「むせる」を見逃さない(歯科外来で出来る摂食嚥下障害の予防)

通院できる患者さんであっても、治療中に「むせる」方を見かけることがままあります。これは70歳前後の男性に多く見られ、それは男性の喉頭の特徴によるもので、女性には少ないようですが、たまに女性の方でもいらっしゃいます。

いずれにしても、むせるということはその後、プラークが原因の肺炎にかかりやすくなるという重篤な状態になりやすいので、早いうちからの予防が大切です。

しかし現実には、飲み干しやすい「軟食」への切り替えが優先されがちで、それは楽に食べられて栄養が採れるようにとの配慮からですが、ベビーフードのような介護食や流動食を続けると、咀嚼により分泌される刺激性唾液の量が減少し、食物の咽頭への送りこみがますます弱まります。かつてはチューブに入っていた宇宙食も、最近は咀嚼するタイプに変ったそうです。「噛まないといけない」のです。噛まないと効果的に栄養分が吸収されません。ところが介護食の多くは、咀嚼不要な軟食で、栄養吸収上問題が生じます。

「むせる」と言う兆候が見られた段階で、きちんと飲みこめる状態に戻しておかないと、咀嚼や嚥下が出来なくなり、口の機能の廃用化が進みます。例えば足の筋肉や腹筋、背筋など、特に強い力を出せる筋肉は2週間使わないと30%機能が落ちる。歯の臼歯で噛み合わせられる咬合力は体重程度と言われますが、2週間軟らかい食事ばかりで噛んでいないと、やはり噛む力・咬合力は30%落ちるそうです。

その上むせるので、多くの高齢者は水分摂取を減らします。のどの渇きを感じにくくなりエアコンでどんどんお口の中は乾燥します。唾液による自浄作用も落ち、舌カンジタの発症も見られるようになります。水分控えるものだから、膀胱もどんどん縮み、少しの尿で尿意を催すなどの悪循環になるのです。

歯科医院への通院が可能な、要支援1・2くらいの時にこそ、「介護予防」と同じ認識で「摂食・嚥下障害の予防」を行う必要性を強く感じております。先日の認知症の研修会をきっかけに9月には更に学んでまいります。避けて通れない・また知っていれば未然に防ぐ、お役に立てる方法があるはずですので。

 

 

 

 

 

 

緊急速報! 脳梗塞の兆候!

 大暑を過ぎ、耐え難い暑さの日々が続いています。皆さまお障りありませんか?
昨年もブログにあげさせていただきましたが、この時期特に重要ですので、再度
アップ致します。

F face   お顔、特に口の周りのゆがみ

A arm   両手水平にあげると、どちらかが下がる

S speech   ろれつが回らない

T time     急いで救急車呼んで下さい(発作おきた時間メモっておく)

     発作起きて4時間半以内なら、血液溶かすお薬が使えます

今朝方、OS1を買おうとお店によったら、新しくタケダから同じようなペットボトルで
少しはまし!?な味のが新発売してました。試しに買いました。今夜から台風も来ています。気圧の変化は、心疾患・脳梗塞起こしやすいので、脱水もですがご自身もご家族も
十分ご注意ください。
とにかく、早く気づいて119番!

歯みがき注意して下さい (くわえた子ども転んでけが)

子供の歯磨き中の事故が後を絶たないようです。東京消防庁によると、歯ブラシを加えたまま転んで口の中をけがしたり、のどの奥に刺さって入院したりする事故が年に40件前後起きている。「歯ブラシを口に入れたまま歩いたり、走ったりさせないで」と保護者に呼びかけています。東京消防庁の管内だけでも、2010年から2014年の5年間で
5歳以下の子供計207人が歯ブラシによる事故で救急搬送された。年齢別では1~2歳が全体の8割を占める。
事故の要因では、歩いたり走ったりして転倒 64・3%
        人や物とぶつかる 9・2%
        踏み台などから転落 6・8%で8割以上が軽傷だが重症の子供もいた

まずは親が目を離さないことを心がけて事故を防いで下さいと、11日の新聞にありました。昨今虫歯の意識もかわって、小さいうちから歯みがきの習慣が広まりとてもいいことなのですが、いくら子供用でも、歯ブラスの柄は長く、何かの拍子でのどをさしてしまう
十分な長さがありますから危険です、必ず保護者が見てあげて下さいね。出来るようになってくると一人でやりたがるのが子供です。その気持ちを大事にしながら、安全第一で参りましょう。なんでもそうですが、一度痛い・こわい思いすると、良い習慣もなかなか続きませんので・・。当院でも小さいお子さんのメンテナンスの時に、再度お話ししようと思っています。無理強いしないこと・安全であることが必須です。

おへそのゴマ、取ってもいいの?

イヤーッびっくりしました。
おへその汚れも、長年放置されたままだと、あかが石のようになって「臍石」と呼ばれるとか。日頃、お口の中の軟らかい汚れ・バイオフィルムを放っておくと、硬い歯石となり・・と説明してる身として、びっくりでした。

小さい頃、「おへそのゴミ取るとお腹痛くなるよ」と言われませんでしたか?でも時々気になって、おへその穴じっと見たりして・・。

そもそもおへそのゴマ?とは?→おへその皮膚から落ちてくる角質に、皮脂などの油分が一緒になり、あかとなってたまったもの」だそうです。汚れもついて黒っぽくなるので、ゴマと呼ばれるらしく・・。

つい取りたくなりますが、ちょっと待って下さい。お臍は腹膜に接していて、腹膜の下には腸があるので、あまりいじくると腸を刺激しておなかが痛くなるんだそうです。細菌が繁殖することでにおいの原因にもなるので、普段は入浴の際、石鹸を泡立てて、泡で優しく手洗いで十分だそうです。

それでも気になってお掃除したいという方は、おへその穴にオリーブ油を垂らし、少しおいてから綿棒をうまく使うといいようですが、数か月に一度でいいのではないかと皮膚科の先生はおっしゃって居ます。綿棒でいじりすぎると、お臍の下腹膜に炎症起こし腹膜炎になったら大変です。やりすぎないでくださいね。

いやはや臍石なんて!歯石のように人間の体には、石らしきものが沢山あるんですね。

 

かわっていく教育

学校教育の見直しが言われています。

スマップの歌を尊ばれる割には「一人一人が突出しない平均」を求めるあまり、
没個性のちじこまった子供が増えてきたように思います。それぞれが違ってそれがいいと言われながら、目立つといじめられる。おかしいですよね・・。キャリーぱみゅぱみゅのデザイナーさんも小さい頃そんな風で、随分苦しんだ。今では誰にも真似できない独自のスタイルが人気を集めています。あちこちの高校・大学からもいろいろな取り組みが始まっています。先日新聞に大学6校の方針・展望が載っていました、その中で中央大の
この言葉が目に留まりました。

想像的な批判精神を持った人材

・「3つのD]を実現できるグローバル人材の育成
    ・Diversity 多様なあり方を相互に尊重し合う力
    ・Dialogue 対話を通じて共通の理解や合意を形成する力
    ・Dignity  明確な倫理観を持ち、人間としての品位を備えること

法曹界・会計士界にスペシャリストを輩出した大学だからかもしれませんが
この3つのDには共感するところが大きいです。
テレビでは和風総本家のような、地味ですが傑出した職人さんを特集し人気を集め世界からも注目されています。卒業した大学が問題でなく、何が出来るか何をどうするか・・が重要になる時代が来ているようです。

口から食育を考える 

 

 

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2015/ 7/ 1 18:13

 

 

 

 

 

 

 

 

Hpでご案内しました、表記フォーラムに行ってまいりました。はたしてどれほどの方が見えるのだろうと、市ヶ谷の駅下りると、チラシ片手に三々五々。その人たちの流れに沿って会場に着くと大入り満員。びっくりしました。私の席の周りは殆ど、歯科衛生士さん。お仲間と一緒の方が多く、栄養士さんもたくさん見えていました。その他歯科の先生方も、結構著名な方もパラパラ。遠くから見えて積極的に質問されている方もあり、「子供の食の問題」がいかに皆さんの関心事であるかがわかりました。

よく噛めないから噛まないのか、噛まないからよく噛めないのか。いずれにしても歯科と食の問題は切っても切れない関係。その上お母様方が仕事をする時代ですから、多くを担う女性の問題にも関わって、一筋縄ではいきません。育児中のお母さん方の悩みは10年前から変っていないという発言も会場からありました。忙しい朝、出勤するお母さん。朝ごはん・お弁当と忙しさは半端ではありません。大変ですよね。又以前にもまして、アレルギーのお子さんも増え、給食の現場でも皆さんいろいろご工夫があるようでした。

今回、本当にびっくりしたのは、今高齢者の現場で問題になっている「摂食嚥下」の問題が子供たちに起こっているということでした。食べられない飲み込めないということが子供に起こっていると!

小児科の先生からは「いつまでも母乳飲ませていいよ」と言う風潮の中、5~6か月は母乳・その後離乳を勧めてはいるが、欲しがれば1・5歳までは離乳食と併用しながらいいんじゃないか。でも1・5歳には卒乳できればとの発言もありました。母乳は早くやめすぎると低カルシウム欠乏症などの弊害もあるそうです。

摂食指導を担う先生方からは下記の提言がありました。

・「子供の食の問題」はあらゆる家庭・社会において重要なテーマと認識する

・その中でも、特別な練習をしないと栄養が取れない子供たちがいるということを社会が認識すること

・子供の「心」「栄養」「機能(食べ方)」を育むためには、養育者から子供への支援、そして社会から養育者への支援がカギとなる

以上のことに社会全体として、注目し関わっていくことが大事だとわかりました。折りしも政府が提案した働くお母さんへの提案に、意見が殺到しています。「キャラ弁」などが過熱している実情など、いい悪いでなく、もっと「子供のからだを育てる」ということと働くお母さん達が無理なく続けられる応援と言うことを考えると、スタンダードなことをしっかりサポートする仕組みができないと、大変なのかもしれません。単純に「食べることの意味」そして「食べることに興味・関心ある子どもを育てること」ここに立ち返り歯科として、「栄養のことはわからない」でなく、食器としての歯の意味をきちんとお伝えできるように更なる勉強とその分野の専門家との連携が必要!とつくづく感じて会場を後にしました。
添付の冊子はこの一月の報告書で、保護者から寄せられた子供の食の不安などがたくさん載っていて、スタッフ全員で読みまわしています。来院の小児の患者さんのお口が食器として機能する様に、歯科としても応援と言うより歯科だからこそわかる提案をしていきたいと思った一日でした。それにしても休日にこれだけの方が熱心に学んで。このような仲間に刺激されて、当院も常に現状把握して診療に臨みたいと思います。

院内デモ(いつも良い状態で)

毎日使うタービン、コントラなど、先生方に安全安心に診療していただく為、バックヤードでの手入れは必須です。解っていてもイイやイイやになりがち。今日もお忙しい中いつも教えて頂くエキスパートに来ていただきました「よく手入れしてますよ!」と誉めて頂きスタッフも安堵しましたが、随分知らなかったこともあり、やはりデモ頂いて確認でき良かったと思います。医療職で大事なのは、”そうに違いない” ”間違いない” ”これでいいよね”と言う一種の”慢心”と”なぁなぁ”です。スタッフ全員で確認しながら、仕事の精度を上げていきたいと思います。思いがけず器械の不具合も見つかり、本当に来て頂いてよかったと思いました。いつもながらですが、理由と必要性を説明して「やるべきこと」を教えて頂けるので、また質問にも丁寧に答えて下さるので納得して、安心して日常の診療に臨めます。ご指導いつもありがとうございます。大変勉強になりました。

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生活不活発病!?

東北大地震の被災地で活躍される、大川医師のレポートをたまたまテレビでみました。地震直後から、体育館などに避難された年配者が、動くこともままならず、制約された環境の中で、必死に命をつないでいらっしゃる様子が放映され、弱っていく高齢者に医療から十分な手も差し伸べられず、さりとて何をどうして・・と言う状況の中、「お大事に症候群」という言葉まで生まれ、当時ブログにも載せさせていただきました。

震災から3年以上たった今でも仮設にお住いの方もあり、お出かけや移動もままならぬ方もあって、つい出かけなくなってしまう、面倒に、億劫になられて座ったままじーっとしてることが多い方も増えてきてるようです。これは大変・勿体ないことだと大川医師は立ち上がられました。動かないでいると介護を増やすと。骨や筋肉が急速に衰えると!

寝たきり・座りっぱなしを何とかしたいと。そこで、することがなくなった方は、充実して活発でなくなると心配し、「生活不活発病」と名付けて活動はじめられたそうです。

かといって、体を動かす=トレーニングする ではない
「目的を持っていただくこと」だと。
そこで、家から出かけること=目的は何か?

「何のためなら、移動しようと思うか?」ということに絞って考えられました

・お口の達者な方には→会話・笑うなど友人を訪ねることを目的としたらどうか?

これまでの常識にとらわれないアプローチすれば、心身ともに社会参加できるように
なるのではないか。生活不活発病の解決には、最初から”社会参加”をめざすようにしようと思われた大川先生。女性ならでは細かい心遣いもおありになり、素晴らしい発想です。

たとえば、歩けないというおばあさんには、「杖は不安定なので、シルバーカーはどうですか?」と聞くと、それならいけるかもしれない・・と。そう言ったらすぐ実行の大川先生は、シルバーカーを押して歩くおばあさんと、”お姉さんのところへ行く”という目的を決めて同伴してでかけます。緩やかな坂道を一歩一歩登るおばあさんに、休みましょうか?と聞くと、「もう少し頑張ってみる」とおばあさん。お姉さんに会いたい一心なんでしょう。休み休みの坂道も、大川先生が話しながらですので、知らないうちに上りきって、お姉さん宅に着いたときのその嬉しそうなお顔。「あれっよくこれたねえ」のお姉さんの言葉に頑張った甲斐あったというものです。

しばらく歩いたことなくて、歩けないという時は仕方ないけれど「大丈夫やってみましょう」の大川先生の声に、休み休み歩けた喜び、お姉さんに会えたうれしさが自信となって、歩くことに積極的になれたようでした。同伴して歩く先生は途中で脈を確認しておられ、決して無理しないことも肝要とお見受けしました。

体力衰えた人の自信のなさが、生活不活発病になります。
早く 「不」をとって、活発にしてあげたい・・という大川先生の言葉は、お年寄りへの
同情でなく、親身な愛情満ちた医者として言葉と画面から大いに伝わりました。素晴らしい取り組みがあちこちで起こっていて、どんどん伝わるといいなあと思ったことでした。

 

 

MCI(軽度認知障害)のうちに見つければ予防できる!

認知症と診断される前段階で、以前に比べて認知機能が低下している状態をMCIと言います。MCIのうちに気づいて、脳に適切な刺激を与えるなどの対策をとれば、発症を予防できる可能性があるそうです。身近な「身だしなみ編」をお伝えします。

・着る服を選ぶのに、時間がかかるようになった

・昨日と同じ服を着ていても、気にならなくなった

・自分の姿を、あまり鏡で見なくなった

・アイロンがけが面倒になり、服のしわを気にしなくなった

・お化粧をしないで出かけることが増えた

・フケや寝癖、無精ひげなどを人から指摘されることが増えた

・アクセサリーをつけなくなった

・衣類のシミに気づかなくなった

・ハンカチなど探し回ることが増えた

・衣類のボタンを掛け違うことが増えた    あくまでもご注意事項です

このようなことが続くと、次第に他人の目が気にならなくなるそうで
お化粧したり服のコーディネートを考えたりと、脳を創造的に働かせ
神経細胞を活性化するといいようです。美容院に床屋さん、私どものような歯科医院で、スタッフや先生とお話したり、鏡を見て変化を実感したり、満足感を得ることも良い刺激です。いつも結んでいたネクタイの結ぶ手順がいきなりわからない!慣れた肉じゃが作る手順がわからない!なんてこともあるそうです。

脳の「慣れ」と「自動化」が一番いけないそうで、”嫌いなこと”でも「必要なこと」はあるので、「新しいことにチャレンジ」が大切なようです。要するに”脳をさぼらせない”ことですね。今からでもやってみましょう。

介護の現場から③

初めて父のところに男性の看護士さんが見えました。名札がドクターも看護士さんもSTさん・・もみな同じ色なので、よく見ないと区別がつきません。ドクターと思ったら、看護士さん。男性みてドクターと思う私の先入観でした。その方、挨拶されたものの、マスクにプラスチックのガードに眼鏡ですから、声が聞こえません。父のそばで何かおっしゃっているので、「すみませんが父94でこちら側耳遠いのです」と申しあげてもガード付きのマスクを外さないので、「マスクを取ってお話し頂けませんでしょうか?」と申しました。すると「お口のケアにきました」とのこと。何にも持っておらず、「?」と聞きますと、この4月に看護士になったばかりとのこと。どうなさるのか見ていても父の入れ歯外すことも難しそうなので、「私がやりましょう」と申し出て、「食後の手入れするので入れ歯を外しましょう・・」と父に言ってペーパータオㇽを口元に持っていき自分で外してもらい、キャッチしました。新人看護師さん「うわッ!」と。唾液含め食査がつき糸引き納豆みたいな入れ歯みて、びっくりしたみたいでした。「未だ駆け出しで授業でも口腔ケアの時間短く何にも知りません」・・と。偉そうにするわけも行かず、私がやることも正解でないかもしれませんが、汚れを取って患者さんのお口の中がきれいになって、お食事が美味しく感じられれば良いことなので、やってみますから見ていて下さいと言って、いつも父にしている流れを見て頂きました(ドキドキ・・)

その間、94歳でも自負もありますので沢山言葉かけをし、いくら娘と言っても、失礼にならぬような気づかいをしていつものように淡々と進めていきました。お口の清掃している間に、ちょっとの時間でも、入れ歯を清潔なやわらかいブラシあてて、洗浄剤につけます。その間ああだこうだ話乍ら、やわらかいスポンジブラシやはねブラシなど使ってお口の粘膜もそっとなでたりします。ベロもオエッとならない範囲で当てます。強引に舌ブラシあてるとかえって傷ついて嫌がります。配食されるお気遣いの野菜のおかずもなかなか味付けが合わないのか?積極的にとりませんので、口の掃除にはなりません。日ごろいろんなものを食べることが、お口の運動および掃除になっているわけです。

そんなこんなで、清潔になった入れ歯を、先日の菊谷先生の講座で学んだように、わざと
無造作にペーパータオルに載せて「どうぞ」と父に差し出すと、「ありがとう」と必ず上の入れ歯から口に納め下の入れ歯を入れて上下の噛み合わせを確認します。大したものです。「アーッさっぱりした」という父の言葉がご褒美です。実際看護士さんの現場で、このような手間かけていられないでしょうが、実際何分もかかりません。口の中を清潔に整えてあげることは、結局肺炎予防になり、摂食機能も落とさずに済むことが多いので、お口のケアは優先してやって頂くと、患者さんにも医療者側にもいいこと尽しなのです。

という訳で新人看護士さんはただ「ハーッ!」と感心しきりでしたが、この病院は別にSTのチームが回ってくれますので、総合力で助かっています。

そうは言っても、ちょっと目を離すと父を心配した母が、「アイスクリーム食べますか?
ヤクルト飲みますか?」となるので、それをダメというのでなく食事をきちんと取るにはチョコチョコ、「チョコとかヤクルトのませていると、ご飯食べなくなっちゃいますよ」ということを、世話したい側の気持ち損ねないように話すのも「技と気遣いがいります」

さりとて94だからもう好きなようにさせたらいいんじゃないの?という声も聞こえそうですが、どっこい片耳がほとんど聞こえない父にも、「気配はわかる」ということを念頭に置いて、「心無いことはしないようにしよう」と介助に通っています。人間は寿命迎えるまで人間であることを忘れないようにしたいと思います。

専門家の看護・介護・家族の看護と介護。見守り。
世話する側の「知と情の管理」
介護の現場は自分を問うことでもあります。
父を取り巻くすべての方から、学ぶことばかりの毎日です。有難いことです。

スキンテア 再び

父の介護中です。94という年齢の上、今回の入院で少々食欲も接触も落ちており、肌を毎日清潔にしボディオイルなどでケアしていても、皮膚は紙のように薄くなっています。
事情で服薬が出来ないので、肩の痛みにパップ剤で対応くれました。週末看護士さんも手薄なせいか、私に貼り直してほしい・・と。最近のパップ剤は大変薄くゴムのようで、裏紙もプラスチック材なのかはがすのもとても大変です。

それより94歳の父の肩に貼られた古いパップ剤を剥がすのに、”本当に神経遣いました”先日学んでブログにあげました「スキンテア」の話です。
父に聞けば、「歯がす時痛いんだよ」とのこと。そうでしょうそうでしょう。皮膚が一緒に剥がれそうですもの・・。なので少しずつそこしずつ剥がすほうに手を当てながら進めると、うまくいきました。「痛くないねェ」と父の言葉にホッとして・・。

これは張るのも、剥がすのも神経つかわないと、皮膚一緒に持ってっちゃうな!と感じました、繊細なこの作業、忙しい看護の現場でどうでしょうか?

高齢者の皮膚に対応したパップ剤が開発されることを切に願いました。塗るのもありますが、高齢者は経験値から、又好みで慣れ親しんだということも大事な用件ですので、違和感なくてなお且つ安全な商品があるといいですね。

ブログに書いておきながら、94歳の父の皮膚を見て、こんなにもうすーくデリケートになってることにあらためてびっくりし、注意しなければと自戒しました。皆さまも注意して、バンドエイドや絆創膏の取り外しなさって下さいね。

介護の現場から②

昨日の新聞からです。介護中のおばあちゃま。言語訓練中でこう尋ねられたそうです。知ってる鳥の名前教えて下さい。[ハイ、焼鳥!] いいですねぇ。このお答え。きっとこのおばあちゃまは皆の人気者になって、楽しくリハビリされ、ご回復なさる事でしょう。笑いは地球を救う!でした。今日も父、母とこんなスタンスで過ごせれたら幸いです。紫陽花がたっぷり咲いてきれいですね。

介護の現場で・・

先週父が救急で入院しました。94歳です。応急処置が功を奏して、意識も戻り会話も食事(それなりですが)も出来るようになってきましたが、思うようにはなりません。でもこの病院には「口腔ケアチーム」がいてくれて、昨年に引き続きとても良くして下さいます。私がいる時には、私が父の総義歯を洗い、お口の中をスポンジブラシでマッサージを兼ねて、汚れ取りしています。94歳でも父です。赤ちゃんではないので大人の父に話すように心がけています。昨日ちょうど昼食後に私が既に入れ歯を外して洗い、お口の中もきれいにした後、衛生士さんが見えました。ベロ(舌)の汚れが気になっていたのと、
食事微妙な味が、わからない・・と、父が言ったからです。それを伝えてあったので、衛生士さんが来てくれました。

「お口の中きれいにさせて下さいね」
「さっき娘がしてくれましたよ」
「アッそうでしたね。私はベロの汚れを見ましょうか?」
「もういいよ。やったんだから・・」とちょっとイラッの父。
「そうですか。でもね、ベロの上に汚れたまってカビみたいになっちゃうと、せっかくの
ご飯がまずくなっちゃうので、召し上がれないと大変でしょう?ご退院になれなくなっちゃうし。それにこれ私の仕事ですので、業務報告にあげないと叱られちゃうんですよ」
「そりゃ大変だ。あなた困るね。ハイハイ」とお口を開けて、ベロをベーッと出してくれる父なのでした。

衛生士さんのプロらしいうまい言葉かけと、父の目を見て、穏やかにあったかくお話し下さる姿勢に、思わず「プロ!」と叫びながらありがとうの気持ちでいっぱいになりました。
現場は困難なことがたくさんですが、このような方々に支えられています。感謝。

大人の歯みがき・みがき残し編

最近は随分ホームケアも進んで、年数回の歯科医院でのメンテナンスの他に、おうちや職場でのケアが当たり前になってきました。とてもすばらしいことです。

ただ、自分ではしっかり磨いているつもりでも、歯と歯茎の間など、実は約8割の方が磨き残しが多いというデーターが出てきました。特に歯みがきに自信ありという方に磨き残し多いという事らしく、過信してはいけないということでしょう。

2014 ライオン(株)が調べた、自分の歯みがきに関する自覚と歯垢
             (歯と歯茎の間の歯垢)付着状態の調査では

        やや磨けている     やや磨けていない   みがけていない
        歯垢付着スコア     歯垢付着スコア    歯垢付着スコア
        21%から60%     60%から80%    80%以上

自分の歯みがきに
”自信あり”の    19%       49%        32%    
自覚良好群

  (参考)
自覚不良群     20%       40%        40%

ということは、歯みがきに自信ありの自覚良好群の81%=約8割の方が実に磨き残しが
多いということになります。ですので、磨き残しやすいところを、定期メンテナンスの時にしっかり教えてもらい、より丁寧に注意してお手入れなさるように致しましょう。ホームケアとプロのケアの連携の必要は、ここにあります。磨き方が悪いのでなく、歯ブラシの届きにくいところが、磨き残しになりやすいのです。日本人の約半数に叢生(そうせい→歯が重なって生えてるところ)があります。歯垢の残りやすい部分こそ、しっかり意識して、フロスや部分磨きのブラシ等使ってケアしましょう。年齢によって、思わぬ体調の変化もあり、いつもと同じにケアしてても、結果が違うということがあります。お一人で悩まず、ご相談下さい。

歯の衛生習慣

昔6月4日は「虫歯予防デー」とされてましたが、現在は6月4日から10日が歯の衛生週間になりました。以前は6月4日になるとあちこちの動物園で、カバの口をアーンと開けて
歯ブラシする光景が一般的でした。

70年代、日本は虫歯の洪水で「333運動」3度の食事後3分以内に3分間歯を磨こうと学校で教わったと思います。その後の食生活は砂糖摂取が大きく増えるなどがらりと変わるものの、歯みがき習慣は根付かず、10歳以上55歳未満で、虫歯で処置した歯や、未処置の歯がある人は長く9割もいたという調査があります。しかし歯の衛生週間運動などの地道な取り組みに「歯磨きしない人」は87年調査以降1%に減ったそうです。いまでは子供のむし歯も平均1本となりました。

昭和の人気番組「8時だよ全員集合」の最後にカトちゃんが「宿題やったか?」「歯磨けよ」と言っってお茶の間で笑ったものです。効果があったのでしょうね。

最近では8020運動となり、80歳で20本の歯を残そうということですが、ここえきて平均寿命でなく、健康寿命=ご自分でご自分のことが出来る概念となり、ますます日々の生活重視ということで、「食べる」ということに主眼が置かれ、それには「お口の中が整っていること」が大事・・と意識が変わってまいりました。

毎日している歯みがき。されど歯みがき。
虫歯も歯周病も細菌の感染症。丁寧な歯みがきと定期的に歯科医院で歯科衛生士に汚れを取ってもらい、噛み合わせ、歯茎のチェック等をして、お口の機能が下がらないように
致しましょう。

歯みがきも身につくとやめられない習慣です。
ならば、時々専門家のチェックを受けて、変っていくご自分の体・お口の中に沿ったお手入れをして、有効なお口のお手入れをしましょう。使うブラシ・フッ素ペースト・デンタルフロス・歯間ブラシ・入れ歯のお手入れ、日々進化してますし、皆様のお体に合わせたケアに、充分お応えできる時代になりました。

やらなきゃ損そん!! 歯みがき・お口のお手入れです。
さて、きれいになったお口で、今日は何を美味しく頂きましょうか・・!

「第一大臼歯ケア」で認知症を予防する!

先日ブログに書きましたように認知症勉強会でも、お口のケアをして、特に噛む機能を確保するのが専一ということを学びました

今週号の女性雑誌にも”第一大臼歯ケアで認知症を予防する”の文字。一般紙にもこのような記事が載る時代です。歯が抜け始めたことが、認知症の原因の一つになっていた!?その意外な関係を握る歯は、40代で4人に1人が失っているという現実があります。丁寧な歯みがきとプロのケアを受けて、特に噛むための「要の歯」である「第一大臼歯」を死守することが、認知症予防の第一歩かもしれません。
残っている歯の本数が健康寿命と比例することは、よく知られるようになりました。

第一大臼歯を残すことが肝心要と言っても、既に失ってしまった方もあるでしょう。それでも義歯・ブリッジ・インプラントなどで噛むことを維持しましょう。噛むという行為は顎を開け閉めすることで、多くの筋肉が動き、血流がアップします。それにより血液をどんどん脳に送ります。実際、寝たきりの方に、入れ歯が整うと、話せたり・立ったり・歩けるようになったり認知症の予防に、噛むことが大きく影響することがわかっています。
ただ、先日も学んだように、初期認知症になられている方に、インプラントなど、ご自分でケア出来ない治療法を選択するのは、好ましくありません。

また40代以上になると歯周病で歯を失うケースが多いのに対し、第一大臼歯の4割ほどは「虫歯による」というデーターがあり、特にこの奥歯は既に金属が被さってる方も多く
金属入ったり、被さってると虫歯にならないと勘違いして、お手入れがおろそかになり再び虫歯にする方も多いです。加齢と共に歯の根元に虫歯ができやすくなり、歯みがきしていても、その方に効果的な歯みがきの仕方をご存じない方もおられて、次々と歯を失っていきます。

歯のお手入れは、トータルな健康管理の為と意識して、いつもやってる歯みがきだけど
「歯科衛生士に効果的な歯みがきの仕方。年齢・お口の中の状況に合わせた虫歯を予防するフッ素の使い方」などオンリーワンの方法を教えてもらって下さい。

元をただせばこの大切な奥歯は、子供のころ乳歯の後生えてきた奥歯です。ですので、当院ではお子さんの時から、乳歯の奥歯は生えかわるけれど、虫歯菌は次の歯にうつっていくことを話します。そして大人の奥歯が生えてきた時には、「一生使う歯であること。臼の役目でずーっと大事」かを話します。その為ホームケアとプロケアが必要で、又初期虫歯の状況でも、よく観察しレーザーで確認し、「早くに削り始めないこと」が肝心です。早くに削って金属かぶせ始めれば、歯の寿命は確実に短くなります。

歯はいつまでも元気でいるための、大切なパートナーです。
一本一本丁寧にお手入れして、治療の繰り返しにならぬように一歩進んだケアをしましょう。。

入れ歯でも定期的に来たほうがいいんですね。

”一年前、困りに困って見えた初めての患者さん。義歯が合わず何度受診しても
思うようにならず、悩まれていました。当院でもお役に立てるか不安でしたが、よくよくお話しを伺い、義歯を作り直すことになりました。初診終わった時受付で、「こんなに良く話を聞いて頂いたことは初めてでした」とおっしゃるのです。当院では普通のことなので特段のことを致した覚えもありません。ただ義歯を作るということは、アクセサリーを作るのではないので、その方のお気持ち・お暮らしぶり・生活習慣など含め折々に伺うことは、必要不可欠と思っています。言い方悪いですが、義歯というのは”リハビリテーション”です。

段階を追って、義歯作る準備しながら、回を重ねるごとに患者さんにも変化が見られ 「入れ歯でも、皆さん定期的に通われるんですね」と気づかれました。待合室で、入れ歯の定期チェックに見える方とご一緒したからです。はたして義歯が出来た日のお喜びようは半端でなく、お家でのお手入れも熱心に聞いて下さり、こんなことしたことなかった、ただ洗浄剤にチャポンじゃダメですねと。その後何回か調整に来て頂き、こんな風にするんですか?とびっくりされたので、召し上がって頂けるようにしないといけないこと。お家でのお口のお手入れ・入れ歯のお手入れ共に大事だということをお話しし、ご理解いただけてうれしかったです。その内、下の入れ歯も作って下さいとのことで、準備開始。ようやく暮れには上下で召し上がれるようになりました。その後残った数本の歯の維持の為お手入れを話しましたが、一回目のケアの日をお忘れになりました。するとお口の中に汚れがついたのを自覚なさって、「入れ歯の具合いいいからって、前の感覚になってこなくていいと思っちゃったけれど、やはり入れ歯の調整とチェックしてもらって、口の中きれいにしないとダメなんですね」と気づかれました。

長く当院にお通いでなく、「何かあったら歯科医院に行けばいい」と思ってらした患者さんに、そうでないことをお伝えするのはとても大変です。特に高齢になられるとなおのこと、習慣を変えるのは難儀なことです。根気よくお話しし、必要なこと・できることをご案内して、快適な日を少しでも多くして差し上げることが、私達の仕事です。

前回,衛生士が残った歯のお手入れを話したところ、「入れ歯は私にとって、ダイアモンドより大事」とおっしゃったとのこと。でも生活習慣には勝てないので、すぐ以前のお手入れしない生活に戻ってしまわれるのです。根気よくおつきあいすることが大事ですね。

”習慣がつくる 心もからだも” は日野原先生の名言です

ご存じなかったことを、出来ることにかえていただき、結果が出ること(お口の中・入れ歯がきれいに保てること)をお教えして、皆さまが快適に過ごせるように試行錯誤の毎日です。先ほど帰られた高齢者の女性。息子と同居なのでお肉も食べますよとのこと。元気にお過ごしいただけているお話し伺えるのは、嬉しいことです。

 

ホワイトニングと禁煙

先日ホワイトニングなさった男性。本日調整に見え、本当に健康的にきれいな歯になりました。ところが衛生士さんから、せっかくきれいにしたのに、未だ2~3本タバコ吸っちゃうんですって!と。そこで禁煙支援部隊・私の出番。

よく聞いてみると、当院にいらして「タバコの害」を聞いてから、気にはなっていて意識はしてると。それで十分・・と思って聞いていると、タバコ買ったけど、まっいいかなと
ストップも出来て、この一週間で2~3本で済んでます!とのこと。なーんだ毎日でなく
一週間でなのね。これならいけると思い、今の心持ちを伺うと、この方は禁煙成功すると確信しましたのでそれ以上は言わず、少し体重増えると思いますが、タバコ欲しがってた脳がチェンジしようと思い始めてるから、無理せずなさって下さいと、その頑張りを賞賛しました。途中でCOPDのことはしっかり話し、本数少なくとも、肺の組織がスカスカになることはちょこっと話しました。今度見えるまでに体重が増えると思いますが、健康取り戻すステップですので、必ず体重は戻りますので、充分にビタミンCも取って下さいと言い添えました。きっとこの方は禁煙成功なさると思います。行ったり来たりも仕方ないので、結果的に禁煙できればいいことです。ホワイトニングした、白い健康的な歯がその方の意思を表してるように私には思えて、必ず禁煙できると希望に思えました。

犬の歯周病

 休日に時たま見る「ペットの番組」
以前犬を飼っていた時は、当院でも「犬の歯ブラシ・犬フロス」を売っていました。大変好評で、当時の飼い主さんには「飼い犬の歯のお手入れの大切さ」伝わって、今頃高齢犬になったでしょうが、きっと感心持ってうまくお手入れしてくれていると思います。

さて、番組では、アメリカで犬の歯周病を勉強した先生が、かなりタイトなニュースをお話ししていました。3歳以上から特に発症が進むこと。あっという間に進むと話し、目安は「犬の口臭」と案内してました。”魚の腐った臭い” ”卵やきゃべつの腐った臭い”
わかりやすいなあ~と感心しました。犬は言えませんからね。
更に歯肉のヘリが赤いのは歯肉炎!と、私共が扱う各社の「タフトブラシ」をご案内していて、そのデモが丁寧極まりないこと。又感心してしまいました。

巷では、やたらと麻酔して一度で歯石取ったりするもんだから、麻酔のショック起こしたり、お口のなか血だらけにしたり、飼い主はオロオロするばかり。

犬に限らず動物は人間のように「あっち痛いこっち痛い・・」と言えないのですから、人間より予防重視です。うちで飼っていたダックスフンㇳのオスも、20年ほど前奥歯を磨き忘れていて炎症おこし、ある朝、片方の目がつぶれるほど顔がはれて、熊さんのようになり、本人(犬)も情けなさそう。獣医さんに飛び込み、機敏な獣医のご尽力で、感染起こすこともなく処置できたことを昨日のことのように思い出します。又その子供であるオス犬は、千葉の愛犬家にひきとれられましたが、若いうちに歯周病が進んでいたのか?「抜歯」と言われたそうですが、「一度に全部はダメですよ」と言っておいたのに、獣医さんの判断で一度に抜歯し、感染して亡くなりました。飼い主さんは悔やんでも悔やみきれないと嘆きましたが、あとの祭りでした。もう15年以上前の話です。

この番組ごらんになって、お一人でも多くの飼い主さんが、日ごろのワンちゃんのお口のお手入れやって下さればうれしいことです。何もつけずに空ブラシすれば、食べかすたくさん出てきてお水のボールにすっ飛んで行って、ゴブゴブお水飲みますから、うがいと同じ効果で、お水のボールが食べかすでいっぱいになるでしょう。

どうぞ、いつまでも愛しい愛犬の歯を守るために、今からでもお手入れしてみてください。おっかなびっくりでも大丈夫です。話しかけながらゆっくりなされば、お出来になります。大丈夫。

 

ドラゴンブレス!

今年は新年早々にニュースレター 「口臭」を作り皆さまにお配りしています。
先日差し上げたアメリカ人の患者さんに、口臭ってなんというのですか?とお聞きすると
そのまま「バッドブレス」でした。まぁわかりやすいこと!

今日はたまたま、フィンランドにお詳しい先生が、「口臭」について書いてらっしゃいましたが、やはりバッドブレスというものの、もっと強烈な口臭は ”ドラゴンブレス”ですって!!こりゃ強烈ですね。

海外では、挨拶は「ハグやキス」するので
挨拶や会話の時、口臭あると→同じお付き合いできない位に思う・大変気を遣うとのこと
口臭=「病気」という認識で、直す努力しないのはおかしいと考えるそうです。

日本のように口を手で覆ったり。はっきり言わないで遠慮する国とは、大きな違いです。
夫婦でも相手に口臭あっても、言わない文化があるのが、口臭を認識するのが遅くなってる要因です。口臭の原因には、口の乾きや寝不足・ストレス・水分不足などありますが
一番大きな原因は、お口の中の原因菌の除去が出来ていないのです。
気になる方は、紙コップに自分で息吐いて、すぐに鼻でにおいをかぎ、または家族や友人にかいでもらってみてください(頼むのも勇気要りますが)神経質になる必要はありませんが、強い口臭の陰に大きな病気が隠れていることもありますので、侮れません。

又、喫煙者はタバコ臭が強く、口臭あるにもかかわらずタバコ臭が隠してしまっているのでなお注意が必要です。重度の歯周病になっている可能性が大きいからです。
タバコはすべからく、病気をマスキング(隠して)しまうので、喫煙者は発見がおくれます。当院では、根気よくタバコをやめるメリットをお伝えし、少しでも早く病気のリスクを減らすようにお話ししています。

ドラゴンブレス!なんて言われたら、ショックですし、その方もお気の毒ですからね。

 

認知症3-3

5認知機能障害からくる摂食嚥下障害
  
  ・実行機能障害と見当識障害

6運動機能障害からくる摂食嚥下障害
  
  ・咀嚼様の運動を見極める

   ー舌と科学運動の一体化
  ・摂食拒否様の行動を見極める
   ー口腔周囲の原始反射(咬反射、指を吸われる、歯ブラシをかむ)

7地域包括ケアシステムの中で歯科が機能するために
  
  ・気づいて、つなげて、対応する

★認知症患者さんには、特有の「食べることの障害」があり、病名は同じ[摂食嚥下障害」であっても、原因によって、ステージによって実態は異なります。そして将来必ず通院できなくなります。口腔清掃も自分では出来なくなります。口腔の専門家として、正しい知識が必要です。患者さんの将来を見据えて、今どんな処置をすべきかの正しい見極めが必要欠くべからざるものになります。

大変充実した研修会でした。受講レポートに基づいて、院内ミーティングをし、日々の診療(来院されてから、お帰りになるまで)の中で、私達にできることは何か。この勉強を生かしていきたいと思います。昼休み持参したお弁当を階段教室で頂き、外に出れば芝桜が咲く庭園の大学でした。仲間と共に学び、青空の下「気持ちいいわねェ」と初夏の風に吹かれ、恙無い日常の幸せに感謝した一日でした。誰もがなる「老い」に向き合うことを怖がらず、正しい知識と患者さん方から教えて頂く沢山の事に支えられて、これからも皆様方の生活の維持に、お役に立ってまいりたいと思います。

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認知症3-2

1認知症を知る

  ・どんな時に、何が起こるのか
  ・認知症は治癒しない病気
  ・残された時間を知る
  ・来るべき運動障害の発現に備える

2通院患者さんの認知症の始まりをとらえる
  
  ・外見・生活の変化をみる

  ・定期的に通う医院だからこそわかること
     -プラークコントロール、会計時、身だしなみ、アポイント
  ・かかりつけ歯科医だから家族に訊けること
     -「最近、こんなこと、多くありませんか?」

3歯科治療を受ける能力があるうちにやるべきこと
  
  ・口腔内環境の整備

  ・抜歯のタイミング
  ・義歯

4認知機能の低下と運動機能の低下
  
  ・認知症タイプによるちがい

  ・アルツハイマー型、レビー小体型、パーキンソン症候群
  ・咀嚼機能=咬合支持×運動能力 という見方
  ・認知症が進行しても保たれるもの

「表面ごとで、考えてもいなかったお話し・ご提案ばかりで不勉強を悟りました。
新聞雑誌に出ていることは他人ごとでなく、今現在、更に、この事が進行する真っ只中に
いらっしゃる方が多いことをしり、歯科医院だからこその気づきと学びが必要と感じ入った次第です」続く・・

ホワイトニング 男性のご希望も増えて参りました

風薫る5月。爽やかと言うより夏の暑さの毎日です。4月5月と新年度がスタートして、連休も終え、いざ腰据えて仕事に邁進!という時期なんでしょう。男性のホワイトニング。ご希望が増えて来ました。ビジネス上、ますますコミュニケーション、対面してのお仕事が重要視されているからだと思います。歯の、お口のお手入れが、身だしなみ、エチケットになって嬉しい限り。いい息してますか?なんて一昔前のコマーシャルです。きれいなお口を大きく開けて、話したり、笑ったり、召し上がったり。なんだか元気でいいですね。写真はホワイトニング中です。施術中、日当たりよいお椅子でまったりです。

 

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今始める歯科の為の認知症講座・受講してまいりました 3-1

いいお天気の日曜日。行楽日和の日。スタッフ全員で表記の勉強会に行ってまいりました。最初「?認知症?」と思いましたが、講演項目に
「定期的に通う歯科医院だからこそわかること」というのを見つけ出席を決めました」

朝早く待ち合わせして、わいわい医科歯科大学をめざし、新しくきれいになった大学構内のMDタワー鈴木章夫記念講堂は設備もすばらしく、びっくりでした。テレビや雑誌で引っ張りだこの日本歯科大学教授・口腔リハビリテーション多摩クリニック院長の
菊谷武先生は、院長の後輩の先生でもありますが、テレビで拝見してもとても親しみある紳士でいらっしゃるので、楽しみにしていました。実践に基づいたお話しはとても心を打ち、スタッフ全員自分の担当で思い当たることあるのか、うなづきながらの受講でした。
当院は定期メンテナンスの患者さんが多いですし、開業32年目ですので、長くお通いですと、それなりにおかわりになってくることもあり、菊谷先生のご講義から、私共も
わかっていなかったことも多く、又認知症のステージをきちんと理解していなかったこともあり、又それぞれのステージにおいて、召し上がれるお食事の理解も乏しかったと反省
致しました。又今すべきこと、しない方がいいこともわかって、「目からうろこ」でした。文頭に立ち返って「定期的に通う歯科医院だからこそわかること」だと痛感しました。受講後の食事会でも、「知らない事ばかりだった」「もっと摂食嚥下の勉強必要ですね」「介護食も勉強したい」・・さまざまな意見がでました。後日院内ミーティングをして更に勉強を進め、正しい知識を得て、積極的に患者さんに関わっていきたいと思います。虫歯・歯周病の予防と管理だけでなく、「患者さん=生活者」としての視点を更に持って、日々患者さんと向き合っていきたいと感じました。以下が講演項目です

☆今始める歯科の為の認知症講座 (患者さんと家族の為にできること)☆

 ・沢山の内容学びましたので、3回に分けて掲載させて頂きます。

 

想像力と手っ取り早い確認能力が必要です

今朝のニュースです。

高齢のご婦人から「119番」に電話あり、「火事?」と言ったらしいのですが、受けた消防庁の交換台は、「蜂(はち)」と聞き、「救急車要りますか?」と聞くと、「いらない」と答えて電話切れたので、消防車の出動なく、結果的に火事で焼死なさったとの報道でした。

先日、スタッフ全員で「認知症」の勉強会に伺い、初期・軽度の認知症もあれば、様々な進行度合いもあることを知りました。又、予備軍の症状でも馬鹿にしてはならない貴重な「兆し」があることも学びました。

このニュースを聞いて私はまず、「入れ歯外してる時間だったんだろうか?」と思いました。入れ歯の方は、寝るとき入れ歯を外して寝る方が多いので、とっさの時に「発語」にならない事もあります。もしくは、認知機能に何らかの症状がおありになって、詳しくお話しできなかったんだろうか?もしくは既に、火の手が回っていたのだろうか・・。いろいろ考えをめぐらし、いずれにしてもお気の毒なことでした。

「蜂(はち)?」と聞いた交換台も「火事ですか?刺す蜂ですか?」と聞きなおす確認のやりとりあってもしかるべきでした。残念ながら想像力と確認が不足していたと思わざるをえません。

当院の患者さんでも、年齢と共に「曖昧な表現」なさる方もあって、失礼ないように、違う方向からの聞き方なり、お尋ね方法をかえたりして、できるだけ、おっしゃりたい事を確認させて頂いたり、お訴えを聞いたりするようにしております。はては「この方はどのようなことを訴えたいのだろうか?」と想像力を働かせ、予診票・当院独自のPOSチャートの記入を再見してアプローチに努めます。いずれにしても、「いいや、いいや」にはしないようにと日々心がけています。また、ご高齢者や耳が多少遠い方は、聞こえてなくとも「うなずいたり」「はい」といったり・・なさることがままあります。このようなことも踏まえて、”鵜呑みにせず” スピーディな確認が必要と痛感させられるニュースでした。どのような状況であったか?事実はわかりませんが、受けた方がもう少し想像力もって「言い直したり、質問したりしてたら・・?」ご本人は受話器を持ってお電話したのに・・と思うと、残念でなりません。どうすべきであったか?今後に生かしていただきたい朝の悲しい残念なニュースでした。

お子さんの感性って スゴイなぁ (歯の日にちなんだ標語より)

毎月8日は「歯の日」だそうで、昨年の口の健康啓発標語コンクール受賞作品にはびっくり。お子さんの感性ってスゴイですね。この子供たちのきれいな歯をきれいなまま、育ってほしいと願います。

・僕の夢 リンゴがおやつの 80歳

・きれいな歯は 私の努力の 成績表

・よく噛むと 頭が良くなる 元気出る

・歯みがきは 病気予防の 第一歩

・スポーツで ここ一番は 歯の力

・自慢の歯 ぐっと噛みしめ ホームラン!!

・歯に感謝 いつものお礼を 歯磨きで

・きれいな歯 日々の努力が 実を結ぶ

・白い歯で 集合写真 ハイ ティーㇲ

・まぁーいいか その時 むし歯が始まるよ

・歯の五輪 金銀よりも 白一番

日々診療室でお伝えしたいことが、ぜーんぶ入っています。このように理解してくれている子どもたちが、もっともっと増えることを願います。今月勉強会有るので、出向きますが、このような子ども達の歯を守るには、お手入れだけでなく、食事・おやつの取り方が重要です。口を育てる食事、日本食の「口中調味」の特色を生かし、昔の三角食べを復活することが、結構重要です。地味なことですが、各地でこの取り組みが始まっています。

それにしてもこの標語の素晴らしいこと。子供たちの感性に脱帽です。

公開フォーラムのお知らせ

近年、さらに食の重要性が注目され、乳幼児から高齢者まで食育の重要性が叫ばれています。歯科の臨床現場では、まだ食に、問題抱える子供たちへの有効な支援策が十分とは言えず、この問題を総合的に診る為の専門的知識と技術が求められます。関連多職種(保育士・小児保健・発達心理士など歯科の関係者でなくとも)との連携の中で、この問題を国民共に考えるという目的で開かれます。

日時  平成27年 5月31日(㈰) 午後1時から午後4時5分

会場  市ヶ谷 日本歯科医師会館一階 大会議室

主催  日本歯科医学会 (HPご覧ください)

参加費 無料

申し込み方法 ご希望者は日本歯科医学会HPよりダウンロードしFAXかEメールで直接申し込みください、300人になり次第終了。03ー3262-9214

味覚力

 昨今言われる、若い方の食のことですが、先日興味深い番組をやっていました。
ご存じのように、味覚は 甘味・塩味・苦味・酸味・うま味の5つに代表されますが
これらに対する味覚力は「子供のころの食生活による」ものが大きいようです。

学習院大学の品川先生という方が、学生さんにこの5つの味覚について、25点満点で調査をしたところ7点~23点までに分散したようです。

23点の女子→おばあちゃん子で、地方出身。けんちん・ほうとうのようなたくさんの具
      材の祖母の料理で育った。好き嫌いなし

19点の女子→小さい頃から、メニューの数が多く、旬の野菜とかよく食べた

7点の男子→野菜は苦手。だって味が薄いか味しないでしょ!野菜いってとのこと。好き
     なものしか食べない。5歳までハワイで育ったので肉ばかり食べていた。
     最初からペッパーやマスタードをたくさんつけて食べていた。

この調査を総括して品川先生は、「味を判断する力のない子供は、同じものばかり食べたがるので、用意する人が出来るだけいろんなものを経験させないと、”うま味” ”苦味”などは知らずに大きくなるとのこと。

東北大の都築先生は「大人からでも味覚開発はできる」=ワインがいい例ですよ!と応援メッセージ。大人の方がうま味・苦味感じるようになる。小さい時に経験少なくとも、食わず嫌いもあるのでいろいろ食べさせてあげた方がいい。1週間で10品目以下では少ないが、1週間で30品目取れていればいいんじゃないでしょうか?とのことでした。

この番組から、お味噌汁・スープは本当に有効だと感じました。具だくさんにできるからです。特にお味噌汁は、けんちん汁とはいかないまでも、様々な野菜や肉類・キノコ類・海藻など入れられるので、汁椀一杯で優等生です。今一度見直してみたいと思いました。子供のころの食生活って、とっても大事なんですね。働くお母さん増えて朝も忙しさは、格別でしょうが、寝る前に野菜だけ出汁で煮ておけば、翌朝お味噌溶けばOK.お味噌汁は塩味濃くしなければ、スーパーな和食だと思いました。

実際あちこちの小学校で、このスーパー和食の取入れが始まっており、「ご飯・具だくさん味噌汁・もう一品」の和食給食で、残食が減ったそうです。家に帰っても 「ご飯・味噌汁におかずひとつ」が提案され、子供たちに「イライラしなくなった」「元気出た」
「集中できるようになった」という声も出始めているようです。朝食を食べなかったり
菓子パンにジュースだった子供も変わり始めたとか・・。嬉しいですね。

これに「いただきます」「ごちそうさま」を忘れずに教えてあげて、”食べ物が自分の為に作られていることを感じて育ってほしい”とある給食の担当先生は伝えています。

あちこちで。子供の食事・働くお母さんを応援する仕組みが始まっています。こうじゃなきゃいけないということはないけれど、子供・若い人だけでなく取り入れたくなる提案でした。

なんで入れ歯のお手入れ必要なの?

入れ歯には見えない汚れが付着しています。一見きれいに見えても、汚れを染めだしてみると!写真のようにビックリです。入れ歯のピンクの部分の素材が微生物が付きやすいと言うことの上、唾液(つば)による自浄作用の低下、さまざまなのんでるお薬による唾液そのものが出にくくなってるせいもあります。入れ歯にたまった汚れ、プラークは病原菌の温床になり、病気を起こす原因にもなります。食べたら外してブラシで目に見える汚れを取り、一日一回は洗浄剤て除菌をおすすめします。

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いのち蝕む砂糖!?

歯科の仕事をしていると、どうしても砂糖についてお話しする機会も多く、そのほとんどは虫歯・歯周病との関連です。その際、これからの季節はもちろん、いつでも話題に上るのが、おやつよりも缶コーヒーや清涼飲料水などでした。学校医をやっていた中学校では学生自ら流行りの清涼飲料水に含まれる砂糖をはかり、角砂糖何個分かをポスターにしてくれたこともあります。

オフィイスで集中して仕事した後・営業の外回りから帰った後・長い会議の後などホッと一息つきたくて、缶コーヒーやペットボトルのジュース・炭酸飲料を一気に飲み干したりする方も多いようです。

一般的な缶コーヒーには、角砂糖3個分
コーラなどには、角砂糖10個分
スポーツドリンクには、角砂糖6~7個分 と言われます
ファーストフードのシェイク状のドリンクには、なんと角砂糖10個以上!20個近く。
砂糖には、栄養素はなく高カロリーで、コカイン同様の依存性があることも心配されます

WHOのガイドラインによると
成人・子供一日当たりの糖類は、全カロリーの5%未満にすべきとの見解。ジュースや缶コーヒー2本も飲めば。その日はもう糖類はオーバーです。砂糖にはカロリーあっても必要な栄養素はないので「空のカロリー」と呼ばれ、白米・アルコール・白く精製された小麦粉も同じです。「空のカロリー」は体に入ると大きな負担です。カロリーあるので何らかの経路で”ブドウ糖”になります。”ブドウ糖”がエネルギー源になるには体内の機能や物質を使う必要があり、その一つがクロムという必須ミネラルの一種です。砂糖にはクロムも含まれないので、ブドウ糖をエネルギー化するために、他の食品から摂取したクロムを浪費するので、体に多くの負担がかかるわけです。

砂糖の過剰摂取で、脳にも変化が起こります。と言うのもコカイン・モルヒネ・ニコチンと同じように砂糖の依存性により脳に変化が起こってるようです。ですので仕事の合間や息抜きに砂糖たっぷりの缶コーヒーなどを飲み干す習慣に警鐘ならしています。

タバコをやめられないのも、ご本人の意思が弱いのではない・・と禁煙支援しています。ニコチンがないとダメ!と脳が認識しているだけですので。砂糖も同じように”脳が記憶=依存”するようになるんですね。砂糖=甘いものの習慣と言うのは本当に怖いものです。当院でも患者さんとお話しする時に、虫歯のことだけでなく、砂糖は「空のカロリー」と言う説明を増やして、お体全体への影響もお話しする様にしたいと思います。

スティーブンジョンソン症候群

このニュースをたまたま見て、バイオリ二スト 川畠成道さんのことを思い出しました。

なぜニュースになったかというと、2014年市販薬による副作用で亡くなった方がなんと15人。後遺症残った方がやはり15人いらっしゃるそうです。なんということでしょう。この市販薬というのは、風邪薬と解熱鎮痛剤だそうです。
その副作用の中で大きいのが、スティーブンジョンソン症候群。
高熱が出て、皮膚が赤くなり、視力が低下する怖い副作用です。徐々に症状が悪化するので気づきません。知っていれば、早い対応で重症化を防げます。アレルギー体質の方は市販薬とはいえ、特にご注意です。

「僕は、涙のでない目で泣いた」これは文頭に書いた川畠さんの本の題名。川畠さんは目のご不自由な方ですが、すばらしい演奏なさるバイオリニストです。CDでは聴いていましたが、随分前地元でコンサート開いた時に生で聴き、その澄んだ力強い音に、力強いけれど伸びやかであたたかい音に魅せられました。終わってすぐその本を買いました。

川畠さんが小学校3年生の時、おじいさまおばあさまがアメリカに観光旅行に行くので、初孫の川畠さんを夏休みの思い出にディズニーランドに連れてってあげようと初めての海外旅行だったそうです。ロスに着いたその日から「寒い寒い」と言いだし、翌日も不調で熱も38度もあったためおじいさま達が日本から持ってきた薬を飲ませたところ、もっと具合悪くなり、ホテルの手配で現地のドクターに診てもらい、扁桃腺とのことで新たな薬をもらっても症状はどんどん悪くなったそうです。翌日体にブツブツが出来はじめ、呼吸も困難になってUCLAの病院に運ばれました。最初川崎病も疑われましたが翌日、スティーブンジョンソン・シンドロームと確定されたそうです。その時「全力尽くすが助からないかもしれない」と言われ日本からお母様が呼ばれ、その時でも39度という高熱な上、息子の体が赤く血だらけ、意識朦朧だったそうです。紙のシーツに寝かされ、からだがくっつくので紙をはがすのはとてつもなく苦痛だったとご本に書いています。UCLAのみなさんのご尽力で、波を乗り越えたものの待っていたのは、視力の低下。後遺症が目に出たと小さな成道さんは実感したそうです。長い入院を経て退院の運びになったのは10月も半ば。おじいさまは「帰国しても、よくよく療養に努め、成道が世の中に役立つ立派な人間に成長するよう育てるのが、私ともの責任」と病院スタッフはじめ関係者に感謝の言葉を述べられたとあります。

バイオㇼ二スト川畠成道さんのバイオリンの音色には、多くの方の愛情に支えられてのものなのでしょう。あの時ロスで風邪薬を飲まなかったら、死ぬような思いも目も悪くならずに済んだかもしれないが、それを恨んだことは一度もありません・・とそれも運命だったのですと。コンサートで拍手と歓声頂くことがどんなお薬より、僕には効果的だと。

そして最近では彼と同じように、同じ薬を飲んで目を悪くされ、同じ症状に苦しんでいる方と交流を持ち、励みになってらっしゃるそうです、なんと強い方でしょうか。

ニュースでたまたま見たお薬の副作用によるスティーブンジョンソン症候群のことをお伝えするだけが、つい川畠さんのお話しになりました。

熱が出る、発疹が出る、皮膚が赤くなる、目が見えにくい。そんな症状出る前に、風邪薬鎮痛剤など飲んでいらしたら、ちょっと気にしてみてください。早い対応は重篤化を防ぎます。

川畠さんのメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲は本当にすばらしいです。ぜひ視聴してみてください。心に沁みわたります。

お口の中に関心持って下さるのは嬉しいけれど・・

今まで医科の先生方が、お口の中(歯科の分野)に関心お持ち下さることは一昔前なら皆無と言っていい状況でしたので、昨今では、歯周病と心臓病・糖尿病・骨粗鬆症・・と関連性に注目下さるようになったのは、大変ありがたい、患者さんにとっても朗報です。
ですけれど、お口の中って人それぞれ状況も違うので、いっぺんに、又一度の歯科医院受診で、お口の中がよい状態になるなんてありえないことも知って頂きたいのです。

と言うのも最近、手術前の患者さんがいきなり主治医から「治療をお願いする歯科医院へ」というような用紙をお持ちになることが散見されます。その中身を読みますと大変
なのです。なぜと言えば

手術に臨まれる前から歯科で「定期メンテナンス」をきちんとしてらっしゃった方はともかく、事が起こってからでないと歯科にはご無沙汰・・という方が入院だからと言って急にお口の中をすっかりきれいにするなんて、出来ないのです。
そりゃ2・3か月の猶予があれば出来る限りのことは致しますけれど・・。

お口の中の歯石取るくらい簡単だろ・・と思われても困るのです。

歯石がたくさんたまるような方は、まずお口の中に問題抱えていることも多く、時間かけて石になったお口の汚れを、ガリガリ急いで取ればいいという問題ではないのです。
歯石の元は早いうちは柔かい歯石なので、お家でのケアとか歯科医院でもそう大変でなく、コントロールできます。
又歯が抜けっぱなしの方に急に何かを詰めたりかぶせたりも、プラーク(汚れ=細菌の塊)があるお口の中でやっても意味をなしません。

このようなことを踏まえてから、歯科受診を勧める用紙を患者さんに配ってほしいと思います。

いきなり短期で・短時間で治療をしてください・・と言うような用紙を持って見え、全身麻酔の手術するので一か月弱でとご指定されても、口の中精査や治療とおっしゃられても当惑致します。
ましてや手術を控えて、様々な服薬の方も多く、歯科の対応も時間がなくては「おっつけ仕事」しかできずかえってよくありません。

私達歯科からの、発信の仕方が不十分なのだと思いますが、医科の先生方もこのような状況を踏まえて、患者さんにご指示やご案内いただきたいのです。

はたして医科のドクターの中で、何人の方がご自身もお口のケア・虫歯歯周病の定期メンテナンスしてらっしゃるでしょうか?ご自分が日ごろお口の中にご関心持って、定期ケア受けて頂いていればおわかりいただけると思います。

又手術をなさるような病院には、歯科口腔外科が併設されているところも多く、まず院内の歯科口腔外科で連携してフォローしていただき、何も知らぬ患者さんが右往左往しないように、ご案内いただければと思います。
私共としても特にOP(オーラルフィジシアン)グループの一歯科医院として、全身状況・喫煙状況・服薬状況等伺って、安全・安心に診療を進めたいと考えています。

先日このような指示受けて来院下さった方、歯科受診は覚えてないほど久しぶり!6~7本が抜けたまま・残った歯もC3がほとんどといった信じられない状況です。
よくこれで今まで召し上がっておられた?と驚くような咀嚼も出来ない状況です。

鼻腔の蓄膿でなく頭の ”前頭洞炎”となり耐え難い耳鳴り頭痛に悩まされ病名が判明し、手術が決まってからもタバコを1カートン買うほど、生活習慣と病気の関連をご存じない方です。気の毒としかいいようなく、なぜ手術や歯科受診の案内するときに、担当医が「タバコの害」も話してないんだろう・・とその「いびつな対応」に少々腹も立ちます。

医療が専門化することは技術の進歩と相まったことでしょうが、人の体はパーツパーツが皆関連しているのです。からだ全体を見てもっと血の通った対応しないといけないとつくづく感じ、大きな問題だと思いました。

臨床って教科書とおりにはいきません。
そこを感じ取る・読み取る感性が、医療者には不可欠だとつくづく思ったことでした。
難しい時代だからこそ、「人間力」がもっともっと医療には必要です。

一見親切なような歯科受診を勧める用紙の提供ですが、上滑りのないきめ細かい対応が望まれます。自分が患者になった時でも、このような提案は戸惑うばかりと思います。
また、歯科開業医として患者さんにもっともっと自分の体に「関心」もって頂けるように医療者として心尽さねばならないと、反省したことでした。

医療技術・最先端の医療機器に甘んじることなく、患者さんから発する言葉・雰囲気・しぐさ、そして生活習慣。そんなことを読み取る・キャッチする臨床力が望まれます。
医療は人と人だとつくづく思う、気づかされる一日でした。

 

ジャンクフード税!?

今日のニュースで既に皆さんご存じかと思いますが、アメリカのある自治区で、”ジャンクフード税”が導入されました。全米初だそうです。肥満と糖尿病の多さに決断されたようです。住民の健康危機とまで心配される程だったそうで、その代り野菜や果物の税金は廃止になるようです。そしてジャンクフード税は食育・スポーツ施設の建設などに充てられるとのこと。他にフランスではソーダ税・ハンガリーではポテトチップ税が既に実施されているようです。

昨日、コンビニなどの”日持ちするパン”などに入っているPH調整剤のことを書きました。忙しい現代にあって、気軽で便利・好きな時に好きなものが食べられる便利ということにすべからく警鐘ならす時期になったのかもしれません。

いつぞや電車の中吊りで読んだ「あなたの体はあなたの食べたもので出来ている」
まさにその通りなんですね。神経質にならずに、一度「食」というものを考え直さねばとつくづく思ったことでした。

お口の中がピリピリします

最近このようなお訴えが多くなりました。特に高齢になってらした女性です。女性ホルモンの減少により様々な症状が出てきますが、のんでらっしゃるお薬・特に誘眠剤などによるかと懸念しますが、ここに来て恐るべき情報が入ってきました。それは、PH調整剤です。よく利用するお菓子やパンなどに含まれています。特にコンビニのパンなどに多いということはPH調整剤が{日持ち向上剤)だからでしょう。Ph調整剤はクエン酸・フマル酸・重合リン酸塩などから成るそうで、日本では使用量に制限がないそうです!恐ろしいですね。

昨今・いつもイライラしてる人・キレる人が増えてきたのも、このような利用が多い食生活を懸念する声が上がっています。重合リン酸塩のリン酸は、私達に重要な「亜鉛」を体外に出してしまうそうです。「亜鉛」は脳が正常に働くために必要不可欠なミネラルですが、不足すると件名のように、お口の中や舌がピリピリする症状になる場合もあります。よく知られるシジミなどに多いですが毎日シジミ汁飲むわけにもいかず、亜鉛のサプリをとっても栄養素ってバランスの問題ですから一種類取ればいいというものでもありません。ならば亜鉛を阻害する、リン酸塩の多い日持ち剤・PH調整剤の多い食品の摂取を控えるしかありません。気にしてたらキリがない!とは言わずに、知らずにとっているものが微量でも積み重なってたまっていけば体に変調起こすのですから、侮れませんね。

昔のお豆腐のように物は腐るもの。便利が当たり前になって、自分でも大切なことを忘れていたことに気づかされました。便利ということの引き換えに、私達現代に生きるものは失うことも多いのかもしれません。今日からPH調整剤気をつけていきたいと思います。

皆さんもパックに入った日持ちのする食品など、ちょっと裏をみてPH調整剤気にしてみませんか?

認知症講座 患者さんとご家族の為に出来ること

つい最近、メンテナンスでお約束の70歳の女性。いらした時に「今ようやく着いたのですが、途中で道がわからなくなって歩いてる人に聞いたのよ」とのこと。他の会話は全く何ともないのに、伺ってみると、以前何回かそんなことあって、家の周りをぐるぐる回っちゃったの・・。その日のメンテナンスメニューをゆっくりやるよう衛生士に指示して、ご家族と連絡とってみました。お家にはどなたもおらず、困って市の相談係に話してみると、「帰りが心配ですね!」と快くご家族と連絡とってくださり、追っ付け次男さんが仕事途中でお迎えに来てくれました。何気に「いや実はこういう事しばしばあって、心配してたんですが・・」とのこと。仕事途中にいらっしゃるの大変だったでしょうに、お礼をおっしゃって、次の予約も取って帰られました。「母がこうして元気でいられるのも、口の面倒見てもらってるからだから、何とか来ます」とのこと。あっぱれなご家族ですが、そうそう仕事も抜けてはいられないだろう・・と案じました。

この件以来、受付でのお金のやり取り・お約束の勘違いなど、気になることばかり。そんな話をスタッフにしたら、「そういえば、歯の型を取ったりする時、むせる方増えてきたように思います」との発言。開業32年目にもなると、メンテナンスの長い方は30年近いお付き合いです。40で来院の方は70歳。50で来院の方は80歳です。当院の最高年齢のメンテナンス患者さんは93歳のおばあちゃま。そう考えれば、人が歳とっていくにつれ発症する”認知症”の学びも必要だね!ということになり、今月末勉強に行くことになりました。声かけると、日曜にも関わらず、全員「行きます!」とのこと。患者さんだけでなく、自分の家族含め切実な問題ですから、嬉しい反応です。

伺う認知症講座の講師によれば、「患者さんが全く元気だった頃からのかかりつけ歯科医であれば、患者さんの変化に気づくことがあります。その変化が認知症の始まりであれば、早期に対応することで進行を遅らせることが出来ます。認知症患者には特有の”食べることの障害”があり、病名は同じ〝摂食嚥下障害”であっても、原因によって、ステージによって、実態は異なる。そして将来必ず通院できなくなり、口腔清掃も自分では出来なくなります。口腔の専門家・歯医者や歯科衛生士が正しい知識を持ち、口腔の専門家だからこそ知っておきたいことを学んでほしい・・とあります。患者さんの将来を見据えて学んでほしいという趣旨に大きく心動かされました。

駅前の小さな歯科医院ですが、長年信頼いただいてお通い下さる患者さんが、生涯にわたって、ご機嫌にいて下さり、ご自分で美味しく召し上がってくださること、人として尊厳のある暮らしがキープされることを心から願うものです。そのためにも歯科医院として出来ることは何か!ぜひ、みんなで学んで生かしていきたいと思います。楽しみな勉強会になりそうです。勉強して脳が疲れるでしょうから(笑)終了後にお肉をしっかり食べる食事会を企画しています。医療提供側が元気でいないと!ね。

あいうべ体操で口の筋肉強化、鼻呼吸に

普段何気なく口を開けてることありませんか? 人は鼻と口で呼吸できますが、口だけで
呼吸していると、様々な病気になりやすいことがわかってきました。口呼吸を防ぐには
”意識づけ”が大切です。無理なく鼻呼吸が出来るようになる体操が注目されています。特に今花粉や黄砂が飛ぶ季節。これらによるアレルギーで鼻の通りが悪くなることも口呼吸の原因になります。

口呼吸をすると、口の中が乾いて唾液がなくなる「ドライマウス」」にもなりやすくなります。口呼吸になるのは、口の周りや舌の筋力が足りないことが主な原因です。福岡市の
内科医・今井一彰先生は口の周りの筋肉を鍛える顔の体操「あいうべ体操」を約10年前に考案されました。下図のような4つの動作(1セット)を約4秒間かけてゆっくりします。この体操は口の周りの唾液腺から唾液が分泌されるのを促す効果があり、更に口の周りや舌の筋肉が鍛えられ、口呼吸から鼻呼吸にかわっていくと言います。トイレの中やお風呂の中などで習慣化させると良いとのことです。「箸の使い方を覚えさせるように、口を閉じさせるのも教育が必要」と今井さんは口呼吸の全身に及ぼすリスクを危惧して、この体操を勧めています、

先日のブログで告白したように(笑)私も数年前より朝の身支度の時に「あいうべ体操」をやっています。それこそ忘れることもありますが、ベーッと舌を出すと口の周りが柔らかくなってなんだかニコッとなるのです。それから出勤します。開業32年目となったのでそれなりの年ですが、お世辞でも「いつも元気でニコニコしてますね」と言われるのが自慢です。いつでも声かけて頂けるように、相談してみようかな?と思って頂けるように私自身ゆったりとニコニコ居たいと思います「顔施のある人」が目標です。明日の朝も「あいうべ体操」頑張ろ!

この図は、みらいクリニックの今井一彰さんに グラフィック竹田明日香さん です

 

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奥歯の寿命を考えると・・

最近はお子さんの発育もいいので、奥歯が早く生えるようです。寿命が延びた今、すり鉢の役目の奥歯を大事にしないと、大変な事になりますね。出典は平成17年千葉県歯科保健実態調査からです。少し古いですが・・

それによると、下の第一小臼歯は61・4歳
         第二小臼歯は58・3歳
         第一大臼歯は54・3歳
         第二大臼歯は49・8歳

ということは平均健康寿命前に男女とも奥歯を失うということですね。これは大変です
ウサギさんじゃないのですから、前歯で噛んだりしてるわけにいきません。

ではなぜ、奥歯を失う確率が早いのでしょうか?
①お口が小さい
②頬粘膜が硬い(ほっぺたの筋肉が広がりにくい方です)
③嘔吐反射がある(すぐオエ-ッとなる)
④矯正装置が入っている
⑤親知らずがのぞいてる・・。斜めに生えている 
⑥舌が邪魔して毛先が当てにくい      などの理由で奥歯が磨きにくいからです

なので、・ブラシが届きにくい奥歯の奥も楽に磨け
    ・上や下の奥歯の外側・内側にも届く  歯ブラシ及び部分磨きブラシが必要

そのようなホームケアを毎日して頂いた上で、定期メンテナンスで歯科衛生士に取れていない汚れのコントロールをしてもらうことです。
前歯で噛み切って、奥歯の臼で咀嚼する。小さい時学校で習った通りです。

お口の中はそれぞれ役目があります。お口は皆さんの大事な食器です。いつもきれいにして、美味しくお食事を召し上って、またきれいにして次のお食事に備える。よく噛んで召し上がれば唾液も出て、飲み込みにもご不自由なく、お口の中も中和されます。この繰り返しがスムースにいけば、生涯にわたってご自分のお口で召し上がれることが可能になります。奥歯は召し上がるだけでなく、「イザッ」という時、踏ん張り時に噛めなくては仕方ありませんね。無駄な歯は一つもないのです。理屈に合ったお手入れして大事に致しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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健康番組真っ盛り

今朝いらした奥様。ご子息が医療関係の方・・。近々「カマンベールチーズ」がなくなるから買っておいて・・と言われた由。何やら健康情報で特集されるそうです。昨年でしたか?”ハードチーズ”が虫歯予防に良いとの情報お流しましたが、こんどはカマンベールチーズ!何に聞くんだろう・・!!毎日毎日テレビで「あれがいいこれがいい・・」の上雑誌には なたまめ・黒酢・酵素・・。イヤハヤ大変な時代です。その上特保だけでなく栄養補助食品の規制が大幅にゆるくなって、この先どうなるのでしょうか?こう言いながら、私メも朝は大忙し! ブラックコーヒーに最近、小さじ一杯のココナッツオイル入れて、認知症予防を期待しています。出勤前の歯ブラシするときには、ブラシし乍ら、30回の爪先立ち(ふくらはぎ運動!)。歯ブラシ終えフロスしてフッ素仕上げをしたら、

あいうべー体操して、二ッと口角上げて「鏡に向かってヨシッ!」して出ます。想像するだけでおかしいでしょう!?家族が見たら、こわい!?せいぜいこの位。あとは3食出来るだけカラフルな食事を心がけています。お魚もだ~い好きですが、お肉・特に骨のついたものとか尻尾とかスネとか大好物。それでも骨密度足りないのですから、女性のからだを保つのって大変ですよね。でも食事は楽しく、美味しくが大事なので、我慢して食べるのは避けたいと思っています。という訳で、山盛りの健康情報の中から、出来るだけ選りすぐってお役に立つことを書いていきたいと思います。毎日いろんなことが起こりますが、ご飯をちゃんと食べて、前を向いて大きく息吸っていれば、「そのうちなんとかなるだろう」です。大丈夫・大丈夫!

アッそうだ、春めいてきて買い物途中とか道端を見て下さい。結構かわいいお花が咲いています。お庭の花でなくとも、”からすのエンドウ”とか”オオイヌノフグリ”とか。ちっちゃいけどよく見るとかわいいですよ。これらは雑草と呼ばれますが、植物にお詳しかった昭和天皇が「雑草と言う植物はない」とおっしゃたのはあまりにも有名です。そうなんです。雑草でもよく見ると一つひとつかわいい花弁です。今年はまだ見ていませんが、芝生の間などに顔出す”ネジバナ”も大好き。よくみればひとつのお花がランの形です。見つけたらごらんになって下さい。薄いピンク色ですよ。では、健康情報も吟味して取り入れましょう。忙しい時は買ってきたお惣菜のお世話になりますが、栄養素を補充する意味で、生や蒸したカラフルなお野菜をたっぷり食べたりして体調を整えましょう。色とりどりの野菜売り場を見るとワクワクします。そろそろ筍・蕗・・ああ忙しい!

真剣です

2015032512100000.jpg衛生士の診療風景です。よい姿勢見て,いい仕事してるんだなぁ~と思わずシャッター切りました。中山先生にSRPのご指導頂いて随分経ちますが、成果も出てきて仕事への興味も倍増のようです。SRPにはスケーラーと言う道具が必要で、その道具を最高のパフォーマンスで使おうと思うと、それを手入れする為の道具が又必要です。SRPの効果を上げる努力している人は、スケーラーの手入れに余念がないし、そういう人は手入れをする道具を粗末に扱うことはありません。少しでも時間があると一人静かにシャープニングする姿は、カッコいいなぁと思うこともしばしば。職人さんのように集中してる姿はステキなものです。和風総本家と言う番組をよく見ますが、すべての職人さんに共通する”空気感”があるように思う・・と著名な山本浩正先生が書いておられます。日々患者さんに合わせた処置をし、会話をし、ドクターや仲間と症例検討する姿にも感性が育ってきて、その元は患者さんが下さってるんだなあと思う事しばしばです。いずれにしても患者さんやスタッフ間でのコミュニケーション経て学び取っていく姿楽しみでもあります。細かな仕事ですから、目もからだも労わって下さいね、休日は充分休養しリラックスに努めて下さい。そうそうしっかり食べてね!中央歯科の入社条件は食べるの大好きな人!ですから。

脂質代謝異常と歯周病菌との関連、人間でも立証(2014)・・

今年初めにお伝えしようと下書きし掲載忘れましたので、遅まきながらアップさせて頂きます。最近このような「うっかり」多く心せねばと反省です。ニュースはフレッシュな内にお伝えしなければ・・。

歯周病が動脈硬化に関連することが指摘されているが、岡山大学大学院歯周病態学分野の

工藤値英子助教(現・神奈川歯科大講師)と高柴正悟教授らの研究で、歯周病患者は動脈

硬化に係わる悪玉コレステロールの値が高いことがわかった。平均年齢60歳の男女45

人に3年2か月の臨床観察研究の結果だそうです。歯周病の原因菌ジンジバリスの感染度

と超音波検査・血液中の因子の検査による動脈硬化の状態だそうで, その結果ジンジバ

リス菌に対する免疫グロブリンG値の高い患者は、悪玉コレステロールの値も高いことが

わかったそうです。これまでの実験では、マウスによる報告だったが今回の研究で、人間

においても歯周病菌の感染が脂質代謝異常の原因となることが示され

動脈硬化と歯周病菌の関連がはっきりしてきたようです。

食塩を美味しく控えよう

「厚労省は3月6日新たな減塩目標を公表しました。「高血圧を引き起こす要因」と賢い減塩を勧めています。
今まで 男性 11・1g→ 8g

    女性 9・4g→ 7g が目標とのことです。

食塩の摂取量ワースト一位は 中国 次が日本

日本は特に”みそ””醤油”文化の国ですので、つい摂りすぎるのでしょう。しかしながら

循環器疾患(心臓病や脳卒中・・)の他腎結石・骨粗鬆まで塩分が関係しているそうです

血圧は加齢によって上がることが多いですが、食塩摂取量が多いほどこの上がり方が強く

なります。諸外国から見ても日本人の摂取量が多いのは日本人固有の食生活にありますが

実は、外食や加工品からの摂取量も大きな割合を占めているのです。「減塩」=美味し

くないと思われがちですが、最近若い方もスチーム料理・蒸す調理法を取り入れる方も多

く関心が高まっています。又食塩摂取は胃がんの発症とも関係しているので、「今」始め

てほしい減塩です。新潟県では「にいがた減塩ルネッサンス運動」と名つけて県民の

摂取量を10年で2g減らす目標掲げ、今好きなだけとって将来我慢するか、少しずつ楽

しむか考えようと提案しています。WHOでは健康的に食べられる量として一日5gを

奨。日本人の摂取量から見ると達成は難しいようですが、「今の頑張りが将来の健康に

がる。時間軸で考えてほしい」と専門家は伝えています。かといっていきなりすべての料

理の味を薄くするのでなく、わかるかわからないかと言う程度から始めるといいようです

す。突然味が変わると家族も戸惑います。すべての料理の味をいっぺんに変える「全部

型」でなく、多様な味付けの中から薄味でも飽きない食卓。素材の味を意識した食事を

勧めています。ちなみに我が家では、この季節、新キャベツや新玉ねぎが柔らかく瑞々し

いので、ざく切りにしてフライパンにいれ、ヒタヒタのお水とオリーブオイル少々で

蓋して沸騰させ、湯切りしたらそのままお皿に盛って、レモンやお酢または少量の塩コ

ショウだけで頂いたりします。旬の野菜は甘くやわらかくびっくりする量が頂けます。

その時々、オリーブオイルの代わりに、豚ばら肉・ベーコン等あり合わせと彩を考えるの

も楽しいです。キャベツを白菜に変えたり、セロリの葉っぱをあとから加えたり、お好み

でありです。そしてこのような火の通った野菜を先に食べ始めると、血糖の上昇も緩やか

です。減塩は「お塩」を何が何でも減らそうでなく、食材の塩分含有量を知って、上手に

利用し、やさいや加工品の組み合わせと素材の味を意識すれば、結構楽しいものです。

私も大好きで食べ過ぎるきらいのあるのが、練り物。ちくわやさつま揚げなどです。ちく

わを一本ビールのお供に食べたしにゃ、2gくらいの塩分取ってしまいます。食事

は楽しんで、かしこく減塩したいものです。

「あなたはあなたの食べたもので出来ている」  まさしくその通りです。 頑張ろ!

参考までに 塩分の多い(と思ってないことが多い)食品の代表を

    食パン一枚  約0・8g

    お味噌汁一杯・ちくわ一本  約1・8g

    塩鮭 一切れ  約2・5g

    親子丼 一人前 約3・0g

    きつね蕎麦(おつゆも含む) 一人前 約4・5g

    ラーメン一人前(おつゆも含む) 約5g

又みんなの大好き肉じゃがですが、煮汁100gでは一人前の食塩摂取量 約2・2g
                煮汁200gでは   々      約1・7g 

umami

先日、日本料理の村田さんの記事を書かせて頂きました。今や日本料理は世界が認めるとところとなり、「umami」と言う文字が普通に使われています。昨夜はパリの有名店が「春菊」の若芽を摘んで、ハーブのように使ったり、面白い使い方をしていて、その香りを愛でて下さっていました。日本では鍋物が主の春菊ですが、昨今春菊をサラダにしたり
する方もいらっしゃるようです。素材も含め脚光浴びている日本料理です。

て「旨み」日本人がうまみと間違えるのは→塩味・無味
外国人が「旨み」と間違えるのは→酸味だそうです。  
また昆布・鰹節・緑茶など、旨みが強いものになれてる人とそうでない人もいるそうです

そもそも「味」は舌にある”味蕾”というセンサーで感じるわけです。タバコを吸う方が濃い味を好むのは、舌の上に舌苔と言うコケ(汚れ)があるため感じるセンサー味蕾が働かなくなってるからで、禁煙なさって舌の表面がきれいになってくると、薄味でもわかるようになられることからも明らかです。この味蕾は肌と同じように、ターンオーバーし、一定周期で細胞が入れ替わっているのです。普段から薄味に慣れ、味の変化を感じていたり味のアレンジを楽しんでいたりすると、センサーの感度も上がり、味覚力が高まるようです。時は春。着るものも薄着になるこのチャンスに薄味になれて(笑)ものの「旨み」をじっくり味わってはいかがでしょうか?

ココナッツオイル

きっと今日仕事終わって寄っても、スーパーから消えてるんだろうなぁと心配なのが、ココナッツオイルです。昨日の健康番組で認知症予防に、大きな効果があると特集されました。今年初めにも雑誌にのって、このところ忘れっぽいと自覚の私は、早速に買いに行ったものの、近所にはなくある駅内の輸入製品の多いスーパーでようやく見つけました。

ココナッツは嫌いではないものの、チョコレートやクッキーに入ってるのが好き!のレベルなので、常温になったオイルの存在は知らずでした。はたして買ってみると白いクリーム状。湯煎するとと透明の液状になります。独特のココナッツのにおいがします。
当時の案内で、朝のコーヒーに小さじ一杯入れるとのことでしたので、やってみましたが「認知症に有効と聞けば積極的に入れるでしょうが、効果出るまで続くか自信ありません。嫌いじゃない私でもにおいは気になります」といった状況です。

そもそもなぜ「ココナッツオイル」かと言うと、認知症は「脳の糖尿病と言われる」そうですが、つまるところアルツハイマー型認知症は、脳のエネルギー不足で、脳内でブドウ糖が利用できない状態とのこと。なので”ケトン体”を与えればいいという理屈です。そのケトン体に「中鎖脂肪酸0・3%のココナッツオイルが有効」との説明でした。ケトン体と言うのは肝臓で脂肪が分解するときにできるものだそうです。ケトン体を増やすのに有効なココナッツオイルの他・炭水化物を減らすことも有効のようです。

ココナッツオイルは一日小さじ3・5杯を目安にとのご案内ですが、初めは小さじ1杯位から試してほしいそうで、下痢をなさる方も中にはあるそうです。それと肝臓悪い方・糖尿の方・腎臓悪い方は主治医と相談くださいとのことでした。でもお医者さんって、薬のことはご存じでも、栄養や食事の事詳しい方あんまりいらっしゃらないですよね。これが大変困ることです。お医者さんに中には、昨今の食事栄養の事鑑み、診療下さる方もおられるかもしれませんが、ほとんどの方は失礼ですが”医者の不養生な方”が多いとお見受けし、「栄養のことは専門でないので・・」とおっしゃる方がほとんどです!?

番組では、コーヒーにも・お味噌汁にも・炒め物にも・酢の物にも・・何にでもココナッツオイルを垂らしてと勧めていましたが、いくら認知症に効くからと、何でもおかずにココナッツオイル入れてたらそれこそ気持ち悪くなるし、日本食独特の旬のお野菜などの香りもどうなんでしょう?とチョコっと疑問に思いました。ココナッツオイルが認知症に有効なのはわかりましたが、これからの季節の山菜・筍・蕗・野蕗・・などの香りは香りで楽しんで、うまくココナッツオイルは取り入れないと、その独特のにおいで、途中でいやになりそうな予感もしました。

先日日本料理の村田さんの和食への思いを書かせて頂きましたが、本来のお料理というものを、大事にしたいと思います。日本料理は本当に完成されたすばらしい料理ですので健康に良いものの取り入れ方も、本来の姿を崩さない方法をとりたいなぁ~と思った私です。無国籍料理と言うのもありですけれど、日本料理の良さも大切にしたいと思う気持ちも大事に、健康に良いものを取り入れていきたいと思います。こうしてる間にもスーパーでは「ココナッツオイル売り切れ!」なんでしょうね(笑)確かに認知症は怖いけれど
食生活のバランスとって、楽しんで食事を頂きたいものですね。

朗報!

昨夜のテレビで、すごいニュースをやっていました。なんと「尿一滴で早期のがんがわかる」というものです。しかもお薬とかレントゲンでなく、”線虫”(アニサキス)の活躍によるものだそうです!にわかに信じがたいことです。今まで早期発見の難しい膵臓がんやGISTにも有効とのこと。これは本当にスゴイことです。まだ発見されたばかりの状況なので、実用化には10年かかると、突き止めた研究者は言っておられました。二人に1人がガンに罹患する時代。少しでも早くと願います。そもそものきっかけがすごく、ある外科医が鯖にあたった患者さんの治療中に、アニサキスが異常に集まっている細胞があり、何故かピンときてその箇所を生検して見たら、がん細胞に食いついていたという発見だったようです。そこから線虫がガン患者さんの尿のにおいを好むことを発見し、共同研究してたどり着き、九大は国際特許を出願し、日立製作所などと健診システムの構築を進めているようです。「ピンとくる」これってとっても大切ですよね。伊万里有田協立病院の外科部長が「ピンときた」おかげで今後沢山の方に恩恵があるに違いありません。すばらしい発見です。人間ドックなどで腫瘍マーカーと言うのがありますが、なかなか初期のものは引っかからない、部位により得手不得手があるとよく言われていましたので、昨夜のこのニュースは大変な朗報です。アニサキスと言えば、よく烏賊のお刺身食べて七転八倒したと、悪玉のように言われていましたがびっくりですね。研究が順調に進むことを心より願い祈っております。「ピンときた先生」快挙でらっしゃいました。朗報です。

現場の栄養士さんの質問に答えて(栄養と料理より転載)

Q サルコぺニア予防を考えるとき、高齢者のタンパク量は推奨量で充分ですか?

A たんぱく質の推奨量がサルコぺニアやフレイルティ(虚弱)まで予防できる量との

誤解もあるようですが、違います。サルコぺニアの管理・予防の為の値ではありません

推奨量や推定平均必要量は、たんぱく質出納の不足を回避するための値。すなわち体の

中のたんぱく質が減らないようにするために定められた量です。加齢により衰える筋肉

を保ち、維持できる量ではありません。

サルコぺニアの管理・予防のための量はまだよくわかっていませんが、目標量はこれを

念頭に置いています。雑誌栄養と料理の巻末には、一般的なお惣菜の成分値がのってます

ので本屋さんなどで一度目を通して下さい。

私事ですが、昨年93歳の父の介護で経験したこと、又ホームに入院中の義母の食事

でいつも気になっていることがあります。それは、栄養士さんの多くが、紙の上で栄養分

や成分量を見ていて残念ながら実際の摂取を確認ではないということです。それはどうい

うことを言ってるかと言いますと。下図のように「食べた量を見ていない」ということで

す。やってらっしゃる所もあるかもしれませんが、多くはただ下膳されてしまいます。

病院のシステム上のこともありましょうが、栄養士さんは献立の計画はするけれど、その

食事すべてが対象者の口に入ったかどうかを見ていないということです。逆に対象者は、

出されたものをきちんと食べていないこともあり、栄養士が提供する以外の食事や食品を

食べていることさえあるのです。食事摂取基準で示す値は、提供する食事の栄養素量では

なく、「口に入る量」になります。食べている現場を時々観察して口に入る量を勘案し、

献立を作成して頂きたいですね。ただし食事摂取基準は一般向けでないものの食習慣をと

うして健康を守りたいと考える人にとっても、常に根底にある基準となるでしょう。食事

が治療の上でも大切だと見直されていく今日。ツールや環境は徐々に整ってくるでしょ

う。更に病院ではNSTと言う栄養士をチームにいれた診療体制が進んでいく事を、切に願

っています。多職種が同じ土俵で連携できたらかなり貢献になり、何より患者さん方のご

回復が早いしょう。

2015030315570000.jpg

闘病中

2015030613580000.jpg闘病中の患者さんから、お葉書を頂戴しました。と言うのも先月付き添ってらっしゃるご家族が、歯のお手入れのものを取り換えにいらしたときに病状を伺い、買っていらした歯ブラシや洗口薬が体調にあって使って頂いているか心配で、お見舞いを兼ねてお手紙したらご返信下さったものです。病気がわかるまで、大変お元気できちんとメンテナンスに見え、ご自分でホームケア出来ていただけに、入院が決まって来院された時に、急なことにご不安もあり、またイライラしてらしたからです。このお葉書から、お辛い闘病の毎日でもできるだけご自分でなさろうと頑張ってらっしゃるご様子が目に浮かびます。元気になって再び中央歯科に行きたいと思います・・と言う言葉に、並々ならぬ闘病へのお気持ちが察せられます。どのような状況になられても、ご自分のお口の中を自分で手入れしたいですよね。そのことを大切に思って、日々お一人お一人の患者さんに向き合おうと思っています。難しいことですが、人として生きるのですから自分で出来ることは、自分で出来たほうが嬉しいです。きっとそう思います。生活者としての患者さんを大切にする中央歯科でありたいと思います。

抗がん剤

ん治療中の患者さんが増えてきました。

今日ここ二年ほどがんの治療を始められ、つらい抗ガン治療を受けながらも、週5日仕事

をされている昔からの患者さんが「詰め物がとれた・・」とのことで急遽来院。お顔も黒

ずみお痩せになって、壮絶な治療がうかがえるのに「仕事してると気がまぎれるの」とい

つもながらの明るいお声。頑張っていらして涙も出せません。新年早々メンテナンスにみ

えた時には、これほどではなかった手の黒ずみとあかぎれのような傷。副作用だからしか

たないのよとなに気におっしゃるので、こちらも思わず両手で包み込むように撫でてしま

いました。ほかに対応が思いつかなかったからです。ガサガサで脂っ気のない手。外のト

イレでエアーで乾かす器械のエアー!痛くないですか?と聞くと、「そう痛くて、風がい

たくてやわらかいガーゼのようなものでそっと拭くの」とのこと。そうでしょうそうで

しょう。痛いでしょう・・。前回の時も、妊娠した時みたいにご飯の炊けた匂いが嫌な

の・・。とのことでおみかんばかり食べてるとのことでした。今日はお腹空いて、お餅焼

いて何もつけずに食べて美味しかったぁと思ったら小さな古い詰め物とれた!口も抗がん

剤始まってカラッカラだけど、この間頂いたうがい薬を使って少し楽なの。でもフッ素と

か以前のように使ってなくて心配なの・・。とあくまでも従来と同じ前向きな方です。以

前やはり女性の消化器がんの闘病中の患者さんに教えて頂いた、食事のアドバイスを思い

出しお話ししてみました。他の方からの受け売りなんだけれど、「煮豆が結構食べられる

っていうお話でしたが、如何?」「そうなの、煮豆結構おいしくて食べられる。フジッコ

の宣伝みたいだけれど」「そうよかった!煮豆も、黒豆・花豆・ウグイス豆・白インゲン

豆等種類もあるし。五目豆だと昆布や人参とかも入ってるけど挑戦なさいますか?」

「大丈夫そう、今日休みだから買ってってみる。お餅なら食べられるので、歯気をつけて

食べてみるわ」とびっくりするほど積極的。こちらの方が元気頂きました。前回ご案内し

たうがい薬と同内容のペーストがあり、”ミントの香り絶対いや”とおっしゃるので、非常

に穏やかで使えると思い、トライアルで研磨してみたところ、「行ける!これなら磨いた

感じする。嬉しい!」とおっしゃったので、衛生士も喜んで、買っていただきました。こ

のシリーズは”がん患者さんに特化したもの”で、随分前から折々ご案内しています。

おまけに、超柔かいスポンジブラシおつけして、歯ブラシのナイロンの毛がイヤ!ってい

う時はこのスポンジで汚れをそうっととってね。ホームケア用品はは抗ガン治療の為に必

要なので、領収証も別にして”必要なものだと書き添えて”保険とか医療費の適用になるよ

うして差し上げました。スタッフ全員患者さんの頑張りにびっくりしながら、又のご来

院・研磨洗浄にいらっしゃる日をお待ちすることにしました。お辛そうな乾燥した手のひ

らや甲も拝見したくさんの学びを頂戴した一日でした。ヨーグルトが安い!おすすめの八

百屋さんによって、ヨーグルトと煮豆買って帰られるとのこと。

穏やかな日と痛みが軽減されることをお祈りしています。神様お守りください。

プロジェクト8

 

当院のように予防をベースに歯科診療をやっていますと、おのずと全身状況・服薬状況

を伺うことは必須になります。健康保険がひっ迫してきて、各企業でも生活習慣病への

取組み、とりわけ食事指導も含め、かなり具体的なことまでも患者さんにお伝えして

ご協力と自助努力を仰ぐようになってきました。生活習慣病の一つ”糖尿病”は、歯周病と

の関係も深く切っても切れない仲です。当院でも糖尿病の数値を確認したり、歯茎からの

出血の具合、デジタルレントゲンによる骨吸収の度合い、歯周ポケット等より神経を使っ

て対応しております。このブログでも周辺情報含め折々発信してお役に立つよう心がけて

います。読んでいただければ幸いです。

魚沼市のプロジェクト8は、かなり積極的な行政の取り組みで、目的は「危機意識の共

有」糖尿病の数値がすっごく高いのに放置されている住民が多いようで、糖尿病を判断す

るうちの一つHbA1cを基準よりかなり高いのですが「8はダメだよ!」の運動を起こして

いるそうです。「エッ8!」とびっくりしますが、それ以上が多いということでしょう。

子供(孫)が吹き出しでしゃべるポスターには「お父さんお母さんHbA1c8じゃダメ!

」と書いてあるのです。その数値に向かって、町中で運動できる場を設け、いつでもくれ

ば誰でも運動できる仕組みを作り、これがきっかけで歩く・出かけるようになったお年寄

りも多いようです。お一人熱心なドクターが中心になっており、この活動を”地域医療魚

沼学校”と名付けている事からも、何とかしてあげたい!と言うお気持ちが伝わってきま

す。お子さんが減って高齢者増える日本の状況。この魚沼市のように地域での取り組みは

日々の生活を振り返ることに貢献し、寝たきりを予防し、健康寿命を延ばす取り組みとし

て注目を浴びています。一人でも、いつからでも、どこからでもやる人はやるのだ!と

感じいりました。自治体と言うか行政を批判だけしていても仕方ないことで、みんなで

理解して動く仕組みづくり、大変勉強になります。ご年配の方も、わかりやすく話せば

お年召した方でも、良かれと思うことは積極的になさるんではないでしょうか?

要は持っていきよう・インフォメーションの仕方いかんであるとプロジェクト8から学び

ました。

私達の提供する「医療の主役は誰?」と言うことですね。日々この大切なことを忘れず

やってまいりたいと思います。日本全国あちこちのご活動勉強になります。

認知症講座 患者さんと家族のためにできること

開業30年を経ると、この問題は避けて通れぬことになってきました。受付での行き

違い。印象時(型を取る時)のむせる方が増えてきたとの助手さんの報告。この道の歯科

における第一人者・菊谷先生の勉強会。声をかけたらスタッフ全員が「行きまーす」との

返事。貴重な日曜日です。家族もあるのに本当に当院のスタッフはよく勉強します。患者

さんの将来を見据えて、今どんな処置をすべきか。定期的に通う医院だからこそわかる・

気づく・手を打つことが出来ると思います。学んだことは又皆様に還元すべく、なるべく

スタッフ全員で研修・検討します。いつもみんなで学ぶ。このことが大切と感じていま

す。嬉しい仲間です。4月のことですので研修後あらためてご報告しますね。

人はたちまち10歳若返る

美容ジャーナリストの斎藤薫さんは、なかなか厳しくも鋭いご指摘される方ですが美

い年の重ね方シリーズの中で、これは!と身に沁みることをおっしゃっておられます

。それは ☆「きちんとする」だけで、人はたちまち10歳若返るというものです。

いまや多くの方が実年齢の7掛けの”気持ち年齢”を生きていると言われます。40歳が

28歳の気分を生き、50歳が35歳の気分を生きている。そういわれれば確かにそんな

感じです。しかし年齢と気持ちのギャップは、年々激しくなるばかり。実際の”見た目年

齢”をそこに合わせていこうとするとやはり無理があるんですね。そんな時2~3秒一瞬

で出来る若返り。それが「きちんとすること」だとおっしゃるのです。ほんとそうかも

!?ついイイやこのシャツでも。ちょっとゴミ捨てに行くだけだから、このまんまでと

”寝巻おきまき”で行っちゃえ!ってやっていませんか?そのうち、結構大胆にそのまま

電車に乗っちゃったりして・・。

「きちんとする」→よく整って乱れたとこのないさま・・・ですって。

でも、意識してやってみれば出来そうです。服選び・洋服の着方・立ち方・歩き方・

座り方・そして姿勢。口紅やマスカラの塗り方も・・。体でつくる”きちんと”多分無限

にあるでしょう。言葉遣い・お辞儀の仕方まできちんとし始めたらきりがない。この中か

ら自分にできる”きちんと”をいくつか心がけるだけで、人はたちまち若返る・・と言うの

です。聞けば聞くほど「そうだなぁ」と思います。逆に言えば「だらしなくすれば」

10歳どころかそれ以上に老けて見えるということでしょうか? あな恐ろしい!!

これからは、毎日いくつかの「きちんと」を持って出ることにしましょう。例えば

ストッキングを丁寧に履く。春になってワイシャツ着るなら、アイロンかけてパリッと。

髪の毛は後ろもよく整えて。口臭などないようにお口のケア頑張って等々・・。それに

加えて大切なのはお顔の表情。朝出かけるときに鏡の前で、「あいうべー体操」やって

口角上げてにっこり笑って!

なんだか書いてるだけで元気になってきました。「きちんと」は案外お安いサプリかも

しれませんね。good newsかも!