年目となります。熊谷崇先生のご縁で始まったこの歯周病歯科衛生士のSRP特訓セミナー。衛生士さんたちも年々腕も上がって、本当に意味あるセミナーです。
とはいえ本日午後休診にしてこれから早お昼して半日。明日日曜も朝から夕方まで、マンツーマンですからスタッフも大変です。その間シャープニングもして、滅菌は助手さんがフォローくれます。全員で協力体制バッチリです。これまでに習得した技術が、明らかな違いとなって患者さんのお口の中に役立つのですから、本当によい先生にご縁頂いたと思います。中山先生はスキルのみならず、「人間の口の中を拝見する」という事をとても大事にされる先生です。歯周病は生活習慣病。その方のバックグラウンド知ってサポートすることですので、当院にとって毎回毎回多岐にわたり勉強になっております。アメリカの情報教えて頂けるのも嬉しいです。そして患者さんの歯茎に、ちゃんと研修の成果が現れてきているので、この院内セミナーは楽しみでもあります。土曜のご予約お待ちの患者さん多い中、本日は午後休診させて頂きますが、今日明日のトレーニングを皆さまのお口の健康に還元させて頂きますので、ご理解ご了承のほど宜しくお願い申し上げます。
介護の現場から③
初めて父のところに男性の看護士さんが見えました。名札がドクターも看護士さんもSTさん・・もみな同じ色なので、よく見ないと区別がつきません。ドクターと思ったら、看護士さん。男性みてドクターと思う私の先入観でした。その方、挨拶されたものの、マスクにプラスチックのガードに眼鏡ですから、声が聞こえません。父のそばで何かおっしゃっているので、「すみませんが父94でこちら側耳遠いのです」と申しあげてもガード付きのマスクを外さないので、「マスクを取ってお話し頂けませんでしょうか?」と申しました。すると「お口のケアにきました」とのこと。何にも持っておらず、「?」と聞きますと、この4月に看護士になったばかりとのこと。どうなさるのか見ていても父の入れ歯外すことも難しそうなので、「私がやりましょう」と申し出て、「食後の手入れするので入れ歯を外しましょう・・」と父に言ってペーパータオㇽを口元に持っていき自分で外してもらい、キャッチしました。新人看護師さん「うわッ!」と。唾液含め食査がつき糸引き納豆みたいな入れ歯みて、びっくりしたみたいでした。「未だ駆け出しで授業でも口腔ケアの時間短く何にも知りません」・・と。偉そうにするわけも行かず、私がやることも正解でないかもしれませんが、汚れを取って患者さんのお口の中がきれいになって、お食事が美味しく感じられれば良いことなので、やってみますから見ていて下さいと言って、いつも父にしている流れを見て頂きました(ドキドキ・・)
その間、94歳でも自負もありますので沢山言葉かけをし、いくら娘と言っても、失礼にならぬような気づかいをしていつものように淡々と進めていきました。お口の清掃している間に、ちょっとの時間でも、入れ歯を清潔なやわらかいブラシあてて、洗浄剤につけます。その間ああだこうだ話乍ら、やわらかいスポンジブラシやはねブラシなど使ってお口の粘膜もそっとなでたりします。ベロもオエッとならない範囲で当てます。強引に舌ブラシあてるとかえって傷ついて嫌がります。配食されるお気遣いの野菜のおかずもなかなか味付けが合わないのか?積極的にとりませんので、口の掃除にはなりません。日ごろいろんなものを食べることが、お口の運動および掃除になっているわけです。
そんなこんなで、清潔になった入れ歯を、先日の菊谷先生の講座で学んだように、わざと
無造作にペーパータオルに載せて「どうぞ」と父に差し出すと、「ありがとう」と必ず上の入れ歯から口に納め下の入れ歯を入れて上下の噛み合わせを確認します。大したものです。「アーッさっぱりした」という父の言葉がご褒美です。実際看護士さんの現場で、このような手間かけていられないでしょうが、実際何分もかかりません。口の中を清潔に整えてあげることは、結局肺炎予防になり、摂食機能も落とさずに済むことが多いので、お口のケアは優先してやって頂くと、患者さんにも医療者側にもいいこと尽しなのです。
という訳で新人看護士さんはただ「ハーッ!」と感心しきりでしたが、この病院は別にSTのチームが回ってくれますので、総合力で助かっています。
そうは言っても、ちょっと目を離すと父を心配した母が、「アイスクリーム食べますか?
ヤクルト飲みますか?」となるので、それをダメというのでなく食事をきちんと取るにはチョコチョコ、「チョコとかヤクルトのませていると、ご飯食べなくなっちゃいますよ」ということを、世話したい側の気持ち損ねないように話すのも「技と気遣いがいります」
さりとて94だからもう好きなようにさせたらいいんじゃないの?という声も聞こえそうですが、どっこい片耳がほとんど聞こえない父にも、「気配はわかる」ということを念頭に置いて、「心無いことはしないようにしよう」と介助に通っています。人間は寿命迎えるまで人間であることを忘れないようにしたいと思います。
専門家の看護・介護・家族の看護と介護。見守り。
世話する側の「知と情の管理」
介護の現場は自分を問うことでもあります。
父を取り巻くすべての方から、学ぶことばかりの毎日です。有難いことです。
スキンテア 再び
父の介護中です。94という年齢の上、今回の入院で少々食欲も接触も落ちており、肌を毎日清潔にしボディオイルなどでケアしていても、皮膚は紙のように薄くなっています。
事情で服薬が出来ないので、肩の痛みにパップ剤で対応くれました。週末看護士さんも手薄なせいか、私に貼り直してほしい・・と。最近のパップ剤は大変薄くゴムのようで、裏紙もプラスチック材なのかはがすのもとても大変です。
それより94歳の父の肩に貼られた古いパップ剤を剥がすのに、”本当に神経遣いました”先日学んでブログにあげました「スキンテア」の話です。
父に聞けば、「歯がす時痛いんだよ」とのこと。そうでしょうそうでしょう。皮膚が一緒に剥がれそうですもの・・。なので少しずつそこしずつ剥がすほうに手を当てながら進めると、うまくいきました。「痛くないねェ」と父の言葉にホッとして・・。
これは張るのも、剥がすのも神経つかわないと、皮膚一緒に持ってっちゃうな!と感じました、繊細なこの作業、忙しい看護の現場でどうでしょうか?
高齢者の皮膚に対応したパップ剤が開発されることを切に願いました。塗るのもありますが、高齢者は経験値から、又好みで慣れ親しんだということも大事な用件ですので、違和感なくてなお且つ安全な商品があるといいですね。
ブログに書いておきながら、94歳の父の皮膚を見て、こんなにもうすーくデリケートになってることにあらためてびっくりし、注意しなければと自戒しました。皆さまも注意して、バンドエイドや絆創膏の取り外しなさって下さいね。
介護の現場から②
昨日の新聞からです。介護中のおばあちゃま。言語訓練中でこう尋ねられたそうです。知ってる鳥の名前教えて下さい。[ハイ、焼鳥!] いいですねぇ。このお答え。きっとこのおばあちゃまは皆の人気者になって、楽しくリハビリされ、ご回復なさる事でしょう。笑いは地球を救う!でした。今日も父、母とこんなスタンスで過ごせれたら幸いです。紫陽花がたっぷり咲いてきれいですね。
介護の現場で・・
先週父が救急で入院しました。94歳です。応急処置が功を奏して、意識も戻り会話も食事(それなりですが)も出来るようになってきましたが、思うようにはなりません。でもこの病院には「口腔ケアチーム」がいてくれて、昨年に引き続きとても良くして下さいます。私がいる時には、私が父の総義歯を洗い、お口の中をスポンジブラシでマッサージを兼ねて、汚れ取りしています。94歳でも父です。赤ちゃんではないので大人の父に話すように心がけています。昨日ちょうど昼食後に私が既に入れ歯を外して洗い、お口の中もきれいにした後、衛生士さんが見えました。ベロ(舌)の汚れが気になっていたのと、
食事微妙な味が、わからない・・と、父が言ったからです。それを伝えてあったので、衛生士さんが来てくれました。
「お口の中きれいにさせて下さいね」
「さっき娘がしてくれましたよ」
「アッそうでしたね。私はベロの汚れを見ましょうか?」
「もういいよ。やったんだから・・」とちょっとイラッの父。
「そうですか。でもね、ベロの上に汚れたまってカビみたいになっちゃうと、せっかくの
ご飯がまずくなっちゃうので、召し上がれないと大変でしょう?ご退院になれなくなっちゃうし。それにこれ私の仕事ですので、業務報告にあげないと叱られちゃうんですよ」
「そりゃ大変だ。あなた困るね。ハイハイ」とお口を開けて、ベロをベーッと出してくれる父なのでした。
衛生士さんのプロらしいうまい言葉かけと、父の目を見て、穏やかにあったかくお話し下さる姿勢に、思わず「プロ!」と叫びながらありがとうの気持ちでいっぱいになりました。
現場は困難なことがたくさんですが、このような方々に支えられています。感謝。