スメハラ

先日日吉歯科の熊谷先生先生の研修に行ってきましたが、まだまだ会合などに行くと「何とも言えない口臭?タバコ臭?ひどいんだよね。よく本人平気でいられるよ・・」と憤慨してらっしゃいました。私達も実際電車に乗ったりして、お隣の男性が”あくび”でもしようものなら、「ウッ」と息止めることがあります。独特の口臭。歯科のメンテナンス受けてるの?と聞きたくなります。

若い方でも顔や髪形に時間とお金かけてるのに、口開くと「エッ」という方も散見します。最近ではこのような、まわりに迷惑かけるようなにおいを発することを「スメハラ」
「スメルハラスメント」というそうです。

定年退職されたお父さんが家にいるようになると、口臭ひどくてイヤだから外出するの・・とおっしゃる奥方の理由は別(単なる言い訳)だと思いますけれど・・。いずれにしても口臭などないように、ホームケアと歯科医院で定期的に受けるプロケアが必須です。スメハラと書いてるだけで臭ってくるようで、筆を止めます!

喫煙者の方は口臭だけでなく、歯を失う速度がすごいのですから、タバコ臭含めた口臭だけでなく、健康損なう最大リスクのタバコから早く逃げ出しましょう。当院は禁煙支援診療室です。ご相談ください。

 

日吉歯科に行ってきました

お正月松開けて間もなく、早朝の飛行機で山形県酒田市の日吉歯科に研修に行ってきました。何年か前、冬出向いたときは大荒れのお天気で、羽田にひっ返すかも?と言われ随分遅れて到着したこともありました。

今回は順調な離着陸で、全国から50人程が集まり、朝8時半から熊谷先生の研修受けてきました。いつも時代の先を読み、どうしたら皆様の口腔の健康に役立つ歯科医療になるか。常に考えて私達を導き励ましお力貸して下さって、頭が下がる思いです。日吉歯科のスタッフさんも全面協力体制で感謝するばかり。私達も日々精進し、患者さんに利益をもたらす本来の歯科と言うものを、手綱緩めずに実行して参りたいと心に誓いました。毎日が学び。皆様の口腔のお役にたつべく頑張ります。
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なんでもっと早く言ってくれなかったの!

長年メンテナンスにお通いの方が、「母が亡くなりました。長いことありがとうございました」と。86になられたお母様は、ご主人を見送って7年。しばらくはメンテナンスにおいでになっていたものの、家に閉じこもりがちになってましたが、ご長女はじめお子さんお孫さんのお力で静かに暮してらしたようです。

連れ合いのご主人は、たばこに起因する病気で、7年前他臓器に転移して亡くなりました。最後のご来院の折、もう病気も告知されておりましたが「なんでもっと早くタバコのこと言ってくれなかったの!」とおっしゃられたことを昨日のことのように思い出しました。 最初の肺の病気が見つかる前から歯茎の状態が良くなく、たばこの害が懸念されたので申し上げましたが、こちらの力不足もあり聞く耳を持って頂けませんでした。肺の病気が見つかった時も、依存が強く受診終わってドアを出てすぐ、タバコに火をつける有様でしたので、ND(ニコチン・ディペンダンス)だったと思われますが、当時歯科医院でたばこの害を言うところは極めてまれでしたので、自分の勉強不足もあってそれ以上進みませんでした。

今日その奥様の急逝を聞き、胸膜炎と伺って「水が溜まって苦しかったのではないですか?」とお聞きしましたが、「我慢してたようです」とおっしゃるお身内に、ただお悔やみ申し上げるだけでした。

たばこの害は全身です。肺や胃だけでなくあらゆる病気の原因です。今お口の中の細菌が全身の病気に悪さすると言われますが、タバコは口から吸うのですから、一番の被害はお口の中なのです。これからも当院は禁煙支援をすすめ、近所の内科医院さんも引き続き協力連携下っています。長く通われた高齢者の急逝の報に、連れ合いの亡き患者さんの声を思い出しましたので書かせていただきました。

28日カンブリア宮殿で熊谷崇先生が話されると思いますが、今歯科は、皆さまの「生涯にわたる健康支援」が使命と感じています。
ですので「禁煙の必要性」も、「歯を失わないための歯科受診」も、早く!広く!伝えなけれならないことと痛感しています。

日吉歯科診療所・熊谷崇先生カンブリア宮殿に初登場されます

当院所属する、オーラルフィジシアンの代表・熊谷崇先生が、1月28日カンブリア宮殿に登場されます。昨年10月のプロフェッショナルでは大きな反響があり、先日再放送なりました。

痛 くなってから、詰め物取れてからなど、ことが起こってからの歯科受診でなく、そうならない為の、お口の中を、歯を歯茎を守るための歯科受診が本来の歯医者 の利用の仕方と言うことを再度お知らせなさるようです。口の中の細菌が悪さして身体の病気を引き起こしていることが明らかな昨今、今一度、私達歯科の現場 からのメッセージをお聞きになってください。歯科の本来の役割を知って頂き、熊谷先生の診療室からのレポートが皆様の全身の健康維持にお役に立てれば何よ りと思います。遅い時間ですが、是非ご覧ください。

2016/ 1/10  8:34
2016/ 1/10 8:34

ミカンを食べる・・この単純な行為!

お正月、地方の老健にいる義母を訪ねました。お正月らしい玄関入ると、いつもお世話になっている職員のお迎えの笑顔がいつもながら有難く思えました。お正月といえども、職員の方々大変なお仕事だと思います。義母は昼食中で「今日もごちそうなのよ」と嬉しそうでした。終わるまで部屋でまちますよ・・と日当たりのよい個室で待っていました。

好物をいろいろ持っていったので、それぞれ開けては大喜びし、きれいな包装紙もきちんとたたんで取っておく・・と嬉しそうで、義父の遺影にお供えするにも、どのお菓子にしようかと悩んでいる様子も微笑ましく、有難く思って眺めていました。

義母は無類の柑橘類好きで特におみかんに目がありません。手の平が黄色くなるほど食べるの・・と笑っています。日本の冬と言ったら炬燵とミカンですよね。
昨今炬燵と言うのも珍しいでしょうか?

さて、義母がミカン食べるのを見て、「ミカンをたべる」と言う行為そのものがスゴイ
口の動きなんだとつくづく見入ってしまいました。

おもての皮をむき、房を取り、白い筋のようなのを取ってひと房を持って口に運ぶ、口に入れたら上下の歯を合わせ、中味を口に入れ唇でしごいて房だけを出す。この行為が出来て初めてミカンが頂けるんですね。素晴らしい口の動きです!

90歳になる義母の口元をみて、ミカン食べられるのって,スゴイことなんだ!と痛感しました。ナイフを使わず気軽にいただける日本のミカン。それにもまして「歯があってこそ」頂けるミカン。「甘いわねえ」と次々とミカンを口に運ぶ義母をみて、召し上がれて喜んで下さってよかったぁ!と思ったことでした。私達が帰った後もきっと召し上がっているに違いない。手の平が黄色くなるまで・・と帰りの車の中でなんだか嬉しい私達でした。好きなものが食べられるのって、一番の幸せではないでしょうか?「極楽極楽」と言って見送ってくれた義母に手を振りながら、「食べられてこその今の健康」とお世話下さる方々に感謝するばかりです。

唾液が出るようになってきました

先ほどメンテナンス終わられた患者さん。三年前舌癌と診断され手術を受けられました。メンテナンス担当の歯科衛生士が、粘膜の微変に気づき、院長と慎重に対応した結果でした。

オペ直前もオペ後も、耳鼻科の主治医先生が口の中のフォロー無しなので、当院で
慎重かつ念入りにフォローしてきました。とはいえオペなさったのは大学病院ですので
あくまでも出来る範囲ですが・・。耳鼻科と歯科との連携の難しさは今も昔も変わりません。これでは患者さんが気の毒です。途中もどかしいと思うところもありましたが、主治医にもよるのでしょう・・。この患者さんの主治医先生は、「オペしたところだけにしか関心のない方」のようで当院がしっかりサポートしようとスタッフで話してここまで来ました。

オペ後は沁みたり違和感多く、通常の洗浄もスケーリングも難しく、ただただお話し伺って寄り添い、少しでも口から召し上がれるように、「出来ることしか出来ない」日々でした。その中で再発・転移におびえる心落ち着かない日々もありましたが、それでもいらしてお話し下さる患者さんに、こちらは多くを学ばせていただきました。良かれと思う衛生士の処置が受け入れて下さらなかったり、ご不満をおっしゃる日もありましたが、それもこれも”ガンになった”という事実と悲しい孤独な思いが、十分にサポートされていなかったからと、今思えば理解できますが、その時には、患者さんの心の思いが十分に理解できていませんでした。臨床心理的に言えば、「怒り」に近い感情がおありだったと思います

今日メンテナンス終わって、随分晴れやかなお顔でしたので、お声掛けしたところ
「唾液が出るようになったの!」と何度も何度もおっしゃるのです。「あのね、お口の中こうしてきれいにして頂き、食事もだんだんよく噛める食事に戻ってきて、そうするとね唾液って出てくれるのね!」とおっしゃいました。

「唾液が出るとね、よく噛むでしょ。味もわかるようになってきて、口の中もさっぱりするのよ」と教科書に書いてある”唾液”の効能をぜーんぶ言って下さいました。
私もこれを聞いて、嬉しかったです。

三年経ったのねえ・・とおっしゃる患者さんに、「よかったわあ、よく頑張られましたもの」と申しあげて喜び合いました。当院の力は微々たるもので、全て患者さんが現状をぶつけて下さり、教えて下さった結果です。
そして何より、普段寡黙なご主人が良くなさって、そばにいらした結果です。奥様と別に「どうしたらいいでしょう・・」と食事や、ご本人の心の不安について相談に見えたこともありました。そのご主人のお気持ちに感じ入って、何度かお悩みを聞くだけでしたが
、ヒョンな一言やアドバイスをとても喜んでくださったこともありました。

今日メンテナンス終わられて、晴れやかなお顔で「唾液が出て来たの」とおっしゃって下さった患者さんの嬉しそうなお顔を励みに、これからも個々の状況に対応できるよう
スタッフ全員で学び、その方が日々おいしく召し上がれることが使命と認識して、精進してまいりたいと強く思いました。
ご自分で食べられていれば、力も希望も湧きますね。
患者さんに教えて頂きながら、得たことはまた他の患者さんにもつなげて、お役にたてれば幸いです。共に頑張りましょう。、

Q 摂食嚥下障害に気づくためには、どんなことに気をつけたらよいでしょうか?

本日配達の1月15日号週刊朝日に良い記事がありましたので、ご紹介いたします。
お答えは、日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック院長 菊谷武先生。
昨年スタッフともども、MCI 認知症のの講座で勉強させて頂いた菊谷先生です。

A 注意点は主に食事時間が長くなっていないか?体重が減っていないかです。毎日
顔を合わせているご家族には、これらの変化を見過ごしがちです。
高齢者の場合、インフルエンザや肺炎・骨折・一過性の脳梗塞・歯の不具合といった
直接は摂食嚥下障害につながらないような不調が重なり、本人も気づかないうちに摂食嚥下機能が低下することがあります。
すると、食べられなくなり、全身の状態も衰え、摂食嚥下機能がさらに低下するという
負のスパイラルに陥っていきます。食事時間や体重の変化などを注視し、早めにリハビリを始めましょう。(菊谷歯科医師)

今のように摂食嚥下が注目される前、聖隷三方ヶ原病院の藤島先生でしたか?飲み込みにくい患者さんには、お食事前に簡単な準備運動するといいですよ!と教えて頂いたことがあります

それはお食事前に

  ・肩を上げ下げして、今から「ゴックン」しますよ!を知らせる

  ・お口を大きくパクパクして食べ物がお口に入る準備をする

                  ★お口やお顔周りの筋肉に信号を送るんですね。

それと同時に、呼吸と嚥下(飲み込むこと)の訓練として、お茶(又はお茶ぜりー)を
口に含んでゴックンしたら、「ハッ」と咳するように息を吐く。
                 →こうして実際の「食べる行為」につなげます。

もう一つ大事なのは、姿勢です。
車いすの方も含めて、足がブラブラで食べぬように、ピアノの”足台”みたいなのに足をつけて召し上がると、姿勢が良くなります。又背中にビーズクッション(又は丸めたタオル)あてるだけでも姿勢が整います。

口から食べることが何より幸せなことです。
あきらめずに「安全に」トライください。

 

介護を学ぶ 米寿の挑戦!(朝日新聞より)

あんまりびっくりしたので!ご存知かと思いますがご紹介します。
川崎市在住の88歳の女性が、介護資格を取得のニュース。約一か月間講座に通い合格なさったそうです。これから介護の現場で働くおつもりとのことです。

講義でも一番熱心にメモを取り、笑いをおとりになるジョークもおっしゃって、受講生たちの飲み会にもご参加とか・・。授業は皆勤だったそうです。糖尿病や心臓病の持病があるので、「勉強しておけば、介護される時に、”相手も楽なはず”」と思い立ってのことだそうです。この発想がまず、スゴーイ。

一緒に学ぶ同級生の若者?も 「高齢者のリアルな体験が聞けて、とても勉強になる」「88歳でも介護サービスを提供する側になれるということに気が付いた」と。

75年ぶりの学校は「教わることをなかなか覚えられないのは困るけれど、新しいことを知ることができて面白い」と88歳の弁。今後は、実際に介護施設で働くことを考えているとのことです。ご本人は「タオルをたたむことくらいしかできない」と控えにおっしゃっているようですが、先生側は「食事の介助や慶弔ボランティアも十分お出来になる」と太鼓判のようで、厚労省の担当者も「聞いたことがない」と驚いているようです。

104歳になられた日野原先生も常に仰っておられるのは、「常に何事にも興味をもち、新しいことを創めていれば若々しくいられる」をこの方は実践され、元気と勇気をいただけるすばらしい記事でした。シーツ交換の手早さには周りがびっくりしたようです。
新聞に載った写真には、介護される側でなくサービス提供側の88歳を取り囲む若い人達の尊敬を持った笑顔がたくさん写っておりました。お仲間にも励みになるんですね。
後に続くお元気な高齢者に「エール」になったんではないでしょうか。ぐだぐだ言ってられないなぁと私も大いに刺激いただきました。ありがとうございます。

子どものサプリ慎重に (朝日新聞19日付記事より)

当院の一階は内科さんです。12月初めご近所や小児の患者さん・保育関係の方から「新しいタイプのノロ」のことを耳にするようになりました。
とある日の朝、一階の内科さんに小学生低学年と思われる男の子が母親に連れられて医院に入るところでした。オヤっと見ると、手に見慣れた赤い小瓶、R1ヨーグルト。今評判のヨーグルト私も愛用しています。サプリとは違いますがR1ヨーグルトは絶大な人気です。でも受診途中に歩きながら飲まなくてもねぇ・・。

いわゆる子供向けのッサプリが随分と売られているけれど、子供に対する安全性や有効性が確認されてはおらず、専門家は慎重にと19日付の新聞では警鐘ならしています。2013年の厚労省のネット調査によると、1歳から6歳の乳幼児を持つ母親2063人の内、165人(8%)が子供にサプリを与えたことがあると。
その理由は「食事だけでは栄養が足りないから」「好き嫌いが目立ち始めた」などだったようです。

一方国立健康・栄養研究所によると、子供向けサプリのほとんどは子供への安全性や有効性を確かめる製品試験は行っておらず、科学的根拠が確認されていない。一般的にサプリは成分を過剰摂取しやすく、健康被害のリスクもあると書かれていてお知らせしたいと思いました。

同研究所の情報センター長は「幼少期から足りないものはサプリで補う・・と安易に与えると、大人になっても適切な食習慣が身につかない。必要な栄養素を取るには、いろいろな食材を食べることに尽きる」と。それはわかってるんですよね。でも好き嫌いの多い子どもが多い、お母さんは仕事もって忙しい・・と言う現実もあります・・。

又栄養士協会の方は 「まずは、何故食べないのか原因を知ってほしい。時間をおいたり味付けを変えたり工夫して、食の楽しみを教えていく事が大事」と言っていられます。
そうは言ってもお母さんも仕事してたりの昨今なかなか大変ですよね。ですがCMで流れているように「あなたの身体は今日食べたもので出来ている」の通りです。学校でも給食の方や、地域の方の協力で、子供たちに様々な食材を食べてもらおうと、協力が始まっています。

まず大切なことは、お父さんお母さんが「美味しいね」と、子供たちを巻き込んでおいしそうに食べることかな。手の込んだお料理でなくとも、ジャガイモ茹でただけでもバターのせたり、お塩振っただけでも美味しい。忙しければジャガイモ安い時に皮付きのまま茹でて冷蔵庫に入れておけば、すぐチンして、あるいは切ってフライパンで焼くだけ、トースターで焼くだけでもいい。ツナ缶開けてのせて食べてもいいいし。
そのままつぶして、ベーコンネギなどくわえて”おやき”にもなるし・・。

人参嫌いのお子さんが沖縄に家族旅行に行って「人参のシリシリ」という炒め物を作るようになった。5歳のお子さんがバクバク食べるようになって、もう何度も作るようになった・・とひょっとしたきっかけでたべれるようになった嬉しいいきさつを新聞で読みました。つい頼りたくなるサプリですが、お子さんにはくれぐれも慎重に。働くお父さん・お母さんの社会のサポートは、食事のことから取り掛かるといいのかもしれませんね。
各地で「子供食堂」の動きが活発になっていることは喜ばしく、お母さん方にどれほど強力な応援団でしょう。

当院でも小児の患者さんの親御さんには、お食事の材料を出来るだけかじって味わうように調理していただく事。食べやすく食べやすくしないでも「美味しい」と子供たちが感じるように頑張って下さい、応援してますよ・・とお話ししています。ちょっとの手間ですがあとは楽になりますよ。

またまた あいうべー体操!

当院で随分前からご案内している、「あいうべー体操」
今日もあるテレビで、男性のドクターがこの季節のウイルス退治にちなんで、推奨してました。そうか!ウイルス退治にもいいんだ!と納得。

ご存じのように大きくお口を動かして、「あ・い・う・べー」と目まで大きく開けて顔面の体操です。これやると随分唾液(唾)がでて、お口の環境整えるのによいので患者さんにお勧めしていました。もう何年前からかしら・・。結局唾液出るので、この季節のウイルス退治にいいということですね。

その上大きくお顔の筋肉動かしますので、いろんな!表情しますからお顔もほぐれて、笑顔が豊かになるように思います。疲れてる一年の終わり。「あいうべ―体操」して、にこやかに師走を乗り切りましょう。寒さもヤなことも、顔で笑って心で泣いて。笑ってるうちにヤなこともどこかへ行っちゃいますよ。You  Look Great!

NHK総合診療科

先日の放送は、歯科の当院にも大変参考になる内容でした。

最終診断は「膿胸」だったのですが、患者さんの主訴がウエストよりの背中の激痛でしたから、まさかこのような診断名とは思いませんでした。それでも指導医の救急医は、運ばれて10分で診断ついていたとのこと!さすがです。

その上救急車で運ばれてストレッチャーから、ベッドに移す際の患者さんの様子をつぶさに見ており、その時に大きなヒントがあったようです。再現ビデオの隅々から、診断に結びつく細かなヒントをたくさん得ており、その救急医としての緻密さに驚きました。その場の研修医にも大きな刺激と勉強になったようです。

膿胸と一緒に感染性心内膜炎の病名が出ましたが、どちらも「お口の中の細菌」が少なからず影響しています。このことが放送で伝わっただけでも大きな意味のある番組でした。

歯ブラシしないことがすべてというわけではありません。喫煙もこの患者さんには大きなリスクファクターです。しかしながら、いま口の中の細菌が多くの炎症性疾患とかかわっていることがわかっています。口の中の細菌が肺炎に大きく関与していることは自明の事実。口の中の細菌だけが原因ではありませんが、この番組でお口の中をきれいにすることの意味を、一人でも多くの方が気づいてくださって、毎日のケアと歯科医院でのプロのケアの重要性をご理解いただければ嬉しいです。

再び日吉歯科診療所

年末調整の書類を揃え、さて休もうかと歯ブラシを手に取った瞬間、「稀代の歯科医、山形県酒田市の熊谷崇・・」と消そうと思ったテレビからの声。
「エッなに?」と歯ブラシくわえたままテレビの前へ。昨年10月放映された「プロフェッショナル」の再放送でした。アップになった熊谷先生のお顔見たら、寝るわけにもいかず(笑)と言うより、見なきゃ!と歯ブラシ置いて、本気で再放送を見ました。

「この歯だったら30年ビクともしませんよ!」と画面いっぱいにおっしゃる潔さ。
定期メンテナンスしてたのに、虫歯出来てしまい、「悔しい!」という担当歯科衛生士に
「冗談じゃないよ。悔しいのは患者さんでしょ」と言いきる熊谷先生。通院15年のデータを振り返り、口の中の汚れが随分ついていたことを正直に指摘しなかった歯科衛生士を窘め、患者さんにも普段の手入れが少々おろそかだったことを明らかにした上で、自分達が至らなかったことを謝ったのでした。患者さんもフロスをさぼったこと、ホームケアが手抜きであったと反省なさりながら、この曖昧にしない日吉歯科の姿勢に、もう一度ご自分のお口の健康は、人任せにせず自分でもやれることはやらないとと確認されたようでした。

このような患者さんとの関係を結ぶまでには、ありとあらゆる努力が要ります。
それは、病気(疾病)虫歯・歯周病の成り立ちをはっきり患者さんにお示しすることです。その上で患者さんご自身のお口のデーター(資料)をとってご自身に知って考えて頂き、つまり意識を変えて頂くことにより、患者さんご自身が気づかれて、”痛くなってから通う歯医者”でなく、「痛くならないようにお口の中を守る歯医者」への定期メンテナンスを習慣になさるようになります。

これを伝え実行に移すのが 「免許(ライセンス)を持つもの責任」と熊谷先生は言いきられます。

医療者として、本当のことを知らされていない患者さんの意向に沿いたい気持ちもわかるが、エンドポイントは患者の利益だよ!とおっしゃる熊谷先生を師として、歯科医療の公益性を重んじてブレずに進みたいと思います。お子さんたちがフロスすると気持ちいい!と言うことが普通になるように。口臭なんてなくして大きな口でしっかりしゃべって
ニコニコ顔でお過ごしいただきたいものです。
夜でなく誰もがごらんになれる時間に、又の再放送を願います。

 

H27/10月3~4日のチームミーティングに参加して

爽やかな10月とはいえ、遠く山形酒田の地に、全国からかくもたくさんの歯科医療従事者が集合する。酒田市のタクシーはぜーんぶ庄内空港と東北公益大学の往復に取られてしまうのではないか?と思うくらいの大人数の大移動です。空港で予約した医院の名前をかざす運転手さんの風景は、やもすれば昔の温泉地?でしょうか。

オーラルフィジシアン・チームミーティングもこれで何年になるでしょう。朝4時の自宅近くの羽田行きバスに乗り、朝六時過ぎのヒコーキに乗っていざ酒田へ。9時の開始には全国各地からドクター・歯科衛生士・コデンタルがこんなにたくさん集まるなんて・・!
昨年10月・NHKプロフェッショナルに満を持して登場された、歯科医師 熊谷崇先生んのコンセプトに共感し、歯科医療の改革を目指す我々の集合です。もう10年以上のお付き合いになる先生方、最近ご一緒するようになった先生方。どの方もここに来る労をこぼす人などいません。それよりここに来なければ得られない情報以上に、おなじものを志す仲間との「変わらぬ強い絆」を又結びに来るのかもしれません。
来るたび、会うたびに強くなるその絆は、いつも患者さんへの”まなざし”。緊急になってから、困ってから、何かあってからの従来の歯科受診でなく、患者さんのお口の健康、症状なくとも進んでいる歯周病含め、削ることはすぐ必要なくとも初期虫歯などないか?手を下す前に、守れることがたくさんあることをお伝えして、患者さんご本人に気づいていただき、ご自身の健康は自分で守れることを理解頂けるようにし、患者さんと共に
問題解決に向かうのが今の歯科医療です。

今回アメリカの先生から、あらためて患者さんご本人が参加して初めて、歯科医療が成り立つという基本的なことが再確認出来、そのために医療者に必要なスキル以外の、大切な
要素や知識があらためてわかりました。病気を見ずして人を診よ・・と言われて久しいですが、私達歯科医療従事者の人間も問われていることを痛感しました。

名だたる研究者や臨床医に混じって、今回初めて歯科大学生が発表されました。聞けば
一般職を経験された後、思うところあって人生を考えてらっしゃる時に、熊谷崇先生の
歯科医療のイノベーションを知り、歯科大学に編入された方でした。発表内容にも心打つものがありましたが、この世界しか知らない私達にとって、ビジネス社会を経験された後、歯科医師を目指してらっしゃるその孤高な、崇高な思いを伺って感動しました。発表後称える表彰があるのですが、その場も遠慮されたようで、とても謙虚でわきまえた方だなぁと思いました。このようなことは以前でしたら、大学の医局で先輩方が教えたものですが、医局というものが随分と緩やかな雰囲気?になった昨今、このような”礼儀”や”たしなみ”というものを教える人が少なくなったのはとても残念なことです。このことは、インプラントの第一人者・小宮山先生がご発表の中で、強くおっしゃったことに等しく、医療者としての「立ち位置」と言えることかと思います。

すべての発表者から得るものは大きいものがありましたが、とりわけ小宮山先生が、歯科医療従事者としての「たしなみ」をきちんとおっしゃったことは、何より気持ちの良いものでした。ドクターである前に人としてあるべき姿。スタンダードのステキさを存分に伝えて下さって、今だからこそとても新鮮でした。

どんなに新しい情報や新しい器械揃えても、基本がきちんとできていないことには、いかんともしがたい。それは、たった一枚の情報提供の用紙を書くことから、医科の先生にお伺い立てる時に、同程度の知識を持ち合わせているか・・にまで及ぶものでした。刺激たっぷりの2日間でしたが、あとでレポート読めばわかるでなく、あの場で同じ志の仲間と時間と感動を共有することが、患者さんに正確に意義あるものとして伝わる原動力と思いながら帰ってきました。疲れましたがこの心地よい疲労感は、必ずや患者さんに伝わる「大きな力」になると信じています。スタッフの感想文が何よりそれを物語っています。皆様に還元できるように、医院全体で前に進みます。   院長 奥富史郎

再び ユマニテュード

随分前に、フランス人イブさんの新しいケア?の形、ユマニテュードご紹介しました。その後日本全国で大きなうねりが出来、イブさんも看護士さん・介護職さんへの講習会を頻繁に開かれているようです。フランス滞在長かった人に言わせると「あたりまえのこと言ってるだけよ」とおっしゃいますが、文化の違いもあって日本ではなかなか難しいのでやれていないだけだと思います。

この度NHKで三夜連続「認知症」の番組があり、中盤にイブさんが出演され「ユマニテュード」の実践をされました。
イブさん言う「ユマニテュード」とは①見つめる ②話しかける ③触れる
この三つにつきます。
それならやっています・・と言いたいところですが、頑なになられたり、抑制が効かなかったり・・の方々に、イブさんがこの三つをなさっただけで、ヘルパーさんが
「ウッソー!」と涙出すほど、患者さんが変わられるのです。私も初めてみた時同じように「ウッソー」と思いましたが、よくよくイブさん見ると、①見つめる②話しかける③触れる、が本質的に全く違うと気づきました。

イブさんはまず、”相手を人間として接すること” ”認知出来なくとも、生きる喜びは忘れていないと尊敬していること” これに尽きると感じました。
認知症が進んでも、様々な能力が隠れていることを認め、誰か?はわからなくとも”感情はわかる”と認め、ひたすら見つめる目は強くなく優しく、話しかける言葉には深い愛情あふれ、触れる手は柔かく優しく。

現場でベッド上の患者さんの体位を変えるヘルパーさんが、黙って患者さんを動かそうとしているのでNON!と。「ハーイ、こちら向きましょうね。そうそう、痛くないですか?ゆっくりでいいですよ」と話しかけながらなさることをすすめていました。
そういえば、最近赤ちゃんのおむつを替える際に”一言も言わず” 極端な例がスマホ片手におむつ替える人もあると聞いたことがあります。こちらも一緒で、黙っておむつ変えるのでなく「冷たかったね」とか「気持ち悪かったね」とか言いながら赤ちゃんの目を見ながら話しかけながらがコミュニケーションのスタートです・・と小児科の先生方もおっしゃっておられます。

まぁ日本では、他人とハグする習慣もないし、ハグしたりしたら照れますし、文化習慣の違いとはいえ、イブさんが日本語もお出来にならないのに、見つめたり、さすったり、フランス語で話しかけただけで、高齢者や患者さんがニコッと笑ったり、おだやかになる様子には、本当に驚かされます。まさに魔法のよう!

  ☆深い思いやりを持ってすれば、介護者そのものが「薬になる」
このイブさんの言葉に大いに納得し勇気づけられて、出来ない理由を探さず、出来るほうに向かいたいと思ったことでした。

本を読む学生の患者さん

当たり前と思うようですが、最近待合室でスマホをする方はあっても、若い方で持参の本を読む方はかなり珍しいです。今日の男子学生さんは、予約の時間よりかなり早く見えて「待ちますから・・」と。カバンから出した本を熱心に読んでいます。他の患者さんがご覧になった本をかたずけに行った折「何の本をお読みになってるんですか?」とお聞きすると、照れたように差し出されました。”マッキンゼーの・・” 何やら面白そう。大学に入り授業も面白くこの本はホント面白いんですよ・・とのこと。

中に日本の外交は云々書いてあったので、実はね”日本の医療もそうなのよ。なので私達オーラルフィジシアン”というグループ(熊谷崇・日吉歯科)に属して、患者さんに利益になる歯科医療を勧めたいと思っているの・・と、ちょっと唐突と思いましたが、本の内容にひっかけて話してみました。興味持って下さったので、日本の健康保険が疾病保険と言って、病気を治す為の保険で、予防する保険でない事。その為に削らなくてもいい歯を削ったり、いじらなくてもいい歯を早めにいじったりする医療が後を絶たないこと。そうでなくするために、当院では皆さまにお口の中の資料取りをしてご説明し、ご自身に理解いただいて、どうしたらお口の中をよい状況にできるか?ご一緒に考えて頂き、診療進めていきたいのですと。スタッフも技術もスキルップの勉強もしますが、機会あるごとに、国内外のドクターの講義を聞いて新しい情報なり、今海外ではどのように考え対応されているのかなど、・・外も知って情報収集に努め、見極めて患者さん方に良かれと思うことを提供したいと考えていますと話しました。

学生さんってこんなにわかってくれるんだ!と、真剣に聞いて下さる目を見て、若いって真綿のように吸収早いなぁと感じました。だからこそ、正確で裏付けのある情報を提供したいと思います。

話し終って又、大事そうにページをめくる学生さん。”紙の本”を持ち歩く様子をなんだか嬉しく思いました。スマホやタブレットで本は読めますが、やはり私は紙の本で読みたい。本は紙質・意匠・文字の様子など小さい総合芸術です。本は世界を広げてくれます。
今日は久しぶりに、楽しみな学生さんに会えてうれしいひとときでした。

 

 

 

 

 

 

朝霞地区三師会( 医師会・歯科医師会・薬剤師会 ) で、ピクトグラムシールが出来ました

最近お馴染みになりましたお薬手帳ですが、朝霞発祥!ってご存じでしたか?私達もこの度初めて知りました。この手帳は受診の際情報を共有し、お薬が重複して処方されるのを防ぎ、またお薬同士相性の悪い薬が処方されるのを防ぐ意味があります。また、薬により心配される副作用を軽減したり、のんでいる薬により控えた方が良い医療処置に目を光らせる意味もあります。何れにしても、患者さんご自身に飲んでいる薬への関心を高め、医師とのやり取りがズムーズに行くような情報提供、ある意味カルテ開示にもなり、安心安全に医療を進める上で、とても良いピクトグラムシールです。当地区の薬剤師さんのご尽力により出来上がったものです。全国に広まるといいなぁと願い紹介させて頂きます。患者さんのご子息で薬剤師さんがたまたま携わっており、資料とシールお持ち下さいました。皆さんのお役に立てれば幸いです。(HPトップページ左端に、BP剤のボタンもありますので、そちらもご覧ください)

2015/11/13 15:48

認知症予防にガム!

高齢者が増えていることは周知の事実ですが、このところテレビ・雑誌・果てはスーパーの食品の案内にまで、”認知症予防に・・オイル”とか花盛りです。

そんな中、私たちにも身近な「ガム」も!有効!
朝起きてまず、カーテン開けて、陽の光を浴びたら、「ガムを噛んで咀嚼して脳を起こす」事が有用だそうです。当院でもキシリトールガムは皆さんにご愛用頂いておりますが、虫歯予防だけでなく「認知症予防にも有効」ということですから、あらためてご案内しようと思います。当院のガムは、入れ歯にもくっつきませんし、仮歯(Tek)の方には要注意ですが、唾液を促進するためにも、うまーく患者さんに合わせてご利用いただけるように、ご案内したいと思います。

いずれにしても、噛むこと!(咀嚼)がいかに大切かということですね。

トイレのあと、手を洗わない人 15・4%!

 11月も半ば近く、この辺ではインフルエンザの前に、幼児にかなり溶連菌など出てきました。当院では以前から受診前に石鹸による手洗いをお願いしており、お済みになってから呼びするようにしております。「今家出るときに歯は磨いてきましたよ!」とおっしゃる方にも、恐縮ですがお願いします・・と受付でお願いして、うがい手洗いしていただき
今ではすっかり習慣化しました。

このうがい手洗いの習慣が、転じて歯ブラシ・デンタルフロスへの習慣につながっていると思います。良いことは、きちんと意味を伝えて続けていただこうと思っています。

ところが昨日のテレビによると、なんとトイレのあと手を洗わない人が 15・4%!!

今朝の番組でも、その場のネットの投票で下記のようでした。
  ・石鹸で洗う人     6099
  ・水で流すだけの人  20912
  ・洗わない時もある人  9447
  ・洗わない人      1685

ちなみに、どうせ洗うなら、石鹸で手のひら指の間を洗わなければ意味がないそうです。
トイレ後に手を洗わないなんて、いくらおしゃれしてたりしても幻滅ですね。もしその方が家庭や。お店でお料理する方だったら・・。ぞっとします。

今トイレ後流すのも、蓋しめて流さないと、周りに飛び散ることも証明され伝えられています。周りにもずいぶん飛び散ってるんですよね。

日本では抗生剤の多用により、感染症にお薬が効かなくなってきたと指摘されています。まんべんなく栄養取って、軽い運動して免疫高めても、どんどん強くなる感染症の原因菌から身を守るのは大変です。せめて、トイレの後は石鹸でよく手を洗い、ハンカチやタオルでなく、使い捨てのペーパーで手をふく。この位は習慣としたいものです。

 

過剰歯がみつかった

最近鼻水の治療などで、耳鼻科受診の際、上の前歯あたりとかに過剰歯が指摘され、隠れた状態なので、手術が必要といわれる方があります。どんなものなのでしょうか?

過剰歯とは、本来の数よりも多く歯ができてしまった状態を言います。乳歯から永久歯に生え変わる時期に、歯のもとが正常より多く作られるのが原因です。上の前歯の真ん中あたりが多く、正常な歯と同じように、歯の先が口の中に出てくる方を向いた場合と、逆向き(上の歯が鼻の方に向かう場合)があります。複数本の場合もあります。お子さんの100人に一人位はあります。予防はできません。過剰歯によって、永久歯が生えるのを妨げることや、歯並びを悪くすることがあります。

過剰歯の向きが正常ならば、歯茎の外に出てきてから抜歯します。逆向きでは、過剰歯が歯茎の内部の骨の中にとどまっていたり、鼻の方に向かって動いたりするので、CT画像などで、その位置や形態を確認して手術します。過剰歯の抜歯は健康保険が適用されます。ただし過剰歯に伴う歯並びの乱れの治療は保険外です。

この抜歯は、周りの正常な歯の成長に影響が出ないように、歯の根が十分成長した9歳から10歳ごろが一般的と言われています。個人差がありますので、小児歯科や口腔外科でご相談ください。

骨と免疫・歯周病との関連

「骨免疫学」と言う新しい分野の研究が進んでいるらしいです。朝日新聞によると
「体を支える骨と、病原体から体を守る免疫は全く違う分野と考えられてきた。だが、免疫系は骨代謝に影響を加え、骨の細胞は免疫系の維持に関わることがわかってきた」そうです。
免疫系の骨への影響としてわかりやすいのが、免疫の以上で関節が腫れたり変形したりする関節リュウマチや、細菌感染による炎症が原因で歯を支える骨が溶ける歯周病です。一方骨の中にある骨髄では免疫細胞のもとになる造血幹細胞がつくられる。維持には骨芽細胞が関わっているということです。

当院でも1998年から歯周病が心臓病・糖尿病と関連とお話しし、最近では骨粗鬆症との関連もお伝えしてきておりますが、歯周病菌は炎症性の全身疾患と密接な関係にあるということが明らかなようです。

歯科衛生士という仕事

先日、10月3~4日酒田における、オーラルフィジシアン・チームミーティングで、アメリカ・オマハの宮本先生からお話あったように、歯科衛生士という意義あるお仕事が

アメリカではなりたい職業の5位に対し
日本では 125位と大きく差のあることがわかりました。
これは歯科医師も似たような評価になっています。

なぜなんだろうと・・という論議もここ何年もされてきましたが、相変わらず歯科衛生士という専門職が、アシスタント業務しかしていない実情があります。
また歯科衛生士のプロとしての仕事が明確になっていない。医院ごとに理解が違い、仕事内容に大きな差があることがわかっています。ですので、専門学校を卒業しても、現場で要求される仕事が大きく違う場合があり、離職者も多いのです。

今月号の女性自身(10月27日号)にこれから儲かる仕事・消える仕事という特集があり、その中で、「最近15年間で増えた仕事」のリストに歯科衛生士が載っていますが、なんと18位で、1位の介護職員の25分の1しか増えていません。現場の歯科衛生士さんからも発信して、就業する歯科衛生士が増え、大変でしょうが人々の健康に大きく貢献するしかありません!消える仕事でなく増えた仕事にランキングで何よりですが、この数字は何とかしなくてはなりません。

毎年歯科衛生士学校卒業生いるのに、現場でプロとして活躍し、継続できてる方は少ないのが現状です。
いずれにしても、歯科衛生士という意義のある、人々のお口の健康だけでなく全身の
健康に大きく寄与する歯科衛生士の貢献と魅力を伝え、一人でも多くの歯科衛生士が、
役に立つ仕事であることを実感下さり、喜びを持って毎日が充実することを願っています。

急ぎのお知らせです。NHKがん予防 ③禁煙 再放送されます

20年来当院では、虫歯・歯周病を予防する観点から、禁煙支援をしております。(詳細はHPのトピックスご覧ください)

今週から、がん予防5つのポイントとして、国立がんセンターの津金先生が、テーマごとにお話しされております。昨夕は「たばこ」についてでした。たばこの害は伝えられて久しいですが、まだまだ公共の場での喫煙所・交通機関での放送で「おタバコ」というなどその健康被害には及び腰です。津金先生のお話はとても穏やかに尚且つきちんと害を伝えるもので、日々たくさんのがん患者さんを診てらっしゃると、また救えない患者さんを
目の当たりにしてらっしゃると、「たばこ」の害を真摯にお伝えにならざるを得ないのだなぁと思いました。昨夜の放送には、一般のレストランのオーナーさんも出られ、なんと「お店を禁煙に踏み切った!」というものでした。ファミレスでも分煙にしかできてないのに、すごいことだなあとみていると・・

「禁煙にしたら、お客さんがた減りして、店が立ちゆかなくなる」と心配しましたが、思い切って ”禁煙” にしてみたら、「空気のいいところでおいしいお食事いただけてうれしい」とか 「気持ちよくお食事できるようになりました」とか・・反響があって、心強く思い、禁煙に踏み切って本当によかった・・と、お店のあちこちに、禁煙を啓もうするポスターとか資料をお配りしているとのことでした。

このように、禁煙になさったことでお店の評判も上がって、お客さんがかえって増えたとか・・。医療機関でもなかなかできないことですのに。このレストランは立派だと思いました。

この昨日の放送が、★10月20日㈫・13時35分より再放送になります。ご家族に喫煙者のいる方、ご自身がたばこやめられなくて困ってる方、皆さまぜひご覧ください。
当院でも禁煙成功者たくさんおられ、ご自分の体への意識が大きく変わられ、何より
禁煙とともに「よいことが増える」ようです。

吸ってる方の意志が弱いのではなく!ニコチンの依存だけです。みなさんやめたいのです。当院でお口の中を見ながら、禁煙支援させていただければと思います。

口臭!

今虫歯と歯周病の原因が、丁度インターネットに載っています。大体あっていると思いますが、食後に歯ブラシはまだしも、今時「楊枝で」はないかなぁ!?

それより、フロスや歯間ブラシ(サイズ選択気をつけて下さいね)を歯ブラシの補助として使ったらいかがでしょうか?いずれにしても、ゆめゆめ食後歩きながらの楊枝くわえては頂けません。歯ブラシ・フロスも洗面所で致しましょう。

特にフロスは大事です!
当院では、口臭に特化したニュースレターもお配りしています。ご参考になさって下さい。

チームミーティング出席しました

昨年10月プロフェッショナルに登場した酒田市の熊谷崇先生率いる、オーラルフィジシアン・チームミーティングに出席してきました。朝一番のヒコーキで到着して最初の講演はアメリカのドクターによる、パンキーフィロソフィでした。2日に渡り盛り沢山な学びで、未だ未だ勉強不足を痛感しながらも、学ぶ仲間が全国にこれだけ居るかと思うとファイトも湧きます。かれこれ20年近く一緒に学ぶ先生方やスタッフさんにも会えて、仲間の居る有難さと心強さを痛感しました。帰ったら早速日々の臨床に還元しようと思います。夜は思いがけず、中山先生も加わって、酒田のお酒・お魚やお野菜堪能しながらさらに論議が続きました。お口の中をきれいに整えて、健康に長生きしようと言う取り組みには、先ず歯科医院で定期メンテナンス続けること。その意義をブレずにお伝えして行こうと決意も新たにしました。患者さんに更にご理解深めて、ご自身の事としてお続けになられるように、伴走したいと思います。

 

私にとって、初めてのチームミーティング。期待と緊張の中、出発しました。一つの会場では、入りきらない人数が集まっており驚きました。内容はと言うと非常に興味深く、今一度日々の臨床を見直す、とても良い機会となり勉強になりました。これらのことをしっかり自分のものにすることで、日々の臨床に還元し患者様にお伝えできれることが一つでも増えればと思っておりますので、今後もよろしくお願い致します。                                                                                                                                   鎌田俊彦

今年で3回目のチームミーティングになります。貴重な話がたくさん聞け、新たに挑戦してみたいこと、改善点を発見できました。新たに始めるのは勇気がいりますが、1歩ずつ前に進んでいこうと思います。                                                    神子島靖子

今年はお天気にも恵まれ会場にも入りきれず別会場が用意されるほどの大盛況の勉強会となりました。海外の先生のお話は難しい所もあり、私にはついていくのが精いっぱいの場面もありましたが、自分の中で咀嚼し患者さんにもわかりやすくお伝えできるように、この2日間学んだことを活かしていきたいと思っております。                                        小室恵

 

2015/10/ 3  6:14

2015/10/ 3 12:05

2015/10/ 4 10:33

2015/10/ 4 12:48

2015/10/ 3 19:20

2015/10/ 3 19:21

 

 

お年寄りの皮膚・・(スキンテア)

先ほどいらした患者さんのお父上、86歳で介護状態のようですが、ちょっとしたことで、腕の皮膚に擦過傷・・とのこと。前にこちらのブログに書いた「スキンテア」のことを読んでいただいていたので、絆創膏やテープ類、バンドエイドとか気をつけないと、皮膚はがしちゃうんですよね!と理解されていました。 着替えなどで皮膚が粉吹いてるようで・・と仰るので、看護士さんなどに聞いてみて、”ベビーオイル”をそおっと、塗ってあげてはいかがでしょうか?と申しあげました。私の父も以前から、そうしています。踵もおかげ様でツルツルですし、食事がとれて栄養状態がいいかどうかにもよりますが、
これから寒くなると余計皮膚が乾燥しますので、ベビーオイルはいいと思います。先日量販店見たら、無香料で比較的お安く、使えると思いました。

体重がすごく減ってるということなので、褥瘡もできやすくなってくるのではないでしょうか?当院では、外科処置終わった患者さんに、「微量元素」の入ったゼリーをご利用頂いていますが、これも褥瘡予防に有効です。お口からまんべんなく栄養が採れればいうことないのですが、なかなか難しい方には、このようなサプリなど有効と思います。

話それましたが、ご高齢者の皮膚は本当にもろく・薄いので、大事に扱って差し上げて下さい。又普段から清潔にして、皮膚の保護の為に潤いのオイルやクリーム利用も、一考かと思います。ご高齢者こそきれいにして差し上げたいですね。

レジオネラ菌

先日テレビで、消化器の先生が面白い事!?話されていました。清潔好きの日本人にとって大事な「お風呂」です。疲れていてもお風呂入って湯船につかると 「ああ~いい気持ち」となりますが、そのお風呂が不潔!と言うのです・・。
お風呂も機能的になって、追い炊き機能付きがほとんど。毎回湯船のお風呂の水を入れ直しているご家庭ばかりではないのではないでしょうか? その先生おっしゃるには

・お風呂は追い炊きしない

・ぬめり(バイオフィルム)がレジオネラ菌のエサになる

・お釜洗浄は月一回は必ずやる

これを頭に入れておかないと、お風呂のお湯は不潔なんだそうです。

ついでに言えば
お風呂で歯ブラシする方も多いようですが、湯気で歯ブラシの先に、レジオネラ菌がくっついている可能性もあるので、お風呂場に歯ブラシを置きっぱなしにしないでくださいとのこと。

消化器の先生なので、手術後とか、怪我でおなかに傷のある方は、特に気をつけてほしいと言ってました。

お風呂と言えば、清潔というイメージしかない私は、びっくりでした。
知らない事っていっぱいありますね。

フッ化物を家族ぐるみで有効に

当院では1998年、日本で初めて歯科予防の研究会が出来て活動はじめた時から、フッ化物= フッ素のきちんと入った歯磨き粉を皆さんに使っていただいています。大人は950ppmf・子供は500ppmfです。乳幼児は状況によりご案内しています。基本は
ごぶごぶぺっ!が出来るようになったらです。

日本では大人のフッ化物の応用例は決して多くありません。それはフッ化物応用がまず子供を対象にスタートした歴史があるからです。

歯科医の中にも「子供には有効だが、成人には歯も成熟して効果的でない」と言う考えの方もいます。しかしそうでしょうか?高齢化社会になり、齲蝕(虫歯)のリスク部位(なりやすい部分)も変化し、又歯周病治療により歯が残るようになってきたので、歯の根元が露出し、この部分の齲蝕(虫歯)の増加など、環境が大きく変わってきました。

ですので、乳幼児期・学齢期・成人期・高齢期と言う風に、ライフステージを4つに分けて、そのすべてで、「セルフケア」と「プロのケア」の両方でフッ化物を応用することが必須と考えられています。又広く普及していくべきと考えられます。

当院では、 ”からブラシ”と言って、何もつけずに水だけのブラシで汚れを取って頂き
(タフトブラシ・フロス・歯間ブラシ等も使用)その上で、フッ化物(フッ素が大人
950ppmf入った歯磨き粉)をブラシにつけて、ブラッシングしていただき、
「うがい一回だけにして下さい」とお願いしています。せっかくのフッ素の効果が
なくなるからです。こう書くと面倒のようですが、慣れれば簡単!”からブラシ”で汚れとれているので、フッ化物でコーティングしたようになります。

フッ化物(フッ素)は虫歯予防において、再石灰化への触媒(応援団と呼んでいます)です。どうぞ正しくうまく使って、大人になっても高齢になっても、ご自分の歯を守って下さい。

歯科と認知症

9月6日院長の母校で、緊急フォーラムとして開かれた「歯科と認知症」
この春、菊谷先生の講演をスタッフ全員で聴いていたので、すんなり入ってきました。その中でも、トピックスは

アルツハイマー病の原因因子・老人斑(アミロイドベータ蛋白)と歯周病のPg菌が、ラットにおいて相関することがわかったということです。又歯があれば、特に奥歯がきちんとあればしっかり噛みますので、
転倒率が50%も減るというデーターも示されました。

認知障害になる前の初期認知症(MCI)の時に、兆しに気づいて有効な投薬や、トレーニングすることで進行を止められることもわかってきました。

噛むことの重要性。
歯を残し・維持するためには、歯周病が進まぬよう、歯科医院での定期管理が必須です。
ホームケアに加えて、このプロのケアを続けることが、お口の中をきれいにすることが
=認知症予防に直結するという貴重な学びの一日となりました。今後来院患者さんのご様子をよく見て、コミュニケーションとって、将来を見据えた対応していこうと思います。

ドライ・ボディ (ガッテンより)

水は筋肉に貯める! エッそうなんだ。ビックリ。この日の話題は脱水ですが、問題は筋肉でした。
筋肉は水分ためるタンクだそうです。成人で20リットル・筋肉落ちた80歳位では10リットルしか貯められないそうです。なるほど。ですので、筋肉量が多い人=熱を出す働きがうまくいく人=水分たっぷりの人 ということになります。

からだの60%は水分なのに蓄えられない人がいる。そうすると脳が委縮するので、1%の脱水で痛みを強く感じるんだそうです。寝たきりの方がからだを動かせない・動かさないので、あちこち痛みを強く感じるのも、こんなことも影響してるのかもしれませんね。

若くとも日本人の400~800万人がドライボディ予備軍だそうです。

当院のような歯科医院でも、夏場は特にお口の中がネバネバという方いらっしゃいます。
お口のケアが出来ていない場合もありますが、夏場はまず脱水を疑います。

・口の中がネバネバ
・脇の下が乾いてる
・皮膚をつまむと跡が残る
・便秘気味
・体重の急激な減少   これらは脱水症状です→水分・塩分取り十分な食事が必要です

このようにならないように、運動して筋肉つくり、水のタンクを大きくしておくことのようです。
十分な食事と言いましたが、一食抜くと、コップ3杯分脱水するそうです。

そして特に下半身。
下半身には筋肉の6割が集中しているそうですので、①速歩 ②スクワットが有効だそうで、この運動終わったら30分以内に牛乳一本飲むといいそうです。よさそうですが忘れそうですね・・。

まっ結論として、「筋肉鍛えれば、脱水にはならない」ガッテン!!

筋肉を強くしよう!

サルコぺニア!

こんな言葉がテレビや雑誌に頻繁に出てくるようになりました。このブログでも今年初めころから何回となく取り上げてきました。今まで言ってたことは、「骨を大事に」ばかり。その骨を守る筋肉がもっと大事とは言わなかったのです。筋肉は骨を守る大切な役目です。歳を取ってくると、ついあっさりした食事に偏りがちなうえ、お肉を食べない!という方もいて、転びやすい・息苦しい・・など、病気というより、日常生活が送れなくなるような、「フレイル」という状態におよぶので、何度か情報を載せていただいております。昨日は一歩進んだ話をやってましたので、かいつまんで書いてみます。

高齢社会になって、足元おぼつかない、杖をつく方、シルバーカー利用する方、街中でも目に付くようになってきました。歳を取ってくると、ついあっさりした食事に偏りがちなうえ、お肉を食べない!という方もいて、転びやすい・息苦しい・・など、病気というより、日常生活が送れなくなるような不自由が出始めます。その悪循環が 「脆弱化」です。日に日に弱っていくのです。当ブログでも、被災地の「お大事に症候群」などを引用して、筋肉が衰えていくことが歩けなくなることの”きっかけ”になることをお知らせしてきました。

サルコぺニアは、日常の動作が困難になり、感染おこしやすくなって病気になりやすくなり、避けたいことですが死亡率のアップにつながります。60代から懸念されますが、75歳くらいになると急激に増えるそうです。

・最近、歩くスピードが低下した(青信号のうちに横断歩道が渡れない・・)
・転びやすくなった
・手すりをつかまらないと会談が上がれない
・ペットボトルのキャップが開けにくい  などあったら要注意!と国立長寿医療センタ     ターの先生が、ご本人だけでなくご家族にも注意を促しておられます。

またBMI18・5以下。75歳以上で痩せてる方も要注意とのこと。
粗食の方は、たんぱく質がだいぶ不足してるので、お肉だけでなく粗食の方は、たんぱく質がだいぶ大豆たんぱくなども積極的にとってほしいそうです。

「サルコぺニア肥満」というのも最近懸念され、おなかが出てて、足の細い方だそうです
          太っていても筋肉が減少か、筋肉がない方だそうです

またダイエットが話題の若い女性にも、警鐘鳴らしておられ、やせ願望がこうじて、食事制限ばかりで運動しないため、筋肉量が減少し、ついでに骨量も減り、お年寄りと同じくらいのサルコぺニア状態になってる若い人もいるとのことです。ひどくなると生理も止まってしまうとか。

当ブログでも、発信しているように、食事は大事です。たとえ外食でも、お弁当の内容バランス見て選ぶ・ランチを決める、その際油もの・濃い味などでごはんでおなか一杯にせず、食物繊維やたんぱく質がとれるかどうかが問題です、

このままいくと日本は超高齢化。2020年のオリンピックは、あんな豪華なスタジオより、高齢者対応の車いすの移動手段とか、動く歩道などが必要ではと思ってしまいます。少しでも長く自分の足で立ち・歩けるように、今からでも遅くはありません。タンパク質十分にとって、適度な運動してゆっくりでも自分で歩いていたいものです。

サルコぺニアは、見逃されると「フレイル」というにっちもさっちもいかない状況になってきます。お口の中も響いてきて、噛めない・呑み込めない・・となったら本当に悲しいですし、自立できなくなります。

今晩のごはんから、これでタンパク質たりてるかな?とお食事ちょっと気を付けてみてください。そしてゆっくりしっかり噛みましょう。お茶などで流し込んでしまうと、かまずに済ませてしまいます。気を付けてください。
     転ばぬ先の杖 ならぬ転ばぬ先のタンパク質(筋肉)です

介護食 中村さんのお知恵

介護の現場で、おひとり分だけやわらかいご飯、という必要に迫られることがあります。以前当院では、2回ばかり真空調理の実習講座を開いたことがあり、大変好評でしたが、一膳分だけというわけにはいきません。

今回、尊敬する管理栄養士の中村郁子さんのご提案は、もっと簡単です。

★出来上がりにひと手間!の簡単やわらかご飯の作り方です。

①ご飯茶わんにご飯を盛り、水大匙1を振りかける

②ラップをかけ電子レンジで、1~2分温める

③レンジから出して一度ご飯をかき混ぜる

④再びラップをかけ、数分おいて蒸らす

これでお米からやわらかご飯を炊くよりもずっと簡単だということです

ぜひ、皆様もお試しください。

介護食は「介護を受ける人を支援する食事」であると同時に、「介護する人の心身を守り支える食事」であってほしいと中村郁子在宅訪問管理栄養士の言葉は、とても励みになります。私もやってみたら、とてもうまい具合になりました。ただ、薄いお茶碗ですと器が熱-くなるので、ご年配の方にはお気をつけて。あっちっち・・です。やわらかご飯はとってもいい具合です。お試しください。

介護食はもっと楽になる・・

愛読雑誌 「栄養と料理」9月号の特集です。

大したことしていない実家の介護ですが、いつも素朴であたたかい中村育子(在宅栄養管理学会会長)さんの記事を拝読すると、肩の力が抜けます。「誰でもある日突然介護者になる」。本来楽しいはずの食事が、苦痛になってしまっては「栄養」「健康」どころではありません・・。頑張りすぎず、介護の味方、市販品を活用してみてくださいとのこと。女優・安藤和津さんの「全力投球は危険。両方が少しづつ我慢するのがいいわね」8年間の介護生活経ての言葉が身に沁みます。

そういえば最近コンビニもかわってきました。時々覗いて、オヤッと思う品があると買ってみることにしています。クタクタになった先日、「豚汁」買ってみました。程よいお味で、残っていたネギの小口切りを足し、冷やご飯入れて食べたらおいしかったこと。卵を落とせば完璧だったと、いいもの見つけて大喜びしました。コンビニも時々覗けば、利用できるものが沢山出てきました。手作りにこだわらず、共倒れしないように利用したいものです

医療の本質は・・

今はお休みだが、少し前まであるテレビ局で「ジェネラルドクター(総合診療医)」と言うのをやっていた。視聴率も高く、あらゆる方面から、病気を見るのではなく、病気を持った人を理解して診断しようと言う”当たり前と言えば当たり前”だが、知識だけでなくその背景も読み取ってと言うドクター達の取り組みに、感動しながら安堵したものです。このような総合診療医を育てる整備が進められています。

ある放送で、高齢化率の高い山村で、老老介護・独居老人が多い地方で、90歳にならんと言う一人暮らしの女性が、ニトロを飲みながら畑仕事を止めない。往診にいったドクターが入院を勧めても頑として受け付けない。

「入院したら、命と同じくらい、もしかすると命より大事に思ってる畑が枯れてしまう。そのお婆さんにとって生きることとは、畑でとった作物食べて、近所で物々交換しながらその土地で暮らしていくことなんですね」と往診する総合診療医の言葉。

病気やケガを克服したり、治したりすることが本質ではない。医療の背景には、常にその人の生活があり、その生活の質を高めることが医療の本質と気づかされたとその総合診療医は言っています。今後急速に高齢化が進む大都会でも、このように高齢者を支えるのは地域の力。そのためにも総合診療医の育成は欠かせないとおっしゃっておられます。そのために必要な、患者の声に耳を傾けるきめ細やかな診察、ち密で論理的な思考による診断方法などを学生や研修医に伝える日々だそうです。

技術も知識も大切ですけれど、医療の本質は患者主体の診療であり、患者さんを幸福にすることにあるという、ジェネラルなフィロソフィーだということを、強く伝えたいという総合診療医の言葉は大変い意義深いものとして心に残りました。

ギュウギュウ型かパンパン型か

「血圧の薬飲んでるのに、うまく血圧が下らないというご相談が良くあり、薬の種類を変えたら下がった」という例も多いようです。同じ高血圧と言っても、ギュウギュウ型と
パンパン型、両方の混合型があります。

ギュウギュウ型は血管が収縮して狭くなり、血圧が高くなるタイプ。例えて言えば、水まきのホースをぎゅっと絞ると水が勢いよく飛び出る感じとのこと。

パンパン型は血管内の水の量が増えて血管の内側から加わる圧力が増すタイプ。風船に水が一杯入ってふくれ、内側が強く圧迫されるような状態を言うようです。

ギュウギュウ型の原因として、アンジオテンシンⅡと言う血管を収縮させる物質の働きが言われます。ですのでこの拮抗薬(ARB)がこの働きを打ち消すので、血管を収縮しにくくすることで血圧を下げます。

パンパン型は、塩分を摂りすぎた血液を水で薄めようとしていると考えられ、減塩が効果的です。薬を使うなら、余分な塩分や水分を体外に出すような利尿剤の服用担います。

日本人の高齢者にはパンパン型が多く見られ、若い時にギュウギュウ型だったのが、年齢と共にパンパン型になったり、両方の混合型ということもあります。

この他カルシウム拮抗薬もよく使われ、血管壁にある平滑筋の細胞によく効き、血管を広げて血圧下げるようです。ギュウギュウ型・パンパン型両方に対応します。

血圧を昼夜持続的にきちんと下げることが重要。自分の高血圧はどのタイプかを知って薬の選択は医師とよく相談することが必要なようです。お薬飲んでいても効果がないなら、まんじりと服用せず、医師とご相談が肝心ですね。

「長時間座りっぱなし」生活で寿命がちじむ

最近スウェーデンのウプサラ大学から、面白い研究結果が発表されたそうです。それは運動量を増やすより、座位・つまり座っている時間を短くできるかどうかが、老化を遅らせるカギになりそうだというものです。

同大学では普段座りっぱなしの肥満の高齢者101人を対象に、運動するよう積極的に介入した群と、そうでない群に分け、6か月間記録。その後採血して、老化に関与する「テロメア」の長さを測定した。運動時間の増加はテロメアを長くするどころか、短くし、一方で両方の郡に共通して、座位時間が短くなるとテロメアが長くなる。すなわち老化を遅らせることがわかりました。

座りっぱなしの生活は、喫煙やお酒の飲みすぎと同様、糖尿病やがん・心血管系疾患を引き起こす原因になるとしています。ほかにも座りっぱなしでテレビを1時間見ると、寿命が22分ちじむという説もあるそうです。思う以上に座りっぱなしって、不健康な生活習慣なんですね。その原因の一つは筋肉の収縮です。血流が滞り、内臓・ぜんしんの組織の働きも悪くなります。

座ってる時間の間に、短い休憩を入れることで、ウエストがダウンしたり、脂質代謝がよくなるという報告もあるので、30分に1回くらいは「立ち上がり体操」を取り入れましょう。その際、ちょっとしたストレッチをすれば、全身の血流アップ。お試しください。

熱中症対策

熱中症で救急搬送される方が後を絶ちません。これだけテレビや新聞地域で呼びかけても、熱中症になってしまうのです。ほとんどの方が口にするのは「ちゃんと取ってますよ水分!」

人の身体は6割が水分・50キロの方なら30キロは水です。この量は体内で厳密にコントロールされてますが、想定外の高温だったり、水分摂取が少ないと脱水になります。
体重の約2~4%の脱水で、激しい口の乾きや倦怠感・頭痛が。5%以上の脱水で脱力・吐き気などが現れるそうです。体重の5%と言うと50キロの人で2・5キロ(2・5リットル)です。

熱中症で運ばれた方に、どのくらい飲んでるか?聞くと大体「スポーツ飲料をチョコチョコのんでペットボトル一本くらい・・」という方が多いようです。足りませんね。ですので救急外来で2~3リットルの輸液を点滴し、症状軽快した場合は1ℓで中止し、「涼しい部屋で、おしっこ出る程度に水分とって」と帰宅させるようです。

では何をとればいいのでしょうか?
熱中症の脱水原因は汗です。汗には、塩分・カリウムと言った電解質も含まれるので。水分にナトリウム・カリウム・塩素も補給できるといいので、スポーツ飲料となります。最近は電解質濃度の濃い「経口補水液」も販売されています(決して味はよくありませんが先日あるメーカーから、結構飲みやすいものが新発売となりました)

このような補助食品の助けも借りながら、基本的には食事です。暑い日ほど、朝食にお味噌汁・スープなど我が家は取るようにしています。そしてご飯からもとれますが、あえて、お雑炊やお粥なども作って、水分を積極的にとっています。更に色のきれいな野菜・果物・海藻などからカリウムも積極的にとるようにしています。

お茶やコーヒー類・一部の栄養ドリンクはカフェインが含まれているので、利尿作用が出てかえって脱水することがあります。ビールも同様です!まずビールは美味しいですけれどね

おトイレが忙しいですが、出た分補充しましょう。
当院では、来院されると、美味しいお水の摂取と「岩塩(今年はパタゴニア)」を差し上げてなめて頂いています。海外の岩塩ってそれぞれお味が違ってとても美味しんですね。

PS スポーツ飲料には相当の砂糖が含まれています。飲みっぱなしは虫歯になりやすいので十分注意ください。蛇足ですが、スポーツ飲料は自宅でつくれます。1リットルの
水に3グラムの塩・20グラムの砂糖です。冷蔵庫でも一日しか保存できません。

 

世六把野

ある医師のことばに・・

ある整形外科医の言葉 「安静は治療として成立しない」

うーん、なるほど。では、どうすべきか?何をすべきか・・?

94歳の父を見ていて本当に実感するも、なかなか同意・共感・納得してもらうのは

難しい。誰に?

患者さんより、医療従事者かも・・?

虫歯も同じ。早期発見早期治療が後を絶たない。

治療も出来るだけ小さく(MI)が主流なのに、乱暴に大きく削る。

大きく削る方が技術はいらない。

歯一本も指一本と同じなのに。

暑い中、ご自分の歯を、お口の機能を残そうとメンテナンスに来院される人々の

人としての人生に、なんとかお役に立ちたいと思う八月の猛暑です。

医療技術の進歩!

両手移植 子供で初! (アメリカの病院)8月3日の記事より

くちびる突き出して「イエ―イ」と言わんばかりの男の子の写真!

アメリカペンシルべニア州のフィラデルフィア子ども病院で、病気で両手を失った男児(8歳)に別の子どもの両手を移植する手術に成功したそうです。大人では成功例があるものの、難易度高い子どもでは初めてとのことです。

ボルティモアに住むザイオン君は2歳の時、思い敗血症にかかり、両手と両足の膝から下を切断する手術を受け、義足をはめて自力で歩けるようになったが、両手は手首から先がないまま生活してらしたそうです。さぞや大変だったことでしょう。

手術の準備が整って、ドナーを探すネットワークに登録。3か月後に血液型・肌の色・性別などが一致するドナーが見つかり、手術は10時間半に及び、約40人の医師とスタッフが参加したそうです。手首の骨や血管・神経などを一つ一つ丁寧につなぎあわせたところ、2週間後には、やわらかい物をつかめるようになったそうです。ブラボーです!
リハビリ続け、数週間で他院できる見通しとのこと。
良い経過をたどり、ザイオン君の未来が明るく進むことを心からお祈りします。
ドナーのお気持ちが生きるとよろしいですね。こちらも祈ります。

添えられた写真のザイオン君の表情がとても良くて、思わず拍手!

「暮らしの保健室」の試み

開業30年を超すと、定期メンテナンスに通われる方々も、順繰りにお歳を召され家族環境も変ってきます。独居の方も多くなってきました。イザッという時より、そうなる前のご不安とかどうしているんだろう?と思っていたら、新宿区の戸山ハイツで試みが始まっていました。

高度成長期の末期に建てられた広大な敷地の一角に「くらしの保健室」が出来、地域コミュニティで「おひとりさま」の生活を支えるボランティア施設だそうです。

当院でも時々ありますが、病院で検査数値の説明受けたがよくわからない。医師には聞けず、帰る道すがら不安になって立ちより、看護士・薬剤師等の経験積んだ専門スタッフが対応され安心して帰宅。ちょっと具合悪かったり悩みや心配がある時に、また何もなくともだれかと話したい時に気楽に立ち寄れる。一人暮らしの悩み事を聞いてもらい、気が軽くなって帰っていくことが出来る。そう学校の保健室のような存在。

訪問看護が必要になるよりももっと前の段階で、予防的なことも含め一人暮らしの高齢者や在宅で療養する人たちが、小さな悩みを解決できる仕組みを、長く訪問看護に携わる看護師の方が開設しました。訪問看護ステーションとしての依頼も受けるようです。独居の高齢者や在宅の方は一人で思い悩んでいるうちに、状況が悪くなって行く悪循環に陥りがち。しかしじっくりお話しを聞くだけで解決することが案外多いとのことです。

特に自立してそれまで一人で頑張ってきた人ほど、助けを求める事に躊躇し、高齢になって体力落ちてきた時にひきこもってしがいがちとの事。いつも外の世界とつながっていることはとても重要なんですね。外に出るためには、誰かの手助けが必要。近所の人でも良くいく八百屋さんでもいい。そういう人たちとのつながりを大切にして、外に出るきっかけを持ってほしいと、開設者はおっしゃっています。誰もが安心して暮らすために必要なシステムとして、全国で自発的な広がりがあるようです。
毎週木曜には200円で提供される昼食会もあるとか。すばらしい取り組みです。

オリンピックと禁煙

どうなるんだろう2020年の東京オリンピック。
というのは、禁煙にするかどうかです・・。

曖昧な国日本の最たるもので、禁煙にはなりません。
昨今のオリンピックで、公共の場が禁煙にならずに分煙だったのは、北京だけです。

舛添東京都知事は提言するも、却下されたとのこと。業界が反対したそうです。

健康健康と言いながら、オリンピックと言う世界中にアピールできるいいチャンスに
禁煙できないなんて。恥ずかしい・・。

国立競技場の再考と同じように、タバコOKももう一度見直しにならないかしら・・。
先進国と言ってこんなの日本だけですもの。

こんなに健康被害がわかっていて、何故なんでしょう。
タバコOKなら灰皿とかも必要になるし、だいいちアスリートの祭典なのに空気が
たばこ臭いなんてカッコ悪いです。今はベランダでの喫煙だって、控える時代なのにね。

 

喫煙者 糖尿病リスク高い(国立国際医療研究センターet al)

☆しかし 禁煙10年以上で「解消」!!

タバコを吸ってると、糖尿病にかかるリスクが高まる一方、禁煙を10年以上続ければリスクは吸わない人と変わらなくなる。国立国際医療研究センターなどのグループが、そんな報告をまとめ、22日付けの米科学雑誌で報告する。禁煙による糖尿病の予防効果を大規模調査で確認したのは珍しいとのことです。

関東などに本社のある八つの企業に勤める男女やく5万4000人について、喫煙状況を含む健診データーを提供してもらい、その後を4年間ほど追跡した。この間に約2400人が、生活習慣も原因とされる2型糖尿病を発症していた。

糖尿病の発症にかかわる他の要因が影響しないようにして、解析したところ、たばこを吸う人では吸わない人に比べ、一日に11~20本の人で36%
                21本以上の人では50%
2型糖尿病にかかるリスクが高かった。

こうしたリスクは、禁煙をしても期間が5年未満だと変化はみられなかったが、10年以上禁煙した人では、もともと吸わない人とほぼ同じだった。

たばこの煙のせいで、血中の塔を処理するインスリンが効きにくくなったり、インスリンを作る細胞の機能が落ちたりすることが考えられている。

こういわれてみれば、当院のメンテナンス患者さんの中に、ほとんどの方は禁煙なさったが、まだまだタバコのご縁きれない方に糖尿の兆しはみられます。一時期有名になった、メタボという言葉も、つまるところ、死の四重奏といわれる疾病のもとには、タバコというリスクがある方が多い。糖尿との因果関係が出てきた今回のデーターは、とても貴重です。

最近いらした患者さんで、虫歯も歯周病もずいぶん進んでいて、いつ禁煙支援はじめようか?悩んでいて、先日帰り際、ドクターが診療中に、会話のきっかけ作っておいてくださったので「タバコ吸うの、1日のうちのいつごろですか?」と伺ったところ、「丁度糖尿病の主治医から、保険で治療できるから、禁煙始めましょうか・・」といわれましたとのこと。すわっチャンスと、当院の禁煙パンフレットをお渡しして、夏は禁煙のチャンスですと話しました。エーッなんで?と聞かれたので、次回続きをお話しするので、当院でも禁煙支援始めます。ご一緒にやっていきましょうと話したら、ニコッとされたので、これはいける!大丈夫!と確信しました。禁煙は ”今でしょ!”

「むせる」を見逃さない(歯科外来で出来る摂食嚥下障害の予防)

通院できる患者さんであっても、治療中に「むせる」方を見かけることがままあります。これは70歳前後の男性に多く見られ、それは男性の喉頭の特徴によるもので、女性には少ないようですが、たまに女性の方でもいらっしゃいます。

いずれにしても、むせるということはその後、プラークが原因の肺炎にかかりやすくなるという重篤な状態になりやすいので、早いうちからの予防が大切です。

しかし現実には、飲み干しやすい「軟食」への切り替えが優先されがちで、それは楽に食べられて栄養が採れるようにとの配慮からですが、ベビーフードのような介護食や流動食を続けると、咀嚼により分泌される刺激性唾液の量が減少し、食物の咽頭への送りこみがますます弱まります。かつてはチューブに入っていた宇宙食も、最近は咀嚼するタイプに変ったそうです。「噛まないといけない」のです。噛まないと効果的に栄養分が吸収されません。ところが介護食の多くは、咀嚼不要な軟食で、栄養吸収上問題が生じます。

「むせる」と言う兆候が見られた段階で、きちんと飲みこめる状態に戻しておかないと、咀嚼や嚥下が出来なくなり、口の機能の廃用化が進みます。例えば足の筋肉や腹筋、背筋など、特に強い力を出せる筋肉は2週間使わないと30%機能が落ちる。歯の臼歯で噛み合わせられる咬合力は体重程度と言われますが、2週間軟らかい食事ばかりで噛んでいないと、やはり噛む力・咬合力は30%落ちるそうです。

その上むせるので、多くの高齢者は水分摂取を減らします。のどの渇きを感じにくくなりエアコンでどんどんお口の中は乾燥します。唾液による自浄作用も落ち、舌カンジタの発症も見られるようになります。水分控えるものだから、膀胱もどんどん縮み、少しの尿で尿意を催すなどの悪循環になるのです。

歯科医院への通院が可能な、要支援1・2くらいの時にこそ、「介護予防」と同じ認識で「摂食・嚥下障害の予防」を行う必要性を強く感じております。先日の認知症の研修会をきっかけに9月には更に学んでまいります。避けて通れない・また知っていれば未然に防ぐ、お役に立てる方法があるはずですので。

 

 

 

 

 

 

緊急速報! 脳梗塞の兆候!

 大暑を過ぎ、耐え難い暑さの日々が続いています。皆さまお障りありませんか?
昨年もブログにあげさせていただきましたが、この時期特に重要ですので、再度
アップ致します。

F face   お顔、特に口の周りのゆがみ

A arm   両手水平にあげると、どちらかが下がる

S speech   ろれつが回らない

T time     急いで救急車呼んで下さい(発作おきた時間メモっておく)

     発作起きて4時間半以内なら、血液溶かすお薬が使えます

今朝方、OS1を買おうとお店によったら、新しくタケダから同じようなペットボトルで
少しはまし!?な味のが新発売してました。試しに買いました。今夜から台風も来ています。気圧の変化は、心疾患・脳梗塞起こしやすいので、脱水もですがご自身もご家族も
十分ご注意ください。
とにかく、早く気づいて119番!

歯みがき注意して下さい (くわえた子ども転んでけが)

子供の歯磨き中の事故が後を絶たないようです。東京消防庁によると、歯ブラシを加えたまま転んで口の中をけがしたり、のどの奥に刺さって入院したりする事故が年に40件前後起きている。「歯ブラシを口に入れたまま歩いたり、走ったりさせないで」と保護者に呼びかけています。東京消防庁の管内だけでも、2010年から2014年の5年間で
5歳以下の子供計207人が歯ブラシによる事故で救急搬送された。年齢別では1~2歳が全体の8割を占める。
事故の要因では、歩いたり走ったりして転倒 64・3%
        人や物とぶつかる 9・2%
        踏み台などから転落 6・8%で8割以上が軽傷だが重症の子供もいた

まずは親が目を離さないことを心がけて事故を防いで下さいと、11日の新聞にありました。昨今虫歯の意識もかわって、小さいうちから歯みがきの習慣が広まりとてもいいことなのですが、いくら子供用でも、歯ブラスの柄は長く、何かの拍子でのどをさしてしまう
十分な長さがありますから危険です、必ず保護者が見てあげて下さいね。出来るようになってくると一人でやりたがるのが子供です。その気持ちを大事にしながら、安全第一で参りましょう。なんでもそうですが、一度痛い・こわい思いすると、良い習慣もなかなか続きませんので・・。当院でも小さいお子さんのメンテナンスの時に、再度お話ししようと思っています。無理強いしないこと・安全であることが必須です。

おへそのゴマ、取ってもいいの?

イヤーッびっくりしました。
おへその汚れも、長年放置されたままだと、あかが石のようになって「臍石」と呼ばれるとか。日頃、お口の中の軟らかい汚れ・バイオフィルムを放っておくと、硬い歯石となり・・と説明してる身として、びっくりでした。

小さい頃、「おへそのゴミ取るとお腹痛くなるよ」と言われませんでしたか?でも時々気になって、おへその穴じっと見たりして・・。

そもそもおへそのゴマ?とは?→おへその皮膚から落ちてくる角質に、皮脂などの油分が一緒になり、あかとなってたまったもの」だそうです。汚れもついて黒っぽくなるので、ゴマと呼ばれるらしく・・。

つい取りたくなりますが、ちょっと待って下さい。お臍は腹膜に接していて、腹膜の下には腸があるので、あまりいじくると腸を刺激しておなかが痛くなるんだそうです。細菌が繁殖することでにおいの原因にもなるので、普段は入浴の際、石鹸を泡立てて、泡で優しく手洗いで十分だそうです。

それでも気になってお掃除したいという方は、おへその穴にオリーブ油を垂らし、少しおいてから綿棒をうまく使うといいようですが、数か月に一度でいいのではないかと皮膚科の先生はおっしゃって居ます。綿棒でいじりすぎると、お臍の下腹膜に炎症起こし腹膜炎になったら大変です。やりすぎないでくださいね。

いやはや臍石なんて!歯石のように人間の体には、石らしきものが沢山あるんですね。

 

かわっていく教育

学校教育の見直しが言われています。

スマップの歌を尊ばれる割には「一人一人が突出しない平均」を求めるあまり、
没個性のちじこまった子供が増えてきたように思います。それぞれが違ってそれがいいと言われながら、目立つといじめられる。おかしいですよね・・。キャリーぱみゅぱみゅのデザイナーさんも小さい頃そんな風で、随分苦しんだ。今では誰にも真似できない独自のスタイルが人気を集めています。あちこちの高校・大学からもいろいろな取り組みが始まっています。先日新聞に大学6校の方針・展望が載っていました、その中で中央大の
この言葉が目に留まりました。

想像的な批判精神を持った人材

・「3つのD]を実現できるグローバル人材の育成
    ・Diversity 多様なあり方を相互に尊重し合う力
    ・Dialogue 対話を通じて共通の理解や合意を形成する力
    ・Dignity  明確な倫理観を持ち、人間としての品位を備えること

法曹界・会計士界にスペシャリストを輩出した大学だからかもしれませんが
この3つのDには共感するところが大きいです。
テレビでは和風総本家のような、地味ですが傑出した職人さんを特集し人気を集め世界からも注目されています。卒業した大学が問題でなく、何が出来るか何をどうするか・・が重要になる時代が来ているようです。

口から食育を考える 

 

 

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2015/ 7/ 1 18:13

 

 

 

 

 

 

 

 

Hpでご案内しました、表記フォーラムに行ってまいりました。はたしてどれほどの方が見えるのだろうと、市ヶ谷の駅下りると、チラシ片手に三々五々。その人たちの流れに沿って会場に着くと大入り満員。びっくりしました。私の席の周りは殆ど、歯科衛生士さん。お仲間と一緒の方が多く、栄養士さんもたくさん見えていました。その他歯科の先生方も、結構著名な方もパラパラ。遠くから見えて積極的に質問されている方もあり、「子供の食の問題」がいかに皆さんの関心事であるかがわかりました。

よく噛めないから噛まないのか、噛まないからよく噛めないのか。いずれにしても歯科と食の問題は切っても切れない関係。その上お母様方が仕事をする時代ですから、多くを担う女性の問題にも関わって、一筋縄ではいきません。育児中のお母さん方の悩みは10年前から変っていないという発言も会場からありました。忙しい朝、出勤するお母さん。朝ごはん・お弁当と忙しさは半端ではありません。大変ですよね。又以前にもまして、アレルギーのお子さんも増え、給食の現場でも皆さんいろいろご工夫があるようでした。

今回、本当にびっくりしたのは、今高齢者の現場で問題になっている「摂食嚥下」の問題が子供たちに起こっているということでした。食べられない飲み込めないということが子供に起こっていると!

小児科の先生からは「いつまでも母乳飲ませていいよ」と言う風潮の中、5~6か月は母乳・その後離乳を勧めてはいるが、欲しがれば1・5歳までは離乳食と併用しながらいいんじゃないか。でも1・5歳には卒乳できればとの発言もありました。母乳は早くやめすぎると低カルシウム欠乏症などの弊害もあるそうです。

摂食指導を担う先生方からは下記の提言がありました。

・「子供の食の問題」はあらゆる家庭・社会において重要なテーマと認識する

・その中でも、特別な練習をしないと栄養が取れない子供たちがいるということを社会が認識すること

・子供の「心」「栄養」「機能(食べ方)」を育むためには、養育者から子供への支援、そして社会から養育者への支援がカギとなる

以上のことに社会全体として、注目し関わっていくことが大事だとわかりました。折りしも政府が提案した働くお母さんへの提案に、意見が殺到しています。「キャラ弁」などが過熱している実情など、いい悪いでなく、もっと「子供のからだを育てる」ということと働くお母さん達が無理なく続けられる応援と言うことを考えると、スタンダードなことをしっかりサポートする仕組みができないと、大変なのかもしれません。単純に「食べることの意味」そして「食べることに興味・関心ある子どもを育てること」ここに立ち返り歯科として、「栄養のことはわからない」でなく、食器としての歯の意味をきちんとお伝えできるように更なる勉強とその分野の専門家との連携が必要!とつくづく感じて会場を後にしました。
添付の冊子はこの一月の報告書で、保護者から寄せられた子供の食の不安などがたくさん載っていて、スタッフ全員で読みまわしています。来院の小児の患者さんのお口が食器として機能する様に、歯科としても応援と言うより歯科だからこそわかる提案をしていきたいと思った一日でした。それにしても休日にこれだけの方が熱心に学んで。このような仲間に刺激されて、当院も常に現状把握して診療に臨みたいと思います。

院内デモ(いつも良い状態で)

毎日使うタービン、コントラなど、先生方に安全安心に診療していただく為、バックヤードでの手入れは必須です。解っていてもイイやイイやになりがち。今日もお忙しい中いつも教えて頂くエキスパートに来ていただきました「よく手入れしてますよ!」と誉めて頂きスタッフも安堵しましたが、随分知らなかったこともあり、やはりデモ頂いて確認でき良かったと思います。医療職で大事なのは、”そうに違いない” ”間違いない” ”これでいいよね”と言う一種の”慢心”と”なぁなぁ”です。スタッフ全員で確認しながら、仕事の精度を上げていきたいと思います。思いがけず器械の不具合も見つかり、本当に来て頂いてよかったと思いました。いつもながらですが、理由と必要性を説明して「やるべきこと」を教えて頂けるので、また質問にも丁寧に答えて下さるので納得して、安心して日常の診療に臨めます。ご指導いつもありがとうございます。大変勉強になりました。

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生活不活発病!?

東北大地震の被災地で活躍される、大川医師のレポートをたまたまテレビでみました。地震直後から、体育館などに避難された年配者が、動くこともままならず、制約された環境の中で、必死に命をつないでいらっしゃる様子が放映され、弱っていく高齢者に医療から十分な手も差し伸べられず、さりとて何をどうして・・と言う状況の中、「お大事に症候群」という言葉まで生まれ、当時ブログにも載せさせていただきました。

震災から3年以上たった今でも仮設にお住いの方もあり、お出かけや移動もままならぬ方もあって、つい出かけなくなってしまう、面倒に、億劫になられて座ったままじーっとしてることが多い方も増えてきてるようです。これは大変・勿体ないことだと大川医師は立ち上がられました。動かないでいると介護を増やすと。骨や筋肉が急速に衰えると!

寝たきり・座りっぱなしを何とかしたいと。そこで、することがなくなった方は、充実して活発でなくなると心配し、「生活不活発病」と名付けて活動はじめられたそうです。

かといって、体を動かす=トレーニングする ではない
「目的を持っていただくこと」だと。
そこで、家から出かけること=目的は何か?

「何のためなら、移動しようと思うか?」ということに絞って考えられました

・お口の達者な方には→会話・笑うなど友人を訪ねることを目的としたらどうか?

これまでの常識にとらわれないアプローチすれば、心身ともに社会参加できるように
なるのではないか。生活不活発病の解決には、最初から”社会参加”をめざすようにしようと思われた大川先生。女性ならでは細かい心遣いもおありになり、素晴らしい発想です。

たとえば、歩けないというおばあさんには、「杖は不安定なので、シルバーカーはどうですか?」と聞くと、それならいけるかもしれない・・と。そう言ったらすぐ実行の大川先生は、シルバーカーを押して歩くおばあさんと、”お姉さんのところへ行く”という目的を決めて同伴してでかけます。緩やかな坂道を一歩一歩登るおばあさんに、休みましょうか?と聞くと、「もう少し頑張ってみる」とおばあさん。お姉さんに会いたい一心なんでしょう。休み休みの坂道も、大川先生が話しながらですので、知らないうちに上りきって、お姉さん宅に着いたときのその嬉しそうなお顔。「あれっよくこれたねえ」のお姉さんの言葉に頑張った甲斐あったというものです。

しばらく歩いたことなくて、歩けないという時は仕方ないけれど「大丈夫やってみましょう」の大川先生の声に、休み休み歩けた喜び、お姉さんに会えたうれしさが自信となって、歩くことに積極的になれたようでした。同伴して歩く先生は途中で脈を確認しておられ、決して無理しないことも肝要とお見受けしました。

体力衰えた人の自信のなさが、生活不活発病になります。
早く 「不」をとって、活発にしてあげたい・・という大川先生の言葉は、お年寄りへの
同情でなく、親身な愛情満ちた医者として言葉と画面から大いに伝わりました。素晴らしい取り組みがあちこちで起こっていて、どんどん伝わるといいなあと思ったことでした。

 

 

MCI(軽度認知障害)のうちに見つければ予防できる!

認知症と診断される前段階で、以前に比べて認知機能が低下している状態をMCIと言います。MCIのうちに気づいて、脳に適切な刺激を与えるなどの対策をとれば、発症を予防できる可能性があるそうです。身近な「身だしなみ編」をお伝えします。

・着る服を選ぶのに、時間がかかるようになった

・昨日と同じ服を着ていても、気にならなくなった

・自分の姿を、あまり鏡で見なくなった

・アイロンがけが面倒になり、服のしわを気にしなくなった

・お化粧をしないで出かけることが増えた

・フケや寝癖、無精ひげなどを人から指摘されることが増えた

・アクセサリーをつけなくなった

・衣類のシミに気づかなくなった

・ハンカチなど探し回ることが増えた

・衣類のボタンを掛け違うことが増えた    あくまでもご注意事項です

このようなことが続くと、次第に他人の目が気にならなくなるそうで
お化粧したり服のコーディネートを考えたりと、脳を創造的に働かせ
神経細胞を活性化するといいようです。美容院に床屋さん、私どものような歯科医院で、スタッフや先生とお話したり、鏡を見て変化を実感したり、満足感を得ることも良い刺激です。いつも結んでいたネクタイの結ぶ手順がいきなりわからない!慣れた肉じゃが作る手順がわからない!なんてこともあるそうです。

脳の「慣れ」と「自動化」が一番いけないそうで、”嫌いなこと”でも「必要なこと」はあるので、「新しいことにチャレンジ」が大切なようです。要するに”脳をさぼらせない”ことですね。今からでもやってみましょう。