新春の新聞にも特集されていた、これからの看護。私達歯科にも通用することばかりで
したので、レジュメにしてみます。その中で”看護師に求められる素養の中で特に大切な
こと”として次のことがあげられています。
看護は「人」を相手にする職業でしょうが、その「人」は患者さんであると同時に、
一人の生活者です。どういう暮らしをされてきて、今患者さんとしてここにいるのか。看
護師は自らの体験をもとに考察し、実際の看護ケアの生かす「人間としての幅」が必要で
す。又医療の高度化に伴い、看護師にも高度な知識が求められる時代です。これは看護師
に限らず、医療関係の職種すべてに言えることです。さらにそれぞれの職種が専門性を
向上させるだけでなく、医師、看護師、薬剤師、作業療法士、理学療法士など、医療専門
職それぞれが、自分のもち得るスペシャリティを出し合い、補い合いながら「チーム医療
」と「協働」の姿勢を持ち続けることが大切です。知らなかったのですが、看護を学ぶ学
生と、他の医療系学部や学科の学生が同じ教室で授業を受け「共に学んだ仲間」という意
識を植え付ける取り組みもあるそうです。「インタープロフェッショナル・ワーク=専門
職連携の実践」の考えに基づき、他の医療職は何を勉強して、どんな役割を持って
いるかをお互い知り合えるようなカリキュラムが実践されているそうです。医療の世界は
日々進化しているので、学生時代に習得した知識だけでは太刀打ちできない時代が来る。
又看護を学ぶ人には、大学を卒業して医療現場に立った後にも、常に学び続ける姿勢を
学部にいるうちから身につけることが肝心です。そして不可欠なのが、コミュニケーショ
ン能力です。看護ケアの本質は、向き合う患者さんとかかわりながら、自分も成長してい
くことにあります。この点を踏まえ実習を大切にしますが、実習終えると学生さんは大き
く変わるそうです。目の前で成果が帰ってくる一方、時には患者さんに拒否されることも
あるような「自己を見つめざるを得ない環境」に身を置くことで、貴重な経験を得るよう
です。更に院内で疾患のケアを中心に行ってきた看護師の役目も継続的に指導助言を行う
ようになります。これからの看護師には、経験や勘だけではなく、患者さんの体の状態や
治療段階などの情報を総合的に分析・判断して、最良の看護ケアにつなげる「アセスメン
トに基づく判断力」も求められる、マネージメントする力が必要になるようです。書くと
大変ですが、要するに人と向き合うために必要な「人間としての幅」が求められることは
確実です。生活者としての患者さんとどう向き合っていくか。課題は大きいですが、医療
技術だけでなく他の素養も求められるのは、当然かもしれません。対象は病気でなく
病気を持った人ですから。看護の世界のこれからは、私達歯科医院に求められることでも
あります。医療提供者である自分も、ある日患者さんになるのですから、この記事にある
提言・示唆は本当に勉強になりました。