司馬遼太郎さんをしのぶ第19回菜の花シンポジウムが大阪で開かれたそうで、詳細を雑
誌で読みました。その中で「平和ボケが進む日本・早く立ち直るべき」とあります。その
「城塞」と言う作品(まだ読んでいないのですが)は現代の写し鏡になってるんだそうで
大阪の人の戦国乱世から見て、その大阪城と非常によく似ているんだそうです。日本も戦
後70年、平和ボケが進んでもっと危機感を抱かなくてはならない・早急に手を
打たないと手遅れになると言っています。建築家の安藤忠雄氏は、現在仕事の80%は外
国で仕事を通して外国の方と話すが、彼らは責任感ある個人を確立している。日本では
個人を出さないように戦後の民主主義を築いてきた。責任ある個人がない国が成立
するはずがない、本気で気持ちのある人間を育てるという教育を考え直す時にきていると
おっしゃっています。いろいろな学校へ講義に出向いても偏差値の高い学校ほど生徒が
意識朦朧と歩いていたり、偏差値の低い学校にも目が輝いている若者はいる。一流大学に
入れば成功だと・・と言う観念もそろそろ考えねばならない。責任ある個人を育てる。
この点において日本は世界で一番遅れていますね・・とのこと。司馬遼太郎さんのような
歴史小説を読むと、人と人、命って何だろうとと深く考えさせられるものです。
読書はとても大切です。本を読む・ものを書くということは、「筋肉」と一緒だと言葉の
学者さんがおっしゃったそうです。ものを読むことも書くことも使わなければどんどん衰
えていくし、鍛えていけばどんどん鍛えられて磨かれて行く。続けれることが大切と。世
界はものすごいスピードで動いている。資源もエネルギーも食料も乏しい日本は経済力で
カバーしてきたが、一人一人が自分の豊かさを求めると同時に世界と平和と言うものを意
識しながら生きないといけない。そう考えると教育を考え直し想像力を富ませる方法を取
らないとと。そういえば、昔は「読み書き算盤」とよく言われた。本をしっかり読んでそ
こからもものを考え、算盤と言うのは人生を計画することだと。要するに「自分で考える
こと」と結んでいます。この「城塞」も圧巻のボリュームのようなので、長いお休みに心
定めて読もうと思います。