「ケアを紡いで」 8月のを再掲載させて頂きます

昨日(令和5年)は恒例の24時間テレビ。
途中で見ましたら、丁度車いすテニスで金メダルの小田凱人君が出てて、まぁ爽やかで、しっかりもの言うステキな若者でした。
その彼も、足の骨肉腫で大変な治療経て抗ガン治療にも耐え、副作用に傷つき悩み耐え、サッカー少年だった小田君は、車いすテニスの御大をテレビで見て、「やってみよう」と思って自主練始めたのがきっかけと。壮絶なトレーニングをテレビでみました。スゴイ!

その後肺転移もあったとは知らず、本当にこの小田君ってスゴイなァと、つくづく感心しました、金メダル取っても奢ることなく、同じ治療中の子供達に車いすテニスを教えていきたい・・と動いているようです。希望ですね。大いに拍手を送り応援したいと思いました。

表題の「ケアを紡いで」は、現役ナースが口内炎と診断されていたものが症状出た時には進行した舌癌でその上、脳に転移。身体的ご不自由が出てきてナースの仕事をあきらめざるを得なくなるも、同僚ナースに助けられ、様々な支援を受けられるようになっていく「つながる」お話しです。

ご存知のようにこの15歳から39歳のAYA世代、公的助成は大変少なく、満足に治療や生活支援が受けられない世代と聞きます。

しかしながら、この映画では同僚ナースのお力により、地元のNPOに繋がり、その代表女性が行政に掛け合って下ったことにより、主人公ゆずなさんは援助を受けられるようになります。しかし病状は待ってくれずお別れを迎えるのですが、それまでパートナ―との前向きな姿勢や、希望を叶える為に力を貸す人々、取り巻く人々のあたたかい輪が、糸を紡ぐように伝わってきます。

私は夏前に拝見したのですが、若者が罹患して、行政のサポートない現状も何も知らないことだらけだったのと、優先すべきことが優先されていないこの国の現状、二人に一人が罹患する今、小児がんもそうだけれど、このAYA世代の問題は大きいなァ~と目の前に問題を突きつけられていっとき涙止まりませんでした。
知らないままがいいこともあるけれど、知って動いた方がいい事ってありますね。他人事ではないですね

今度の(令和6年1月)28日㈰・お茶の水トライエッジ・カンファレンスルームにて、この映画を有志の方々と自主上映致します。お申込みいただいた皆様ありがとうございます。一人でも多くの方にゆずなさんからのメッセージが届くことを祈っております。コミュニケーションギア歯科に詳細あります

映画のご案内は https://care-tsumuide.com

わかるわかる 川柳

思わず笑ってしまった・・
中年?高齢者?の川柳投稿 

  ☆妻の名を 呼んだつもりが ネコが来た

  ☆同窓会 アルバム持参で 顔確認

  ☆どの顔も 詐欺師に見える インターフォン

  ☆脱マスク 余計わからぬ 誰だっけ?

  ☆痛いのは こことあそこと あら全部

なぜか男性からのつぶやき投稿が多いみたいです・・

「聞く姿勢」ない息苦しさ・・

心療内科医の海原純子さんは、アルバムを出す歌手でも居られます

昨年流行った「うっせぇわ」を初めて聴いた時アメリカの黒人労働歌を思い出したそうです。大人がこの歌を聴いてこの叫びに共感してしまうのは、長引くコロナ禍の影響も強いんだと
海原さんは企業の産業医の経験から、コロナで精神的に不調を抱える若い人達が増え、管理職のパワハラはじめ「コミュニケーション不足」への不安が際立ち駆け込んでくる人が増えたと仰っています
我慢したり、聞き流したりしながら適応してきた人たちが限界にきている。立場が弱いものは職を失う恐れもあり、長く我慢してきたものが破裂しかかってるように見えるとも

働く人のストレスに対し、日本社会は長く対症療法、ストレスは発散させよと言う文化だった。飲みに行ったり、買い物したり、ジムで体を動かす等個人に気晴らしをさせるだけの解決法しか提案できなかった
さらに組織側は、ストレスの原因を取り除くという本質的な対策が乏しかった為
我慢して働く、発散する、また我慢して働くこのサイクルがコロナで機能しなくなったとおもわれると

事態を悪化させているのは、今の日本の風潮「聞く姿勢のなさ」
例えば、コロナで成人式が出来なかった若者が、不公平感を抱いて50代に「昔の人は何でも出来て良かったですね」と言う。すると「昔は昔でどれだけ大変だったか知ってる?」と、すぐに返されてしまう!こういうことなんじゃないのでしょうか・・と海原さん

☆「ああ、そうだよね」と言う言葉を挟む余裕がない。共感まで行かずとも、一度相手の言葉を引き取ってみることができず、すぐ自分の意見や信念を言いたくなってしまうのですとおっしゃっておられ、ハッとしました

「今の仕事が辛い」と相談すれば「でもあなたが選んだ仕事なんだから」と返されたら、話が次に進まず、本人には困惑しか残りません・・

☆「相手の話を一度受けとめる」と言う聞き方が必要なんだと、たまに叫んで歌いたくなる、日本の息苦しさがこの点にもあると「聞く姿勢のなさ」を指摘しておられ、自分にも思い当たること多く、そっかぁ~と反省しきりです

「ああ、そうだよね」と一度引きとってみる、「そうだよね」私も心がけたいと思います

 

寄る辺ない?

元日の、想像絶する地震、津波による大被害・・
肩寄せ合いお布団もない寒い体育館で、身を寄せる人々。高齢者、医療的ケア必要な方、透析患者さん、がん治療中の方・・どうしてらっしゃるんだろう・・と心配がきりがありません

水不足から、飲食も出来ず、歯ブラシはもちろん、入れ歯のお手入れも出来ず、おっつけ感染が広がって第二フェーズに入るんじゃないかなぁ・・と思っていたら、やはり介護現場の看護師さんからそのような悲痛な叫びが翌二日にありました。大変なことになった・・せめて自分は普通に丁寧に、感謝して暮らすだけだなぁと思いながら、ニュース見るたび涙がとまりません
時間経ってたくさんの現場からの画像見るたび、言葉を失います
そんな中、90歳のご婦人が損壊した家屋から救出されたニュースに、人間の底力と奇跡に感動もぬぐえません

ふと「寄る辺ない」と言う言葉が口ついてでてきて、使う必要もなかったからと言えばそれまでですが、まさにそうでらっしゃるのだろうな思い、あらためて調べて見ました

寄辺無 (寄る辺ない)
  寄る辺→頼り、身を寄せるところ
  寄る辺ない→頼りとするところがない、身を寄せる所や人がない

  置いてけぼりをくったような
  からだを風が吹き抜けるような
  心細さ
  寂しさ
  孤独な気分
  空虚
  荒涼

調べてでてくるのは希望を失った寂しいものばかりです

遠くにいて心配し祈ることしかできない私ですが、「共にいます」と言うことは出来ます。「そんな簡単なことじゃないよ」と言われそうですが、それでも「共にいます」と言うことは自分の今に感謝して丁寧に生きることしかできないけれど、「新年を祝ってる最中に不意打ちくらって大変なことでした、怖かったでしょう。みんな傍にいます。応援団はたくさんいますよ」と思いを寄せることは出来ます。毎日祈ることも出来ます。普通に頂ける食事にいつも以上に感謝していただく事も出来ます

どうぞ大変なご辛抱ですが、「共にいます」と言うたくさんの方が全国に居られるでしょうし、現場で尽力くださる各部署の専門の方々にも、皆応援と感謝をお届けしてると思います

ニュースでは1週間経って、地元の方々やご近所の方々が自然と集まって、ご不自由な中で自主的に動き始めてらっしゃると知りました。困難極める中子どもも交えてスゴイことです。私達に出来ますでしょうか?

寄る辺ないでしょうが、見えない応援団がたくさんいます
どうぞ踏ん張って下さい

お正月のお話 (アーユスふゆの栞より)

一月一日
年の初めの最初の第一日、この日を元日と言います
一年の計は元旦にあり
と言う慣用句にある元旦と言う言葉はその日の朝、つまり
元朝のことを特別にそう呼ぶのです
年の初めと言う意味の言葉には新年とか
新歳、新春、新玉(あらたま)などがあります
陰暦では新年と春が殆んど一緒になるので
春と言えば新年のことを指したのです
陽暦を用いる現在も「初春」とか「今朝の春」「明けの春」と
いえば新年を意味する問い習わしが残ったのです

一月には睦月と言う異称もあります
「むつき」「むつみ月」「むつび月」などと読みます
現在の陽暦でいえば二月ごろになるのですが
二月はその朔日(ついたち)から如月(きさらぎ)と呼ぶ
これも習わしとされています

私たちはいろいろな決まりごとのなかで暮らしています
これを煩わしいと思うか、面白いと思って生かしてみるか
そんなことを一年の初めにかんがえてみるのも
一興ではありませんか        (佐山哲郎)

皆さまの健やかな毎日と、楽しくご活躍なさいますよう
お祈り申し上げます
本年もよろしくお願い申し上げます

・こんなのんびりした原稿を書いた元日の夕方に、能登半島で大地震発生!火事の発生に驚くまま夜が来て、二日朝起きて見れば相当な延焼の跡、家屋倒壊、道路の寸断、停電による不都合の数々・・心が痛みます
思い出せば阪神大震災も成人式の頃だった・・と友人の言葉に「寒くて大変だよね」とため息つきつつ、心配ばかり募ります

被災された年配者が、「命残ったんだから、良しとしなきゃね」とつぶれた我が家を見ながらおっしゃって思わず涙しました・・・
いっときも早く交通や物流が戻って、被災した方々に支援物資や環境が少しでも戻ることを祈るばかりの、2024年新しい年の幕開けになりました・・

思えば東北地震の際、当院に補充用としてあった口腔ケア用品を、とりあえず段ボールに詰め「肺炎が心配だから、高齢者多い地方で入れ歯の方も多いから、入れ歯洗浄剤と義歯ブラシ、義歯ケースもありったけ入れてあげなさい」と、院長が誤嚥性肺炎含め感染症を心配して手配したことを思い出す
メーカーさんの協力得て、真っ先に段ボール3箱くらいお送りしたので、現地の同じグループの先生には「みんな喜んで、助かっています」と電話頂いた・・

その後しばらくしてその先生から「子供用のちゃんとしたフッ素が入ったペーストお願いしていいですか?」との電話
聞けば、お食事も充分でない上、ぐずる子供や状況に困惑して落ち着かない子供についお菓子をあげてしまう状況がある。せっかく歯科の定期メンテナンスの習慣つき、食後に歯磨きする習慣ついたのにもったいなくて・・とのこと
すぐ子供用のフッ素ペーストと歯ブラシを再び段ボールに詰めて、機械メーカーの社長さん自ら運転して小学校に届けて下さった、みんな必死でした
その時の先生ご自分の診療室全壊したのに、その後見事に高台に移転開業され、予防の習慣を取りもどすべく、頑張られて現在に至っておられます

元日の不意をつく大きな地震にそんなことを思い出しながら、自然の前に立ち尽くす人々を見て、当地の方々ばかりでなく、自分にも起こる問題として知恵を出し合い、助け合って乗り越えていく問題なんだなと、あらためて思っても実際の凄さは想像だに過ぎない・・
医療的ケアが必要な方も居られ、今後高齢者が増えればおっつけみんなケアが必要になる現在、その時どうするか・・!
喫緊の課題だと自分も含めつくづく思った年の始まりでした

2024年しょっぱなから突きつけられた現実
寒さ厳しき折、ご不自由の中にいる避難されている方々、被災された方々の平安を願い、ご無事を祈るばかりです