照らす月の写真と、たくさんのお魚が青い海に泳ぐ写真とともに、「光のたまごたち」と言う写真家・石井麻木さんのコラムに吸い込まれました、ご紹介します
この方は、子供だった時に起きた阪神・淡路大震災が脳裏に焼き付いているのが大きいと。30年という長い年月をかけて、神戸の街が、その街で暮らす人々が教えてくれたもの。懸命に伝え繋いてきてくれたものを、止めたくないと書かれています
能登に向かい、能登の人たちがいま必要としているもの、困っていることを伺う。能登を訪ねるたびに、この13年間の東北の人たちの涙やもらった温かい気持ち、子供たちの笑い声、毎月待っててくれる笑顔も心の中に連れて行く
小さかったあの子は先日東北で成人式を迎えた。戻れない故郷、解体されてしまった実家は戻れなくても記憶の中で確かに生きていた
思い返すと中越地震も熊本地震も西日本豪雨も全国各地の地震や豪雨災害現場にも足を運んできたのは、現地に行かなければわからないことばかりだからだ
能登の水族館。空へと泳いでいってしまったサメやイルカ。避難して戻ってこれた生き物たち。生き残った魚たちは揺らぐ光の中を泳いでいた
被災された方、支援する方、境目はない。共に生きている。それぞれの生活があり。それぞれの守りたいものがそこにあるけれど、想うきもちは誰にも壊せない。照らす月は誰にも隠せない
灯りのなくなった街で見あげた、目が眩むほどの星空。眩い星たちはいつだって、見えなくてもそこにある
不在の存在も、無意識の意識も、永遠の今も、感じることを閉じずにいたい。小さくても繋いでいく